ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

偉大なる使い魔-37

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「タバサッ!キュルケを追うわよ!」
しかし、タバサは構えを解かない。
「彼女なら、心配要らない」
信頼してるのね・・・でも、そうじゃ無いのよタバサ・・・
「キュルケ・・・このままだと真っ先に死ぬわよ」
タバサの目が大きく開かれる。
「本当に?」
「わたしはいいのよ、別に腐れツェルプトーが死んでも・・・
ただ見殺しは余りにも寝覚めが悪いしね。」
「・・・わかった、信じる」
「ルイズ、オレがこのまま黙って見逃すと思うのか?」
勿論、思わない。呪文を唱え杖を振るう。
「ファイアーボール」
プロシュートは寸でのところで爆発を飛び退きかわした。
「うおっ!」
「タバサッ!緊急時よ、思いっきりやって頂戴!!」
タバサは呪文を詠唱し杖を振るう。
「ウィンディ・アイシクル」
幾つもの氷の矢が宙に浮かびプロシュートに襲い掛かる。
「行くわよタバサ。だけど走らない様にね」
「了解」
わたし達はキュルケを止める為に廊下に向かった。
「グレイトフル・デッド」

 ドカ ドカ ドカ ドカ   バキ バキ バキ バキ

部屋の中から嫌な音が聞こえてきた。
ううう、お気に入りの家具だったのに・・・
わたし達はキュルケを探しながら廊下を進む。
「どっちに行ったのよ?」
目の前に階段があり上下に分かれていた。
「こっち」
タバサが迷わず下に進んでいく。
「わかるの?」
わたしの質問にコクリと頷き廊下に進んで行くと、ど真ん中に人がうつ
伏せに倒れていた。あの赤髪はキュルケに違いない。
「キュルケしっかりして」
わたしはキュルケに近寄り生死を確認した・・・生きてる、ただ足を縺れ
させて転んだだけのようだ。
こけた事で命が助かるなんて悪運の強い女ね。
「う、うん・・・ルイズ?」
気が付いた。
「落ち着いてキュルケ。今ならまだ何とかなるわ、タバサがいればね」
「タバサが?」
「そう、タバサの協力があれば老化の回復が出来るわ」
「ほっ、本当なのルイズ?」
「ええ本当よ」
「どうすればいいの?早く教えてよ」
「慌てないでよ、タバサ」
わたしは氷を作ってもらう為にタバサに声をかける。
「何?」
わたしが口を開きかけた、その時
目の前の部屋からモンモランシーの叫び声が聞こえてきた。

「しっかりして、しっかりしてよギーシュゥゥゥゥ」

ここはモンモランシーの部屋だったのね。
わたしは中の事情を察しドアを開けようとした。

ガチャ ガチャ

しかし鍵が掛かっておりドアは開かなかった。
「キュルケ、アンロックを」
「だから、さっきから何命令してんのよ」
      • このツェルプトーは。
「わたしが吹き飛ばしてもいいのよ。その代りプロシュートに居場所を教える
事になるけど、いいかしら」
「ったく、わーったわよ。あんた変わったわよね」
「成長したと言って」
「嫌な子になったわね」
「ありがとう。最高の褒め言葉よ」
キュルケが、ため息をつきながら杖を振るう。
「開いたわよ」
部屋の中にはベッドの前に立っているモンモランシーと、ベットに寝かされ
ている老人・・・おそらくギーシュがいた。
モンモランシーは入ってきた、わたし達にも気付かずにボロボロと涙を流し
ながら治癒を唱え続けていた。
「無駄よモンモランシー。それは、ただの老化現象で怪我や病気じゃないわ」
モンモランシーは振り返り不思議そうな顔をしていた。
「ルイズ・・・?」
わたしは棚に置いてあるピカピカのビーカーを手に取った。
「借りるわよ、モンモランシー」
返事を待たずにビーカーをタバサの目の前に持っていく。
「タバサ、この中に氷を作って頂戴。一個じゃなく粒でギッシリとね」
タバサは注文通りに氷を作ってくれた。
その内の一つを口の中に入れ舌で転がす。
体が楽になっていく・・・効いているわ。
ギーシュの側に立ち、氷の一つを額に押し付けてやった。

シュパアアアアアァァァ

氷の触れた部分から皮膚が若返っていく。
「すっ、凄い!元に戻っていくわ!」
キュルケが感嘆の声をあげる。
わたしは、振り返ると皆にビーカーを突き出した。
「さあ、早く皆も!」
グワシッ、っと氷を握り締めたのはキュルケだ。
そのまま氷を口の中に放り込みボリボリと噛んでいく。
キュルケの皺が消えた。
「ありがとうルイズ助かったわ!」
キュルケが力一杯抱きついてきた。
「ちょっとキュルケ。体温が上がる!老化しちゃうじゃない!」
「えっ!?」
キュルケがドンと、わたしを突き飛ばした。
ビーカーは割れなかったけど氷が床に散らばってしまった。
「あんたねえ」
「ご、ごめん」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー