ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

偉大なる使い魔-10

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 プロシュートが崩れたゴーレムの中からフーケの杖を拾い上げた
 わたしたちは、気を失ったフーケの下に集り、フーケのローブを脱がした
「まさかフーケが・・・こんな、おばあちゃんだったなんて」
 キュルケがわたしと同じ感想を口にする
「・・・誰が、おばあちゃんよ」
 気がついたのか、フーケが弱弱しく声を上げる
「お前の事だぜ、ミス・ロングビル」
「「えっ」」
 プロシュートの言葉に、わたしとキュルケが驚きの声をあげた
 プロシュートが懐から手鏡を取り出し、フーケに見せ付けた
「こっ、これが私?嘘ぉ」
 フーケが自分の顔を確かめるように触っていく
「きっと、風系統で姿を変え、水系統の秘薬で私に暗示を・・・」
 フーケが自分に言い聞かせるように呟いていた
「そんな回りくどい事はしていない。単純に老化させただけだ、それが俺の能力」
 プロシュートがフーケに言い聞かせた

 ミス・ロングビル、あの綺麗な髪は白髪が混じり艶が無くなっていた
 潤いのある肌は、しみと皴だらけ
 よく手入れされていた爪はボロボロ、指は骨と皮だけになっていた
「嘘よ、嘘だといってよ、ねえ」
 ミス・ロングビル・・・いや、フーケはプロシュートに縋りついていた
「嘘だと言ったら、お前は満足するのか?」
 フーケが顔を歪ませ、泣き始めた
「うおおおおん、うおおおぉおん」
 とても、妙齢の女性が出す泣き声とは思えない
 フーケの鳴き声と共にわたしは夢を思いだした


 見知らぬ建物の中、わたしは目的に向かって歩き出す
 うおおお・・・医者を呼んでくれ・・・あああ・・・
 ・・・目が見えない・・・ううう・・・助けてええ・・・
 わたしが歩く途中、老化した人達が横たわっている
 しかし、わたしは一瞥もくれない、ただ障害物を跨ぎながら歩いていく
 ・・・あああん・・・おっきして・・・おっきして・・・まんまー・・・
 わたしの目の前に年老いた赤ん坊が母親に泣きついていた

 わたしは、物陰に行くことも出来ず四つん這いになりその場で吐いた


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