ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

不死の使い魔 召喚12回目

最終更新:

familiar_spirit

- view
だれでも歓迎! 編集
貴族派の総攻撃が間近に迫る中、ルイズはキュルケ、タバサと共に城門の前に居た

「ルイズ、もう王女の手紙は受け取ったんでしょう
これ以上ここに居る意味は無いんじゃあないの、このままだと巻き込まれるわよ」
キュルケが幾分心配そうにルイズに尋ねる、どうやら先程のワルドの事を気にしている様だ
「ええ、姫殿下の命は手紙を回収する事、すでに手紙を手にした以上、一刻も早くトリステインに帰還する事こそ今すべき事よね」
「だったら何故」
「昨夜陛下にお願いしたのよどうか殿下をお残し下さる様にってね、だからそれまでは此処を守ろうって決めたの
それにどうせ叛徒共はトリステインにも牙を剥くわ、今戦うか後で戦うかの違いでしかないんだから」
ディアボロを召喚しながらルイズが答える
「それよりも貴方達はどういう心算なの?トリステインに関わりがある訳でも無し、
ついて来ただけなんだからここまで付き合う義理も無いでしょ」
キュルケは照れ隠しか若干視線を逸らせながら答えた
「知り合いを死地に残して自分だけ帰るのも寝覚めが悪いでしょう、それにまだまだ貴方の事をからかい足りないしね」
「…ありがとう、キュルケ、タバサ」
ルイズは口が減らないライバルに呆れつつこれは友情という物なのかしらと思いながら心からの笑みを浮かべた
「でも私は死ぬ心算は無いわよ、だってディアボロが居るもの、知ってるでしょ、
何かあったらすぐ死ぬ奴だけどあいつが死ぬまでは皆絶対に無事だって事」

召喚されたディアボロにルイズは告げる
「ディアボロ、これから始まる叛乱軍の総攻撃を防ぎなさい」
「正気か?さっさと逃げ出した方が身の為だぞ」
「私は此処から下がる心算は無いわ、貴方が死ぬまでに1人の叛徒を倒せば5万回の召喚を
100人の叛徒を倒せば500回の召喚を、1万人の叛徒を倒せば5回の召喚を此処でするだけよ」
「死ぬぞ」
「なら倒しなさい、一人残らず私に届く前に、そうすれば私は死なないわ」

やり取りの後、ディアボロは叛乱軍の元へと歩いていく
(忌々しい、本当に忌々しい小娘だ、自身の命を的にしてまで無駄な事の為にこのディアボロを動かそうとは)
叛乱軍の兵士達は一人近寄ってくる男に訝しげな視線を向けるだけで手を出そうとしない、どう判断すべきか迷っているようだ
兵士の顔が分かる距離にまで近寄った時、ディアボロはスタンドを呼び出し5万人の叛乱軍に襲い掛かった

このディアボロは…… いわゆる最弱のレッテルをはられている…
歯向かう奴に制裁を加えようとすれば、理不尽な理由でいつも負ける
女にキスされてショック死したこともある
ルイズの失敗魔法で吹っ飛ばされるなんてのはしょっちゅうよ
だがこんな俺にも勝てる「格下」は居る!!
「格下」とは名前どころか顔すら出ない様なモブキャラのことだ!!
ましてや5万人で一纏めッ! お前達はそれだ!
お前達には「スタンド」は見えないし触れない…
だから俺が勝つ!

ディアボロが叛乱軍相手に暴れ回っていると城門が開き騎馬の一隊が姿を現した
その中で一際立派な騎馬がルイズの前にやってきた
「陛下!」
「ヴァリエールの娘よ、礼を言うぞ、余は最後に過ちを犯す所であった
我等は義務を果たし名誉を守らんとすべく決戦を挑もうとしていた
だが全てを道ずれにしては無責任の謗りは免れ得まい、責任は老骨が負うのが正しいというものよ」
「では」
「うむ、城の奥に1艘の小船が隠してある、それでウェールズをトリステインに降ろして貰いたい
それまでの時間は我等が支えよう、過去の栄光ではなく未来への希望の為に」
「承りました陛下、…どうかご武運を」
ルイズ達が城内に戻っていくのを見届けた後、アルビオン国王ジェームズ一世は大音声にて号令を掛けた
「総員全力を持ってアルビオンに弓なす叛徒共を撃滅せよ」

300対5万の戦いは何も出来ぬまま揉み潰されて終わるはずだった
しかし、いくつかの理由により王党派は絶対的少数でありながら貴族派を一時壊乱状態にまで追い込んだ
一つは暴れ回るディアボロの存在
一つは士気、死を覚悟した王党派に対し、勝ちが見えている貴族派の士気は高いとは言えなかった
一つは兵の構成、殆どがメイジで構成された王党派に対し、
貴族の私兵、傭兵、徴兵された農民など大多数が平民で構成された貴族派は集中された魔法の威力に対抗出来なかった
けれども、多勢に無勢か降り注ぐ矢に王党派は一人また一人と数を減らし残るは王とその供回りだけとなった

周りを隙間無く囲まれた状態でジェームズ一世は叛乱軍に向かって吼えた
「ブリミルの血筋を受け継ぐ古きアルビオン王家は今日滅ぶ
だが只では滅びぬ、いずれ己等を滅ぼすであろう王家の力を存分に見るがよい」
「風の流法!」
「闘技!神砂嵐!!」
左腕を関節ごと右回転!
右腕を肘の関節ごと左回転!
その二つの拳の間に生じる真空状態の圧倒的破壊空間はまさに歯車的砂嵐の小宇宙!!
ジェームズ一世生涯最後の技は人を、馬を、ディアボロを、大地を、ありとあらゆる物を空中へと巻き上げた
その威力はジェームズ一世の肉体も例外とせず、全てが収まった時周囲には何も残ってはいなかった


■今回のボスの死因
神砂嵐の巻き添えを食らって死亡


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー