――ローマ コロッセオ-……のゴミ収集車の中。
ここはどこだ? 体が動かねえ…… 何にも聞こえね…… 暗れ……
オレは何してたんだっけ?
何で息が苦しいんだアギェッ
なんだかわからんが逃げねーと……
オレは……何だっけ?
ん、何だこれは 鏡?
やべえ 鏡はやべぇ!確か鏡は別の世界が……
って何だっけ?オレは何を言っているんだ?
とにかく何とかしねーと!オアァァ ……or?なんでor?英語の授業か?
プげッ
オレは何してたんだっけ?
何で息が苦しいんだアギェッ
なんだかわからんが逃げねーと……
オレは……何だっけ?
ん、何だこれは 鏡?
やべえ 鏡はやべぇ!確か鏡は別の世界が……
って何だっけ?オレは何を言っているんだ?
とにかく何とかしねーと!オアァァ ……or?なんでor?英語の授業か?
プげッ
――トリステイン魔法学院――
「はぁはぁ、サモン・サーヴァント!」
何度目かすら忘れつつもとにかく呪文を唱える。
これだけは失敗するわけにいかない。
偉大なるヴァリエール家のルイズが留年なんて、そんな馬鹿なことがあっていいわけがない。
絶対に成功させないと!
何度目かすら忘れつつもとにかく呪文を唱える。
これだけは失敗するわけにいかない。
偉大なるヴァリエール家のルイズが留年なんて、そんな馬鹿なことがあっていいわけがない。
絶対に成功させないと!
ドサッ ドサドサドサドサドサ!
やれやれ、やっと何か呼び出せたみたいね。よかった……
やれやれ、やっと何か呼び出せたみたいね。よかった……
「ウワァーーー!!!」
周りの奴らが騒いでいる。なんか凄いのでも出したのかしら?
「わたしだってやればできるみたいね、疲れたけど。」
周りの奴らが騒いでいる。なんか凄いのでも出したのかしら?
「わたしだってやればできるみたいね、疲れたけど。」
「臭ぇー!ゴミの臭いがプンプンするぜぇー!」
「ゼロのルイズぅーおめー脳がマヌケかぁ?これが使い魔に見えるのか?!」
「ルイズ、[サモン・サーヴァント]でゴミの山を呼び出してどうするの?」
「ゼロのルイズぅーおめー脳がマヌケかぁ?これが使い魔に見えるのか?!」
「ルイズ、[サモン・サーヴァント]でゴミの山を呼び出してどうするの?」
って、ええぇーーーーーーーー何よこれ!!!!
「ミスタ・コルベール!」
ルイズと呼ばれた少女が怒鳴った。人垣が割れて、中年の男性が現れる。
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか!」
「決まりだよ。春の使い魔召喚は神聖な儀式なんだ。
一度呼び出したものを変えることは許されない。」
「でも……」
「よく見てみなさい。ミス・ヴァリエール」
ルイズと呼ばれた少女が怒鳴った。人垣が割れて、中年の男性が現れる。
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか!」
「決まりだよ。春の使い魔召喚は神聖な儀式なんだ。
一度呼び出したものを変えることは許されない。」
「でも……」
「よく見てみなさい。ミス・ヴァリエール」
よく見なさいって、このハゲ馬鹿じゃないの?
いくらなんでもゴミなんか使い魔にできるわけないじゃない。
いくらなんでもゴミなんか使い魔にできるわけないじゃない。
……あら?
ゴミの山の中から男が這い出してきた。
男が喋ったわ。ゴミよりはマシだけどとても使い魔には見えない。
ゴミの山の中から男が這い出してきた。
男が喋ったわ。ゴミよりはマシだけどとても使い魔には見えない。
「な……なんだここは?!それよりオレ、誰?」
どうも混乱しているようね。わたしも混乱してるけど。
「ゴミじゃなかったけど平民でしたぁーーー!さすがゼロだ!」
「留まる所を知らないほどの失敗率!」
後ろで誰かがわめいている。わめきたいのはどう考えてもわたしよ。
どうも混乱しているようね。わたしも混乱してるけど。
「ゴミじゃなかったけど平民でしたぁーーー!さすがゼロだ!」
「留まる所を知らないほどの失敗率!」
後ろで誰かがわめいている。わめきたいのはどう考えてもわたしよ。
「ミスタ・コルベール!」
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「でも!平民を使い魔にするなんて聞いたことありません!」
ルイズがそう言うと、再び周りの笑い声が大きくなる。
睨みつけてはみたものの、笑いが止む様子は全くない。
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「でも!平民を使い魔にするなんて聞いたことありません!」
ルイズがそう言うと、再び周りの笑い声が大きくなる。
睨みつけてはみたものの、笑いが止む様子は全くない。
「これは伝統なんだ。例外は認められない。」
「そんな……」
「さて、では、儀式を続けなさい。」
「えー、彼と?」
「別にゴミの方でもいいぞ。」
「そんな……」
「さて、では、儀式を続けなさい。」
「えー、彼と?」
「別にゴミの方でもいいぞ。」
そんなの、絶対嫌。このよくわからない全身スーツを着た平民もかなり嫌だけど。
周りの奴らがニヤニヤしながら眺めている。ハゲは至って真面目な顔でこっちを見ている。
ルイズは自分が召喚した平民をまじまじと見た。
結構身長は高い。いい体格してるじゃない、顔はマスクのせいでよくわからないけど。
「ねえ、ちょっとこっち向きなさい。」
男がこっちを見た。こいつは本当に人間なんだろうか。
その瞳からは妙に野生を感じる。もしかすると何か才能があるかもしれない。
たとえ使い魔が平民でも留年よりはマシな気がしてきた。
周りの奴らがニヤニヤしながら眺めている。ハゲは至って真面目な顔でこっちを見ている。
ルイズは自分が召喚した平民をまじまじと見た。
結構身長は高い。いい体格してるじゃない、顔はマスクのせいでよくわからないけど。
「ねえ、ちょっとこっち向きなさい。」
男がこっちを見た。こいつは本当に人間なんだろうか。
その瞳からは妙に野生を感じる。もしかすると何か才能があるかもしれない。
たとえ使い魔が平民でも留年よりはマシな気がしてきた。
杖を振る。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
ふと思う。
こいつ、さっきまでゴミの山の中にいたのよね、病気になったりしないでしょうね。
しかし、もう後戻りはできない。邪念を振り払いそいつの頭を掴み唇を重ねる。
「終わりました。」
「コントラクト・サーヴァントは一発でできたね。」
コルベールが、嬉しそうに言った。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
ふと思う。
こいつ、さっきまでゴミの山の中にいたのよね、病気になったりしないでしょうね。
しかし、もう後戻りはできない。邪念を振り払いそいつの頭を掴み唇を重ねる。
「終わりました。」
「コントラクト・サーヴァントは一発でできたね。」
コルベールが、嬉しそうに言った。
「あぐおああああああーーあばああーーーっおれををっ
あばあああああ おれの顔ををおああああああ」
熱い、いや 痛い! 痛い?痛いって何だっけ?これはヤバい、ヤバすぎる
逃げないと! どうやって?そうだ!地面だ!
……地面?そんなところに逃げられるわけがない。
おれは何を考えているんだ? しかしもう我慢ができない!
あばあああああ おれの顔ををおああああああ」
熱い、いや 痛い! 痛い?痛いって何だっけ?これはヤバい、ヤバすぎる
逃げないと! どうやって?そうだ!地面だ!
……地面?そんなところに逃げられるわけがない。
おれは何を考えているんだ? しかしもう我慢ができない!
「な、何やってんのあんた!」
契約を終えたばかりのその男は、垂直に3メイルほど飛び上がり……・
契約を終えたばかりのその男は、垂直に3メイルほど飛び上がり……・
そして頭から地面に落ちて倒れた。こいつ頭がおかしいのかしら?
「もう、何なのよ!いきなり死んだりしてないわよね?」
ルイズがげんなりしていると、コルベールが近寄ってきて、そいつの左手の甲(と生きてるかどうか)を確かめる。
「ふむ……珍しいルーンだな。後、彼はちょっと気絶しているだけだ。
そんなに心配しなくてもよろしい。」
「心配なんかしてません!」
心配しているのはわたしの進級よ。死んだらいくらなんでもまずいじゃない。
正直もう一回成功させる自身なんてないわ。
「もう、何なのよ!いきなり死んだりしてないわよね?」
ルイズがげんなりしていると、コルベールが近寄ってきて、そいつの左手の甲(と生きてるかどうか)を確かめる。
「ふむ……珍しいルーンだな。後、彼はちょっと気絶しているだけだ。
そんなに心配しなくてもよろしい。」
「心配なんかしてません!」
心配しているのはわたしの進級よ。死んだらいくらなんでもまずいじゃない。
正直もう一回成功させる自身なんてないわ。
「さてと、じゃあみんな教室に戻るぞ。ああ、ミス・ヴァリエール?」
「何ですか?」
「使い魔も気絶していることだし、先に寮に戻りなさい。
どうせ今日はもう授業はないし、彼に無理をさせてはいけない。」
「何ですか?」
「使い魔も気絶していることだし、先に寮に戻りなさい。
どうせ今日はもう授業はないし、彼に無理をさせてはいけない。」
そう言うと、ハゲは火を放ってゴミを跡形もなく焼却し、校舎に戻っていった。
「わかりました、ミスタ・コルベール」
はぁ、なんで使い魔を主人が運ばないといけないのよ。普通逆でしょう?
どうしようもないけど……泣きたくなってきたわ。
でもまあ不幸中の幸いね。このゴミの山を一人で片付けさせられるのかと思って怯えたわ。
「わかりました、ミスタ・コルベール」
はぁ、なんで使い魔を主人が運ばないといけないのよ。普通逆でしょう?
どうしようもないけど……泣きたくなってきたわ。
でもまあ不幸中の幸いね。このゴミの山を一人で片付けさせられるのかと思って怯えたわ。
「う……」
なによこいつ!無茶苦茶重い!これを3階まで担いで上がれって言うの?
無理 絶対無理よ!起こすしかないわ!
なによこいつ!無茶苦茶重い!これを3階まで担いで上がれって言うの?
無理 絶対無理よ!起こすしかないわ!
そもそもフライやレビテーションを使えないことに問題があるのだが、
もちろんルイズはそんなところまで頭が回らない。
水を汲んできて、倒れている男に思いっきりぶっ掛ける。
もちろんルイズはそんなところまで頭が回らない。
水を汲んできて、倒れている男に思いっきりぶっ掛ける。
「おああ 冷てえ!……オメー誰だ?
いや、そもそもオレは誰だっけ?ここはどこだ?」
男が凄い勢いで起き上がった。
この様子だと体は大丈夫そうね、頑丈なのはいいことだわ。
いや、そもそもオレは誰だっけ?ここはどこだ?」
男が凄い勢いで起き上がった。
この様子だと体は大丈夫そうね、頑丈なのはいいことだわ。
「使い魔のくせに失礼ね、まあいいわ。
わたしはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
長いしルイズと呼びなさい。後、ここはトリステイン魔法学院よ。
で、あんた誰?」
男は意味がわからないといった感じの顔で私を見た。失礼な奴だ。
「いいから早く答えなさい、貴族が先に答えてやってんのよ?
あんた名前は?」
わたしはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
長いしルイズと呼びなさい。後、ここはトリステイン魔法学院よ。
で、あんた誰?」
男は意味がわからないといった感じの顔で私を見た。失礼な奴だ。
「いいから早く答えなさい、貴族が先に答えてやってんのよ?
あんた名前は?」
男は奇声を発しながら頭を抱えている。やっぱり知覚障害者?記憶喪失?
勘弁して欲しいわ。これからの自分を考えてまた泣きたくなった。
もう放っておいて戻ろうかと思っていたころ、男がようやく口を開いた。
勘弁して欲しいわ。これからの自分を考えてまた泣きたくなった。
もう放っておいて戻ろうかと思っていたころ、男がようやく口を開いた。
「セッコ」