第二章『吹き抜ける黄金の風』
ズッタン ズッズッタン
「やめなさい」
目覚めの体操をしていたナランチャに爆発が降りかかった。
それにしてもこのナランチャ、ノリノリである。
それにしてもこのナランチャ、ノリノリである。
「な、何しやがる!眠気吹っ飛んだじゃねーか!」
「そりゃ良かったわね」
冷めた目でナランチャを見る。
ナランチャの「ギャングスター・ダンス」は、誰から見ても奇異な眼差しを向けられてしまうものだった。
何故か一緒にやっていたタバサとギーシュのブーイングを物ともしないルイズ。
精神面が鍛えられてきたようである。いろいろと。
ナランチャの「ギャングスター・ダンス」は、誰から見ても奇異な眼差しを向けられてしまうものだった。
何故か一緒にやっていたタバサとギーシュのブーイングを物ともしないルイズ。
精神面が鍛えられてきたようである。いろいろと。
今日の授業。
風の魔法が得意なギトーと言う講師が来ていたが、ナランチャにとってはあまり興味の無い、嫌いなタイプだ
口を開けば「風が最強」。何を聞いても「風が最強」であったので、ナランチャはギトーにレーダーを使って狙いを定めた。
能力は使い方次第、、彼はホルマジオとの闘いで知った。
風の魔法が得意なギトーと言う講師が来ていたが、ナランチャにとってはあまり興味の無い、嫌いなタイプだ
口を開けば「風が最強」。何を聞いても「風が最強」であったので、ナランチャはギトーにレーダーを使って狙いを定めた。
能力は使い方次第、、彼はホルマジオとの闘いで知った。
ギトーは、キュルケを呼んでいる。実力の差を見せ付けようとしているのだろうか。
少し大人気ない気がする。
その内、巨大な火球が弾き出され、ギトーが詠唱をはじめる
少し大人気ない気がする。
その内、巨大な火球が弾き出され、ギトーが詠唱をはじめる
「ボラッ」
と、次の瞬間。頃合である。
レーダーを使用した正確な射撃でギトーの杖を弾いた。
無論、二酸化炭素を吐き出していたのは生物であるギトーなので、手に数発命中。体に数発命中。
というか寧ろこっちがメインであった
無論、二酸化炭素を吐き出していたのは生物であるギトーなので、手に数発命中。体に数発命中。
というか寧ろこっちがメインであった
「へっ?」
何も出来ずに真っ黒焦げになるギトー。
ナランチャが何かしたのだとキュルケは勘付くと、邪魔をしたことを怒るどころか笑みを浮かべてきた。
タバサは隅っこで例のダンスを練習している。タバサもノリノリであった
ナランチャが何かしたのだとキュルケは勘付くと、邪魔をしたことを怒るどころか笑みを浮かべてきた。
タバサは隅っこで例のダンスを練習している。タバサもノリノリであった
ちなみに、ギトーは医務室へ運ばれた。
レーダーでの正確な射撃をしたものの、元の精密動作性が低いエアロスミスはギトー自身にに機銃を当てていたが、それは見て見ないフリをされた。
数発で済んでよかったと考えるべきである。
ナランチャが後先考えずレーダーを使っていなければ蜂の巣であった。
レーダーでの正確な射撃をしたものの、元の精密動作性が低いエアロスミスはギトー自身にに機銃を当てていたが、それは見て見ないフリをされた。
数発で済んでよかったと考えるべきである。
ナランチャが後先考えずレーダーを使っていなければ蜂の巣であった。
そこへ、コルベールが入ってきた。
誰もが異変に気づく。
誰もが異変に気づく。
「皆さん、今日の授業は中止です」
「ブッ」
「クッ、ククク」
「………クッ」
「うへへへへひゃははは!ちょっと待てコルベール、そ、その頭、息、で、き、ねぇ」
3人娘とナランチャが笑い出すのを皮切りに、教室は爆笑の嵐。ナランチャの呼吸は途切れ途切れである。
ナランチャはエアロスミスの機銃で珍妙な格好をしたコルベールの誰の目から見ても明らかなカツラを吹っ飛ばした
かすかに機銃の弾丸が頭皮で滑って軌道を変えたことで笑いは加速する
ナランチャはエアロスミスの機銃で珍妙な格好をしたコルベールの誰の目から見ても明らかなカツラを吹っ飛ばした
かすかに機銃の弾丸が頭皮で滑って軌道を変えたことで笑いは加速する
「うひょッ!?うひゃははははは!滑りやすすぎる、ふひっ、ははははッ!!」
「ぶほっ!?うふ、ふふふふッ、くくくく」
それがナランチャの主人であるため、かすかに見えたルイズも盛大に吹き出し、コルベールの怒りの炎はメーターを振り切った。
「黙れ貴様ら」
ピタッと、教室を飛び交っていた雑言は消えてしまった
ナランチャは笑い続けているが、ルイズが必死に止めている。
ナランチャは笑い続けているが、ルイズが必死に止めている。
「特にそこのお前」
ナランチャは髪をとっ掴まれた
そこでようやく「あ、ヤベェ」と認識する。遅い、遅すぎる。全てが遅すぎたのだ。
だが、そこで懐から取り出されたフォークがナランチャの顔に突き刺さった
コルベールが教師クビレーストップに躍り出た瞬間である。
ゴチになったりはしない。
そこでようやく「あ、ヤベェ」と認識する。遅い、遅すぎる。全てが遅すぎたのだ。
だが、そこで懐から取り出されたフォークがナランチャの顔に突き刺さった
コルベールが教師クビレーストップに躍り出た瞬間である。
ゴチになったりはしない。
「精一杯の着飾りしてきたって言うのに、俺が黙れッつったのによぉーッ」
威圧感が生徒達を押しつぶす。マリコルヌは本当に押し潰れた。ギーシュの背が39cm縮む。
「何でテメーだけいつまでも笑ってんだ、このッ!」
机に向かって、ナランチャの頭を――
「ド低能がァーーッ!!」
叩き付けた。
ドグシャアア。机が凄まじい衝撃で凹む。
ナランチャはキレた。同時にコルベールは現在クビレースぶっちぎりトップである
ドグシャアア。机が凄まじい衝撃で凹む。
ナランチャはキレた。同時にコルベールは現在クビレースぶっちぎりトップである
「低能……って言ったな……殺してやる……殺してやるぜ、コルベール……!」
そこから教室の半分以上が崩壊する、バカとハゲの命運をかけた大バトルへと発展するのだが、それはまた別の話である。
もちろん事の発端はコルベール(ということになった)ため、クビの危機に陥ったが、3人娘&ナランチャが謝ったことで解決した。
その後改めてコルベールが報告に来た。なんでも、トリスティンの王女が来たらしく、出迎えをしなければならない。その所為で授業は中止だそうだ。
ナランチャにとってはこの上ない幸せである。
もちろん事の発端はコルベール(ということになった)ため、クビの危機に陥ったが、3人娘&ナランチャが謝ったことで解決した。
その後改めてコルベールが報告に来た。なんでも、トリスティンの王女が来たらしく、出迎えをしなければならない。その所為で授業は中止だそうだ。
ナランチャにとってはこの上ない幸せである。
そしていつの間にか式典は始まる。
美麗な絨毯の上を王女、アンリエッタが歩いていく。
ナランチャは対して動じない。欠伸をした瞬間ルイズに殴られた
美麗な絨毯の上を王女、アンリエッタが歩いていく。
ナランチャは対して動じない。欠伸をした瞬間ルイズに殴られた
(バカッ、姫殿下の前なのよ!きちんとしなさいって!)
(……メンドイんだよォ)
アンリエッタの視線は終始顔から血を流しているナランチャに釘付けであった。
というかお前ら誰か拭いてやれよ。という空からのブチャラティによる説教が響いた、ナランチャにだけ。
そしていつの間にか式は終わっていた。
というかお前ら誰か拭いてやれよ。という空からのブチャラティによる説教が響いた、ナランチャにだけ。
そしていつの間にか式は終わっていた。
記憶にあまり残らない出迎えの後、ナランチャはレーダーを見ていた。
ちょろちょろ動く光点を見るのがすっかり趣味になっていたのだ。
誰がどの部屋にいるか大体把握してきた為、どこに行くのか分かって面白かったりする。
時々キュルケの部屋で大きい光点が『重なっていた』が無視した。
言わずもがなである。言及する事は許しません。
ちょろちょろ動く光点を見るのがすっかり趣味になっていたのだ。
誰がどの部屋にいるか大体把握してきた為、どこに行くのか分かって面白かったりする。
時々キュルケの部屋で大きい光点が『重なっていた』が無視した。
言わずもがなである。言及する事は許しません。
「あーんた、また見てるの?」
「良いんだよ、なんもやることないんだし……」
とか言いつつ、ナランチャに目配せする。ちなみに彼はタバサと一緒でないと本を読まない。
興味あるのかよ、と思ったが、この部屋に近づく者が居たので、ドアを開けた
ゴンッ、と鈍い音がした。思いっきり開けた所為で壁にもたれる様に伸びている
興味あるのかよ、と思ったが、この部屋に近づく者が居たので、ドアを開けた
ゴンッ、と鈍い音がした。思いっきり開けた所為で壁にもたれる様に伸びている
「あれ?こいつどっかで見たことあるよーな気がする」
「って、あんたその人……姫殿下じゃない!!」
「あ、ああ……ルイズ」
ハッ、と気づいたようにルイズは合言葉を言うことにした
「ヨーデルヨーデル」
「恋しちゃってる?」
「「勉強しろ!」」
(なんだこいつら)
珍しく突っ込みに回るナランチャ。
姫殿下、要するにアンリエッタはディティクト・マジックを唱えて周りを探知。
何もないことを確認すると、部屋に入った。
姫殿下、要するにアンリエッタはディティクト・マジックを唱えて周りを探知。
何もないことを確認すると、部屋に入った。
「お久し振りです、姫殿下」
「ああ!ルイズ!そんな堅苦しい言葉は要らないわ!唯一気が許せるのはあなただけなんですもの!宮廷にいると付き合いやすい人が居なくて疲れるのよ!あなたはいいの!寧ろ昔のように接して頂戴!」
(ビーッチ!)
そこからはアンリエッタの独壇場。エアロスミスの機銃にさえ負けない、飛び出すマシンガントーク。所々ルイズの痛いところ(主に使い魔)を突くスナイパーガントーク
ははは。と汗をかきつつテキトーに対応するルイズにナランチャは胸が痛くなってくる。
何度も額の汗を拭うルイズ。耐えろ耐えろと自分に言い聞かせる
ははは。と汗をかきつつテキトーに対応するルイズにナランチャは胸が痛くなってくる。
何度も額の汗を拭うルイズ。耐えろ耐えろと自分に言い聞かせる
しかし、弾切れになってきたかどうかは知らないが、アンリエッタのテンションは急降下していく
「ど、どうかなされたのですか?」
「ルイズ、私、結婚するのよ」
「……ああ。お、おめでとうございます」
何でこの人はいかにも『聞いてください』とばかりに振舞っているのだろうか。
暇つぶしに2人の足元の床へ機銃を撃ち込んでいたナランチャは唇を尖らせたままであった。
その後の話の展開を聞く限り、ゲルマニアと言う国の皇帝とアンリエッタが結婚する条件を達するによって同盟を結び、現在アルビオンで起こっている、貴族の内乱の矛先がこちらへ向いたときに対抗できる力を持っておく、ということだ。
しかしナランチャには難しすぎる内容だったため、また黙々と床に機銃を撃ち込んでいた。
暇つぶしに2人の足元の床へ機銃を撃ち込んでいたナランチャは唇を尖らせたままであった。
その後の話の展開を聞く限り、ゲルマニアと言う国の皇帝とアンリエッタが結婚する条件を達するによって同盟を結び、現在アルビオンで起こっている、貴族の内乱の矛先がこちらへ向いたときに対抗できる力を持っておく、ということだ。
しかしナランチャには難しすぎる内容だったため、また黙々と床に機銃を撃ち込んでいた。
ルイズは話に夢中で全く気づいていない。アンリエッタにはこの音は聞こえない。エアロスミスも見えない。
先ほどの様子から一転して、ルイズはアンリエッタに同情している。
ゲルマニアは野蛮な国らしいが、それすらナランチャには分からなかった為、考えるのをやめた。
先ほどの様子から一転して、ルイズはアンリエッタに同情している。
ゲルマニアは野蛮な国らしいが、それすらナランチャには分からなかった為、考えるのをやめた。
だが、もちろんアルビオンの反乱軍も黙っているわけがなく、同盟を阻止しようとそれはもうあの手この手を駆使しているそうだ。
そこで問題となるのがアルビオンの皇太子、ウェールズに渡した手紙。
アンリエッタが酒に酔ったまま書いたらしく、中身はそれはもうひどいひどい。一言で表すなら「嵐」(荒れ狂ってる)
なので、それがゲルマニアへ渡れば即座に同盟破棄(どんな内容だ)、トリスティンは……信じる人に見捨てられた……という状況から発展。
攻め込まれて、俺のそばに近寄るなァーッ!な状態になるので、取り返してきてちょんまげということらしい。
アンリエッタが酒に酔ったまま書いたらしく、中身はそれはもうひどいひどい。一言で表すなら「嵐」(荒れ狂ってる)
なので、それがゲルマニアへ渡れば即座に同盟破棄(どんな内容だ)、トリスティンは……信じる人に見捨てられた……という状況から発展。
攻め込まれて、俺のそばに近寄るなァーッ!な状態になるので、取り返してきてちょんまげということらしい。
ついでに言っておくと、今の文はアンリエッタが言った言葉を殆どそのまま書いたものである。
遺伝子操作・調味料などは一切使用しておりません。
遺伝子操作・調味料などは一切使用しておりません。
「分かりました!その任務!この……」
「待て。ちょっと待ってくれ。その反乱軍、どんだけいるのさ?」
「いっぱいです!」
「アバウトすぎんだろ!」
「ナランチャ黙って」
アンリエッタがお守り代わりに『水のルビー』をルイズに渡す。ナランチャはそれを早く売ろうと画策していた。
こうして(何がこうしてなのかは不明として)、ドアの向こうで盗み聞きしていたギーシュを蜂の巣にし、彼らはアルビオンへと旅立つ事になったのだった。
こうして(何がこうしてなのかは不明として)、ドアの向こうで盗み聞きしていたギーシュを蜂の巣にし、彼らはアルビオンへと旅立つ事になったのだった。
To Be continued ...