ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

使い魔は静かに暮らしたい-19

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匿名ユーザー

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学園長室でオスマンにフーケを捕らえた報告に行く。
オスマンはフーケの正体がロングビルだったのには驚いていた。
話しによれば彼女は居酒屋で働いていたらしい。その場にいたオスマンは尻を撫でたらしいが、ロングビルが怒らないので秘書にならないか勧誘したそうだ。
この爺は死んだほうがいいんじゃないか?そのせいで死に掛けたんだぞ。
「死んだほうがいいのでは?」
この場にいたコルベールという教師も思ったらしい。当たり前か。
その後の弁明は真剣な口調ながらもますます「死んだほうがいいのでは?」と思うものだったが、その弁明には何故かコルベールも賛同していた。
……まさかあんたも色仕掛けに引っかかったのか?
オスマンが咳払いをし場を仕切りなおす。この空気を取り払いたかったのだろう。
「さてと、君たちはよくぞフーケを捕まえ、『破壊の杖』を取り返してくれた」
私を除く3人が頭を下げる。
「フーケは、城の衛士に引き渡した。そして『破壊の杖』は、無事に宝物庫に収まった。一件落着じゃ」
オスマンが私以外の頭を撫でる。
その後ルイズたちは『シュヴァリエ』とかいうよくわからない爵位が与えられるらしい(タバサは勲章だそうだ)。
そんなことより早く休みたいものだ。大きな怪我こそないがさすがに擦り傷ぐらいあるし、体は全身打撲だ。全身痛くて堪らない。早く眠りたいな。
「……オールド・オスマン。ヨシカゲには、何もないんですか?」
ルイズが突然そんなことを言い出す。はぁ?何言ってんだこいつ?
「残念ながら、彼は貴族ではない」
その通りだ。それぐらいわかりそうなことだろう。
オスマンが手を打つ。今日は『フリッグの舞踏会』とかいうものがあるらしい。舞踏会ねぇ。
「今日の主役は君たちじゃ。用意してきたまえ。せいぜい、着飾るのじゃぞ」
3人は礼をドアに向かう。
「ルイズ。さっきに行っててくれ。オスマンさんに用がある」
そう言ってオスマンを見る。ドアが閉まる音がした。
「何か聞きたいことがおありのようじゃな」
コルベールもオスマンに促され退室する。
「『破壊の杖』の出所を教えてほしい」
「なぜかね?」
オスマンが目を細める。怪しんでいるのだろう。怪しまれて当たり前か。

しかし本当のことを言えば協力してもらえるかもしれないな。
そう思い話す。自分が別の世界の住人であること、この世界に召還されたこと、破壊の杖は私の世界の武器であること。
そのことを話すとオスマンも答えた。
30年前に自分の命を救ってくれた人物のものらしい。彼も元の世界に帰りたがっていたが死んでしまったらしい。
なるほどね。私以外にも例はあるわけだ。
そうだ。
「このルーンのことを知っているか?」
そう言って手袋を外してルーンを見せる。もしかしたらあの腕のこともこれが関係しているのかもしれない。
オスマンはそれをまじまじと見る。
「すまんの。わからん」
「そうか」
正直期待していたのだがね。
「ルーンを写させてくれんかの?調べといてみるわい」
「ああ」
「気を落とすなよ。なあに。こっちの世界も住めば都じゃ。嫁さんだって探してやる」
オスマンはそう言って笑いかけてきた。そうなることを祈るよ。
「そうだ」
オスマンにベッドがある部屋を一つ貸してもらうよう頼む。二つ返事で了承を貰い案内してもらう。
さすがに今日は床じゃ眠れる気がしない。
「お主は舞踏会に行かなくてもいいのかの?」
「騒がしいのは嫌いなんだ」
そう返す。そしてベッドの上に寝転ぶとゆっくり目を閉じる。
ああ、ワーグナーが聞きたいな。


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