ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

使い魔は手に入れたい-3

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匿名ユーザー

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注意……オリキャラが出ますがこの話し限りです。これ以降出てきません。


「ひでえよ相棒」
「お前が変なことを言うからだ」
「事実を言っただけじゃねえか」
「そんなことは言ってない」
そんなことを言いながらベッドから下りようとする。勿論デルフを取る為だ。そのまま放置していても良いがそれだと喋り続けるからいけない。
しかし体がだるくて仕方が無い。全身に重りでも付いているのかってぐらいだるい。
ベッドから下りるだけでもやっとだ。これじゃああんまりだな。
「おい相棒。おめえ大丈夫か?結構つらそうだけど?」
「問題ない」
立ち上がり歩こうとしてみるがなかなか1歩が踏み出せない。まさか3日寝てたからってここまで筋肉が衰えるものなのか!?
そんなことを思いながら歩こうとするとドアが突然開かれる。開けたのはローブを身につけた中年の女性だった。とても驚いた顔をしている。
「何をしているんですか!」
突然大声で怒鳴ったかと思うと懐から杖を出し呪文を唱え私に向けて振る。すると体が突然浮き上がりベッドの上に乗せられてしまった。
「安静にしていなきゃだめでしょうが!」
それよりお前は誰だ。
「まったく、ミス・ツェルプストーから意識が戻ったと聞いて来てみればまさかこんな無茶をしてるなんて」
「すまないが、あなたは誰だ?」
彼女(ポンフリーというらしい)は私を治療したメイジらしい。彼女の言い分によれば体はまだ完全には治ってないそうだ。
もはや命に別状はないらしいが治ったばかりなので内臓や手足が弱っていて無理に動いたり食べたりするとダメなんだそうだ。
「これを飲みなさい。そうすれば後二日もすれば元通りになりますよ(確証はないけど)。それまで辛抱して寝ていなさい」
ポンフリーはそう言いながら薬が入っているであろう容器を渡してくる。見事な緑色だ。
しかし後二日寝てろってことか。ま、体が元に戻るなら問題ないか。
そう思いながら受け取った飲み物を口につける。
……苦い。じわりじわりとくる苦さだ。しかもぬるっとしていて気持ち悪い。体にはいいのかもしれないが精神には最悪だ。
空になった容器をポンフリーに渡す。
すると彼女はとても驚いた顔をしていた。
「よく吐き出しませんでしたね。特別苦いのを渡したのに。大抵の人は吐き出してしまうんですよ」
たしかに吐き出したくなったよ。
「でも同じ効果で苦くないのもあるんですけどね。わたくしは苦いのがいいんですけど」
お前の趣味かよ!押し付けるな!
「じゃあわたくしは戻りますけどちゃんと寝ていなさいよ。普通なら平民如きがこんな治療は受けられないんですからね。ちゃんとミス・ヴァリエールに感謝なさいよ」
そういうと部屋を去ろうとする。
その前にやって欲しいことがあるんだが。
「すいませんが、そこに落ちている剣を拾ってもらえませんか?」
ポンフリーは振り返ると杖を振るう。するとデルフが浮き私のほうへ来る。
「ではまた明日」
ポンフリーはそう言うと部屋を出た。
さてと、
「デルフ聞きたいことがあるんだが」
「俺も相棒に聞きたいことがあるけど相棒が先でいいぜ」
デルフが私に聞きたいことがるなんて珍しいな。
「そうか。じゃあ先に聞かせてもらうが私はワルドと戦っていた途中どうなったんだ?途中で意識がなくなったはずなんだ」
「…………」
「デルフリンガー?」
「ちゃんと倒したぜ。相棒が戦ってな。最後は結構やばかったけどな」
「そうか」
何故デルフはさっき黙ったんだ?それになにか嘘をついた気がする。
それに普通ならもっとちゃんと説明してくれそうなものだがな。もしかしていいたくないのか。
……何か理由があるのだろう。時期が来れば話してくれるに違いない。そう信じるしかない。
「で、お前が聞きたいことっていうのは何だ?」
「……何だったけ?忘れちまった!」
笑いながらそういうデルフにひどい違和感を覚えた。
「そうか」
「あれ?なんにもいわねえの相棒?」
「忘れたならそれでいいさ」
「…………」
それにしても眠たくなってきたな。デルフのことは気に掛かるが言わないんじゃしょうがない。
言うまで待つさ。相棒だからな。
……大事なことを忘れてたな。
「デルフリンガー、いやデルフ」
「あ?急にどうした相棒」
「自己紹介がまだだったな。私の名前は吉影、吉良吉影だ」
「……俺はデルフリンガーだ!よろしく頼むぜ相棒!」
「ああ」
デルフは驚いたのか少し黙っていたがすぐに返してきた。
それを聞いて私は喋ろうとするデルフを鞘にしまう。だが完全には仕舞わなかった。つまり喋れるってことだ。
「あれ?しまわねえなんて本当にどうしたんだ相棒?」
「気まぐれだ。それと静かにしててくれよ。これから寝るから」
そして目をつぶる。暫らくして私は眠りに落ちた。


「相棒はあのとき気を失ってた?やっぱあれは相棒じゃなかった」
剣は眠る相棒を思いながら呟いた。


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