ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

DIOが使い魔!?-9

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匿名ユーザー

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肉の焼け焦げるニオイがが漂い、キュルケは眉をひそめた。
やれやれだわ…、と一息ついてキュルケは辺りの様子を窺った。
一面煙に包まれて、よく分からない。
ひとまず体を起こそうと腹筋に力を込めたが、次の瞬間キュルケは凍りついた。

"ズル…ッズルズル……ッズチャッ…ビチョビチョ…"

ダラダラとヘンな汗を流すキュルケ。

(な、何よ…。この音…何なのよぉぉおお~…!?)

キュルケは耳障りで生理的にアレな音に鳥肌を立てた。
その音は、360度から少しずつだが確実に近づいてくる。
まずいまずいまずい…… この状況非常にまずい。煙の中から這いよってきたのは、はたして死体の各パーツだった。
右半身やら左足やら、それに細かな肉片やらが、それぞれあの頭部と同じように触手を生やしてズリズリと近寄って来ていたのだ。

「ひぃゃぁぁああ~ッ!?」

慌てて立ち上がってレビテーションを使おうとしたキュルケだったが、再び足をひっぱられてこれまた再びズテンと転んだ。
見ればそれはやはり、先ほどの左腕だった。
まだ煙がくすぶってグズグズいっているが、その火傷も次第にふさがっていった。

その転倒を合図にしたかのように、肉片の群れが、仰向けに転がる飛びかかり、キュルケの四肢を拘束した。
雁字搦めに固められて、キュルケはまな板の上の鯉のような心情だった。 もがくことすら出来なかった。

---ドス、ドス、ドス…
今度はそんな音が近づいてきた。
キュルケは辛うじて動くことを許されていた頭をその方向に向けた。
予想通り、あの頭部が、地面に触手を突き刺して移動してくる音だった。
『URYYYYY…』

感情のこもらない目が、自分を見下ろした。
絶体絶命だった。
そこで問題だ。
この雁字搦めにされた状態で、どうやって反撃するか?
キュルケは考えた。

3択--ひとつだけえらびなさい。
①グラマーなキュルケは突如反撃のアイデアが閃く。
②仲間がきて助けてくれる。
③どうにもならない。現実は非情である。

負けず嫌いなキュルケは①に○を付けたかったが、背に腹は代えられない……キュルケは現実的な②を選んだ。

「ちょ、タバサ…!?ルイズ…!?どっちでもいいけど、助けてくれないかしらぁぁあああ!!」

恥も外聞もなく叫んだが、しかし応答はなかった。
これが返答だとばかりに、生首から触手が伸びてきた。

答え--③。答え③。答え③。
キュルケの頭の中でそんな文字がドアップで表示された。
万事休すだ--キュルケは次に自分に襲いかかるだろう痛みに備え、ギュット目を瞑った。


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