ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

味も見ておく使い魔-幕間

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味も見ておく使い魔-幕間



本来、天井があるべきところに満点の星空が輝いている。
こんなことをしでかした張本人は泣きつかれたのか、
すでに自分のベッドの中で寝息を立てている。
ブチャラティはルイズに布団をかけてやりながら、一緒に召喚された男をみた。
月明かりの元、何かを一心に描いている。
「何をしているんだ?」
「僕は漫画家なんでね。今原稿を描いている」
「元の世界に返れないかもしれないのに?」
そういえばナランチャがジャポーネ・マンガを集めていたな。
たしか、『ピンクダークの少年』だったか?
「僕は人に自分のマンガを読んで楽しんでもらうことが僕の生きがいであり、
人生の目標でもある。
だから、ここでも、あちらでも読んでくれるひとがいる限りまったく問題ない。
むしろ絶好の取材のネタをつかんだことがうれしいね」
「そうか…」
「オレはブローノ・ブチャラティ。ブチャラティと呼んでくれ」
「僕は岸辺露伴。露伴と呼んでくれてかまわないよ」


「ところで、君はここに呼び出されたときのことを覚えているか?」
「ああ、ぼくはあの時ヴェネツィアからサルディニア島に向かう飛行機の中にいた。
『アドリア海の胃袋』といわれている海域を取材しにね…
そして、ローマの上空あたりだったかな?
僕がファーストクラスに座ってリラックスしていたとき、人の形をした幽霊みたいなものが座っていた座席の下から浮かび上がってきたんだ。
そこで驚いていたら、突然目の前に『光る鏡のようなもの』が現れて、
僕とその『幽霊のようなもの』は飛行機の飛ぶ速度でそれに突っ込んだんだ」
「なるほど…
俺はある事件を起こし、その途中ローマのコロッセオで死んだ。その後気がついたらすでに召還されていたってわけだ」
「そうか。ところで、ぶしつけだがその『事件』について話をしてくれないか?」
「いずれな… ともあれこれからしばらく…どうなるかわからないがよろしく」
「こちらこそよろしく頼む」


ブチャラティはルイズを見ながら考える。
オレはオレ自身の命令でトリッシュを守ると誓った。
だが結果として、ボスとの決着をつける前に力尽きてしまった。
そして今、トリッシュと同じ髪の色をした少女に『使い魔』として召喚されている。
これは偶然なのだろうか?それとも何かの『運命』なのだろうか?
今はまだ何もわからないが、しばらくはこの『小さなトリッシュ』の相手をしてやるか…



あの男…
やはり僕の『原稿』を見ても何も変化は起こらなかった…
ルイズを読んだとき、「ひょっとしたら」とおもっていたが…
メイジと契約をした使い魔はメイジの『所有物』になる…
僕の『ヘブンズ・ドアー』は知能のある動物なら『本』にすることができるが…
自分の『遠い記憶』、未来の『運命』と……『物体』は読めない…


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