ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

亀と白銀な使い魔-3

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だれでも歓迎! 編集
…なんだか五月蝿いな…
男の悲鳴らしき声が聞こえる。全く朝っぱらからなんだというのだ。睡眠ぐらいちゃんとさせてくれ。
あまりの五月蝿さに目を開けると、少女が鞭で成人男性を叩くというシュールな光景が入って来た。
何やってんだこいつら?そういう関係というか趣味なのか?
そう思ったが私は見なかった事にして、とりあえずのそのそと動き出す。目的はないが、動かずにはいられないのだ。
それにしても、バシバシいう鞭の音や男の悲鳴、小娘の罵倒が五月蝿過ぎる。隣の部屋の人もすごく迷惑だろうな。自分ほどじゃあ無いとは思うが。

ようやく飽きたのか、それとも時間なのか、小娘がボロボロになった男に何かを言い付けると部屋から出て行った。
男は起き上がると、私を持ち上げ、そのまま小娘の後に着いていった。びっこ引いてる左足が非常に痛そうだ。ていうか、何処へ行くのだろう?

しばらくすると何かいい匂いがしてきた。どうやら小娘が来た所は食堂らしい。しかし、何故か男だけ中に入ろうとはせず、周りに誰もいないのを確認すると、私の中に入った。
食堂は食事を摂るための所なのに、何故私の中に入る必要があるのか。私には分からないが、少なくとも関係ないことだろう。
しばらくすると男が私の中から、小娘も食堂から出て来て、また何処かへ私を連れていった。全く、忙しない連中だな。もういいや、また寝ることにしよう。

バッグオォォオォン!

いきなりの爆発音だったが暢気に寝ていた私はビビらなかった。こんな音はサルディニア上空やローマで体験済みだ。この程度の音が今更何だというのだ。
私はそのまま惰眠を貪った。目の前で何かが蛇に喰われた気もするが気付かなかった事にしよう。一々気にしてたら、フィレンツェ行き特急にもおちおち乗れやしない。

そう思って寝たら今度はまたいい匂いがする。
何処だと思い目を開けると廊下だった。がやがやと声が聞こえてくる。どうやら先程寝た場所から移動してなかったみたいで、何だかあまり寝てなかったらしい。それにしてもリアリティのある爆発音だったな。つかさっきから妬ましそうな目で見るんじゃねえ。ド低脳が。
少しすると何だか変な恰好をした少女が近づいて来て、男に話しかけた。また男が妬ましそうな目で見てきたが無視した。
その後私達は厨房らしきところに連れていかれ、私はパンの切れ端みたいなのをもらった。なかなかうまい。奴の方も凄いスピードで平らげていた。みっともない男だ。
さてこちらは優雅に味わいつつゆっくり食べ終わると奴はいなかった。どっかに行ったらしい。まあ、別に構わないがな…
さて、食後の運動をしようかと思ったら、いきなり奴が入って来て、私を無造作に掴むとコック長らしき男に何かを頼んだ。が、断られた。『ナイフ』だとか聞こえてきたような気がするが私には関係ない…って、こいつ今テーブルクロス盗んだぞ!何やってんだ、オイ!
男はばれないように、厨房を残念そーな顔をして出ていった。私は喚きたかったが、どうしようもなく、男に連れ去られてしまった。


To Be Continued...?

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