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ねじ


たしか数年前のこと.
いつものように研究室にいたときのこと.
先生がいつものように入ってきて,なんとなく話をした.
先生のする話は半分がなんとなくなきがする.
そのなんとなくの話の中で,気になっていたこと,ひとつ.



名前を覚えていないのだけれど,違う科の先生が,授業中に,
  「みんなは将来,社会を動かす歯車になるのだ」
ということを言われたらしく,
ちょっと問題になっているということを言っていた.
先生のコメントは,
  「生徒に対して歯車はないだろ.」
というような内容だった.
(うちの先生はちょっとかどうかわからないけど口が悪い.)
どうですかね~というたわいもない会話.

自分は黙ってた.
確かにそうかもしれないけど,
自分には違う科の先生の言っていることのほうが
正しいような感じがした.
歯車が動力を伝えるものだからかなとも考えたけど,
今になって思うと,やっぱり違うみたいだ.



たしかに,
自分も,得体の知れないもののの歯車になるのは嫌だ.
他のどんな高級な部品だとしても嫌だ.

けれども,
たいせつにしたいものや守りたいものの歯車になら
進んでなりたいと思う.
どんな部品でもいい.
ひとつの電解コンデンサでもいいし,
ひとつのちいさなねじでもいい.

いまのところ
めいいっぱいまで膨れてしずかに破裂する覚悟もできているし,
からっからに錆びて朽ちるまで支え続ける覚悟もできている.

未来の自分,どうだ.覚悟があるか.
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