『致命的な間違い』 ◆ilZClmYqFI
こんなクソッタレたゲームに自分は無理矢理、参加させられた。
本当にあのポーキーとか言う奴は馬鹿げている。
……だが、ディディーとディクシーも一緒に参加させられていた。こんな場所からジャングルへさっさと皆で帰らなければ。
本当にあのポーキーとか言う奴は馬鹿げている。
……だが、ディディーとディクシーも一緒に参加させられていた。こんな場所からジャングルへさっさと皆で帰らなければ。
コンゴジャングルの英雄――ドンキーは単純にそう考えると、山陰に一つのうごめくものを見つける。
白い髪には薄く桃色がかかっており、夜明けの微妙な色彩がそれを更に色立てていた。
その紫の瞳の少女の顔はかなり曇ってはいたが、必死に頭の中を探っている様にも見える。
「厄介だな……まずは武器を確保すればいいんだろうけど」
ドンキーに聞こえた単語。
その紫の瞳の少女の顔はかなり曇ってはいたが、必死に頭の中を探っている様にも見える。
「厄介だな……まずは武器を確保すればいいんだろうけど」
ドンキーに聞こえた単語。
武器。
あの華奢な身体付きから察するにゲームに乗る、と言う事か。殺意は認められる。
もしあの少女にディディー達が襲われたら。
ドンキーはポーキーの言った支給品の事は無視して、転がっていた手頃な岩を持って少女に近づく。
ドンキーの支給品はドンキー自身、到底扱える物ではない複雑な構造をした代物だった。
――つまり、不用意に素手で近づくより――
あの華奢な身体付きから察するにゲームに乗る、と言う事か。殺意は認められる。
もしあの少女にディディー達が襲われたら。
ドンキーはポーキーの言った支給品の事は無視して、転がっていた手頃な岩を持って少女に近づく。
ドンキーの支給品はドンキー自身、到底扱える物ではない複雑な構造をした代物だった。
――つまり、不用意に素手で近づくより――
「なっ……」
とっくにシリカは殺気を感じていた。
それこそ引き寄せてから”奥の手”を使おうとした。だが……
身体を反らし、急所は避けたが、岩がダイレクトに頭に直撃する。
それこそ想像出来るだろうか。シリカは刃物か、そう言う近接攻撃の類を予想していた。
だが、実際彼女の上に振ったのは巨大な岩。
避けようは無かった。
とっくにシリカは殺気を感じていた。
それこそ引き寄せてから”奥の手”を使おうとした。だが……
身体を反らし、急所は避けたが、岩がダイレクトに頭に直撃する。
それこそ想像出来るだろうか。シリカは刃物か、そう言う近接攻撃の類を予想していた。
だが、実際彼女の上に振ったのは巨大な岩。
避けようは無かった。
岩はシリカの頭から離れると、轟音をたて、そのまま地面にめり込み、固定される。
うまくシリカは横に逸れたのだが、岩によって頭を横に叩きつけられてしまった。
――それでもまだ、彼女の意識はあったのが奇跡だろうか。
うまくシリカは横に逸れたのだが、岩によって頭を横に叩きつけられてしまった。
――それでもまだ、彼女の意識はあったのが奇跡だろうか。
はっきり言えば彼女は既にグロッキー寸前だった。それでもまだ、ふらつきながらも立ち上がっている。
「原住み、民……め……」
その身体には強烈な右フックがそのまま入る。
更に朦朧としている彼女の首を間髪入れず、ドンキーは手で絞め上げる。
ぎゅ、とゴムが擦れる様な音がした。
無言のままドンキーは絞め続ける。ディディー、ディクシーに危害を加えるなら、許しがたい事だ。
少女の肌は元から白かったのだが、ますます生気が薄れていく。
今の少女は丸腰だ。今なら、抵抗を受けず倒せる。
「だが…」
ドンキーは少女が何かかすかな声を出しているのが聞こえた。
――だが? 関係あるものか。もう、この危険な少女は確実に殺せるのだ。
「お、前は…甘……い!」
構わずドンキーは行動を続ける。自分と愛するコングファミリー達の擁護の為に。
「リザード、いあいぎりっ……!」
「原住み、民……め……」
その身体には強烈な右フックがそのまま入る。
更に朦朧としている彼女の首を間髪入れず、ドンキーは手で絞め上げる。
ぎゅ、とゴムが擦れる様な音がした。
無言のままドンキーは絞め続ける。ディディー、ディクシーに危害を加えるなら、許しがたい事だ。
少女の肌は元から白かったのだが、ますます生気が薄れていく。
今の少女は丸腰だ。今なら、抵抗を受けず倒せる。
「だが…」
ドンキーは少女が何かかすかな声を出しているのが聞こえた。
――だが? 関係あるものか。もう、この危険な少女は確実に殺せるのだ。
「お、前は…甘……い!」
構わずドンキーは行動を続ける。自分と愛するコングファミリー達の擁護の為に。
「リザード、いあいぎりっ……!」
バシュッ! 何かが噴き出す音が聞こえた。
それは怒号をあげて倒れ、裂けた背中の毛皮からは噴水を上げている。
それは怒号をあげて倒れ、裂けた背中の毛皮からは噴水を上げている。
到底、シリカは殺意は無かったが、その護身用の”奥の手”を使った。無防備だった、シリカから見る”原住民”の身体はそれの一撃を喰らい、気絶してしまったようだ。
血がまだ噴き出しているが、治療する気には到底なれなかった。
――そもそも何も出来やしないが。シリカには医療技術も知識も道具も無い。
血がまだ噴き出しているが、治療する気には到底なれなかった。
――そもそも何も出来やしないが。シリカには医療技術も知識も道具も無い。
「ゲホッ、……やっぱり、危険……過ぎる。あまり、人目に映るような場所は避けた方が……いいかな」
岩壁を支えにし、咳込みながら、シリカは赤色のパーツと白色のパーツが半分ずつ設置された、機械仕掛けのボールを握り直す。
岩壁を支えにし、咳込みながら、シリカは赤色のパーツと白色のパーツが半分ずつ設置された、機械仕掛けのボールを握り直す。
――シリカに支給されたボールと共に入っていた説明書によると、ボールは『モンスターボール』と言う、『ポケットモンスター』――通称『ポケモン』と言う獣の一種を捕獲及び、使役する事が出来る機械らしい。
既にモンスターボールの中にはポケモンが入っており、そのポケモンの名前は『リザード』。
また、ポケモンにより命令できる技を最大4つまで持っており、リザードが持っている技は、いあいぎり、にらみつける、カウンター、かえんほうしゃ。
既にモンスターボールの中にはポケモンが入っており、そのポケモンの名前は『リザード』。
また、ポケモンにより命令できる技を最大4つまで持っており、リザードが持っている技は、いあいぎり、にらみつける、カウンター、かえんほうしゃ。
説明書はそこで終っていた。とにかく戦力には違いないのだが、その分シリカ自身が扱う武器は無い。
その為、リザードはこの様な時の為に常時出している。
不意を突く為、今の様に急所を狙い、深くダメージを与える事もわけが無い。
はっきり言えばシリカはゲームに乗った奴を片っ端から片付けようとしていた。
そもそも、血を浴びるのは自分一人で十分なのだ。
かつて母が自らの命を省みず、戦いを終わらせようと身を投じていた様に。
ふらつきながらシリカはこの頭の無い”原住民”のザックを身体から剥ぎ取る。自分が愛用する銃が都合よく入っているとは思えなかったが。
「――!?」
出てきたのは、キーボードと、恐らく何かの機器なのだろうか。それらが繋がっている。ただ、これだけでは武器とは呼びがたい。
ディスプレイが無ければ扱うことも出来ない。ハズレか。一瞬、そう思わせる。
「……けど」
微妙だが、これと後、通信機器があれば外部に繋げられないだろうか。
ならば、まずはディスプレイを探さなければならない。
即ち、施設が存在する街まで歩かなければいけない。
だが、施設がある=食料も存在する可能性もある。つまり、街に参加者が固まる可能性は高いのだ。
結局、街に行く事は躊躇われた。まずは頭の怪我の回復と、同士を捜す事を今後の行動方針に決める。
不意を突く為、今の様に急所を狙い、深くダメージを与える事もわけが無い。
はっきり言えばシリカはゲームに乗った奴を片っ端から片付けようとしていた。
そもそも、血を浴びるのは自分一人で十分なのだ。
かつて母が自らの命を省みず、戦いを終わらせようと身を投じていた様に。
ふらつきながらシリカはこの頭の無い”原住民”のザックを身体から剥ぎ取る。自分が愛用する銃が都合よく入っているとは思えなかったが。
「――!?」
出てきたのは、キーボードと、恐らく何かの機器なのだろうか。それらが繋がっている。ただ、これだけでは武器とは呼びがたい。
ディスプレイが無ければ扱うことも出来ない。ハズレか。一瞬、そう思わせる。
「……けど」
微妙だが、これと後、通信機器があれば外部に繋げられないだろうか。
ならば、まずはディスプレイを探さなければならない。
即ち、施設が存在する街まで歩かなければいけない。
だが、施設がある=食料も存在する可能性もある。つまり、街に参加者が固まる可能性は高いのだ。
結局、街に行く事は躊躇われた。まずは頭の怪我の回復と、同士を捜す事を今後の行動方針に決める。
――――
マルスはその深い傷を付けられた骸に絶句する。
恐らく、加害者はすぐにこの場を立ち去ったのだろう。血はまだ渇ききっていなかった。
――もはやマルスは、死体と言うものを見慣れてしまっていた。
(ほんとに随分、僕は恐ろしくなっている)
そんな自分にマルスは心の中で苦笑する。
マルスはその深い傷を付けられた骸に絶句する。
恐らく、加害者はすぐにこの場を立ち去ったのだろう。血はまだ渇ききっていなかった。
――もはやマルスは、死体と言うものを見慣れてしまっていた。
(ほんとに随分、僕は恐ろしくなっている)
そんな自分にマルスは心の中で苦笑する。
マルスの手には、神々しいそれが握られていた。
神剣ファルシオン。
偶然にもザックの中に入っていたのだ。
神剣ファルシオン。
偶然にもザックの中に入っていたのだ。
「……僕は今度こそ、助けられる人を助けるんだ。」
ロレンス、ハーディン、ウルフ、ザガロ。
かつて共に戦った仲間達を、マルスは討ち倒した。
あんな思いは二度と、自分にも人にも味わわせない。
――それに、彼のフィアンセであるシーダもこんな戦いに巻き込まれている。
守り抜かなければならない。絶対に。
「シーダ、待っていてくれ」
マルスは神剣を、その固い決意の分だけ、強く握りしめた。
ロレンス、ハーディン、ウルフ、ザガロ。
かつて共に戦った仲間達を、マルスは討ち倒した。
あんな思いは二度と、自分にも人にも味わわせない。
――それに、彼のフィアンセであるシーダもこんな戦いに巻き込まれている。
守り抜かなければならない。絶対に。
「シーダ、待っていてくれ」
マルスは神剣を、その固い決意の分だけ、強く握りしめた。
【一日目 D-9 エリア5 7時10分】
【シリカ@星のカービィ】
[状態]:頭に打撲による重傷 腹部に強烈な打撲傷 (かなり長く首を絞められた為、脳に何らかのダメージ?)
[装備]:無し
[道具]:支給品(シリカ、ドンキー) 任天堂ファミリーベーシック(ドンキーからルート) モンスターボール(リザード:良好:いあいぎり、にらみつける、カウンター、かえんほうしゃ)
[思考]基本行動方針:ゲームに乗った参加者を殺し、他の人を助ける(マーダーキラー)
第一行動方針:まずは隠れながら傷を癒す
第二行動方針:仲間を集める
最終行動方針:ゲームから脱出
【シリカ@星のカービィ】
[状態]:頭に打撲による重傷 腹部に強烈な打撲傷 (かなり長く首を絞められた為、脳に何らかのダメージ?)
[装備]:無し
[道具]:支給品(シリカ、ドンキー) 任天堂ファミリーベーシック(ドンキーからルート) モンスターボール(リザード:良好:いあいぎり、にらみつける、カウンター、かえんほうしゃ)
[思考]基本行動方針:ゲームに乗った参加者を殺し、他の人を助ける(マーダーキラー)
第一行動方針:まずは隠れながら傷を癒す
第二行動方針:仲間を集める
最終行動方針:ゲームから脱出
【一日目 D-9 エリア5 7時10分】
【マルス@ファイアーエムブレム 紋章の謎】
[状態]:良好
[装備]:ファルシオン(レプリカ)@星のカービィSDX洞窟大作戦
[道具]:支給品
[思考]基本行動方針:人を助けつつ、シーダを捜す
最終行動方針:ゲームを潰す
[備考]:レプリカファルシオンに特殊な効果はありません。単なる鑑賞用の剣です。】
【マルス@ファイアーエムブレム 紋章の謎】
[状態]:良好
[装備]:ファルシオン(レプリカ)@星のカービィSDX洞窟大作戦
[道具]:支給品
[思考]基本行動方針:人を助けつつ、シーダを捜す
最終行動方針:ゲームを潰す
[備考]:レプリカファルシオンに特殊な効果はありません。単なる鑑賞用の剣です。】
【ドンキーコング@ドンキーコングシリーズ】
【残り55人】
【残り55人】
『緑の邂逅』 | 投下順 | 『知ってる人 知らない人』 |
『緑の邂逅』 | 時系列順 | 『DARKNESS・MANNER』 |
GAME START | シリカ | 『彼女が信じたそれ』 |
GAME START | マルス | 『彼女が信じたそれ』 |
GAME START | ドンキーコング | GAME OVER |