ネタバレ考察 > 台詞集 > 叛逆の物語

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Chapter1:
(イントロ)
――希望を願い、呪いを受け止め戦い続ける者たちがいる。それが魔法少女。
奇跡を掴んだ代償として戦いの運命を重ねた魂。その末路は、消滅による救済。
この世界から消え去ることで、絶望の因果から解脱する。
いつか訪れる終末の日、“円環の理”の導きを待ちながら、私たちは戦い続ける
悲しみと憎しみばかりを繰り返す、この救いようのない世界で
あの、懐かしい笑顔と、再びめぐり合うことを夢見て――。

(むかしむかし みらいのむこう
 おんなのこたちは ほしからきたどうぶつととりひきしました
 なんでもひとつねがいごとをかなえてもらうかわりに
 まほうのちからをあたえられ おそろしいかいぶつたちとたたかうのです
 あらゆるせかいのおんなのこが ねがいごとをかなえてもらい
 かぞえきれないおんなのこが かいぶつたちとたたかい
 やがてだれもがちからつきていきました
 まほうをもったおんなのこたちには ひみつのうわさばなしがながれています
 このよからきえてしまうそのときには まほうのかみさまがおこしになられて
 すべてのまほうのおんなのこたちは すてきなおくにへみちびかれるのです
 かなしみとにくしみのない すてきなおくにへみちびかれるのです)

(戦闘シーン)
まどか「ウェヒ!」
まどか「はあっ!(弓)」
まどか「うわあっ」
さやか「ビンゴだよ、まどか」
杏子「首尾は上々っと!」

(お菓子の部屋)
私は朝の夢を見る
まだダメよ (No! Night)
まだダメよ (No! Night)
何色の朝が来る? (No? Yes!)
まだダメよ (No? No!)
まだダメよ (No? No! Night)
まだ夜は食べかけよ (No? Yes, no!)
(眠るベルが鳴る どこにいる?)
さぁ おはよう Nightmare (まだダメよ まだダメよ 何色の)
悪いお夢は これっきり (悪いお夢は まだダメよ まだ)

Chapter2:
(朝)
まどか「はあー、もう朝ー?」
まどか「おはよう、キュゥべえ」
QB「きゅう?……きゅう」

(庭)
まどか「おはよう、パパ!」
和久「おはよう、まどか!」
まどか「ママは?」
和久「タツヤが行ってる。手伝ってやって」
まどか「はーい」

(ママの寝室)
タツヤ「マーマ、マーマ。あーさ、あ-さー! マーマ、ママー」
まどか「起っきろー」
詢子「うええぇぇ、うぉぉおぉっ……ん?」

(洗面所)
詢子「最近どんなよ?」
まどか「仁美ちゃんがちょっと大変。なかなか上条君と予定が合わないんだって」
詢子「うんうん。ま、本当に難儀なのは、付き合うようになってからなのさ。めげず、焦らず、諦めずだよー」
まどか「先生はもう急に世界の終りが、とか言いだすし、やっぱり相当落ち込んじゃてるのかも」
詢子「あっちゃー、そろそろこっちでなにかセッティングしてやるかなぁ?」
まどか「和子先生どうしてモテないのかなー? 結構かわいいとこあるのに……」
詢子「あいつは昔から高望みが過ぎるんだよ」
まどか「ん」
詢子「ま、良くも悪くも妥協しないってのがね……」
まどか「ふうん……」
詢子「よっし!」
まどか「あ、それからね、今日から転校生が来るんだって」
詢子「へえ、こんな時期に珍しくない?」
まどか「どんな子かな。お友達になれると良いなぁ」
QB「きゅうぅ、きゅっきゅう」

(台所)
タツヤ「あーぅっ」
詢子「おぉ! ……っと、セーフ。はい、残さないで食べてね」
タツヤ「あぁぃ」
和久「コーヒー、お替りは?」
詢子「うん、いいや」
詢子「よっし、じゃあ行ってくる」
和久「いってらっしゃい」
まどか「いってらっしゃい」
タツヤ「いたぁしゃー」
和久「さあ。まどかも急がないと」
まどか「え? あっ」
まどか「いってきまーす!」
和久「行ってらっしゃい」
タツヤ「いたぁしゃーぃ」

Chapter3:
(Opening-カラフル)

Chapter4:
(通学路)
まどか「おっはよー」
杏子「遅せえぞ、まどか」
さやか「昨日はお疲れ」
まどか「ウェヘッ」
さやか「あれから、ちゃんと眠れた?」
まどか「一応ね。でも今日の予習やる暇なかったから、もし当てられたらまずいかも」
杏子「まだマシじゃねえかよ。私なんか宿題すっぽかししまってさあ、やべえわマジで。あははっ」
杏子「なあ、まどか。あとで写させてよ。ね?」
さやか「こらあ、そういうズルにまどかを巻き込むんじゃないの!」
杏子「おめえが見せてくれないからだろ? だいたい一人で抜け駆けして宿題やっちまうなんて、酷いのはさやかのほうじゃねえか」
さやか「帰ってすぐ一緒にやろうって言ったのに、テレビなんか見てるあんたが悪いんでしょ」
まどか「ねえ、ちょっと……二人とも……」
杏子「あーあ、やっぱり魔法少女と学校の両立なんて無理なんだよ。遊んでる暇なんかありゃしねえ」
さやか「まず遊ぼうって発想がおかしいんだって」
杏子「だって、遊びたいんだよー」
さやか「あーもー、待ちなさいってー」

(学校)
和子「皆さん、マヤ暦で予言された世界の終わりをやり過ごしたからって、いい気になってませんか?」
和子「いやいやまだまだこれからですよぉ~とある宗教の祭礼の日に合わせて、日食と月食が六回起こっちゃうという話です」
和子「怖いですねぇ!まずいですねぇ……」
和子「それに…2050年までに何が起こるかと言えば……」
和子「ハイ、中沢くん!」
中沢「うっ…えぇっと…いやぁちょっと何のことだか……」
和子「いけませんねぇ…あちらの国では、41%の人々が後40年もしないで神の子が再臨すると信じているそうです」
和子「黙示録のラッパが、鳴っちゃうかもなんです…!」
和子「でもね、先生、世界が滅んじゃうのもいいかな~って思うんです」
和子「男女関係とか恋愛とかもう沢山ですし、このまま四捨五入して40歳だと言われる位なら、もういっそ何もかもおしまいになっちゃった方が…」
中沢「あの…ちょっと…先生?」
和子「へっ…?はいはいそういえば…今日は皆さんに転校生を紹介しないと」
(杏子「忘れてたのかよ」)
和子「じゃ暁美さん、いらっしゃーい」
ほむら「暁美ほむらです。どうかよろしくお願いします」
和子「暁美さんは、心臓の病気でずっと入院していたの。久しぶりの学校だから、いろいろと戸惑うことも多いでしょう。みんな助けてあげてね」
クラス「はーい」
(ほむら、ソウルジェムの指輪をさりげなく?見せる)
さやか「えーっ!?」
杏子「ソウルジェム…!?」
まどか「じゃああの子も…まさか!」
和子「それじゃ席は…えっと中沢くんの隣が空いてるわね」

(屋上)
さやか「えーっ、じゃあマミさんは知ってたんですか?」
マミ「ごめんなさいね、でもついつい皆をびっくりさせてみたくなっちゃって」
ほむら「本当はゆうべのうちご挨拶しなきゃいけなかったのに…」
杏子「あ、もしかしてゆうべのナイトメア退治、あたし達が追い詰めた先で待ち構えてたのって、マミだけじゃなくて」
マミ「ええ、暁美さんにも手伝ってもらったの。凄いのよ彼女の魔法。コンビネーションで攻撃力を何倍にも圧縮できるんだから」
ほむら「わ、私に出来るのはサポートだけで、攻撃そのものはからきしですけど」
さやか「へぇー、でも頼もしいじゃん。ここんとこナイトメアも大物ばっかり出て来て、手こずらされてたし」
杏子「まぁ実力は昨日で証明済みってことならね。あたしも別に文句はないよ」
ほむら「改めて、暁美ほむらです。これから皆さんと一緒に、この街のナイトメアと戦います。どうかよろしく…」
まどか「一緒に頑張ろうね、ほむらちゃん」

Chapter5:
(公園)
まどか「綺麗だね」
ほむら「ええ」
まどか「ほむらちゃんが転校してもう1ヶ月かぁ」
ほむら「変だよね。ずっと一緒にいるみたいな気もするし、あっというだったような気もするし」
まどか「いっひひひ、今夜はナイトメアも出ないまま、皆幸せに眠れるといいな」
QB「きゅうぅ…きゅうぅ…」
まどか「なんだか不思議。こんな風にね、ほむらちゃんとゆっくりお話がしたいなぁってずっと思ってた気がするの」
まどか「変だよね、なんでもない事なのに…また明日になれば学校で会えるんだから」
ほむら「そうね。でも、私も一緒。こうしてまどかと話せる時間を、ずっとずっと…待ってた気がする」

(仁美の家)
上条「はい、もしもし」
仁美「もしもし、上条君?今、お時間よろしいですか?」
上条「いやぁ、志筑さん。どうしたの?」
仁美「こんな夜遅くにごめんなさい。あの…今週の日曜日って、何か予定はありますかしら?」
上条「うん、ごめんね。その日もレッスンに使わなきゃならないんだ。次の発表会までもう間がないからね」
仁美「うぅ…そうでしたか」
上条「いつもいつもタイミングが合わなくてごめんね」
仁美「そんな事お気になさらずに。私、頑張ってる上条君の事が、大好きですから」
上条「ははは。うん、じゃあまた明日学校で」
仁美「はい、おやすみなさいませ」

(仁美家のベッド)
仁美「そうですわ。いつも頑張ってる上条君は、とっても素敵で凛々しくて、私…大好きです」
仁美「けれど、たまには私の為に頑張って下さってもいいのではなくて?ふぁあっ!」
仁美「う、うぅ…うあぁぁんもう!
仁美「もう日曜なんていりませんわ!発表会も無くなってしまえばいいのですわ!」
仁美「こうなったら…私…私…」

Chapter6:
(マミの家)
マミ「♪~」
ベベ「ムブブベ モジュモベ(チーズ?コレチーズ?)」
マミ「ベベ、そのヘアピンをちょうだい」
ベベ「ジューベー(カタイ)」
ベベ「ムベ! ジュベ!」
ベベ「マチュペチャベチャ マチュベチャベッチャカ(ナイトメアオル!ナイトメアイル!)」
マミ「えー?またなの?」
ベベ「マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!(チーズニナッチャウ!)」
マミ「まったくもう…夜更かしは美容の天敵なんだけどなぁ」

(外)
杏子「なぁ…アレって志筑仁美のナイトメアなのか?」
さやか「仁美も大変だよねぇ あんな無神経な奴を彼氏にしたりするからさ」
杏子「うわ、アンタが言うと重みが違うわ!」
さやか「えっへへ。まぁなに、人生経験って奴ですか?」
(杏子とさやか、ナイトメアから攻撃される)
杏子&さやか「うわわぁ」
マミ「二人とも。ふざけてないで真面目にやらないと危ないのよ」
さやか「はーい」
杏子「まどかと、ほむらは?」
ほむら「遅れてしまってごめんなさい!」
さやか「二人ともおっそーい」
まどか「えっへへ。ごめんね、さやかちゃん」
QB「キュ、キュウ!」
ベベ「クワッカッ!」
ベベ「モジュジュ ベベジャボ!(ミンナイルイル)」
マミ「さぁ、行くわよ!みんな!」
(五人の変身)
一同「ピュエラマギ・ホーリークインテット!」

Chapter7:
(ナイトメア、攻撃を開始する)
ほむら「まどか、巴さん!」
マミ「オッケー!」
まどか「お願い!ほむらちゃん」
まどか&マミ「ティロ!デュエット!」
ほむら「リリース!」
さやか「気持ちは分かるけど、落ち着きなよ!仁美!」
さやか「5名様!リ、リ、ア、ン!杏子!」
杏子「ヘッ、編み込み結界!」
まどか「動きが止まった!」
マミ「お見事!さ、みんな仕上げよ!」

一同「ケーキ、ケーキ、まぁるいケーキ」
一同「まぁるいケーキはだーあーれ?」
ベベ「モジュモジュジュベベ?(ケーキハサヤカ?)」
さやか「ちーがーう」
さやか「私はラズベリー」
さやか「まぁるいケーキはあ・か・い」
さやか「ケーキは杏子?」
杏子「ちーがーう」
杏子「あーたーしーはーリーンーゴ」
杏子「まぁるいケーキはベベが好き」
杏子「ケーキはマミ!」
マミ「ちーがーう」
マミ「私はチーズ」
マミ「まぁるいケーキはこーろがる」
マミ「ケーキは暁美さん?」
ほむら「ちがっ……います」
ほむら「私はかぼちゃ」
ほむら「まぁるいケーキは甘いです」
ほむら「ケーキはまどか?」
まどか「ちーがーう」
まどか「わたしはメロン」
まどか「メロンが割れたら甘い夢」
一同「今夜のお夢は苦い夢」
一同「お皿の上には猫の夢」
一同「丸々太って召し上がれー!」
ベベ「モォジョォモォベェェ!」

まどか&ほむら「やったね!」
QB「キュウ!」
さやか「まぁ、あたし達が力を合わせりゃ、ちょろいもんよね」
マミ「こらこら、油断は禁物よ」
マミ「今日だってちょっとヒヤっとさせられたわ」
杏子「そういうお説教はゴメンだね、まぁケーキと紅茶があったら別だけど?」
さやか「おいこら杏子、良い事言ってんじゃないわよ」
マミ「仕方ないわね。みんなうちに寄っていく~?」
まどか&ほむら&さやか&杏子「はーい!」

Chapter8:
(帰路)
杏子「やーいやーいさやかー」
(笑い合いながらつるむさやかと杏子)
マミ「そうそう、この前のカモミールティー、後一回分位は残ってるわよ」
まどか「わぁ、アレすっごくおいしかったです!」
マミ「後、新しく封を切ったエキセアもあるけど」
杏子「えーっ、酸っぱいのはいやだなぁあたし」
さやか「あっはは、杏子の味覚はおこちゃまだなー」
杏子「なんだとぉこらぁ!」
ベベ「ペッチャコーペッチャコーティーッ!(チーズクレクレ!クレクレチーズ!)」
マミ「はいはい、ベべにもご褒美がいるものね」
ベベ「マスカルポーネ!マスカルッポーネッ!」
(ほむら、下を向いたまま歩く)
まどか「ほむらちゃん、どうかしたの?」
ほむら「ううん、なんでもないの」
まどか「えへへ」
<ほむら「私達の戦いって、これで良かったんだっけ…」>

(顔が変になっている学校や街なかの人)

(学校の屋上で昼食をとる皆 外を眺めるほむら)
まどか「ねぇ、ほむらちゃんもから揚げどう?」
ほむら「うん、ありがとう」
まどか「えへへ」

Chapter9:
(喫茶店)
杏子「で?話って何さ?」
ほむら「えっと、その…。佐倉さん、最近、何かがおかしいって思いませんか?」
杏子「はあ?何かって何が?」
ほむら「それは…その、何となく。でも、何もかも」
杏子「何言ってんのさ、あんた。大丈夫?」
ほむら「誰よりも先にまず佐倉さんに相談したのは、だって、あなたが一番変っていうか…」
杏子「はあ?」
ほむら「私の中にあるあなたの印象と、その…あまりに食い違ってるんです。佐倉さんって、こんなじゃなかったような…」
杏子「ちょっと、ちょっと。何、あんた?それ、ひょっとして、ケンカでも売ってるわけ?」
ほむら「佐倉さん、今はどこにお住まいですか?」
杏子「さやかんちに居候してるんだよ。そのくらい知ってんだろ?」
ほむら「いつから見滝原中学に?」
杏子「あんたより先に転入してきたのさ」
ほむら「それっていつ?」
杏子「うん?えっと、去年の…う~ん…」
(天井に突き当たる様々な色の風船 鈴の音)
杏子「いつだったっけな…。でも、何でそんなこと気にしてるんだ?」
ほむら「見滝原に来る前は、どこに?」
杏子「隣の風見野だよ。あっちの街が平和になったから、いろいろ難儀してるっていう、マミの縄張りを手伝ってんじゃね~か」
ほむら「最近、風見野市に戻ったことはありますか?」
杏子「ね~よ。べつだん用事もないしねぇ」
(ポテトをかきこむ杏子 カップを持つほむら)
(空中を進む数隻の飛行船 鈴の音)
(ほむら、持っていたカップをテーブルに置く)
ほむら「佐倉さん、今から私と一緒に、風見野市に行ってみませんか?」
杏子「はあ?何しに?」
ほむら「ただ行ってみるだけでいいんです。そこが、もし本当にあなたの知っているとおりの街だったら、謝ります。その時は、何もかも私の勘違いです」
杏子「何か、訳分かんね~んだけどさ。あたしをからかってるって様子でもね~よな。あんた、マジなんだな」
ほむら「ええ」
杏子「はぁ…。地元であたしが通ってた、うまいラーメン屋があるんだ。そこで晩飯おごってよ。それが条件」
ほむら「分かりました」

Chapter10:
(バス)
杏子「この次の停留所から、風見野市だよ」
バス「次は、見滝原三丁目。安心と信頼の東雲歯科医院は…」
杏子「えっ…違う、ここ…。左に曲がるはずなのに!」
ほむら「乗るバスを、間違えた?」
杏子「そんなはずないよ。確かに風見野駅行きに乗っただろ?」
ほむら「次のバスで引き返しましょう。今度こそ、間違えないように」
(バス到着)
杏子「これで…間違いないよな」
バス「次は、見滝原二丁目。市立見滝原小学校へは、こちらからお越し下さい。次、止まります」
杏子「あっ」
ほむら「えっ」
杏子「ちょっと待て。おい、こら!」
杏子「チッ…」

Chapter11:
(バス停)
杏子「こんなのってありか…?」
ほむら「今度は歩いて確かめてみましょう。途中で通りすぎた三叉路を左…それで、風見野に着くはずでしたね」
杏子「ああ」

(歩く二人)
杏子「なあ、あの三叉路までこんなに距離あったっけ?」
ほむら「いいえ、もうとっくに着いてなきゃおかしいです」
杏子「ウ…ウソだろ」
ほむら「あなたも私も、あんな大きな三叉路を気づかずに素通りするほど、バカじゃないはずですよね」
杏子「こいつは、幻覚か何かか?あたし達を見滝原の外に出さないための…」
ほむら「そんな、生易しいものじゃないかもしれない。もしかしたら、この見滝原には外なんてないのかも」
杏子「ちょっ…おい」
ほむら「佐倉さん、このこと、みんなにはしばらく秘密にしておいて。私だけで、まだちょっと調べたいことがあるの」
杏子「バカ、こんな妙なこと放っとけるかよ!」
ほむら「大丈夫。ここは気づかなかったフリをしてた方が安全だと思う」
杏子「えっ…あっ」
(ほむらと杏子のような顔をした人達がほむらと杏子に近づいていく)
ほむら「むしろ下手に動けば動くほど、追い詰められていく。これは、そういうたぐいのワナでしょうね」
杏子「心当たりがあるのか?」
ほむら「ええ。だからこれ以上動いて目立つより、ここからは私1人に任せて」
(ほむらと杏子のような顔をした人達が離れていく)
ほむら「私たちをだましていたヤツは、今日までそれ以上、何の手出しもしてこなかったんだもの。おとなしくだまされているかぎり、危険はないはずよ」
杏子「はぁ…。分かったよ」
ほむら「うん?」
杏子「あたしの記憶、確かにいろいろと食い違ってるのかもしれない」
ほむら「佐倉さん?」
杏子「妙なんだよ。こんな強気な暁美ほむらは初めて見るはずなのに…。全然、意外って気がしねぇ。むしろ、しっくりくるぐらいだ。へっ」
ほむら「わっえっ…あっ…」
<ほむら「覚えているのは、私だけなの?そう、私はこの手口を知っている。閉ざされた幻の空間。獲物を誘い込んで惑わすための出口のない迷路。間違いない、ここは…魔女の結界だ」>

Chapter12:
(魔女との戦いの記憶が映し出されている空間の中を歩くほむら)
――魔女…。それは絶望をまき散らす災厄の使い。そして、絶望に沈んだ魔法少女たちが最後に成り果てる、呪われた姿…。
かつて私は、幾度となく同じ時間を繰り返し、その残酷な運命にあらがおうと戦った。
そして、最後は1人の少女の犠牲によって、希望と絶望を巡る残酷な連鎖は断ち切られ、
世界は、新しい理へと導かれたはず…。なのに…
私たちは忘れている。いや、忘れさせられていたのだ。
誰かが、私たちの記憶を欺き、陥れようとしている。この偽りの見滝原の街で…――。

Chapter13:
(マミの家)
ベベ「モブ モブ モブ モブ モブ モブ モブジェジェッ!(アチィ)」
マミ「ふふ…。もうベベったら。あんまりお行儀が悪いと、チーズになっちゃうわよ」
ベベ「マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!モギ!(チーズニナッチャウ!)」
(笑う一同)
まどか「ほんとに仲いいですよね、マミさんとベベ。そういえば、初めてマミさんと会った時も、ベベと一緒でしたよね」
マミ「ええ、ベベは昔からの友達だもの」
ベベ「ムベッ!」
マミ「出会ったのは、もうずいぶん前。鹿目さんや美樹さんよりも、つきあいは長いのよ」
ほむら「どうしてベベが巴さんのところに来たか、覚えてますか?」
マミ「うん?」
まどか「ん?」
(QBの顔)
ベベ「ン?モジュモジュ,ベベジャボ?(ホムラ、ナゼキク?)」
ほむら「ちょっとだけ気になって」
マミ「何だか、もう、ずいぶん昔のことみたいに思えるわ」
マミ「あの頃はね、この見滝原には、私1人しか魔法少女がいなかったの」
マミ「独りぼっちの私を支えて、励ましてくれたのはベベだけだった」
マミ「この子がいなかったら、私はとっくにダメになってたと思うわ」
まどか「そんな、マミさん…」
ほむら「巴さんは、もっと強くてたくましい人です」
マミ「ありがとう。確かに、そうやって頼りがいのある先輩ぶってた時期もあったわね」
マミ「でもね。鹿目さんや美樹さんが一人前になって、佐倉さんや暁美さんも、味方についてくれて…」
マミ「今は、こんなに頼れる仲間に囲まれてるんですもの」
マミ「もう昔みたいに、背伸びして頑張る必要もなくなったの」
ベベ「マジュ、マジュチュベチュ、モジュモジュモジュチュプ!(マミ、ホントハナキムシ)」
マミ「ふふ、こぉら」
まどか「ナイトメアも強くなってきたけど、その分魔法少女も増えて、前より安心して戦えるようになりましたよね。」
まどか「こういうのなんだかにぎやかで、楽しいかも」
マミ「もう、ナイトメア退治は遊びじゃないのよ。鹿目さん」
まどか「えへへ…」
マミ「でも、そうね…。今にして思えば、これって昔の私が夢に見ていた毎日なのかもね」
マミ「魔法少女としての運命を受け入れた生き方が、こんなに幸せで充実したものになるなんて、あの頃は思ってもみなかったわ」
ほむら「巴さん、お茶のおかわりいただけますか?」
マミ「あら、ちょっと待ってね。今、お湯を沸かしてくるから」
(ほむら、変身する)
まどか「ほむらちゃん、どうかしたの?」
ほむら「ごめんなさい、まどか」
(時間停止)
ベベ「モギュ、モベ、マミチャ、マミチャ…マミチャ!」
ほむら「茶番はこのくらいで終わらせましょう」
ベベ「ムベベ…(ナンダ?)」
ほむら「私はあなたの正体を覚えてる。思い出したの、あなたがかつて何者だったのか」
ベベ「モジュゥー!?」
ほむら「みんなの記憶をねつ造し、偽りの見滝原の結界に閉じ込める。こんな芸当ができるのは…べべ、あなたしかいない」
ベベ「モジュベク…(ワカラヌ)」
ベベ「モギャ!」
ベベ「キュベベェ…キューベー!」
ほむら「どういうつもり?こんなふうに私たちをもてあそんで、いったい何が楽しいの?」
ベベ「キューベー…」

Chapter14:
(ほむら「記憶ってやっかいなものね…1つ取り戻すと、次から次へとよけいな思い出がついてくる。ええ、思い出したわ、巴マミ。私はあの人が苦手だった。強がって、無理しすぎて、そのくせ誰よりも繊細な心の持ち主で。あの人の前で真実を暴くのは、いつだって残酷すぎて、辛かった」)
ほむら「忘れたままでいたかったわ。今まで自分が、いったいどれだけの人の心を踏みにじってきたかなんて…」
ベベ「モジュモジュペチャプー…ペチャプー…(ソレ知ラヌ。恨マレタコマル)」
ほむら「白状なさい!こんな回りくどい手口を使って、一体何が目的なの?」
ベベ「モジュチュペチュ(ホムラクルシイ)」
ベベ「マジョマンボカマンベール…(チーズニナッチャウ)」
ほむら「っ!!」
(ほむら落下)
マミ「事情が分かるまで話を聞いていたかったけれど、これ以上ベベがいじめられるのを黙って見ているわけにもいかないわ」
ほむら「まさか、最初から…!?」
マミ「どういうことか説明してくれる?その子が何をしたっていうの?」
ほむら「あなたはベベに騙されている」
ほむら「ここは本当の見滝原じゃないわ、みんな偽物の記憶を植え付けられているの」
マミ「ちょっ暁美さん?一体どうしちゃったの?」
(ほむら、ベベに発砲。マミが阻止)
マミ「ベベ、逃げて!」
ほむら「どうあってもそいつを守るつもり?」
マミ「追いかけようなんて思わないで。さもないと私と、戦う羽目になるわよ」

(銃撃戦)

マミ「お互いに動きの読み合いね。でも、同じ条件で私に勝てる?」
ほむら「根比べなら、負けないわ」

Chapter15:
マミ「ほら、埒が明かないわよ」
(ほむらが時間停止し、銃を出す)
マミ「んっ」
(ほむら、自分の頭に銃を向ける)
マミ「ん!」
マミ「あ!だめよ!暁美さん!」
(マミ停止)
(マミの足に銃弾を放ち、時間停止解除)
ほむら「っ!」
(ほむら、束縛される)
マミ「あなたの魔法は確かに凄いけど、いつだって相手より優位な立場にいると思い込むのは禁物よ」
ほむら「巴さん、あなたは何も気づかないの?今の自分に何の違和感も感じないの?」
マミ「急所を撃とうとしなかったあたり、まだ私の身を案じてくれるだけの気持ちはあるようね。でも、どうしてベベを襲ったりしたの?」
ほむら「あいつは魔女よ!私たち魔法少女の敵なのよ!思い出して!」
マミ「魔女なんて知らないわ。私たちの敵は、魔獣でしょ。」
ほむら「っ!?」
マミ「っ!そう、私はずっと魔獣たちと戦ってきた。じゃあ、ナイトメアって一体?」
(消火器とさやかの剣)
マミ「っ!」
ほむら「ん!?」
(マミ、リボンで煙を払う。すると、ほむらの姿は消えている)
マミ「どういうこと、一体?」
なぎさ「それは私の口から説明するのです」
マミ「えっ…?あなたは.....ベベ!?」
なぎさ「今まで黙っていてごめんなさい。でも、落ち着いて、話を聞いてほしいのです」

Chapter16:
(ほむらを連れ出すさやか)
(さやか、ほむらの錠前を破壊)
ほむら「あなた…一体…?」
さやか「ったく、絶好調のマミさん相手に、真っ向から喧嘩売るなんて、自信過剰なんだかバカなんだか」
ほむら「巴マミとの衝突は仕方なかった。私が狙ったのは、彼女じゃなくて…」
さやか「ベベ、でしょ?」
さやか「あの子が昔魔女だったってだけで標的にするなんて、先走るにも程があるよ」
ほむら「あなた…覚えてるの?」
さやか「それがあたしの役目だからね」
さやか「だいたいさー、変だと思わなかったの?」
さやか「見滝原市まるごと再現するほどデカい結界を張った魔女が、他の人間襲って殺したりもせず、ただあたしたちを閉じ込めただけで、あとは何もしないなんて」
さやか「あんたが覚えてるお菓子の魔女は、そんな奇妙なことやる奴じゃなかったでしょ?」
さやか「ちょっと考えれば分かったはずだよ、この魔女の結界は、エサ集めのための罠じゃない」
さやか「結界をコントロールしている魔女の目的は、現状を維持すること」
さやか「つまり、今起こっている出来事が誰にとって好都合なのか、そこから推理していけば…」
(ほむら、盾に手をかけ時間停止しようとする)
(さやか抜刀、時間停止を阻止)
さやか「また自分だけの時間に逃げ込むつもり?あんたの悪いクセよね、その魔法に頼りすぎるところ」
ほむら「この状況を望んだ誰かが私たちの中にいる…と」
さやか「不思議がるほどの話じゃないでしょ?現にマミさんだってさっきそう言ってたじゃない、今が一番幸せだって」
さやか「どう?マミさんが魔女だと思う?」
ほむら「魔女は、魔法少女が行き着く果ての姿。そうね、その可能性はありえるわ」
さやか「あんたらしい答えよね。それならそれで、もう1つ聞かせて」
さやか「この結界を作った魔女を突き止めて、それであんたはどうするつもり?」
ほむら「そんなのは、当然…」
さやか「始末するの?ただ魔女だからって理由で?」
ほむら「何が言いたいの?」

Chapter17:
(さやか、剣を盾から放す)
さやか「ねぇ、これってそんなに悪いことなの?誰とも争わず、みんなで力を合わせて生きていく。それを祈った心は、裁かれなきゃならないほど、罪深いものなの?」
ほむら「あなた、魔女の肩を持つつもり?」
さやか「あたしたちが行き着く果ての姿だもの。同情だってしたくなるわよ」
ほむら「私もついさっき、一番肝心なことを思い出したわ」
ほむら「巴マミが思い出した記憶は、魔女ではなく魔獣との戦い」
ほむら「佐倉杏子が魔女の結界という可能性を推理しなかったのも、魔女のことを忘れてたからじゃない」
ほむら「2人は、魔女なんて存在は知らないんだわ。当然よ、もうこの宇宙には、魔女なんて存在しない」
ほむら「すべての魔法少女の魂は、魔女になる前に“円環の理”に回収される」
ほむら「そうなるように、あの子が世界を作り替えた。彼女自身を犠牲にしてね」
さやか「そっか、あんたは覚えてるんだっけね」
ほむら「そうよ。覚えているのは、ただ1人。私だけだったはず」
ほむら「ここにはそもそもありえないはずの存在が3ついる。1つは、この結界を作った魔女。もう1つは、魔女の姿のままのべべ。そして最後は…魔女のことを知っている、あなた。あなたは何者?本当に、美樹さやかなの?」
さやか「ご挨拶だね。あたしはあんたが知ってるとおりのあたしだよ。転校生?」
(さやかから人魚の魔女の影が浮かび上がる。さやか、ほむらの盾に攻撃。ほむらはさやかを蹴って受け流し、時間停止)
(さやか、マントに包まり身を隠す)
ほむら「はぁ…はぁ…」
ほむら「逃げ足が速すぎるわね。もっと不器用な子だったはずよ、あなた」
さやか「あんただって、あたしの質問に答えてないよ」
さやか「この見滝原を壊して、本当に構わないのか。じっくりと考えてから決めるんだね。悔いを、残さないように」
(空を舞うマント)

Chapter18:
(ほむら「ここは偽物の街、誰かが夢に見た願望の世界」)

(船に乗っているほむら)

(回想するほむら)
杏子「マミの縄張りを手伝ってんじゃねーか」
マミ「昔の私が夢に見ていた毎日なのかもね」
さやか「ねぇ、これってそんなに悪いことなの?」

(ほむら「みんなを巻き添えにして、こんなありえない世界に逃げ込んだ者がいる。魔獣と戦う使命に背を向けて。そんな弱さ、許されていいわけがない。魔法少女は、戦い続けなければならない。それが、奇跡を願った対価。そんな私たちだからこそ、あの子は身を挺して救おうとしてくれた。こんな茶番劇、まどかの犠牲を、ムダにしているだけよ。許せない…」)

(ほむら、アルティメットまどかの壁に縋り付く)

偽街の子供達「Gott ist tot!」

(架け橋)

まどか「あぁ!ほむらちゃん!」
ほむら「あっ…んっ…はっ…!?」
(ほむら、顔の血を拭う。まどか、橋から船に飛び降りる)
まどか&ほむら「うわぁ!」
QB「キュ!」
まどか「ふわぁ~良かった~」
まどか「探してたんだよ~」
まどか「マミさんがすごく心配してたよ。一体何があったの?」
ほむら「私は…」

Chapter19:
(噴水)

まどか「ほむらちゃん、ひとりぼっちになったらだめだよ」
まどか「わたしなんかでも、話を聞くことぐらいなら……」
まどか「何の役にも立てないかもしれないけれど、それでも一人で悩んでるよりは、ずっといいと思う」
まどか「ほむらちゃんが苦しんでるときに何もできないなんて、わたしだって辛いよ」

(花畑)

ほむら「……私ね、とても怖い夢を見たの」
まどか「夢?」
ほむら「あなたが、もう二度と会えない程、遠いところへ行っちゃって」
ほむら「なのに世界中のだれもかもがそのことを忘れちゃって、私だけがまどかのことを覚えているたった一人の人間として取り残されて…」
ほむら「寂しいのに、悲しいのに、その気持ちを誰にもわかってもらえない…」
ほむら「そのうちまどかの思い出は、私が勝手に作り出した絵空事じゃないかって、自分自身さえ信じられなくなって…」

(まどか、ほむらの肩に手をのせる)

まどか「うん。それはとっても嫌な夢だね」
まどか「でも大丈夫だよ。私だけが誰にも会えなくなるほど遠くへ一人で行っちゃうなんて、そんなことありっこないよ」
ほむら「どうして? 何故そう言い切れるの?」
(まどか、ほむらを抱き寄せる。髪を三つ編みに戻す)
まどか「だってわたしだよ? ほむらちゃんでさえ泣いちゃう辛い事、わたしが我慢できるわけないじゃない」
ほむら「あなたにとってもそれは我慢できないほど辛い事?」
まどか「そうだよ。ほむらちゃん、さやかちゃん、マミさんに杏子ちゃん。パパやママやタツヤ。それに仁美ちゃんやクラスのみんな」
まどか「誰とだってお別れなんかしたくない。もし他にどうしようもない時だったとしても、そんな勇気わたしにはないよ」
ほむら「……そう、そうだったのね…」
ほむら「それがあなたの、本当の気持ちなら、私、なんて馬鹿な間違いを…」
ほむら「やっぱり、認めちゃいけなかったんだ。あのとき私は、どんな手を使ってでも、あなたを止めなきゃいけなかった……」
まどか「ん…」
ほむら「あなたにはね、どれほどつらい事だとわかっていても、それを選択できてしまう勇気があるの」
ほむら「あなたが、あなたにしかできないことがあると知った時、あなたは、自分でも気づいていないほど優しすぎて強すぎる……」
ほむら「……私ね。知っているんだよ」
まどか「ほむらちゃん?」
(髪がほどける)
ほむら「そっか。やっぱりまどかも、なにも覚えていないんだね」
ほむら「もしかしたら、あなたは幻かもしれないって。誰かが用意した偽物かもしれないって思ってた。でなければ、こうしてまた会えるなんて、どう考えてもおかしいもの」
ほむら「でもわかる。あなたは本当のまどかだわ。こんな風に一緒に話が出来て、もう一度また優しくしてくれて、本当にうれしい」
ほむら「ありがとう。それだけで十分に……、私は幸せだった……」

ほむら「もう行くわ。私。まだやり残したことがあるから」
まどか「ほむらちゃん?」
まどか「どうしたんだろう……ほむらちゃん……」
(まどかの元に来るQB)
QB「きゅう?」

Chapter20:
(ゲームセンターにいる杏子)
杏子「もしもし、ほむらか?」
ほむら「ねえ、佐倉さん。あなた、魔女のことは覚えてる?」
杏子「そいつも何か?本当なら覚えてなきゃおかしい事柄なのか?」
ほむら「いいえ、知らなくて正解よ」
杏子「おい、こら!からかってるんじゃね~ぞ!」
ほむら「じゃあ、鹿目まどかは?」
杏子「はあ?」
ほむら「彼女のこと、覚えてる?」
杏子「当ったり前だろ、何を…」
杏子「んっ…おい、まさか?」
ほむら「ええ、あなたが彼女のことを知ってるはずがない。その記憶は偽物よ」
杏子「悪い冗談としか思えねぇ。本当に…」
ほむら「こんな簡単なこと…少し考えれば分かったはずなのに。まどかがいる世界をねつ造できるとしたら、それは、まどかのことを知ってる者だけ…。これで分かったわ。私たち全員の記憶を書き換え、偽りの見滝原に閉じ込めた張本人が誰なのか…」
杏子「おい、ほむら!大丈夫か?今、どこにいるんだ?」
杏子「え…?」
(墜落する飛行船を見る杏子)
ほむら「最後に1つだけ、確認したいことがあるの。それですべてに決着をつけるわ。あなたの手は煩わせない」
杏子「おい!」
ほむら「巻き込んでしまってごめんなさい」
(ほむら、バスに乗り、携帯を手放す。羽のように落ちる携帯)
ほむら「ソウルジェムを手放しても、私のからだが動くとしたら、せいぜい、100メートルが限度のはず」
(バスが発車する)
(ほむら、自分の手にナイトメアを操作していた手と同じ模様が現れるのを見る。12時の鐘が鳴り、バス・街が燃え始める)
(バス「(次は見滝原2丁目、市立見滝原小学校へはこちらからお越しください、次、止まります」)
(バスが落下し、爆発する)
ほむら「つまりはもう、魔法少女でさえないって訳…?」
(ほむら、自分のソウルジェムを撃つ)
ほむら「どうしてよ……ねぇ、どうして、私が、こんな…」
(ほむらの周囲に彼岸花が生える)
ほむら「一体いつの間に…私は、魔女になってたの!」
(繭の塔が建ち空中に持ち上がる)
(アルティメットまどかの壁にあったほむらの手形が黒くずり落ちる)


Chapter21:
(繭の中)

(偽街の子供達が落ちてきたピンク糸巻きを蹴る。)

偽街の子供達「Fort, fort, fort, fort, fort!」

QB「真実なんて知りたくもないはずなのに、それでも追い求めずにはいられないなんて、つくづく人間の好奇心というものは、理不尽だね」
QB「まあ、君ならいずれはきっと、答えにたどり着くだろうとは思っていたよ、暁美ほむら」
ほむら「インキュベーター、やっぱり、何もかも、あなたの仕業だったのね…」
QB「残る疑問は、君の命と魂が、今どこにあるのかだよね?」
QB[その答えは、僕が教えてあげる」

(QBの目を通して外の街を見せられるほむら)

QB「これがこの偽物の見滝原市の外側、現実世界の君の姿だよ」
ほむら「そんな…」
QB「僕たちの作り出した干渉遮断フィールドが、君のソウルジェムを包んでる。すでに限界まで濁りきっていたソウルジェムを、外からの影響力が一切及ばない環境に閉じ込めた時、何が起こるのか」
ほむら「実験…」
QB「魔法少女を浄化し、消滅させる力。君たちが“円環の理”と呼んでいる現象から隔離された時、ソウルジェムはどうなるのか?確かに興味深い結果を観察させてもらったよ。独自の法則に支配された閉鎖空間の形成と、外部の犠牲者の誘導、捕獲。」
QB「これこそまさしく、いつか君が説明してくれた、魔女とやらの能力、そのものだよね」
QB「「遮断フィールドに保護されたソウルジェムが、まだ砕けていない以上、君は完全な形で、魔女に変化できたわけでもない。卵を割ることができなかったヒナが、殻の中で成長してしまったようなものだね。だから君は、自らの内側に結界を作り出すことになった。まさか、街1つを丸ごと模倣して再現できるとは、驚きだ。」
QB「ここはね、君のソウルジェムの中にある世界なんだよ」
ほむら「その理屈は変よ。外部と遮断されているなら、この結界に誰かが迷い込むことだって、なかったはすでしょ?」
QB「そこは僕たちが(キュゥべえたち)調整してるのさ」
QB「フィールドの遮断力は、あくまで一方通行だ、外からの干渉ははじくけれど、内側からの誘導で、犠牲者を連れ込むことはできる。魔女としての君が、無意識のうちに求めた標的だけが、この世界に入り込めるんだ。ここまで条件を限定したうえで、なおも“円環の理”なる存在が、あくまで暁美ほむらに接触しようとするならば、その時は、君の結界に招き入れられた、犠牲者という形で、この世界に具現化するしかない。そうなれば、僕たちインキュベーターは、これまで謎だった、魔法少女消滅の原因を、ようやく特定し、観測することができる。実際、君が作った結界には、現実世界にはすでに存在しないキャラクターが、奇妙な形で参加している。とりわけ興味深いのは、過去の記憶にも、未来の可能性にも存在しない、1人の少女だ。この宇宙と一切の因果関系がない存在なのに、彼女は何の違和感もなく君の世界に紛れ込んできた。まあ、そもそも最初から捜す必要さえなかったんだ。手間を省いてくれたのは、君自身なんだよ、暁美ほむら。君は以前から“円環の理”のことを“鹿目まどか”という名前で呼んでいたからね」
ほむら「じゃあ、あの子はやっぱり…」
QB「唯一やっかいだったのは…鹿目まどかが、未知の力を発揮するそぶりをまったく見せなかったことだ。結界の主である君の記憶操作は、まどかに対しても作用してしまったみたいだね。彼女は君を救済するという目的だけでなく、自分自身の力と正体さえ見失っていたようだ。これでは手の出しようがない」

(繭の穴から現れる使い魔達)

QB「鹿目まどかは、神であることを忘れ、暁美ほむらは、魔女であることを忘れ、おかげで僕らは、こんな無意味な堂々巡りにつきあわされることになった。まあ、気長に待つつもりでいたけれど、君が真相にたどり着いたことで、ようやく均衡も崩れるだろう。さあ、暁美ほむら。まどかに助けを求めるといい。それで彼女も思い出す。自分が何者なのか、何のためにここに来たのかを」
ほむら「インキュベーター、あなたたちのねらいは何?」

(使い魔達が武器で地面を穿ち始める)

QB「もちろん、今まで仮説にすぎなかった“円環の理”を、この目で見届けることだよ」
ほむら「何のために?好奇心なんて理不尽だって言ってたくせに、まどかの存在を、ただ確認するために、こんな大げさな段取りまで用意するわけがない」

Chapter22:
(後ろを向くQB)
ほむら「まどかを、支配するつもりね!」

(ほむら、QBに向けて攻撃)
QB「最終的な目標については否定しないよ。まあ道のりは困難だろう。この現象は、僕たちにとってまったくの謎だった。存在すら確認できないものは、手の出しようがないからね」
ほむら「それで諦めるあなたたちじゃないわ」
QB「そうだね。観測さえできれば干渉できる。干渉できるなら、制御もできる。いずれ僕たちの研究は“円環の理”を完全に克服するだろう。そうなれば、魔法少女は魔女となり、さらなるエネルギーの回収が期待できるようになる。希望と絶望の相転移、その感情から変換されるエネルギーの総量は、予想以上のものだったよ。やっぱり魔法少女は、無限の可能性を秘めている。君たちは、魔女へと変化することで、その存在を全うするべきだ」
ほむら「っ!」
QB「なぜ怒るんだい?君にはもう関わりのない話だ。暁美ほむらの存在は完結した。君は過酷だった運命の果てに、待ち望んでいた存在と、再会の約束を果たす。これは、幸福なことなんだろう?」
ほむら「いいえ。そんな幸福は、求めてない」

(繭の中に黒い泥が溢れかえる)

QB「そんな…自ら呪いを募らせるなんて、何を考えているんだ?浄化が間に合わなくなるよ!」
ほむら「今のあなたが知るはずもないけれど、私はね、まどかを救う…ただそれだけの祈りで魔法少女になったのよ。だから今度も同じことを…。まどかの秘密が暴かれるくらいなら、私は、このまま、魔女になってやる。もう二度と、インキュベーターにあの子は触らせない!」
QB「君はそんな理由で救済を拒むのかい?このまま、永遠の時を、呪いと共に過ごすつもりなのか?」
ほむら「大丈夫、きっとこの結界が、私の死に場所になるでしょう。ここには、巴マミも、佐倉杏子もいる。彼女たちを信じるわ」
QB「バカな…この遮断フィールドの内側で死ぬことが何を意味するのか分かっているのかい?殻を破ることすら拒んで、卵の中で魔女として完成してしまったら…。君は“円環の理”に感知されることすらなく破滅する。もう誰も、君の魂を絶望から救えない。君は再び、鹿目まどかと巡り会うチャンスを永久に失うんだよ?」
ほむら「黙りなさい!」
(ほむらの顔が髑髏に変化し、使い魔達がQBを大量に倒す)
QB「君にとっても最悪の結末だろうに。まったく、どうして人間の思考は、こうも理不尽なんだい?」
(泥の中から台座が浮かび上がる)


(ルミナスの草原)

椅子に腰掛けているほむら(眼鏡)とまどか。まどかは立ち上がり、十字架のように手を広げる。
ほむら「っあ!!まどか…っは!!」
まどかを見上げるほむら。まどかはその姿勢のまま、左から倒れてしまう。ほむらは急いで止めようとするが、まどかは崩れピンク色の染みとなる。
ほむら「くっ!くっ!うっ!っ!」

(繭)

(台座の上にくるみ割りの魔女となったほむらが現れる)
ほむら「これが…魔女……。私の感情が、追いかけてくる…。」

(頂点から糸を振りまき、泥を街に降らす繭。泥から大量の使い魔が飛んで行く)
ほむら「輝きと、後悔だけしか…もう、思い出せない。ああ、これが、私の…絶望…」
(くるみ割りの魔女の顎から上が切断され、地面に落ちる。それを自ら踏み潰すくるみ割りの魔女)
ほむら「まどか……こんなところまで、迎えに来て、くれて、ありがとう。最後に、お別れを言えなくて、ごめんね…」

Chapter23:

(カウント)
5・4・3・2・1

(くるみ割りの魔女とその使い魔達の行進)

Chapter24:

マミ「あれが…魔女?」
さやか「怖がらないでやって。ああ見えて、一番辛いのはあいつ自身なんだ」
杏子「…笑えねぇな」
QB「待ってくれ」
QB「あれは暁美ほむらなんだ。君たちは仲間と戦う気かい?」
まどか「キュゥべえ…」
杏子「へぇ、あんたふつうに喋れたんだ」
マミ「残念だわキュゥべえ。これでもうベベの話を信じるしかないみたいね」
QB「まどか、君ならほむらを救えるはずだ。君が持っている本当の力に気付きさえすれば」
まどか「あっ…」
さやか「そいつはほっときなまどか。大丈夫、さっき私が教えた通りにやればいい」
まどか「う…うん」
ベベ「パッパパパパパパパパパパッ!パルミジャーノ・レッジャーノ!!!」

(ラッパの音)

(ベベ、なぎさに変身する)

さやか「慌てなさんな。あんたを外に出そうってわけじゃあない」

(さやか、オクタヴィアを召喚する)

QB「き、君たちは一体…」
なぎさ「私たちは、かつて希望を運び、いつか呪いを振り撒いた者たち」
さやか「そして今は、円環に導かれ、この世の因果を外れた者たち」

(ラッパの音 ラッパからアントニーが大量に現れる)

さやか「こうすればあんたの目を盗んで立ち回れるとおもったのさ、インキュベーター」
さやか「まどかだけに狙いを絞って、まんまと引っかかってくれたわね」
QB「そんな…」
QB「じゃあ君たちもまた、円環の理…」
さやか「まあ要するに、鞄持ちみたいなもんですわ」
さやか「まどかが置いていった記憶と力を、誰かが運んであげなきゃならなかったからね」
なぎさ「いざとなったら、私かさやかか、どっちか無事な方が、預かっていた本当の記憶を、まどかに返す手はずだったのです。」
さやか「ほむら一人を迎えに行くのに、3人がかりなんてね」
さやか「随分と手間かけさせてくれたもんだけど、まあ、あいつのためなら、仕方ないか」
さやか「ここまで頑張ってきてくれたやつには、それなりのご褒美があってもいいもんね」
まどか「さやかちゃん…」
マミ「鹿目さん、私たちもいくわよ!」

(♪misterioso)
まどか「はぁっ!」(弓)
ほむら「やめて、もうやめて!」
ほむら「私は、この世界で死ななきゃならないの!」

(ホムリリィとオクタヴィアがせめぎ合う)
(使い魔同士で合戦中)

まどか「ぁあ!」(ピョートルとなぎさをだっこ)
さやか「だーかーら、一人で背負いこもうと、するなってーの!」

(さやか、使い魔に食べられそうになり杏子が助ける)

杏子「チッ 訳分かんね~ことに巻き込みやがって」
さやか「よっと…サンキュ!」
杏子「胸糞悪くなる夢を見たんだ、あんたが死んじまう夢を…」
杏子「でも本当はそっちが現実で、今こうして二人で戦っているのが夢だって…そういうことなのか、さやか…」
さやか「夢っていうほど、悲しいものじゃないよ、これ」
さやか「なんの未練もないつもりでいたけれど、それでも結局、こんな役目を引き受けて戻ってきちゃったなんて、やっぱりあたし、心残りだったんだろうね」
さやか「あんたを…置き去りにしちゃったことが」
なぎさ「なぎさは、もう一度チーズが食べたかっただけなのです」
さやか「って、おいこら!空気読めっての」

(涙が杏子の槍に落ちる)

杏子「…フッ」
杏子「バッカ野郎!」

(ティロ列車砲)
マミ「ティロ・フィナーレ!!!」

(オクタヴィア、天井を杏子の大槍で突く)

まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「やめて、まどか…!」

(まどか、矢で天井を破壊する)

なぎさ「見えた!インキュベーターの封印なのです!」
さやか「あれを壊せば、あんたは自由になれるんだ、ほむら」
さやか「インキュベーターの干渉を受けないまま、外の世界で、本当のまどかに会える!」

Chapter25:
ほむら「…はっ!」

(10話三周目、まどかのソウルジェムを撃った眼鏡ほむらに向かってほむらが銃を向ける)

まどか「だめだよ、ほむらちゃん…」
まどか「独りぼっちにならないでって、言ったじゃない」
ほむら「まどか…」
まどか「何があっても、ほむらちゃんはほむらちゃんだよ。私は絶対に見捨てたりしない。だから、諦めないで!」
ほむら「ごめんなさい…私が、意気地無しだった…」
ほむら「もう一度あなたと会いたいって、その気持ちを裏切るくらいなら…そうだ、私はどんな罪だって背負える」
ほむら「どんな姿に成り果てたとしても、きっと平気だわ。あなたが側にいてくれさえすれば」
まどか「さあ、ほむらちゃん、一緒に」
ほむら「ええ」
まどか「ほむらちゃん、怖くない?」
ほむら「うん、大丈夫。もう私は、ためらったりしない」

(まどかとほむらで放った矢が一斉に放たれる)

QB「「「「わけが分からないよ!」」」」

Chapter26:

(現実世界 荒野)

(マミ、ほむらに濁ったソウルジェムを乗せる)

杏子「行っちまったのか…?さやかも…あんたのベベも」

マミ「いいえ」
マミ「今ようやく、彼女を連れて行くところよ」
杏子「あれが、鹿目まどか…?」
マミ「ええ」
マミ「いつか私たちを導く、円環の理…」

まどか「そうだった」
まどか「私は、ほむらちゃんのために…」
まどか「こんな大事なこと忘れてたなんて」
さやか「まあ、余計な邪魔が入ったからね。ちょっとした、回り道になっちゃったかな」
なぎさ「やれやれなのです」
まどか「待たせちゃって、ごめんね」
まどか「今日までずっと頑張ってきたんだよね」
ほむら「まどか…」
まどか「さあ、いこう」
まどか「これからはずっといっしょだよ」
ほむら「ええ、そうね…」

ほむら「この時を、待ってた」

(ほむら、まどかの手を掴む)

まどか「あっ!ほむらちゃん!?」
ほむら「やっと、捕まえた」
杏子「お、おい!」
マミ「なによこれ!?」
マミ「あ、暁美さん!?」
なぎさ「ソウルジェムが呪いよりもおぞましい色に!」
さやか「なんなのあれ!?」
さやか「欲望?執念?いや違う…暁美ほむら、あんた一体!?」
ほむら「理解できないのも当然よ、ええ、誰に分かるはずもない」
ほむら「この思いは私だけのもの、まどかのためだけのもの」
まどか「ほむらちゃん、だめ…私が裂けちゃう!」
ほむら「言ったはずよ、まどか」
ほむら「もう二度と、あなたを放さない」

(おぞましい色が世界を包む)

(ピンクの糸巻きが落ちていく)

(ほむらがソウルジェムを噛み砕き、糸巻きがダークオーブになる)

QB「世界が書き換えられていく…この宇宙に、新しい概念が誕生したというのか?」
ほむら「そういえば、あなたは覚えていなかったわね。私にとっては 2 度目の光景だけれど」
QB「何が起きているんだ!」
QB「暁美ほむら、君は何に干渉しているんだ、何を改竄してしまったんだ!?」
ほむら「フッ」
QB「信じられない…」
QB「呪いに染まったソウルジェムが、消え去るはずの君の魂が…なぜ?」
ほむら「思い出したのよ」
ほむら「今日まで何度も繰り返して、傷つき苦しんできた全てが、まどかを思ってのことだった」
ほむら「だからこそ、今はもう痛みさえ愛おしい。私のソウルジェムを濁らせたのは、もはや呪いでさえなかった」
QB「それじゃあ、一体!?」
ほむら「あなたには理解できるはずもないわね、インキュベーター」
ほむら「これこそが人間の感情の極み。希望よりも熱く、絶望よりも深いモノ、

    『愛』よ。
          」
QB「君は一体何者なんだ?魔法少女でも魔女でもなく、一体どこにたどり着こうとしているんだ!?」
ほむら「そうね、確かに今の私は、魔女ですらない。あの神にも等しく聖なるものをおとしめて、蝕んでしまったんだもの」
ほむら「そんな真似が出来る存在は、もう、悪魔とでも呼ぶしかないんじゃないかしら?」
QB「これではっきりした。君たち人類の感情は、利用するには危険すぎる。こんな途方もない結末は、僕たちでは制御しきれない」
ほむら「あら、そう」
QB「わっ!」
ほむら「でも、私たちの世界に沸いた呪いを処理するには、これからも、あなたたちの存在が必要なの」
ほむら「協力してもらうわよ、インキュベーター」

Chapter27:

(改変後登校シーン)

(ティーカップがわれる音がして、マミが振り返る。手には黒い羽が)

(ほむらカラスにリンゴを食べさせ、自分も食べている杏子。クララドールズが欲しがる仕草を見て杏子はリンゴを投げる。しかし、クララドールズは取らずに消え、リンゴは川に流れてしまう)

さやか「あんた、何をしたかわかってるの?」
ほむら「その様子だと、何があったのか理解しているみたいね、美樹さやか」
さやか「あんたは、円環の理の一部をもぎ取っていったんだ。魔法少女の希望だった、救済の力を」
ほむら「私が奪ったのは、ほんの断片でしかないわ。まどかがまどかでなくなる前の、人としての彼女の記録だけ」
ほむら「どうやらあなたたちまで巻き添えになって、もとの居場所に帰れなくなってしまったようだけれど」
さやか「一体なんの権利があってこんな真似を…」
ほむら「今の私は魔なるもの。摂理を乱し、この世界を蹂躙する存在」
ほむら「神の理に抗うのも当然のことでしょう?」
さやか「あんたは、この宇宙を、壊すつもりなの?」(さやかの背後にオクタヴィア)
ほむら「すべての魔獣が滅んだあとは、それもいいかもね。その時はあらためて、あなたたちの敵になってあげる」
ほむら「でも美樹さやか、あなたは私に立ち向かえるの?」

(ほむらが手を合わせると、オクタヴィアは消えてしまう)

さやか「っ!」
ほむら「今でも徐々に記憶が変わりつつあるでしょう?」

(なぎさが外で遊んでいる)

なぎさ「ふふふっはははっ」
さやか「あたしは、確かに、もっと大きな存在の一部だった」
さやか「この世界の外側の力と繋がっていたのに、今はもう、あの感覚を取り戻せない」
なぎさ「ははっ」
さやか「ここじゃない何処かに、いたはずなのに…」
ほむら「もっと素直に、再び人間としての人生を取り戻せたことを喜べばいいんじゃないかしら?」
ほむら「いずれは、何が起こったのかも忘れて、違和感すら感じなくなるわ」
さやか「だとしても、これだけは忘れない。暁美ほむら、あんたが…悪魔だってことは!」
ほむら「せめて普段は仲良くしましょうね。あまり喧嘩腰でいると、あの子にまで嫌われるわよ」

(上条と仁美が登校して来る)

上条「やあ、さやか、おはよう」
仁美「おはようございます、さやかさん」

(さやかの目に涙が浮かぶ)

さやか「あぁ、うん。えっと~おはよ、うんおはよう、二人とも」
上条「どうかしたのかい、さやか」
さやか「っふふ、いやー、なんだかね」
さやか「恭介や仁美に、またおはようって言えるなんて、それだけで、どんなに幸せか」
さやか「あたし、想像もしてなかったんだーってね」
仁美「相変わらず、さやかさんは不思議なことをおっしゃいますわ」
さやか「そーだよーいつだってあたしは、不思議ちゃんさ~ ふふっははっ」

Chapter28:
(教室)

和子「女子の皆さんはくれぐれも、半熟じゃなきゃ食べられなーいとか抜かす男とは交際しないように」
和子「そして男子の皆さんは絶対に、卵の焼き加減にけちをつけるような大人にならないこと」
和子「はいっあとそれから、今日は皆さんに転校生を紹介します」
和子「鹿目さん、いらっしゃ~い」
皆「おー」
まどか「えっと、初めまして、鹿目まどかです」
まどか「ママ…母の海外出張で、家族みんなで3年間、アメリカにいたんですけど、先週ようやく見滝原に帰ってきたので、今日からは、この学校で皆さんと一緒にお世話になります、その、よ、よろしくお願いします」
和子「久しぶりの日本の学校で、戸惑うこともいろいろあるかもしれません。皆さん、仲良くしてあげてくださいね」
上田「ねぇねぇ鹿目さん、アメリカの学校ってどうだった?」
五十嵐「英語ペラペラなの?すっごーい!羨ましいな~」
赤崎「ちっちゃくて可愛いよね~なんだか小学生みた~い」
まどか「あはは、ええっとね、ぁ、その…なんて言うか…」
ほむら「みんな、一度に質問されすぎて、鹿目さんが困っているわよ。少しは遠慮しないと…」
上田「あっ、うん」
ほむら「私は暁美ほむら。初めまして、鹿目まどかさん」
ほむら「まどか、って呼んでもいいかしら?」
まどか「えっ、ぅ、うん」
ほむら「早速だけど、校内を案内してあげるわ、ついてきて」
まどか「あ、暁美、さん…」
ほむら「ほむらでいいわ」
まどか「ほむら.....ちゃん。あの、その、どうして私を…」
ほむら「久しぶりの故郷はどう?」
まどか「えと、うん、なんだか懐かしいような、でも、何かが違うなっていうか、ちょっと、変な気分」
ほむら「無理もないわ。3年振りだものね」
まどか「いや、結構何も変わってないような気もするの。むしろ、変わっちゃったのはどっちかっていうと、私のような.....」
ほむら「っ!」
まどか「そう、私には、もっと違う姿、違う役目があったはず。それが、どうして.....」

(まどか、覚醒しかける。ほむら、抱きついて阻止。)

まどか「っあ!ほむらちゃん!?ねぇ、ちょっと!」
ほむら「大丈夫、あなたは間違いなく、本当のあなたのままよ」
まどか「え…」
ほむら「鹿目まどか、あなたは、この世界が尊いと思う?欲望よりも秩序を大切にしてる?」
まどか「え、それは、えっと、その…、私は、尊いと思うよ。やっぱり、自分勝手にルールを破るのって、悪いことじゃないかな」
ほむら「そう、なら、いずれあなたは、私の敵になるかもね」
ほむら「でも、構わない」
ほむら「それでも、私はあなたが幸せになれる世界を望むから.....」

(ほむら、自分が付けていた赤いリボンをまどかに付ける)

まどか「ほむらちゃん、あの.....」
ほむら「やっぱり、あなたの方が似合うわね」

(ED)

ほむら「あっ」
ほむら「ふっ」