魔法少女まどか☆マギカ WIKI
http://w.atwiki.jp/madoka-magica/
魔法少女まどか☆マギカ WIKI
ja
2024-02-05T20:32:07+09:00
1707132727
-
ネタバレ考察/台詞集/叛逆の物語
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/279.html
Chapter1:
(イントロ)
――希望を願い、呪いを受け止め戦い続ける者たちがいる。それが魔法少女。
奇跡を掴んだ代償として戦いの運命を課された魂。その末路は、消滅による救済。
この世界から消え去ることで、絶望の因果から解脱する。
いつか訪れる終末の日、“円環の理”の導きを待ちながら、私たちは戦い続ける
悲しみと憎しみばかりを繰り返す、この救いようのない世界で
あの、懐かしい笑顔と、再びめぐり合うことを夢見て――。
(むかしむかし みらいのむこう
おんなのこたちは ほしからきたどうぶつととりひきしました
なんでもひとつねがいごとをかなえてもらうかわりに
まほうのちからをあたえられ おそろしいかいぶつたちとたたかうのです
あらゆるせかいのおんなのこが ねがいごとをかなえてもらい
かぞえきれないおんなのこが かいぶつたちとたたかい
やがてだれもがちからつきていきました
まほうをもったおんなのこたちには ひみつのうわさばなしがながれています
このよからきえてしまうそのときには まほうのかみさまがおこしになられて
すべてのまほうのおんなのこたちは すてきなおくにへみちびかれるのです
かなしみとにくしみのない すてきなおくにへみちびかれるのです)
(戦闘シーン)
まどか「ウェヒ!」
まどか「はあっ!(弓を天井に向かって放つと矢が雨のように降り注ぐ)」
まどか「うわあっ」
さやか「ビンゴだよ、まどか」
杏子「首尾は上々っと!」
(お菓子の部屋)
私は朝の夢を見る
まだダメよ (No! Night)
まだダメよ (No! Night)
何色の朝が来る? (No? Yes!)
まだダメよ (No? No!)
まだダメよ (No? No! Night)
まだ夜は食べかけよ (No? Yes, no!)
(眠るベルが鳴る どこにいる?)
さぁ おはよう Nightmare (まだダメよ まだダメよ 何色の)
悪いお夢は これっきり (悪いお夢は まだダメよ まだ)
Chapter2:
(朝)
まどか「はあー、もう朝ー?」
まどか「おはよう、キュゥべえ」
QB「きゅう?……きゅう」
(庭)
まどか「おはよう、パパ!」
和久「おはよう、まどか!」
まどか「ママは?」
和久「タツヤが行ってる。手伝ってやって」
まどか「はーい」
(ママの寝室)
タツヤ「マーマ、マーマ。あーさ、あ-さー! マーマ、ママー」
まどか「起っきろー」
詢子「うええぇぇ、うぉぉおぉっ……ん?」
(洗面所)
詢子「最近どんなよ?」
まどか「仁美ちゃんがちょっと大変。なかなか上条君と予定が合わないんだって」
詢子「うんうん。ま、本当に難儀なのは、付き合うようになってからなのさ。めげず、焦らず、諦めずだよー」
まどか「先生はもう急に世界の終りが、とか言いだすし、やっぱり相当落ち込んじゃてるのかも」
詢子「あっちゃー、そろそろこっちでなにかセッティングしてやるかなぁ?」
まどか「和子先生どうしてモテないのかなー? 結構かわいいとこあるのに……」
詢子「あいつは昔から高望みが過ぎるんだよ」
まどか「ん」
詢子「ま、良くも悪くも妥協しないってのがね……」
まどか「ふうん……」
詢子「よっし!」
まどか「あ、それからね、今日から転校生が来るんだって」
詢子「へえ、こんな時期に珍しくない?」
まどか「どんな子かな。お友達になれると良いなぁ」
QB「きゅうぅ、きゅっきゅう」
(台所)
タツヤ「あーぅっ」
詢子「おぉ! ……っと、セーフ。はい、残さないで食べてね」
タツヤ「あぁぃ」
和久「コーヒー、お替りは?」
詢子「うん、いいや」
詢子「よっし、じゃあ行ってくる」
和久「いってらっしゃい」
まどか「いってらっしゃい」
タツヤ「いたぁしゃー」
和久「さあ。まどかも急がないと」
まどか「え? あっ」
まどか「いってきまーす!」
和久「行ってらっしゃい」
タツヤ「いたぁしゃーぃ」
Chapter3:
(Opening-カラフル)
Chapter4:
(通学路)
まどか「おっはよー」
杏子「遅せぇぞ、まどか」
さやか「ゆうべもお疲れ」
まどか「ウェヘッ」
さやか「あれから、ちゃんと眠れた?」
まどか「一応ね。でも今日の予習やる暇なかったから、もし当てられたらまずいかも」
杏子「まだマシじゃねえかよ。私なんか宿題すっぽかししまってさあ、やべえわマジで。あははっ」
杏子「なあ、まどか。あとで写させてよ。ね?」
さやか「コラァ、そういうズルにまどかを巻き込むんじゃないの!」
杏子「おめえが見せてくれないからだろ? だいたい一人で抜け駆けして宿題やっちまうなんて、酷いのはさやかのほうじゃねえか」
さやか「帰ってすぐ一緒にやろうって言ったのに、テレビなんか見てるあんたが悪いんでしょ!」
まどか「ねえ、ちょっと……二人とも……」
杏子「あーあ、やっぱり魔法少女と学校の両立なんて無理なんだよ。遊んでる暇なんかありゃしねえ」
さやか「まず遊ぼうって発想がおかしいんだって」
杏子「だって、遊びたいんだよー」
さやか「あーもー、待ちなさいってー」
(学校)
和子「皆さん、マヤ暦で予言された世界の終わりをやり過ごしたからって、いい気になってませんか?」
和子「いやいやまだまだこれからですよぉ~とある宗教の祭礼の日に合わせて、日食と月食が六回起こっちゃうという話です」
和子「怖いですねぇ!まずいですねぇ……」
和子「それに…2050年までに何が起こるかと言えば……」
和子「ハイ、中沢くん!」
中沢「うっ…えぇっと…いやぁちょっと何のことだか……」
和子「いけませんねぇ…あちらの国では、41%の人々が後40年もしないで神の子が再臨すると信じているそうです」
和子「黙示録のラッパが、鳴っちゃうかもなんです…!」
和子「でもね、先生、世界が滅んじゃうのもいいかな~って思うんです」
和子「男女関係とか恋愛とかもう沢山ですし、このまま四捨五入して40歳だと言われる位なら、もういっそ何もかもおしまいになっちゃった方が…」
中沢「あの…ちょっと…先生?」
和子「へっ…?はいはいそういえば…今日は皆さんに転校生を紹介しないと」
(杏子「忘れてたのかよ」)
和子「じゃ暁美さん、いらっしゃーい」
ほむら「暁美ほむらです。どうかよろしくお願いします」
和子「暁美さんは、心臓の病気でずっと入院していたの。久しぶりの学校だから、いろいろと戸惑うことも多いでしょう。みんな助けてあげてね」
クラス「はーい」
(ほむら、ソウルジェムの指輪をさりげなく?見せる)
さやか「えーっ!?」
杏子「ソウルジェム…!?」
まどか「じゃああの子も…まさか!」
和子「それじゃ席は…えっと中沢くんの隣が空いてるわね」
(屋上)
さやか「えーっ、じゃあマミさんは知ってたんですか?」
マミ「ごめんなさいね、でもついつい皆をびっくりさせてみたくなっちゃって」
ほむら「本当はゆうべのうちご挨拶しなきゃいけなかったのに…」
杏子「あ、もしかしてゆうべのナイトメア退治、あたし達が追い詰めた先で待ち構えてたのって、マミだけじゃなくて」
マミ「ええ、暁美さんにも手伝ってもらったの。凄いのよ彼女の魔法。コンビネーションで攻撃力を何倍にも圧縮できるんだから」
ほむら「わ、私に出来るのはサポートだけで、攻撃そのものはからきしですけど」
さやか「へぇー、でも頼もしいじゃん。ここんとこナイトメアも大物ばっかり出て来て、手こずらされてたし」
杏子「まぁ実力は昨日で証明済みってことならね。あたしも別に文句はないよ」
ほむら「改めて、暁美ほむらです。これから皆さんと一緒に、この街のナイトメアと戦います。どうかよろしく…」
まどか「一緒に頑張ろうね、ほむらちゃん」
Chapter5:
(公園)
まどか「綺麗だね」
ほむら「ええ」
まどか「ほむらちゃんが転校してもう1ヶ月かぁ」
ほむら「変だよね。ずっと一緒にいるみたいな気もするし、あっというだったような気もするし」
まどか「いっひひひ、今夜はナイトメアも出ないまま、皆幸せに眠れるといいな」
QB「きゅうぅ…きゅうぅ…」
まどか「なんだか不思議。こんな風にね、ほむらちゃんとゆっくりお話がしたいなぁってずっと思ってた気がするの」
まどか「変だよね、なんでもない事なのに…また明日になれば学校で会えるんだから」
ほむら「そうね。でも、私も一緒。こうしてまどかと話せる時間を、ずっとずっと…待ってた気がする」
(仁美の家)
上条「はい、もしもし」
仁美「もしもし、上条君?今、お時間よろしいですか?」
上条「いやぁ、志筑さん。どうしたの?」
仁美「こんな夜遅くにごめんなさい。あの…今週の日曜日って、何か予定はありますかしら?」
上条「うん、ごめんね。その日もレッスンに使わなきゃならないんだ。次の発表会までもう間がないからね」
仁美「うぅ…そうでしたか」
上条「いつもいつもタイミングが合わなくてごめんね」
仁美「そんな事お気になさらずに。私、頑張ってる上条君の事が、大好きですから」
上条「ははは。うん、じゃあまた明日学校で」
仁美「はい、おやすみなさいませ」
(仁美家のベッド)
仁美「そうですわ。いつも頑張ってる上条君は、とっても素敵で凛々しくて、私…大好きです」
仁美「けれど、たまには私の為に頑張って下さってもいいのではなくて?ふぁあっ!」
仁美「う、うぅ…うあぁぁんもう!
仁美「もう日曜なんていりませんわ!発表会も無くなってしまえばいいのですわ!」
仁美「こうなったら…私…私…」
Chapter6:
(マミの家)
マミ「♪~」
ベベ「ムブブベ モジュモベ(チーズ?コレチーズ?)」
マミ「ベベ、そのヘアピンをちょうだい」
ベベ「ジューベー(カタイ)」
ベベ「ムベ! ジュベ!」
ベベ「マチュペチャベチャ マチュベチャベッチャカ(ナイトメアオル!ナイトメアイル!)」
マミ「えー?またなの?」
ベベ「マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!(チーズニナッチャウ!)」
マミ「まったくもう…夜更かしは美容の天敵なんだけどなぁ」
(外)
杏子「なぁ…アレって志筑仁美のナイトメアなのか?」
さやか「仁美も大変だよねぇ あんな無神経な奴を彼氏にしたりするからさ」
杏子「うわ、アンタが言うと重みが違うわ!」
さやか「えっへへ。まぁなに、人生経験って奴ですか?」
(杏子とさやか、ナイトメアから攻撃される)
杏子&さやか「うわわぁ」
マミ「二人とも。ふざけてないで真面目にやらないと危ないのよ」
さやか「はーい」
杏子「まどかと、ほむらは?」
ほむら「遅れてしまってごめんなさい!」
さやか「二人ともおっそーい」
まどか「えっへへ。ごめんね、さやかちゃん」
QB「キュ、キュウ!」
ベベ「クワッカッ!」
ベベ「モジュジュ ベベジャボ!(ミンナイルイル)」
マミ「さぁ、行くわよ!みんな!」
(五人の変身)
一同「ピュエラマギ・ホーリークインテット!」
Chapter7:
(ナイトメア、攻撃を開始する)
ほむら「まどか、巴さん!」
マミ「オッケー!」
まどか「お願い!ほむらちゃん」
まどか&マミ「ティロ!デュエット!」
ほむら「リリース!」
さやか「気持ちは分かるけど、落ち着きなよ!仁美!」
さやか「5名様!リ、リ、ア、ン!杏子!」
杏子「ヘッ、編み込み結界!」
まどか「動きが止まった!」
マミ「お見事!さ、みんな仕上げよ!」
一同「ケーキ、ケーキ、まぁるいケーキ」
一同「まぁるいケーキはだーあーれ?」
ベベ「モジュモジュジュベベ?(ケーキハサヤカ?)」
さやか「ちーがーう」
さやか「私はラズベリー」
さやか「まぁるいケーキはあ・か・い」
さやか「ケーキは杏子?」
杏子「ちーがーう」
杏子「あーたーしーはーリーンーゴ」
杏子「まぁるいケーキはベベが好き」
杏子「ケーキはマミ!」
マミ「ちーがーう」
マミ「私はチーズ」
マミ「まぁるいケーキはこーろがる」
マミ「ケーキは暁美さん?」
ほむら「ちがっ……います」
ほむら「私はかぼちゃ」
ほむら「まぁるいケーキは甘いです」
ほむら「ケーキはまどか?」
まどか「ちーがーう」
まどか「わたしはメロン」
まどか「メロンが割れたら甘い夢」
一同「今夜のお夢は苦い夢」
一同「お皿の上には猫の夢」
一同「丸々太って召し上がれー!」
ベベ「モォジョォモォベェェ!」
まどか&ほむら「やったね!」
QB「キュウ!」
さやか「まぁ、あたし達が力を合わせりゃ、ちょろいもんよね」
マミ「こらこら、油断は禁物よ」
マミ「今日だってちょっとヒヤっとさせられたわ」
杏子「そういうお説教はゴメンだね、まぁケーキと紅茶があったら別だけど?」
さやか「おいこら杏子、良い事言ってんじゃないわよ」
マミ「仕方ないわね。みんなうちに寄っていく~?」
まどか&ほむら&さやか&杏子「はーい!」
Chapter8:
(帰路)
杏子「やーいやーいさやかー」
(笑い合いながらつるむさやかと杏子)
マミ「そうそう、この前のカモミールティー、後一回分位は残ってるわよ」
まどか「わぁ、アレすっごくおいしかったです!」
マミ「後、新しく封を切ったエキセアもあるけど」
杏子「えーっ、酸っぱいのはいやだなぁあたし」
さやか「あっはは、杏子の味覚はおこちゃまだなー」
杏子「なんだとぉこらぁ!」
ベベ「ペッチャコーペッチャコーティーッ!(チーズクレクレ!クレクレチーズ!)」
マミ「はいはい、ベべにもご褒美がいるものね」
ベベ「マスカルポーネ!マスカルッポーネッ!」
(ほむら、下を向いたまま歩く)
まどか「ほむらちゃん、どうかしたの?」
ほむら「ううん、なんでもないの」
まどか「えへへ」
<ほむら「私達の戦いって、これで良かったんだっけ…」>
(顔が変になっている学校や街なかの人)
(学校の屋上で昼食をとる皆 外を眺めるほむら)
まどか「ねぇ、ほむらちゃんもから揚げどう?」
ほむら「うん、ありがとう」
まどか「えへへ」
Chapter9:
(喫茶店)
杏子「で?話って何さ?」
ほむら「えっと、その…。佐倉さん、最近、何かがおかしいって思いませんか?」
杏子「はあ?何かって何が?」
ほむら「それは…その、何となく。でも、何もかも」
杏子「何言ってんのさ、あんた。大丈夫?」
ほむら「誰よりも先にまず佐倉さんに相談したのは、だって、あなたが一番変っていうか…」
杏子「はあ?」
ほむら「私の中にあるあなたの印象と、その…あまりに食い違ってるんです。佐倉さんって、こんなじゃなかったような…」
杏子「ちょっと、ちょっと。何、あんた?それ、ひょっとして、ケンカでも売ってるわけ?」
ほむら「佐倉さん、今はどこにお住まいですか?」
杏子「さやかんちに居候してるんだよ。そのくらい知ってんだろ?」
ほむら「いつから見滝原中学に?」
杏子「あんたより先に転入してきたのさ」
ほむら「それっていつ?」
杏子「うん?えっと、去年の…う~ん…」
(天井に突き当たる様々な色の風船 鈴の音)
杏子「いつだったっけな…。でも、何でそんなこと気にしてるんだ?」
ほむら「見滝原に来る前は、どこに?」
杏子「隣の風見野だよ。あっちの街が平和になったから、いろいろ難儀してるっていう、マミの縄張りを手伝ってんじゃね~か」
ほむら「最近、風見野市に戻ったことはありますか?」
杏子「ね~よ。べつだん用事もないしねぇ」
(ポテトをかきこむ杏子 カップを持つほむら)
(空中を進む数隻の飛行船 鈴の音)
(ほむら、持っていたカップをテーブルに置く)
ほむら「佐倉さん、今から私と一緒に、風見野市に行ってみませんか?」
杏子「はあ?何しに?」
ほむら「ただ行ってみるだけでいいんです。そこが、もし本当にあなたの知っているとおりの街だったら、謝ります。その時は、何もかも私の勘違いです」
杏子「何か、訳分かんね~んだけどさ。あたしをからかってるって様子でもね~よな。あんた、マジなんだな」
ほむら「ええ」
杏子「はぁ…。地元であたしが通ってた、うまいラーメン屋があるんだ。そこで晩飯おごってよ。それが条件」
ほむら「分かりました」
Chapter10:
(バス)
杏子「この次の停留所から、風見野市だよ」
バス「次は、見滝原三丁目。安心と信頼の東雲歯科医院は…」
杏子「えっ…違う、ここ…。左に曲がるはずなのに!」
ほむら「乗るバスを、間違えた?」
杏子「そんなはずないよ。確かに風見野駅行きに乗っただろ?」
ほむら「次のバスで引き返しましょう。今度こそ、間違えないように」
(バス到着)
杏子「これで…間違いないよな」
バス「次は、見滝原二丁目。市立見滝原小学校へは、こちらからお越し下さい。次、止まります」
杏子「あっ」
ほむら「えっ」
杏子「ちょっと待て。おい、こら!」
杏子「チッ…」
Chapter11:
(バス停)
杏子「こんなのってありか…?」
ほむら「今度は歩いて確かめてみましょう。途中で通りすぎた三叉路を左…それで、風見野に着くはずでしたね」
杏子「ああ」
(歩く二人)
杏子「なあ、あの三叉路までこんなに距離あったっけ?」
ほむら「いいえ、もうとっくに着いてなきゃおかしいです」
杏子「ウ…ウソだろ」
ほむら「あなたも私も、あんな大きな三叉路を気づかずに素通りするほど、バカじゃないはずですよね」
杏子「こいつは、幻覚か何かか?あたし達を見滝原の外に出さないための…」
ほむら「そんな、生易しいものじゃないかもしれない。もしかしたら、この見滝原には外なんてないのかも」
杏子「ちょっ…おい」
ほむら「佐倉さん、このこと、みんなにはしばらく秘密にしておいて。私だけで、まだちょっと調べたいことがあるの」
杏子「バカ、こんな妙なこと放っとけるかよ!」
ほむら「大丈夫。ここは気づかなかったフリをしてた方が安全だと思う」
杏子「えっ…あっ」
(ほむらと杏子のような顔をした人達がほむらと杏子に近づいていく)
ほむら「むしろ下手に動けば動くほど、追い詰められていく。これは、そういうたぐいのワナでしょうね」
杏子「心当たりがあるのか?」
ほむら「ええ。だからこれ以上動いて目立つより、ここからは私1人に任せて」
(ほむらと杏子のような顔をした人達が離れていく)
ほむら「私たちをだましていたヤツは、今日までそれ以上、何の手出しもしてこなかったんだもの。おとなしくだまされているかぎり、危険はないはずよ」
杏子「はぁ…。分かったよ」
ほむら「うん?」
杏子「あたしの記憶、確かにいろいろと食い違ってるのかもしれない」
ほむら「佐倉さん?」
杏子「妙なんだよ。こんな強気な暁美ほむらは初めて見るはずなのに…。全然、意外って気がしねぇ。むしろ、しっくりくるぐらいだ。へっ」
ほむら「わっえっ…あっ…」
<ほむら「覚えているのは、私だけなの?そう、私はこの手口を知っている。閉ざされた幻の空間。獲物を誘い込んで惑わすための出口のない迷路。間違いない、ここは…魔女の結界だ」>
Chapter12:
(魔女との戦いの記憶が映し出されている空間の中を歩くほむら)
――魔女…。それは絶望をまき散らす災厄の使い。そして、絶望に沈んだ魔法少女たちが最後に成り果てる、呪われた姿…。
かつて私は、幾度となく同じ時間を繰り返し、その残酷な運命にあらがおうと戦った。
そして、最後は1人の少女の犠牲によって、希望と絶望を巡る残酷な連鎖は断ち切られ、
世界は、新しい理へと導かれたはず…。なのに…
私たちは忘れている。いや、忘れさせられていたのだ。
誰かが、私たちの記憶を欺き、陥れようとしている。この偽りの見滝原の街で…――。
Chapter13:
(マミの家)
ベベ「モブ モブ モブ モブ モブ モブ モブジェジェッ!(アチィ)」
マミ「ふふ…。もうベベったら。あんまりお行儀が悪いと、チーズになっちゃうわよ」
ベベ「マジョマンボカマンベール!マジョマンボカマンベール!モギ!(チーズニナッチャウ!)」
(笑う一同)
まどか「ほんとに仲いいですよね、マミさんとベベ。そういえば、初めてマミさんと会った時も、ベベと一緒でしたよね」
マミ「ええ、ベベは昔からの友達だもの」
ベベ「ムベッ!」
マミ「出会ったのは、もうずいぶん前。鹿目さんや美樹さんよりも、つきあいは長いのよ」
ほむら「どうしてベベが巴さんのところに来たか、覚えてますか?」
マミ「うん?」
まどか「ん?」
(QBの顔)
ベベ「ン?モジュモジュ,ベベジャボ?(ホムラ、ナゼキク?)」
ほむら「ちょっとだけ気になって」
マミ「何だか、もう、ずいぶん昔のことみたいに思えるわ」
マミ「あの頃はね、この見滝原には、私1人しか魔法少女がいなかったの」
マミ「独りぼっちの私を支えて、励ましてくれたのはベベだけだった」
マミ「この子がいなかったら、私はとっくにダメになってたと思うわ」
まどか「そんな、マミさん…」
ほむら「巴さんは、もっと強くてたくましい人です」
マミ「ありがとう。確かに、そうやって頼りがいのある先輩ぶってた時期もあったわね」
マミ「でもね。鹿目さんや美樹さんが一人前になって、佐倉さんや暁美さんも、味方についてくれて…」
マミ「今は、こんなに頼れる仲間に囲まれてるんですもの」
マミ「もう昔みたいに、背伸びして頑張る必要もなくなったの」
ベベ「マジュ、マジュチュベチュ、モジュモジュモジュチュプ!(マミ、ホントハナキムシ)」
マミ「ふふ、こぉら」
まどか「ナイトメアも強くなってきたけど、その分魔法少女も増えて、前より安心して戦えるようになりましたよね。」
まどか「こういうのなんだかにぎやかで、楽しいかも」
マミ「もう、ナイトメア退治は遊びじゃないのよ。鹿目さん」
まどか「えへへ…」
マミ「でも、そうね…。今にして思えば、これって昔の私が夢に見ていた毎日なのかもね」
マミ「魔法少女としての運命を受け入れた生き方が、こんなに幸せで充実したものになるなんて、あの頃は思ってもみなかったわ」
ほむら「巴さん、お茶のおかわりいただけますか?」
マミ「あら、ちょっと待ってね。今、お湯を沸かしてくるから」
(ほむら、変身する)
まどか「ほむらちゃん、どうかしたの?」
ほむら「ごめんなさい、まどか」
(時間停止)
ベベ「モギュ、モベ、マミチャ、マミチャ…マミチャ!」
ほむら「茶番はこのくらいで終わらせましょう」
ベベ「ムベベ…(ナンダ?)」
ほむら「私はあなたの正体を覚えてる。思い出したの、あなたがかつて何者だったのか」
ベベ「モジュゥー!?」
ほむら「みんなの記憶をねつ造し、偽りの見滝原の結界に閉じ込める。こんな芸当ができるのは…べべ、あなたしかいない」
ベベ「モジュベク…(ワカラヌ)」
ベベ「モギャ!」
ベベ「キュベベェ…キューベー!」
ほむら「どういうつもり?こんなふうに私たちをもてあそんで、いったい何が楽しいの?」
ベベ「キューベー…」
Chapter14:
(ほむら「記憶ってやっかいなものね…1つ取り戻すと、次から次へとよけいな思い出がついてくる。ええ、思い出したわ、巴マミ。私はあの人が苦手だった。強がって、無理しすぎて、そのくせ誰よりも繊細な心の持ち主で。あの人の前で真実を暴くのは、いつだって残酷すぎて、辛かった」)
ほむら「忘れたままでいたかったわ。今まで自分が、いったいどれだけの人の心を踏みにじってきたかなんて…」
ベベ「モジュモジュペチャプー…ペチャプー…(ソレ知ラヌ。恨マレタコマル)」
ほむら「白状なさい!こんな回りくどい手口を使って、一体何が目的なの?」
ベベ「モジュチュペチュ(ホムラクルシイ)」
ベベ「マジョマンボカマンベール…(チーズニナッチャウ)」
ほむら「っ!!」
(ほむら落下)
マミ「事情が分かるまで話を聞いていたかったけれど、これ以上ベベがいじめられるのを黙って見ているわけにもいかないわ」
ほむら「まさか、最初から…!?」
マミ「どういうことか説明してくれる?その子が何をしたっていうの?」
ほむら「あなたはベベに騙されている」
ほむら「ここは本当の見滝原じゃないわ、みんな偽物の記憶を植え付けられているの」
マミ「ちょっ暁美さん?一体どうしちゃったの?」
(ほむら、ベベに発砲。マミが阻止)
マミ「ベベ、逃げて!」
ほむら「どうあってもそいつを守るつもり?」
マミ「追いかけようなんて思わないで。さもないと私と、戦う羽目になるわよ」
(銃撃戦)
マミ「お互いに動きの読み合いね。でも、同じ条件で私に勝てる?」
ほむら「根比べなら、負けないわ」
Chapter15:
マミ「ほら、埒が明かないわよ」
(ほむらが時間停止し、銃を出す)
マミ「んっ」
(ほむら、自分の頭に銃を向ける)
マミ「ん!」
マミ「あ!だめよ!暁美さん!」
(マミ停止)
(マミの足に銃弾を放ち、時間停止解除)
ほむら「っ!」
(ほむら、束縛される)
マミ「あなたの魔法は確かに凄いけど、いつだって相手より優位な立場にいると思い込むのは禁物よ」
ほむら「巴さん、あなたは何も気づかないの?今の自分に何の違和感も感じないの?」
マミ「急所を撃とうとしなかったあたり、まだ私の身を案じてくれるだけの気持ちはあるようね。でも、どうしてベベを襲ったりしたの?」
ほむら「あいつは魔女よ!私たち魔法少女の敵なのよ!思い出して!」
マミ「魔女なんて知らないわ。私たちの敵は、魔獣でしょ。」
ほむら「っ!?」
マミ「っ!そう、私はずっと魔獣たちと戦ってきた。じゃあ、ナイトメアって一体?」
(消火器とさやかの剣)
マミ「っ!」
ほむら「ん!?」
(マミ、リボンで煙を払う。すると、ほむらの姿は消えている)
マミ「どういうこと、一体?」
なぎさ「それは私の口から説明するのです」
マミ「えっ…?あなたは.....ベベ!?」
なぎさ「今まで黙っていてごめんなさい。でも、落ち着いて、話を聞いてほしいのです」
Chapter16:
(ほむらを連れ出すさやか)
(さやか、ほむらの錠前を破壊)
ほむら「あなた…一体…?」
さやか「ったく、絶好調のマミさん相手に、真っ向から喧嘩売るなんて、自信過剰なんだかバカなんだか」
ほむら「巴マミとの衝突は仕方なかった。私が狙ったのは、彼女じゃなくて…」
さやか「ベベ、でしょ?」
さやか「あの子が昔魔女だったってだけで標的にするなんて、先走るにも程があるよ」
ほむら「あなた…覚えてるの?」
さやか「それがあたしの役目だからね」
さやか「だいたいさー、変だと思わなかったの?」
さやか「見滝原市まるごと再現するほどデカい結界を張った魔女が、他の人間襲って殺したりもせず、ただあたしたちを閉じ込めただけで、あとは何もしないなんて」
さやか「あんたが覚えてるお菓子の魔女は、そんな奇妙なことやる奴じゃなかったでしょ?」
さやか「ちょっと考えれば分かったはずだよ、この魔女の結界は、エサ集めのための罠じゃない」
さやか「結界をコントロールしている魔女の目的は、現状を維持すること」
さやか「つまり、今起こっている出来事が誰にとって好都合なのか、そこから推理していけば…」
(ほむら、盾に手をかけ時間停止しようとする)
(さやか抜刀、時間停止を阻止)
さやか「また自分だけの時間に逃げ込むつもり?あんたの悪いクセよね、その魔法に頼りすぎるところ」
ほむら「この状況を望んだ誰かが私たちの中にいる…と」
さやか「不思議がるほどの話じゃないでしょ?現にマミさんだってさっきそう言ってたじゃない、今が一番幸せだって」
さやか「どう?マミさんが魔女だと思う?」
ほむら「魔女は、魔法少女が行き着く果ての姿。そうね、その可能性はありえるわ」
さやか「あんたらしい答えよね。それならそれで、もう1つ聞かせて」
さやか「この結界を作った魔女を突き止めて、それであんたはどうするつもり?」
ほむら「そんなのは、当然…」
さやか「始末するの?ただ魔女だからって理由で?」
ほむら「何が言いたいの?」
Chapter17:
(さやか、剣を盾から放す)
さやか「ねぇ、これってそんなに悪いことなの?誰とも争わず、みんなで力を合わせて生きていく。それを祈った心は、裁かれなきゃならないほど、罪深いものなの?」
ほむら「あなた、魔女の肩を持つつもり?」
さやか「あたしたちが行き着く果ての姿だもの。同情だってしたくなるわよ」
ほむら「私もついさっき、一番肝心なことを思い出したわ」
ほむら「巴マミが思い出した記憶は、魔女ではなく魔獣との戦い」
ほむら「佐倉杏子が魔女の結界という可能性を推理しなかったのも、魔女のことを忘れてたからじゃない」
ほむら「2人は、魔女なんて存在は知らないんだわ。当然よ、もうこの宇宙には、魔女なんて存在しない」
ほむら「すべての魔法少女の魂は、魔女になる前に“円環の理”に回収される」
ほむら「そうなるように、あの子が世界を作り替えた。彼女自身を犠牲にしてね」
さやか「そっか、あんたは覚えてるんだっけね」
ほむら「そうよ。覚えているのは、ただ1人。私だけだったはず」
ほむら「ここにはそもそもありえないはずの存在が3ついる。1つは、この結界を作った魔女。もう1つは、魔女の姿のままのべべ。そして最後は…魔女のことを知っている、あなた。あなたは何者?本当に、美樹さやかなの?」
さやか「ご挨拶だね。あたしはあんたが知ってるとおりのあたしだよ。転校生?」
(さやかから人魚の魔女の影が浮かび上がる。さやか、ほむらの盾に攻撃。ほむらはさやかを蹴って受け流し、時間停止)
(さやか、マントに包まり身を隠す)
ほむら「はぁ…はぁ…」
ほむら「逃げ足が速すぎるわね。もっと不器用な子だったはずよ、あなた」
さやか「あんただって、あたしの質問に答えてないよ」
さやか「この見滝原を壊して、本当に構わないのか。じっくりと考えてから決めるんだね。悔いを、残さないように」
(空を舞うマント)
Chapter18:
(ほむら「ここは偽物の街、誰かが夢に見た願望の世界」)
(船に乗っているほむら)
(回想するほむら)
杏子「マミの縄張りを手伝ってんじゃねーか」
マミ「昔の私が夢に見ていた毎日なのかもね」
さやか「ねぇ、これってそんなに悪いことなの?」
(ほむら「みんなを巻き添えにして、こんなありえない世界に逃げ込んだ者がいる。魔獣と戦う使命に背を向けて。そんな弱さ、許されていいわけがない。魔法少女は、戦い続けなければならない。それが、奇跡を願った対価。そんな私たちだからこそ、あの子は身を挺して救おうとしてくれた。こんな茶番劇、まどかの犠牲を、ムダにしているだけよ。許せない…」)
(ほむら、アルティメットまどかの壁に縋り付く)
偽街の子供達「Gott ist tot!」
(架け橋)
まどか「あぁ!ほむらちゃん!」
ほむら「あっ…んっ…はっ…!?」
(ほむら、顔の血を拭う。まどか、橋から船に飛び降りる)
まどか&ほむら「うわぁ!」
QB「キュ!」
まどか「ふわぁ~良かった~」
まどか「探してたんだよ~」
まどか「マミさんがすごく心配してたよ。一体何があったの?」
ほむら「私は…」
Chapter19:
(噴水)
まどか「ほむらちゃん、ひとりぼっちになったらだめだよ」
まどか「わたしなんかでも、話を聞くことぐらいなら……」
まどか「何の役にも立てないかもしれないけれど、それでも一人で悩んでるよりは、ずっといいと思う」
まどか「ほむらちゃんが苦しんでるときに何もできないなんて、わたしだって辛いよ」
(花畑)
ほむら「……私ね、とても怖い夢を見たの」
まどか「夢?」
ほむら「あなたが、もう二度と会えない程、遠いところへ行っちゃって」
ほむら「なのに世界中のだれもかもがそのことを忘れちゃって、私だけがまどかのことを覚えているたった一人の人間として取り残されて…」
ほむら「寂しいのに、悲しいのに、その気持ちを誰にもわかってもらえない…」
ほむら「そのうちまどかの思い出は、私が勝手に作り出した絵空事じゃないかって、自分自身さえ信じられなくなって…」
(まどか、ほむらの肩に手をのせる)
まどか「うん。それはとっても嫌な夢だね」
まどか「でも大丈夫だよ。私だけが誰にも会えなくなるほど遠くへ一人で行っちゃうなんて、そんなことありっこないよ」
ほむら「どうして? 何故そう言い切れるの?」
(まどか、ほむらを抱き寄せる。髪を三つ編みに戻す)
まどか「だってわたしだよ? ほむらちゃんでさえ泣いちゃう辛い事、わたしが我慢できるわけないじゃない」
ほむら「あなたにとってもそれは我慢できないほど辛い事?」
まどか「そうだよ。ほむらちゃん、さやかちゃん、マミさんに杏子ちゃん。パパやママやタツヤ。それに仁美ちゃんやクラスのみんな」
まどか「誰とだってお別れなんかしたくない。もし他にどうしようもない時だったとしても、そんな勇気わたしにはないよ」
ほむら「……そう、そうだったのね…」
ほむら「それがあなたの、本当の気持ちなら、私、なんて馬鹿な間違いを…」
ほむら「やっぱり、認めちゃいけなかったんだ。あのとき私は、どんな手を使ってでも、あなたを止めなきゃいけなかった……」
まどか「ん…」
ほむら「あなたにはね、どれほどつらい事だとわかっていても、それを選択できてしまう勇気があるの」
ほむら「あなたが、あなたにしかできないことがあると知った時、あなたは、自分でも気づいていないほど優しすぎて強すぎる……」
ほむら「……私ね。知っているんだよ」
まどか「ほむらちゃん?」
(髪がほどける)
ほむら「そっか。やっぱりまどかも、なにも覚えていないんだね」
ほむら「もしかしたら、あなたは幻かもしれないって。誰かが用意した偽物かもしれないって思ってた。でなければ、こうしてまた会えるなんて、どう考えてもおかしいもの」
ほむら「でもわかる。あなたは本当のまどかだわ。こんな風に一緒に話が出来て、もう一度また優しくしてくれて、本当にうれしい」
ほむら「ありがとう。それだけで十分に……、私は幸せだった……」
ほむら「もう行くわ。私。まだやり残したことがあるから」
まどか「ほむらちゃん?」
まどか「どうしたんだろう……ほむらちゃん……」
(まどかの元に来るQB)
QB「きゅう?」
Chapter20:
(ゲームセンターにいる杏子)
杏子「もしもし、ほむらか?」
ほむら「ねえ、佐倉さん。あなた、魔女のことは覚えてる?」
杏子「そいつも何か?本当なら覚えてなきゃおかしい事柄なのか?」
ほむら「いいえ、知らなくて正解よ」
杏子「おい、こら!からかってるんじゃね~ぞ!」
ほむら「じゃあ、鹿目まどかは?」
杏子「はあ?」
ほむら「彼女のこと、覚えてる?」
杏子「当ったり前だろ、何を…」
杏子「んっ…おい、まさか?」
ほむら「ええ、あなたが彼女のことを知ってるはずがない。その記憶は偽物よ」
杏子「悪い冗談としか思えねぇ。本当に…」
ほむら「こんな簡単なこと…少し考えれば分かったはずなのに。まどかがいる世界をねつ造できるとしたら、それは、まどかのことを知ってる者だけ…。これで分かったわ。私たち全員の記憶を書き換え、偽りの見滝原に閉じ込めた張本人が誰なのか…」
杏子「おい、ほむら!大丈夫か?今、どこにいるんだ?」
杏子「え…?」
(墜落する飛行船を見る杏子)
ほむら「最後に1つだけ、確認したいことがあるの。それですべてに決着をつけるわ。あなたの手は煩わせない」
杏子「おい!」
ほむら「巻き込んでしまってごめんなさい」
(ほむら、バスに乗り、携帯を手放す。羽のように落ちる携帯)
ほむら「ソウルジェムを手放しても、私のからだが動くとしたら、せいぜい、100メートルが限度のはず」
(バスが発車する)
(ほむら、自分の手にナイトメアを操作していた手と同じ模様が現れるのを見る。12時の鐘が鳴り、バス・街が燃え始める)
(バス「(次は見滝原2丁目、市立見滝原小学校へはこちらからお越しください、次、止まります」)
(バスが落下し、爆発する)
ほむら「つまりはもう、魔法少女でさえないって訳…?」
(ほむら、自分のソウルジェムを撃つ)
ほむら「どうしてよ……ねぇ、どうして、私が、こんな…」
(ほむらの周囲に彼岸花が生える)
ほむら「一体いつの間に…私は、魔女になってたの!」
(繭の塔が建ち空中に持ち上がる)
(アルティメットまどかの壁にあったほむらの手形が黒くずり落ちる)
Chapter21:
(繭の中)
(偽街の子供達が落ちてきたピンク糸巻きを蹴る。)
偽街の子供達「Fort, fort, fort, fort, fort!」
QB「真実なんて知りたくもないはずなのに、それでも追い求めずにはいられないなんて、つくづく人間の好奇心というものは、理不尽だね」
QB「まあ、君ならいずれはきっと、答えにたどり着くだろうとは思っていたよ、暁美ほむら」
ほむら「インキュベーター、やっぱり、何もかも、あなたの仕業だったのね…」
QB「残る疑問は、君の命と魂が、今どこにあるのかだよね?」
QB[その答えは、僕が教えてあげる」
(QBの目を通して外の街を見せられるほむら)
QB「これがこの偽物の見滝原市の外側、現実世界の君の姿だよ」
ほむら「そんな…」
QB「僕たちの作り出した干渉遮断フィールドが、君のソウルジェムを包んでる。すでに限界まで濁りきっていたソウルジェムを、外からの影響力が一切及ばない環境に閉じ込めた時、何が起こるのか」
ほむら「実験…」
QB「魔法少女を浄化し、消滅させる力。君たちが“円環の理”と呼んでいる現象から隔離された時、ソウルジェムはどうなるのか?確かに興味深い結果を観察させてもらったよ。独自の法則に支配された閉鎖空間の形成と、外部の犠牲者の誘導、捕獲。」
QB「これこそまさしく、いつか君が説明してくれた、魔女とやらの能力、そのものだよね」
QB「「遮断フィールドに保護されたソウルジェムが、まだ砕けていない以上、君は完全な形で、魔女に変化できたわけでもない。卵を割ることができなかったヒナが、殻の中で成長してしまったようなものだね。だから君は、自らの内側に結界を作り出すことになった。まさか、街1つを丸ごと模倣して再現できるとは、驚きだ。」
QB「ここはね、君のソウルジェムの中にある世界なんだよ」
ほむら「その理屈は変よ。外部と遮断されているなら、この結界に誰かが迷い込むことだって、なかったはすでしょ?」
QB「そこは僕たちが(キュゥべえたち)調整してるのさ」
QB「フィールドの遮断力は、あくまで一方通行だ、外からの干渉ははじくけれど、内側からの誘導で、犠牲者を連れ込むことはできる。魔女としての君が、無意識のうちに求めた標的だけが、この世界に入り込めるんだ。ここまで条件を限定したうえで、なおも“円環の理”なる存在が、あくまで暁美ほむらに接触しようとするならば、その時は、君の結界に招き入れられた、犠牲者という形で、この世界に具現化するしかない。そうなれば、僕たちインキュベーターは、これまで謎だった、魔法少女消滅の原因を、ようやく特定し、観測することができる。実際、君が作った結界には、現実世界にはすでに存在しないキャラクターが、奇妙な形で参加している。とりわけ興味深いのは、過去の記憶にも、未来の可能性にも存在しない、1人の少女だ。この宇宙と一切の因果関系がない存在なのに、彼女は何の違和感もなく君の世界に紛れ込んできた。まあ、そもそも最初から捜す必要さえなかったんだ。手間を省いてくれたのは、君自身なんだよ、暁美ほむら。君は以前から“円環の理”のことを“鹿目まどか”という名前で呼んでいたからね」
ほむら「じゃあ、あの子はやっぱり…」
QB「唯一やっかいだったのは…鹿目まどかが、未知の力を発揮するそぶりをまったく見せなかったことだ。結界の主である君の記憶操作は、まどかに対しても作用してしまったみたいだね。彼女は君を救済するという目的だけでなく、自分自身の力と正体さえ見失っていたようだ。これでは手の出しようがない」
(繭の穴から現れる使い魔達)
QB「鹿目まどかは、神であることを忘れ、暁美ほむらは、魔女であることを忘れ、おかげで僕らは、こんな無意味な堂々巡りにつきあわされることになった。まあ、気長に待つつもりでいたけれど、君が真相にたどり着いたことで、ようやく均衡も崩れるだろう。さあ、暁美ほむら。まどかに助けを求めるといい。それで彼女も思い出す。自分が何者なのか、何のためにここに来たのかを」
ほむら「インキュベーター、あなたたちのねらいは何?」
(使い魔達が武器で地面を穿ち始める)
QB「もちろん、今まで仮説にすぎなかった“円環の理”を、この目で見届けることだよ」
ほむら「何のために?好奇心なんて理不尽だって言ってたくせに、まどかの存在を、ただ確認するために、こんな大げさな段取りまで用意するわけがない」
Chapter22:
(後ろを向くQB)
ほむら「まどかを、支配するつもりね!」
(ほむら、QBに向けて攻撃)
QB「最終的な目標については否定しないよ。まあ道のりは困難だろう。この現象は、僕たちにとってまったくの謎だった。存在すら確認できないものは、手の出しようがないからね」
ほむら「それで諦めるあなたたちじゃないわ」
QB「そうだね。観測さえできれば干渉できる。干渉できるなら、制御もできる。いずれ僕たちの研究は“円環の理”を完全に克服するだろう。そうなれば、魔法少女は魔女となり、さらなるエネルギーの回収が期待できるようになる。希望と絶望の相転移、その感情から変換されるエネルギーの総量は、予想以上のものだったよ。やっぱり魔法少女は、無限の可能性を秘めている。君たちは、魔女へと変化することで、その存在を全うするべきだ」
ほむら「っ!」
QB「なぜ怒るんだい?君にはもう関わりのない話だ。暁美ほむらの存在は完結した。君は過酷だった運命の果てに、待ち望んでいた存在と、再会の約束を果たす。これは、幸福なことなんだろう?」
ほむら「いいえ。そんな幸福は、求めてない」
(繭の中に黒い泥が溢れかえる)
QB「そんな…自ら呪いを募らせるなんて、何を考えているんだ?浄化が間に合わなくなるよ!」
ほむら「今のあなたが知るはずもないけれど、私はね、まどかを救う…ただそれだけの祈りで魔法少女になったのよ。だから今度も同じことを…。まどかの秘密が暴かれるくらいなら、私は、このまま、魔女になってやる。もう二度と、インキュベーターにあの子は触らせない!」
QB「君はそんな理由で救済を拒むのかい?このまま、永遠の時を、呪いと共に過ごすつもりなのか?」
ほむら「大丈夫、きっとこの結界が、私の死に場所になるでしょう。ここには、巴マミも、佐倉杏子もいる。彼女たちを信じるわ」
QB「バカな…この遮断フィールドの内側で死ぬことが何を意味するのか分かっているのかい?殻を破ることすら拒んで、卵の中で魔女として完成してしまったら…。君は“円環の理”に感知されることすらなく破滅する。もう誰も、君の魂を絶望から救えない。君は再び、鹿目まどかと巡り会うチャンスを永久に失うんだよ?」
ほむら「黙りなさい!」
(ほむらの顔が髑髏に変化し、使い魔達がQBを大量に倒す)
QB「君にとっても最悪の結末だろうに。まったく、どうして人間の思考は、こうも理不尽なんだい?」
(泥の中から台座が浮かび上がる)
(ルミナスの草原)
椅子に腰掛けているほむら(眼鏡)とまどか。まどかは立ち上がり、十字架のように手を広げる。
ほむら「っあ!!まどか…っは!!」
まどかを見上げるほむら。まどかはその姿勢のまま、左から倒れてしまう。ほむらは急いで止めようとするが、まどかは崩れピンク色の染みとなる。
ほむら「くっ!くっ!うっ!っ!」
(繭)
(台座の上にくるみ割りの魔女となったほむらが現れる)
ほむら「これが…魔女……。私の感情が、追いかけてくる…。」
(頂点から糸を振りまき、泥を街に降らす繭。泥から大量の使い魔が飛んで行く)
ほむら「輝きと、後悔だけしか…もう、思い出せない。ああ、これが、私の…絶望…」
(くるみ割りの魔女の顎から上が切断され、地面に落ちる。それを自ら踏み潰すくるみ割りの魔女)
ほむら「まどか……こんなところまで、迎えに来て、くれて、ありがとう。最後に、お別れを言えなくて、ごめんね…」
Chapter23:
(カウント)
5・4・3・2・1
(くるみ割りの魔女とその使い魔達の行進)
Chapter24:
マミ「あれが…魔女?」
さやか「怖がらないでやって。ああ見えて、一番辛いのはあいつ自身なんだ」
杏子「…笑えねぇな」
QB「待ってくれ」
QB「あれは暁美ほむらなんだ。君たちは仲間と戦う気かい?」
まどか「キュゥべえ…」
杏子「へぇ、あんたふつうに喋れたんだ」
マミ「残念だわキュゥべえ。これでもうベベの話を信じるしかないみたいね」
QB「まどか、君ならほむらを救えるはずだ。君が持っている本当の力に気付きさえすれば」
まどか「あっ…」
さやか「そいつはほっときなまどか。大丈夫、さっき私が教えた通りにやればいい」
まどか「う…うん」
ベベ「パッパパパパパパパパパパッ!パルミジャーノ・レッジャーノ!!!」
(ラッパの音)
(ベベ、なぎさに変身する)
さやか「慌てなさんな。あんたを外に出そうってわけじゃあない」
(さやか、オクタヴィアを召喚する)
QB「き、君たちは一体…」
なぎさ「私たちは、かつて希望を運び、いつか呪いを振り撒いた者たち」
さやか「そして今は、円環に導かれ、この世の因果を外れた者たち」
(ラッパの音 ラッパからアントニーが大量に現れる)
さやか「こうすればあんたの目を盗んで立ち回れるとおもったのさ、インキュベーター」
さやか「まどかだけに狙いを絞って、まんまと引っかかってくれたわね」
QB「そんな…」
QB「じゃあ君たちもまた、円環の理…」
さやか「まあ要するに、鞄持ちみたいなもんですわ」
さやか「まどかが置いていった記憶と力を、誰かが運んであげなきゃならなかったからね」
なぎさ「いざとなったら、私かさやかか、どっちか無事な方が、預かっていた本当の記憶を、まどかに返す手はずだったのです。」
さやか「ほむら一人を迎えに行くのに、3人がかりなんてね」
さやか「随分と手間かけさせてくれたもんだけど、まあ、あいつのためなら、仕方ないか」
さやか「ここまで頑張ってきてくれたやつには、それなりのご褒美があってもいいもんね」
まどか「さやかちゃん…」
マミ「鹿目さん、私たちもいくわよ!」
(♪misterioso)
まどか「はぁっ!」(弓)
ほむら「やめて、もうやめて!」
ほむら「私は、この世界で死ななきゃならないの!」
(ホムリリィとオクタヴィアがせめぎ合う)
(使い魔同士で合戦中)
まどか「ぁあ!」(ピョートルとなぎさをだっこ)
さやか「だーかーら、一人で背負いこもうと、するなってーの!」
(さやか、使い魔に食べられそうになり杏子が助ける)
杏子「チッ 訳分かんね~ことに巻き込みやがって」
さやか「よっと…サンキュ!」
杏子「胸糞悪くなる夢を見たんだ、あんたが死んじまう夢を…」
杏子「でも本当はそっちが現実で、今こうして二人で戦っているのが夢だって…そういうことなのか、さやか…」
さやか「夢っていうほど、悲しいものじゃないよ、これ」
さやか「なんの未練もないつもりでいたけれど、それでも結局、こんな役目を引き受けて戻ってきちゃったなんて、やっぱりあたし、心残りだったんだろうね」
さやか「あんたを…置き去りにしちゃったことが」
なぎさ「なぎさは、もう一度チーズが食べたかっただけなのです」
さやか「って、おいこら!空気読めっての」
(涙が杏子の槍に落ちる)
杏子「…フッ」
杏子「バッカ野郎!」
(ティロ列車砲)
マミ「ティロ・フィナーレ!!!」
(オクタヴィア、天井を杏子の大槍で突く)
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「やめて、まどか…!」
(まどか、矢で天井を破壊する)
なぎさ「見えた!インキュベーターの封印なのです!」
さやか「あれを壊せば、あんたは自由になれるんだ、ほむら」
さやか「インキュベーターの干渉を受けないまま、外の世界で、本当のまどかに会える!」
Chapter25:
ほむら「…はっ!」
(10話三周目、まどかのソウルジェムを撃った眼鏡ほむらに向かってほむらが銃を向ける)
まどか「だめだよ、ほむらちゃん…」
まどか「独りぼっちにならないでって、言ったじゃない」
ほむら「まどか…」
まどか「何があっても、ほむらちゃんはほむらちゃんだよ。私は絶対に見捨てたりしない。だから、諦めないで!」
ほむら「ごめんなさい…私が、意気地無しだった…」
ほむら「もう一度あなたと会いたいって、その気持ちを裏切るくらいなら…そうだ、私はどんな罪だって背負える」
ほむら「どんな姿に成り果てたとしても、きっと平気だわ。あなたが側にいてくれさえすれば」
まどか「さあ、ほむらちゃん、一緒に」
ほむら「ええ」
まどか「ほむらちゃん、怖くない?」
ほむら「うん、大丈夫。もう私は、ためらったりしない」
(まどかとほむらで放った矢が一斉に放たれる)
QB「「「「わけが分からないよ!」」」」
Chapter26:
(現実世界 荒野)
(マミ、ほむらに濁ったソウルジェムを乗せる)
杏子「行っちまったのか…?さやかも…あんたのベベも」
マミ「いいえ」
マミ「今ようやく、彼女を連れて行くところよ」
杏子「あれが、鹿目まどか…?」
マミ「ええ」
マミ「いつか私たちを導く、円環の理…」
まどか「そうだった」
まどか「私は、ほむらちゃんのために…」
まどか「こんな大事なこと忘れてたなんて」
さやか「まあ、余計な邪魔が入ったからね。ちょっとした、回り道になっちゃったかな」
なぎさ「やれやれなのです」
まどか「待たせちゃって、ごめんね」
まどか「今日までずっと頑張ってきたんだよね」
ほむら「まどか…」
まどか「さあ、いこう」
まどか「これからはずっといっしょだよ」
ほむら「ええ、そうね…」
ほむら「この時を、待ってた」
(ほむら、まどかの手を掴む)
まどか「あっ!ほむらちゃん!?」
ほむら「やっと、捕まえた」
杏子「お、おい!」
マミ「なによこれ!?」
マミ「あ、暁美さん!?」
なぎさ「ソウルジェムが呪いよりもおぞましい色に!」
さやか「なんなのあれ!?」
さやか「欲望?執念?いや違う…暁美ほむら、あんた一体!?」
ほむら「理解できないのも当然よ、ええ、誰に分かるはずもない」
ほむら「この思いは私だけのもの、まどかのためだけのもの」
まどか「ほむらちゃん、だめ…私が裂けちゃう!」
ほむら「言ったはずよ、まどか」
ほむら「もう二度と、あなたを放さない」
(おぞましい色が世界を包む)
(ピンクの糸巻きが落ちていく)
(ほむらがソウルジェムを噛み砕き、糸巻きがダークオーブになる)
QB「世界が書き換えられていく…この宇宙に、新しい概念が誕生したというのか?」
ほむら「そういえば、あなたは覚えていなかったわね。私にとっては 2 度目の光景だけれど」
QB「何が起きているんだ!」
QB「暁美ほむら、君は何に干渉しているんだ、何を改竄してしまったんだ!?」
ほむら「フッ」
QB「信じられない…」
QB「呪いに染まったソウルジェムが、消え去るはずの君の魂が…なぜ?」
ほむら「思い出したのよ」
ほむら「今日まで何度も繰り返して、傷つき苦しんできた全てが、まどかを思ってのことだった」
ほむら「だからこそ、今はもう痛みさえ愛おしい。私のソウルジェムを濁らせたのは、もはや呪いでさえなかった」
QB「それじゃあ、一体!?」
ほむら「あなたには理解できるはずもないわね、インキュベーター」
ほむら「これこそが人間の感情の極み。希望よりも熱く、絶望よりも深いモノ、
『愛』よ。
」
QB「君は一体何者なんだ?魔法少女でも魔女でもなく、一体どこにたどり着こうとしているんだ!?」
ほむら「そうね、確かに今の私は、魔女ですらない。あの神にも等しく聖なるものをおとしめて、蝕んでしまったんだもの」
ほむら「そんな真似が出来る存在は、もう、悪魔とでも呼ぶしかないんじゃないかしら?」
QB「これではっきりした。君たち人類の感情は、利用するには危険すぎる。こんな途方もない結末は、僕たちでは制御しきれない」
ほむら「あら、そう」
QB「わっ!」
ほむら「でも、私たちの世界に沸いた呪いを処理するには、これからも、あなたたちの存在が必要なの」
ほむら「協力してもらうわよ、インキュベーター」
Chapter27:
(改変後登校シーン)
(ティーカップがわれる音がして、マミが振り返る。手には黒い羽が)
(ほむらカラスにリンゴを食べさせ、自分も食べている杏子。クララドールズが欲しがる仕草を見て杏子はリンゴを投げる。しかし、クララドールズは取らずに消え、リンゴは川に流れてしまう)
さやか「あんた、何をしたかわかってるの?」
ほむら「その様子だと、何があったのか理解しているみたいね、美樹さやか」
さやか「あんたは、円環の理の一部をもぎ取っていったんだ。魔法少女の希望だった、救済の力を」
ほむら「私が奪ったのは、ほんの断片でしかないわ。まどかがまどかでなくなる前の、人としての彼女の記録だけ」
ほむら「どうやらあなたたちまで巻き添えになって、もとの居場所に帰れなくなってしまったようだけれど」
さやか「一体なんの権利があってこんな真似を…」
ほむら「今の私は魔なるもの。摂理を乱し、この世界を蹂躙する存在」
ほむら「神の理に抗うのも当然のことでしょう?」
さやか「あんたは、この宇宙を、壊すつもりなの?」(さやかの背後にオクタヴィア)
ほむら「すべての魔獣が滅んだあとは、それもいいかもね。その時はあらためて、あなたたちの敵になってあげる」
ほむら「でも美樹さやか、あなたは私に立ち向かえるの?」
(ほむらが手を合わせると、オクタヴィアは消えてしまう)
さやか「っ!」
ほむら「今でも徐々に記憶が変わりつつあるでしょう?」
(なぎさが外で遊んでいる)
なぎさ「ふふふっはははっ」
さやか「あたしは、確かに、もっと大きな存在の一部だった」
さやか「この世界の外側の力と繋がっていたのに、今はもう、あの感覚を取り戻せない」
なぎさ「ははっ」
さやか「ここじゃない何処かに、いたはずなのに…」
ほむら「もっと素直に、再び人間としての人生を取り戻せたことを喜べばいいんじゃないかしら?」
ほむら「いずれは、何が起こったのかも忘れて、違和感すら感じなくなるわ」
さやか「だとしても、これだけは忘れない。暁美ほむら、あんたが…悪魔だってことは!」
ほむら「せめて普段は仲良くしましょうね。あまり喧嘩腰でいると、あの子にまで嫌われるわよ」
(上条と仁美が登校して来る)
上条「やあ、さやか、おはよう」
仁美「おはようございます、さやかさん」
(さやかの目に涙が浮かぶ)
さやか「あぁ、うん。えっと~おはよ、うんおはよう、二人とも」
上条「どうかしたのかい、さやか」
さやか「っふふ、いやー、なんだかね」
さやか「恭介や仁美に、またおはようって言えるなんて、それだけで、どんなに幸せか」
さやか「あたし、想像もしてなかったんだーってね」
仁美「相変わらず、さやかさんは不思議なことをおっしゃいますわ」
さやか「そーだよーいつだってあたしは、不思議ちゃんさ~ ふふっははっ」
Chapter28:
(教室)
和子「女子の皆さんはくれぐれも、半熟じゃなきゃ食べられなーいとか抜かす男とは交際しないように」
和子「そして男子の皆さんは絶対に、卵の焼き加減にけちをつけるような大人にならないこと」
和子「はいっあとそれから、今日は皆さんに転校生を紹介します」
和子「鹿目さん、いらっしゃ~い」
皆「おー」
まどか「えっと、初めまして、鹿目まどかです」
まどか「ママ…母の海外出張で、家族みんなで3年間、アメリカにいたんですけど、先週ようやく見滝原に帰ってきたので、今日からは、この学校で皆さんと一緒にお世話になります、その、よ、よろしくお願いします」
和子「久しぶりの日本の学校で、戸惑うこともいろいろあるかもしれません。皆さん、仲良くしてあげてくださいね」
上田「ねぇねぇ鹿目さん、アメリカの学校ってどうだった?」
五十嵐「英語ペラペラなの?すっごーい!羨ましいな~」
赤崎「ちっちゃくて可愛いよね~なんだか小学生みた~い」
まどか「あはは、ええっとね、ぁ、その…なんて言うか…」
ほむら「みんな、一度に質問されすぎて、鹿目さんが困っているわよ。少しは遠慮しないと…」
上田「あっ、うん」
ほむら「私は暁美ほむら。初めまして、鹿目まどかさん」
ほむら「まどか、って呼んでもいいかしら?」
まどか「えっ、ぅ、うん」
ほむら「早速だけど、校内を案内してあげるわ、ついてきて」
まどか「あ、暁美、さん…」
ほむら「ほむらでいいわ」
まどか「ほむら.....ちゃん。あの、その、どうして私を…」
ほむら「久しぶりの故郷はどう?」
まどか「えと、うん、なんだか懐かしいような、でも、何かが違うなっていうか、ちょっと、変な気分」
ほむら「無理もないわ。3年振りだものね」
まどか「いや、結構何も変わってないような気もするの。むしろ、変わっちゃったのはどっちかっていうと、私のような.....」
ほむら「っ!」
まどか「そう、私には、もっと違う姿、違う役目があったはず。それが、どうして.....」
(まどか、覚醒しかける。ほむら、抱きついて阻止。)
まどか「っあ!ほむらちゃん!?ねぇ、ちょっと!」
ほむら「大丈夫、あなたは間違いなく、本当のあなたのままよ」
まどか「え…」
ほむら「鹿目まどか、あなたは、この世界が尊いと思う?欲望よりも秩序を大切にしてる?」
まどか「え、それは、えっと、その…、私は、尊いと思うよ。やっぱり、自分勝手にルールを破るのって、悪いことじゃないかな」
ほむら「そう、なら、いずれあなたは、私の敵になるかもね」
ほむら「でも、構わない」
ほむら「それでも、私はあなたが幸せになれる世界を望むから.....」
(ほむら、自分が付けていた赤いリボンをまどかに付ける)
まどか「ほむらちゃん、あの.....」
ほむら「やっぱり、あなたの方が似合うわね」
(ED)
ほむら「あっ」
ほむら「ふっ」
2024-02-05T20:32:07+09:00
1707132727
-
ネタバレ考察/台詞集/巴マミ
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/130.html
台詞職人さんGJ
#contents()
#areaedit()
*第1話
「危なかったわね。でももう大丈夫」
「あら、キュゥべえを助けてくれたのね。ありがとう」
「その子は私の大切な友達なの」
「ふぅん…なるほどね」
「その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね。2年生?」
「そうそう、自己紹介しないとね」
「でも、その前に」
「ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら」
「ハッ!」
「魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい」
「今回はあなたに譲ってあげる」
「飲み込みが悪いのね。見逃してあげるって言ってるの」
「お互い、余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」
「お礼はこの子たちに。私は通りかかっただけだから」
*第2話
「私は巴マミ」
「あなたたちと同じ、見滝原中の3年生」
「そして」
「キュゥべえと契約した、魔法少女よ」
「独り暮らしだから遠慮しないで。ろくにおもてなしの準備もないんだけど」
「ありがとう」
「キュゥべえに選ばれた以上、あなたたちにとっても他人事じゃないものね」
「ある程度の説明は必要かと思って」
「これがソウルジェム。キュゥべえに選ばれた女の子が、契約によって生み出す宝石よ」
「魔力の源であり、魔法少女であることの証でもあるの」
「理由のはっきりしない自殺や殺人事件は、かなりの確率で魔女の呪いが原因なのよ」
「形のない悪意となって、人間を内側から蝕んでゆくの」
「結構、危ないところだったのよ」
「あれに飲み込まれた人間は、普通は生きて帰れないから」
「そう、命懸けよ」
「だからあなたたちも、慎重に選んだ方がいい」
「キュゥべえに選ばれたあなたたちには、どんな願いでも叶えられるチャンスがある」
「でもそれは、死と隣り合わせなの」
「そこで提案なんだけど、二人ともしばらく私の魔女退治に付き合ってみない?」
「魔女との戦いがどういうものか、その目で確かめてみればいいわ」
「そのうえで、危険を冒してまで叶えたい願いがあるのかどうか、じっくり考えてみるべきだと思うの」
「ご心配なく。話はちゃんと聞こえているわ」
「ちゃんと見守ってるから安心して」
「それにあの子だって、人前で襲ってくるようなマネはしないはずよ」
「そうね。間違いないわ。かなり強い力を持ってるみたい」
「それが、そうでもないの。むしろ競争になることの方が多いのよね」
「魔女を倒せば、それなりの見返りがあるの」
「だから、時と場合によっては手柄の取り合いになって、ぶつかることもあるのよね」
「たぶん、そういうことでしょうね」
「そうよ。美樹さんはともかくとして、私が付いているんだから大丈夫。安心して」
「大丈夫」
「さて、それじゃ魔法少女体験コース第一弾、張り切っていってみましょうか」
「準備はいい?」
「まあ、そういう覚悟でいてくれるのは助かるわ」
「うん、意気込みとしては十分ね」
「これが昨日の魔女が残していった魔力の痕跡」
「基本的に、魔女探しは足頼みよ」
「こうしてソウルジェムが捉える魔女の気配を辿ってゆくわけ」
「取り逃がしてから、一晩経っちゃったからね」
「足跡も薄くなってるわ」
「仕留められたかもしれないけど、あなたたちを放っておいてまで優先することじゃなかったわ」
「いいのよ」
「魔女の呪いの影響で割と多いのは、交通事故や傷害事件よね」
「だから大きな道路や喧嘩が起きそうな歓楽街は、優先的にチェックしないと」
「あとは、自殺に向いてそうな人気のない場所」
「それから、病院とかに取り憑かれると最悪よ」
「ただでさえ弱っている人たちから生命力が吸い上げられるから、目も当てられないことになる」
「かなり強い魔力の波動だわ」
「近いかも」
「間違いない。ここよ」
「ハッ!」
「魔女の口づけ…やっぱりね」
「大丈夫。気を失っているだけ。行くわよ」
「今日こそ逃がさないわよ」
「気休めだけど。これで身を守る程度の役には立つわ」
「絶対に私の傍を離れないでね」
「どう?怖い?二人とも」
「見て。あれが魔女よ」
「大丈夫。負けるもんですか」
「下がってて」
「大丈夫。未来の後輩に、あんまり格好悪いところ見せられないものね」
「惜しかったわね」
「ティロ・フィナーレ!!」
「これがグリーフシード。魔女の卵よ」
「運がよければ、時々魔女が持ち歩いてることがあるの」
「私のソウルジェム、ゆうべよりちょっと色が濁ってるでしょう?」
「でも、グリーフシードを使えば、ほら」
「ね。これで消耗した私の魔力も元通り。前に話した魔女退治の見返りっていうのが、これ」
「あと一度くらいは使えるはずよ」
「あなたにあげるわ」
「暁美ほむらさん」
「それとも、人と分け合うんじゃ不服かしら?」
「そう。それがあなたの答えね」
「お互いにそう思えれば、ね」
「大丈夫。もう大丈夫です。ちょっと、悪い夢を見てただけですよ」
*第3話
「ティロ・フィナーレ!!」
「もう、見世物じゃないのよ。危ないことしてるって意識は、忘れないでいてほしいわ」
「使い魔だって放っておけないのよ。成長すれば分裂元と同じ魔女になるから」
「さぁ、行きましょう」
「二人とも何か願いごとは見つかった?」
「まあ、そういうものよね。いざ考えろって言われたら」
「私の場合は……」
「考えている余裕さえなかったってだけ」
「後悔しているわけじゃないのよ。今の生き方も、あそこで死んじゃうよりはよほどよかったと思ってる」
「でもね。ちゃんと選択の余地のある子には、キチンと考えたうえで決めてほしいの」
「私にできなかったことだからこそ、ね」
「え?」
「でもあまり感心できた話じゃないわ。他人の願いを叶えるのなら、なおのこと自分の望みをはっきりさせておかないと」
「美樹さん、あなたは彼に夢を叶えてほしいの?それとも彼の夢を叶えた恩人になりたいの?」
「同じようでも全然違うことよ。これ」
「ごめんね。でも今のうちに言っておかないと。そこを履き違えたまま先に進んだら、あなたきっと後悔するから」
「やっぱり、難しい事柄よね。焦って決めるべきではないわ」
「ダメよ。女の子を急かす男子は嫌われるぞ」
「彼女たちはキュゥべえに選ばれたのよ。もう無関係じゃないわ」
「それが面白くないわけ?」
「ふぅん…。そう、あなたも気づいてたのね。あの子の素質に」
「自分より強い相手は邪魔者ってわけ?いじめられっ子の発想ね」
「なら二度と会うことのないよう努力して。話し合いで事が済むのは、きっと今夜で最後だろうから」
「ここね」
「キュゥべえ、状況は?」
「わかったわ」
「無茶し過ぎ…って怒りたいところだけど、今回に限っては冴えた手だったわ。これなら魔女を取り逃がす心配も……」
「言ったはずよね。二度と会いたくないって」
「そうもいかないわ。美樹さんとキュゥべえを迎えに行かないと」
「信用すると思って?」
「もちろん怪我させるつもりはないけど、あんまり暴れたら保障しかねるわ」
「おとなしくしていれば帰りにちゃんと解放してあげる」
「行きましょう、鹿目さん」
「なあに?」
「決まりそうなの?」
「どんな夢を叶えるつもり?」
「大変だよ。怪我もするし、恋したり遊んだりしてる暇もなくなっちゃうよ」
「憧れるほどのものじゃないわよ、私……」
「無理してカッコつけてるだけで、怖くても辛くても、誰にも相談できないし、一人ぼっちで泣いてばかり」
「いいものじゃないわよ。魔法少女なんて」
「…そうね。そうなんだよね」
「本当に、これから私と一緒に戦ってくれるの?傍にいてくれるの?」
「参ったなぁ。まだまだちゃんと先輩ぶってなきゃいけないのになぁ。やっぱり私ダメな子だ」
「でもさ。せっかくなんだし、願いごとは何か考えておきなさい」
「契約は契約なんだから、ものはついでと思っておこうよ。億万長者とか、素敵な彼氏とか。何だっていいじゃない」
「じゃあ、こうしましょう。この魔女をやっつけるまでに願いごとが決まらなかったら、その時はキュゥべえにご馳走とケーキを頼みましょう」
「そう。最高におっきくて贅沢なお祝いのケーキ」
「それで、みんなでパーティするの。私と鹿目さんの、魔法少女コンビ結成記念よ」
「嫌ならちゃんと自分で考える」
「オッケー、わかったわ。今日という今日は速攻で片付けるわよ」
「体が軽い…。こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて」
「もう何も怖くない」
「私、一人ぼっちじゃないもの」
「お待たせ」
「せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせて…もらうわよ!」
「ティロ・フィナーレ!!」
*第10話
「間一髪、ってところね」
「でも今日の戦い方、以前よりずっとうまかったわよ、鹿目さん」
「鹿目さんには、ワルプルギスの夜が来る前に、がんばって一人前になっておいてもらわないとね」
「うーん、時間停止ねぇ。確かにすごいけれど、使い方が問題よね」
「オッケー」
「オッ!」
「暁美さん、おねがい」
「お見事ね」
「暁美さんには、爆弾以外の武器ってないのかしら?」
「ソウルジェムが魔女を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!」
「あなたも、私も…!」
*第12話
「鹿目さん。それがどんなに恐ろしい願いかわかっているの?」
「未来と過去と、全ての時間で、あなたは永遠に戦い続けることになるのよ」
「そうなればきっと、あなたはあなたという個体を保てなくなる」
「死ぬなんて生易しいものじゃない。未来永劫に終わりなく、魔女を滅ぼす概念として、この宇宙に固定されてしまうわ」
「じゃあ、預かっていた物を返さないとね」
「はいコレ」
「あなたは希望を叶えるんじゃない。あなた自身が希望になるのよ。私達、全ての希望に」
「行ってしまったわ…円環の理に導かれて」
「美樹さん…さっきのあの一撃に、全ての力を使ってしまったのね」
「それが魔法少女の運命よ。この力を手に入れた時からわかっていたはずでしょう」
「希望を求めた因果が、この世に呪いをもたらす前に、私達はああやって、消え去るしかないのよ」
「暁美さん…?まどかって…」
*叛逆の物語
「ごめんなさいね」
「でも、ついつい、みんなをビックリさせてみたくなっちゃって」
「ええ、暁美さんにも手伝ってもらったの」
「すごいのよ、彼女の魔法」
「コンビネーションで、攻撃力を何倍にも圧縮できるんだから」
「ベベ、そのヘアピンをちょうだい」
「ん?」
「ええっ、またなの?」
「はぁ…」
「まったくもう…」
「夜更かしは、美容の天敵なんだけどなぁ…」
「2人とも、ふざけてないで真面目にやらないと危ないのよ」
「さぁ、いくわよ、みんな!」
「ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット!」
「オッケー!」
「ティロ・デュエット!」
「お見事!さあ、みんな仕上げよ」
「ケーキ、ケーキ、丸いケーキ」
「丸いケーキは、だあれ?」
「違う」
「私はチーズ」
「丸いケーキは転がる」
「ケーキは、暁美さん?」
「今夜のお夢は苦い夢」
「お皿の上には猫の夢」
「まるまる太って、召し上がれ~!」
「こらこら、油断は禁物よ」
「今日だって、ちょっとヒヤッとさせられたわ」
「しかたないわね」
「みんな、うちに寄っていく?」
「そうそう、この前のカモミール・ティー。あと1回分くらいは残ってるわよ」
「あと、新しく封を切ったエキセアもあるけど…」
「はいはい、ベべにもご褒美がいるものね」
「フフ…。もうベベったら」
「あんまりお行儀が悪いと、チーズになっちゃうわよ」
「ええ、ベベは昔からの友達だもの」
「出会ったのは、もうずいぶん前」
「鹿目さんや美樹さんよりも、つきあいは長いのよ」
「うん?」
「何だか、もう、ずいぶん昔のことみたいに思えるわ」
「あの頃はね」
「この見滝原には、私1人しか魔法少女がいなかったの」
「独りぼっちの私を支えて、励ましてくれたのはベベだけだった」
「この子がいなかったら、私はとっくにダメになってたと思うわ」
「ありがとう」
「確かに、そうやって頼りがいのある先輩ぶってた時期もあったわね」
「でもね。鹿目さんや美樹さんが一人前になって、佐倉さんや暁美さんも、味方についてくれて…」
「今は、こんなに頼れる仲間に囲まれてるんですもの」
「もう昔みたいに、背伸びして頑張る必要もなくなったの」
「あっ…」
「こらっ」
「もう、ナイトメア退治は遊びじゃないのよ。鹿目さん」
「でも、そうね…。今にして思えば」
「これって昔の私が夢に見ていた毎日なのかもね」
「魔法少女としての運命を受け入れた生き方が、こんなに幸せで充実したものになるなんて」
「あの頃は思ってもみなかったわ」
「あら」
「ちょっと待ってね。今、お湯を沸かしてくるから」
「事情が分かるまで、話を聞いていたかったけれど」
「これ以上、べべがいじめられるのを黙って見ているわけにもいかないわ」
「どういうことか説明してくれる?その子が何をしたっていうの?」
「ちょっ…、暁美さん?いったい、どうしちゃったの?」
「ベベ、逃げて」
「追いかけようなんて思わないで。さもないと私と、戦うはめになるわよ」
「お互いに動きの読み合いね。でも、同じ条件で私に勝てる?」
「ああっ…」
「ハァ…、ハァ…」
「ほら、らちが明かないわよ」
「ダメよ!」
「暁美さん!」
「あなたの魔法は確かにすごいけど、いつだって相手より優位な立場にいると思い込むのは禁物よ」
「急所を撃とうとしなかったあたり、まだ私の身を案じてくれるだけの気持ちはあるようね」
「でも、どうしてベベを襲ったりしたの?」
「魔女なんて知らないわ。私たちの敵は…」
「魔獣でしょ」
「そう、私はずっと魔獣たちと戦ってきた…」
「じゃあ、ナイトメアっていったい…」
「どういうこと?いったい…」
「えっ、あなたは…」
「ベベ?」
「昔の私が、夢に見ていた毎日なのかもね」
「あれが…魔女?」
「残念だわ、キュゥべえ。これでもう、ベベの話を信じるしかないみたいね」
「鹿目さん、私たちもいくわよ!」
「ティロ・フィナーレ!」
「いいえ」
「今ようやく、彼女を連れていくところよ」
「ええ」
「いつか私たちを導く、“円環の理”」
「な、何よ、これ…。暁美さん?」
「うっ…」
「うっ…」
2024-02-05T14:53:23+09:00
1707112403
-
夢小説パワーりりりるーぷ
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/300.html
2023-12-28T18:55:17+09:00
1703757317
-
ネタバレ考察/台詞集/暁美ほむら
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/57.html
台詞職人さんGJ
#contents()
#areaedit()
*第1話
「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
「東京の、ミッション系の学校よ」
「やって無かったわ」
「ごめんなさい。何だか緊張しすぎたみたいで、ちょっと、気分が。保健室に行かせて貰えるかしら」
「いえ、おかまいなく。係の人にお願いしますから」
「鹿目まどかさん。貴女がこのクラスの保健係よね」
「連れてって貰える? 保健室」
「早乙女先生から聞いたの」
「こっちよね」
「ほむらでいいわ」
「何かしら?」
「鹿目まどか。貴女は自分の人生が、貴いと思う? 家族や友達を、大切にしてる?」
「本当に?」
「そう。もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね」
「さもなければ、全てを失うことになる」
「貴女は、鹿目まどかのままでいればいい。今までどおり、これからも」
「そいつから離れて」
「貴女には関係無い」
「そう」
「こんな時に」
「私が用があるのは……」
*第2話
「いいえ、そのつもりはないわ」
「そいつが鹿目まどかと接触する前にケリをつけたかったけれど、今更それも手遅れだし」
「で、どうするの? 貴女も魔法少女になるつもり?」
「昨日の話、覚えてる?」
「ならいいわ。忠告が無駄にならないよう、祈ってる」
「今日もちょっと、急ぐ用事があって。ごめんなさい」
「貴女の獲物よ。貴女だけの物にすればいい」
*第3話
「分かってるの?」
「貴女は無関係な一般人を危険に巻き込んでいる」
「貴女は二人を魔法少女に誘導している」
「ええ、迷惑よ。特に鹿目まどか」
「彼女だけは、契約させるわけにはいかない」
「貴女とは戦いたくないのだけれど」
「今回の獲物は私が狩る。貴女達は手を引いて」
「その二人の安全は保証するわ」
「ば、馬鹿。こんなことやってる場合じゃ」
「今度の魔女は、これまでの奴らとはわけが違う」
「待っ……くっ」
「まさか」
「その必要はないわ」
「こいつを仕留めるのは、私」
「命拾いしたわね、貴女達」
「目に焼き付けておきなさい。魔法少女になるって、そういうことよ」
「ん?」
「そうよ。これは魔法少女のためのもの。貴女達には、触る資格なんてない」
*第4話
「貴女は自分を責めすぎているわ。鹿目まどか」
「貴女を非難できる者なんて、誰もいない。いたら、私が許さない」
「忠告、聞き入れてくれたのね」
「それで、巴マミの運命が変わったわけじゃないわ」
「でも、貴女の運命は変えられた。一人が救われただけでも、私は嬉しい」
「そうかもね。否定はしない」
「そうよ」
「数えるのを諦める程に」
「巴マミには、遠い親戚しか身寄りがいないわ。失踪届けが出るのは、まだ当分先でしょうね」
「仕方ないわ。向こう側で死ねば、死体だって残らない」
「こちらの世界では、彼女は永遠に行方不明者のまま」
「魔法少女の最期なんてそういうものよ」
「そういう契約で、私達はこの力を手に入れたの」
「誰のためでもない。自分自身の祈りのために戦い続けるのよ」
「誰にも気づかれなくても、忘れ去られても、それは仕方のないことだわ」
「そう。そう言ってもらえるだけ、巴マミは幸せよ。羨ましい程だわ」
「貴女は優し過ぎる」
「忘れないで、その優しさが、もっと大きな悲しみを呼び寄せることもあるのよ」
「貴女は……」
*第5話
「話って何?」
「魔法少女としては、致命的ね」
「度を越した優しさは甘さに繋がるし、蛮勇は油断になる」
「そして、どんな献身にも見返りなんてない」
「それをわきまえていなければ、魔法少女は務まらない。だから巴マミも命を落とした」
「美樹さやかのことが心配なのね」
「私は嘘はつきたくないし、出来もしない約束もしたくない」
「だから、美樹さやかのことは諦めて」
「あの子は契約すべきじゃなかった。確かに私のミスよ。貴女だけでなく、彼女もきちんと監視しておくべきだった」
「でも、責任を認めた上で言わせて貰うわ。今となっては、どうやっても償いきれないミスなの」
「死んでしまった人が還って来ないのと同じこと」
「一度魔法少女になってしまったら、もう救われる望みなんてない」
「あの契約は、たった一つの希望と引き換えに、すべてを諦めるってことだから」
「ええ。罪滅ぼしなんて言い訳はしないわ。私はどんな罪を背負おうと私の戦いを続けなきゃならない」
「時間を無駄にさせたわね。ごめんなさい」
「それには及ばないわ」
*第6話
「私は冷静な人の味方で、無駄な争いをする馬鹿の敵」
「貴女はどっちなの? 佐倉杏子」
「さあ、どうかしら」
「賢明ね」
「一体何度忠告させるの。どこまで貴女は愚かなの」
「貴女は関わり合いを持つべきじゃないと、もう散々言って聞かせたわよね?」
「愚か者が相手なら、私は手段を選ばない」
「この街を、貴女に預けたい」
「魔法少女には、貴女みたいな子が相応しいわ。美樹さやかでは務まらない」
「なるべく穏便に済ませたい。貴女は手を出さないで。私が対処する」
「二週間後、この街にワルプルギスの夜が来る」
「それは秘密。ともかく、そいつさえ倒せたら、私はこの街を出て行く」
「あとは貴女の好きにすればいい」
「じゃあ、貴女の仲間はどうなのかしら」
「話が違うわ。美樹さやかには手を出すなと言ったはずよ」
「なら、私が相手をする。手出ししないで」
「充分よ」
*第7話
「前もって話しても、信じてくれた人は今まで一人もいなかったわ」
「あいつは酷いとさえ思っていない。人間の価値観が通用しない生き物だから」
「何もかも奇跡の正当な対価だと、そう言い張るだけよ」
「奇跡であることに違いはないわ。不可能を可能にしたんだから」
「美樹さやかが一生を費やして介護しても、あの少年が再び演奏できるようになる日は来なかった」
「奇跡はね、本当なら人の命でさえ購えるものじゃないのよ。それを売って歩いているのがあいつ」
「前にも言ったわよね。美樹さやかのことは諦めてって」
「感謝と責任を混同しては駄目よ。貴女には彼女を救う手立てなんてない」
「引け目を感じたくないからって、借りを返そうだなんて、そんな出過ぎた考えは捨てなさい」
「そうね……きっともう人間じゃないから、かもね」
「黙って見てるだけなんて、意外だわ」
「そんな理由で貴女が獲物を譲るなんてね」
*第8話
「ワルプルギスの夜の出現予測は、この範囲」
「統計よ」
「聞くだけのことは聞いたわ。消えなさい」
「あれを殺したところで、何の解決にもならないわ」
「彼女のソウルジェムは、穢れを溜め込み過ぎたのよ」
「早く浄化しないと、取り返しのつかないことになる」
「どうして分からないの。ただでさえ余裕がないのだから、魔女だけを狙いなさい」
「もうソウルジェムも限界のはずよ、今すぐ浄化しないと。使いなさい」
「いい加減にして。もう人を疑ってる場合じゃないでしょう」
「そんなに助けられるのが嫌なの?」
「あなた、死ぬわよ」
「ねえどうして。貴女を助けたいだけなの。どうして信じてくれないの」
「そうやって、貴女はますますまどかを苦しめるのよ」
「いいえ、何もかもあの子のためよ」
「貴女って鋭いわ。ええ、図星よ」
「私は貴女を助けたい訳じゃない。貴女が破滅していく姿を、まどかに見せたくないだけ」
「ここで私を拒むなら、どうせ貴女は死ぬしかない」
「これ以上、まどかを悲しませるくらいなら」
「いっそ私が、この手で、今すぐ殺してあげるわ。美樹さやか」
「離して」
「貴女は、なんで貴女は、いつだって、そうやって自分を犠牲にして」
「役に立たないとか、意味がないとか、勝手に自分を粗末にしないで」
「貴女を大切に思う人のことも考えて」
「いい加減にしてよ!」
「貴女を失えば、それを悲しむ人がいるって、どうしてそれに気づかないの!?」
「貴女を守ろうとしてた人はどうなるの!?」
「そ、それは……」
「待って、美樹さやかは、もう」
「待って」
「まどか!」
「お前の正体も企みも、私は全て知ってるわ」
「ええ、絶対にお前の思い通りにはさせない。キュゥべえ……いいえ、インキュベーター」
*第9話
「下がって」
「掴まって」
「いいから」
「私から手を離したら、貴女の時間も止まってしまう。気をつけて」
「かつて美樹さやかだった者よ。貴女も、見届けたんでしょう?」
「嫌ならその余計な荷物を捨てて。今すぐあの魔女を殺しましょ。出来る?」
「今の貴女は足手まといにしかならない。一旦退くわ」
「彼女のソウルジェムは、グリーフシードに変化した後、魔女を生んで消滅したわ」
「事実よ。それがソウルジェムの、最後の秘密」
「この宝石が濁りきって黒く染まる時、私達はグリーフシードになり、魔女として生まれ変わる」
「それが、魔法少女になった者の、逃れられない運命」
「その祈りに見合うだけの呪いを、背負い込んだまでのこと」
「あの子は誰かを救った分だけ、これからは誰かを祟りながら生きていく」
「今度こそ理解できたわね。貴女が憧れていたものの正体が、どういうものか」
「わざわざ死体を持って来た以上、扱いには気をつけて」
「迂闊な場所に置き去りにすると、後々厄介な事になるわよ」
「もちろん違うわ。貴女もね」
「すみません。気分がすぐれませんので、保健室へ」
「杏子」
「貴女……」
「あ……」
「杏子……」
「佐倉杏子には、本当に美樹さやかを救える望みがあったの?」
「なら、どうしてあの子を止めなかったの?」
「やらせないわ。絶対に」
*第10話
「あ、あの…あ、暁美…ほ、ほむらです…その、ええと…どうか、よろしく、お願いします…」
「あの、わ、私、その…」
「え?いいえ…」
「いえ、その…ありがとうございます」
「え?そんな…」
「私、その…あんまり名前で呼ばれたことって、無くて…。すごく、変な名前だし…」
「名前負け、してます」
(無理だよ…私、何にもできない。人に迷惑ばっかり掛けて、恥かいて。どうしてなの…?私、これからも、ずっとこのままなの?)
(死んだ方が良いかな…)
(死んで…しまえば……はっ!?)
「ど…どこなの、ここ…?」
「何?何なの!?」
「え?いやっ!あぁっ!」
「あ、あなたたちは…」
「鹿目さん、いつも、あんなのと戦ってるんですか?」
「平気なんですか?怖く…ないんですか?」
「えっ…そんな……巴さん、死んじゃっ、たのに…」
「無理よ!一人だけであんなのに勝てっこない!鹿目さんまで死んじゃうよ!?」
「ねぇ…逃げようよ……だって、仕方ないよ…誰も、鹿目さんを恨んだりしないよ…」
「鹿目さん…」
「いや!行かないで…鹿目さぁぁぁん!!」
「どうして…?死んじゃうって、わかってたのに…。私なんか助けるよりも、あなたに……生きててほしかったのに…」
「あなたと契約すれば、どんな願いも叶えられるの?」
「私は……。私は、鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る私になりたい」
「はっ?ここは…。私、まだ退院してない…。はっ!?夢じゃ、ない…」
「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
「鹿目さん、私も魔法少女になったんだよ!これから一緒に頑張ろうね!」
「それじゃ、行きます!」
「わぁああああああ!あちょっ?とっとっ」
「えいっ」
「は、ふぃ…」
「ふぁあぁあ!ひぃぃぃ!」
「は、はい!」
「やった?やった…!」
「どうしたの?ねぇ、鹿目さん?しっかりして!」
「何…?どうして…?なんで、こんな…?」
「伝えなきゃ……みんなキュゥべえに騙されてる!」
「それは…」
「ち、違うわ!」
「え?ちょっと、考えてみます…」
「ごめん…美樹さん…」
「はっ!?巴さん!?」
「や、止めてっ!」
「大丈夫だよ。二人で頑張ろ?一緒にワルプルギスの夜を倒そう?」
「グリーフシードは?」
「そう…。ねぇ…私たち、このまま二人で、怪物になって…こんな世界、何もかもメチャクチャにしちゃおっか?
嫌なことも、悲しいことも、全部無かったことにしちゃえるぐらい、壊して、壊して、壊しまくってさ…。
それはそれで、良いと思わない?」
「そんな…!何で私に!?」
「うん…」
「約束するわ。絶対にあなたを救ってみせる。何度繰り返すことになっても、必ずあなたを守ってみせる!」
「うわぁあっ!」
「うん…」
「まどか…!」
「はっ…ぅ、ぐっ……うぅ………うう゛ううううう゛うう゛うう゛う!!」
(誰も、未来を信じない。誰も、未来を受け止められない。だったら、私は…)
「まどか。あなたに奇跡を約束して、取り入ろうとする者が現れても、決して言いなりになっては駄目」
(もう誰にも頼らない。誰にわかってもらう必要もない)
(もうまどかには戦わせない。全ての魔女は、私一人で片付ける。そして今度こそ、ワルプルギスの夜を、この手で!)
「まどか、そいつの言葉に、耳を貸しちゃダメぇ!!」
「騙されないで!そいつの思う壺よ!!」
「ダメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「その結果どうなるかも、見越した上だったの?」
「いいえ。私の戦場はここじゃない」
(繰り返す。私は何度でも繰り返す)
(同じ時間を何度も巡り、たった一つの出口を探る。あなたを、絶望の運命から救い出す道を)
「あぁっ!?」
(まどか…たった一人の、私の友達…)
「あっ…」
(あなたの…あなたの為なら、私は永遠の迷路に閉じ込められても、構わない)
*第11話
「…?」
「…ッ」
「…どういうことよ?」
「今までの魔女と違って、コイツは結界に隠れて身を守る必要なんてない。ただ一度具現しただけでも、何千人という人が犠牲になるわ」
「相変わらず普通の人には見えないから、被害は地震とか竜巻とか、そういった大災害として誤解されるだけ」
「一人で十分よ!」
「佐倉杏子には無理でも、私なら一人でワルプルギスの夜を撃退できる。杏子の援護も、本当は必要なかったの。ただ彼女の顔を立ててあげただけ」
「本当の気持ちなんて、伝えられるわけないのよ」
「だって、私は…私はまどかとは、違う時間を生きてるんだもの!!」
「…私ね、未来から来たんだよ。何度も何度もまどかと出会って、それと同じ回数だけ、あなたが死ぬところを見てきたの」
「どうすればあなたが助かるのか、どうすれば運命を変えられるのか、その答えだけを探して、何度も始めからやり直して」
「ごめんね。わけわかんないよね…気持ち悪いよね」
「まどかにとっての私は、出会ってからまだ1ヶ月も経ってない転校生でしかないものね」
「だけど私は…私にとってのあなたは…」
「繰り返せば繰り返すほど、あなたと私が過ごした時間はずれていく。気持ちもずれて、言葉も通じなくなっていく。たぶん私は、もうとっくに迷子になっちゃってたんだと思う」
「あなたを救う。それが私の最初の気持ち。今となっては…たった一つだけ最後に残った道しるべ」
「わからなくてもいい。何も伝わらなくてもいい。それでもどうか、お願いだから、あなたを私に守らせて」
「来る!!」
「今度こそ…」
「決着をつけてやる!!」
「これ以上先に進まれたら、避難所を襲われる…」
「どうにかして…ここで食い止めないと…」
「そんな…ハッ」
「どうして?…どうしてなの?何度やっても、アイツに勝てないッ」
「繰り返せば…それだけまどかの因果が増える。私のやってきたこと、結局…」
「…!?」
「まどか…?」
「まどか…まさか…!?」
*第12話
「まどか…そんな…」
「やめて!」
「それじゃ…それじゃ私は、何のために…」
「まどか…」
「…!?」
「ここは…?」
「そんな…」
「何よそれ…」
「これがまどかの望んだ結末だって言うの?こんな終わり方で、まどかは報われるの!?冗談じゃないわ!!」
「これじゃ、死ぬよりも…もっとひどい…ひどい…」
「まどか…」
「だからって、あなたはこのまま、帰る場所もなくなって、大好きな人たちとも離れ離れになって、こんな場所に、一人ぼっちで永遠に取り残されるって言うの?」
「まどかは…それでもいいの?私はあなたを忘れちゃうのに?まどかのこと、もう二度と感じ取ることさえできなくなっちゃうのに!?」
「まどか…」
「まどか、行かないで!!」
「まどかあぁぁぁッ!!」
「…!?」
「まどか…」
「うん、そうだね。そっくりだよ」
「いえ、こちらこそお邪魔してしまって」
「まどか…だね」
「ええ。私にも覚えがあります」
「さあ…どうだったか。聞き覚えがあるような、ないような」
「そうですか」
「差し上げましょうか?」
「仮説じゃなくて、本当のことよ」
「ふん」
「そうね。あなたたちはそういう奴らよね」
「そう簡単じゃなかったわ。あなたたちとの関係だって、かなり険悪だったし」
(たとえ、魔女が生まれなくなった世界でも、それで人の世の呪いが消え失せるわけではない)
(世界の歪みは形を変えて、今も闇の底から人々を狙っている)
「ボヤいたって仕方ないわ。さあ、行くわよ」
(悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようのない世界だけれど)
(だとしてもここは、かつてあの子が守ろうとした場所なんだ)
(それを、覚えてる)
(決して、忘れたりしない)
(だから私は、戦い続ける)
*叛逆の物語
「<希望を願い、呪いを受け止め、戦い続ける者たちがいる。それが魔法少女>」
「<奇跡をつかんだ代償として、戦いの運命を課された魂。その末路は消滅による救済。この世界から消え去ることで、絶望の因果から解脱する…>」
「<いつか訪れる終末の日。“円環の理”の導きを待ちながら、私たちは戦い続ける。
「<悲しみと憎しみばかりを繰り返す、この救いようのない世界で…。あの、懐かしい笑顔と、再び巡り会うことを夢見て…>」
「暁美ほむらです。どうかよろしくお願いします」
「本当は、ゆうべのうちにご挨拶しなきゃいけなかったのに」
「わ…私にできるのは、サポートだけで、攻撃そのものはからきしですけど」
「改めて、暁美ほむらです。これから皆さんと一緒に、この街のナイトメアと戦います。どうかよろしく!」
「あっ…」
「ええ」
「変だよね。ずっと一緒にいるみたいな気もするし、あっという間だったような気もするし」
「そうね。でも私も一緒。こうして、まどかと過ごせる時間を、ずっとずっと待ってた気がする」
「遅れてしまってごめんなさい!」
「はい!」
「ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット!」
「まどか!巴さん!」
「リリース」
「あっ…」
「ちが…います。わた…私はカボチャ。丸いケーキは甘いです。ケーキは、まどか?」
「今夜のお夢は苦い夢」
「お皿の上には猫の夢」
「まるまる太って、召し上がれ~!」
「やったね」
「えっ…。ううん、何でもないの」
「<私たちの戦いって…。これで、よかったんだっけ?>」
「う…うん。ありがとう」
「えっと、その…。佐倉さん、最近、何かがおかしいって思いませんか?」
「それは…その、何となく。でも、何もかも」
「誰よりも先にまず佐倉さんに相談したのは、だって、あなたが一番変っていうか…」
「私の中にあるあなたの印象と、その…あまりに食い違ってるんです。佐倉さんって、こんなじゃなかったような…」
「佐倉さん、今はどこにお住まいですか?」
「いつから見滝原中学に?」
「それっていつ?」
「見滝原に来る前は、どこに?」
「最近、風見野市に戻ったことはありますか?」
「佐倉さん、今から私と一緒に、風見野市に行ってみませんか?」
「ただ行ってみるだけでいいんです。そこが、もし本当にあなたの知っているとおりの街だったら、謝ります。その時は、何もかも私の勘違いです」
「ええ」
「分かりました」
「乗るバスを、間違えた?」
「次のバスで引き返しましょう。今度こそ、間違えないように」
「あっ…」
「今度は歩いて確かめてみましょう。途中で通りすぎた三差路を左…それで風見野に着くはずでしたね」
「いいえ、もうとっくに着いてなきゃおかしいです」
「あなたも私も、あんな大きな三差路を気づかずに素通りするほど、バカじゃないはずですよね」
「そんな、なまやさしいものじゃないかもしれない。もしかしたら、この見滝原には外なんてないのかも」
「佐倉さん、このこと、みんなにはしばらく秘密にしておいて。私だけで、まだちょっと調べたいことがあるの」
「大丈夫。ここは気づかなかったフリをしてた方が安全だと思う」
「むしろ下手に動けば動くほど、追い詰められていく。これは、そういうたぐいのワナでしょうね」
「ええ。だからこれ以上動いて目立つより、ここからは私1人に任せて。私たちをだましていたヤツは、今日までそれ以上、何の手出しもしてこなかったんだもの。おとなしくだまされているかぎり、危険はないはずよ」
「うん?」
「佐倉さん?」
「あっ…」
「<覚えているのは、私だけなの?そう、私はこの手口を知っている。閉ざされた幻の空間。獲物を誘い込んで惑わすための出口のない迷路。間違いない、ここは…魔女の結界だ>」
「<魔女…。それは絶望をまき散らす災厄の使い。そして、絶望に沈んだ魔法少女たちが最後に成り果てる、呪われた姿…。かつて私は、幾度となく同じ時間を繰り返し、その残酷な運命にあらがおうと戦った。そして、最後は1人の少女の犠牲によって、希望と絶望を巡る残酷な連鎖は断ち切られ、世界は、新しい理へと導かれたはず…。なのに…>」
「<私たちは忘れている。いや、忘れさせられていたのだ。誰かが、私たちの記憶を欺き、陥れようとしている。この偽りの見滝原の街で…>」
「どうしてベベが巴さんのところに来たか、覚えてますか?」
「ちょっとだけ気になって」
「巴さんは、もっと強くてたくましい人です」
「巴さん、お茶のおかわりいただけますか?」
「ごめんなさい、まどか」
「茶番はこのくらいで終わらせましょう」
「私はあなたの正体を覚えてる。思い出したの、あなたがかつて何者だったのか。みんなの記憶をねつ造し、偽りの見滝原の結界に閉じ込める。こんな芸当ができるのは…べべ、あなたしかいない」
「どういうつもり?こんなふうに私たちをもてあそんで、いったい何が楽しいの?」
「<記憶ってやっかいなものね。1つ取り戻すと、次から次へとよけいな思い出がついてくる。ええ、思い出したわ、巴マミ。私はあの人が苦手だった。強がって、無理しすぎて、そのくせ誰よりも繊細な心の持ち主で。あの人の前で真実を暴くのは、いつだって残酷すぎて、つらかった>」
「忘れたままでいたかったわ。今まで自分が、いったいどれだけの人の心を踏みにじってきたかなんて…」
「白状なさい。こんな回りくどい手口を使って、いったい何が目的なの?」
「あっ…」
「ああっ!」
「まさか、最初から…」
「あなたはべべにだまされている。ここは本当の見滝原じゃないわ。みんな偽者の記憶を植え付けられてるの」
「どうあってもそいつを守るつもり?」
「根比べなら、負けないわ」
「ハァ…ハァ…」
「ハァ…ハァ…」
「うっ…」
「巴さん、あなたは何も気づかないの?今の自分に何の違和感も感じないの?」
「あいつは魔女よ!私たち魔法少女の敵なのよ!思い出して!」
「あ…あなた、いったい…」
「巴マミとの衝突はしかたなかった。私が狙ったのは、彼女じゃなくて…」
「あなた…覚えてるの?」
「この状況を望んだ誰かが、私たちの中にいる…と?」
「魔女は、魔法少女が行き着く果ての姿。そうね、その可能性はありえるわ」
「そんなのは、当然…」
「何が言いたいの?」
「あなた、魔女の肩を持つつもり?」
「私もついさっき、一番肝心なことを思い出したわ。巴マミが思い出した記憶は、魔女ではなく魔獣との戦い。佐倉杏子が魔女の結界という可能性を推理しなかったのも、魔女のことを忘れてたからじゃない。2人は、魔女なんて存在は知らないんだわ。当然よ、もうこの宇宙には、魔女なんて存在しない。すべての魔法少女の魂は、魔女になる前に“円環の理”に回収される。そうなるように、あの子が世界を作り替えた。彼女自身を犠牲にしてね」
「そうよ。覚えているのは、ただ1人。私だけだったはず」
「ここにはそもそもありえないはずの存在が3ついる。1つは、この結界を作った魔女。もう1つは、魔女の姿のままのべべ。そして最後は…魔女のことを知っている、あなた。あなたは何者?本当に、美樹さやかなの?」
「ハァ…ハァ…」
「逃げ足が速すぎるわね。もっと不器用な子だったはずよ、あなた」
「<ここは偽物の街、誰かが夢に見た願望の世界>」
「<みんなを巻き添えにして、こんなありえない世界に逃げ込んだ者がいる。魔獣と戦う使命に背を向けて。そんな弱さ、許されていいわけがない。魔法少女は、戦い続けなければならない。それが、奇跡を願った対価。そんな私たちだからこそ、あの子は身をていして救おうとしてくれた。こんな茶番劇、まどかの犠牲を、ムダにしているだけよ。許せない…>」
「うわっ…」
「私は…」
「私ね、とても怖い夢を見たの」
「あなたが、もう二度と会えないほど遠いところに行っちゃって、なのに世界中の誰もかもが、そのことを忘れちゃって…。私だけが、まどかのことを覚えてるたった1人の人間として取り残されて…」
「さみしいのに…悲しいのに…その気持ちを誰にも分かってもらえない。そのうちに、まどかの思い出は、私が勝手に作り出した絵空事じゃないかって…自分自身さえ信じられなくなって…」
「どうして?なぜ、そう言い切れるの?」
「あなたにとっても、それは我慢できないほどつらいこと?」
「そう…そうだったのね。それがあなたの、本当の気持ちなら…。私、なんてバカな間違いを…。やっぱり、認めちゃいけなかったんだ。あの時私は、どんな手を使ってでも、あなたを止めなきゃいけなかった。まどか…」
「あなたにはね、どれほどつらいことだと分かっていても、それを選択できてしまう勇気があるの。あなたが…あなたにしかできないとこがあると知った時、あなたは、自分でも気づいていないほど、優しすぎて強すぎる。私ね、知ってるんだよ」
「そっか、やっぱりまどかも、何も覚えてないんだね。もしかしたら、あなたは幻かもしれないって。誰かが用意した偽物かもしれないって思ってた…。でなければ、こうしてまた会えるなんて…。どう考えてもおかしいもの。でも分かる、あなたは本当のまどかだわ。こんなふうに一緒に話ができて、もう一度また優しくしてくれて、本当にうれしい。ありがとう、それだけで十分に、私は幸せだった。もう行くわ。私、まだやり残したことがあるから」
「ねえ、佐倉さん。あなた、魔女のことは覚えてる?」
「いいえ、知らなくて正解よ」
「じゃあ、鹿目まどかは?」
「彼女のこと、覚えてる?」
「ええ、あなたが彼女のことを知ってるはずがない。その記憶は偽物よ」
「こんな簡単なこと…少し考えれば分かったはずなのに。まどかがいる世界をねつ造できるとしたら、それは、まどかのことを知ってる者だけ…。これで分かったわ。私たち全員の記憶を書き換え、偽りの見滝原に閉じ込めた張本人が誰なのか…」
「最後に1つだけ、確認したいことがあるの。それですべてに決着をつけるわ。あなたの手は煩わせない」
「巻き込んでしまってごめんなさい」「ソウルジェムを手放しても私の体が動くとしたら、せいぜい、100メートルが限度のはず…」
「つまりは…もう、魔法少女でさえないってわけ?どうしてよ…ねぇ…。どうして…私が、こんな…。いったい、いつの間に…私は、魔女になってたの?」
「インキュベーター。やっぱり、何もかも、あなたの仕業だったのね」
「そんな…」
「実験…」
「その理屈は変よ。外部と遮断されているなら、この結界に誰かが迷い込むことだって、なかったはすでしょ?」
「じゃあ、あの子はやっぱり…」
「インキュベーター、あなたたちのねらいは何?」
「何のために?好奇心なんて理不尽だって言ってたくせに、まどかの存在を、ただ確認するために、こんな大げさな段取りまで用意するわけがない」
「まどかを、支配するつもりね!」
「それで諦めるあなたたちじゃないわ」
「いいえ、そんな幸福は、求めてない」
「今のあなたが知るはずもないけれど、私はね、まどかを救う…ただそれだけの祈りで、魔法少女になったのよ。だから今度も同じこと…。まどかの秘密が暴かれるくらいなら、私は、このまま、魔女になってやる。もう二度と、インキュベーターにあの子は触らせない!」
「大丈夫、きっとこの結界が、私の死に場所になるでしょう。ここには、巴マミも、佐倉杏子もいる。彼女たちを信じるわ」
「黙りなさい!」
「あっ…。まどか?ああっ!」
「これが魔女…。私の感情が追いかけてくる…。輝きと、後悔だけしか…もう、思い出せない。ああ、これが、私の…絶望…。まどか、こんなところまで、迎えに来て、くれて、ありがとう。最後に、お別れを言えなくて、ごめんね…」
「<やめて…もうやめて!私は、この世界で死ななきゃならないの!>」
「<やめて…まどか…>」
「<ああ…>
「まどか…」
「ごめんなさい…。私が意気地なしだった。もう一度、あなたと会いたいって、その気持ちを裏切るくらいなら、そうだ…私はどんな罪だって背負える。どんな姿に成り果てたとしても、きっと平気だわ。あなたがそばにいてくれさえすれば…」
「ええ」
「ううん、大丈夫。もう私は、ためらったりしない…」
「まどか…」
「ええ、そうね。この時を…待ってた…」
「やっと…捕まえた」
「理解できないのも当然よ。ええ、誰に分かるはずもない」
「この思いは、私だけのもの。まどかのためだけのもの」
「言ったはずよ、まどか。もう二度と、あなたを放さない」
「そういえば、あなたは覚えていなかったわね。私にとっては2度目の光景だけれど」
「フッ」
「思い出したのよ。今日まで何度も繰り返して、傷つき苦しんできたすべてが、まどかを思ってのことだった。だからこそ、今はもう痛みさえいとおしい。私のソウルジェムを濁らせたのは、もはや呪いでさえなかった」
「あなたには理解できるはずもないわね、インキュベーター。これこそが、人間の感情の極み、希望よりも熱く、絶望よりも深いもの…愛よ」
「そうね…。確かに今の私は、魔女ですらない。あの神にも等しく聖なるものを貶めて、むしばんでしまったんだもの。そんなまねができる存在は、もう、悪魔とでも呼ぶしかないんじゃないかしら?」
「あら、そう」
「でもね。私たちの世界に湧いた呪いを処理するには、これからも、あなたたちの存在が必要なの。協力してもらうわよ、インキュベーター」
「その様子だと、何があったのか理解しているみたいね、美樹さやか」
「私が奪ったのは、ほんの断片でしかないわ。まどかがまどかでなくなる前の、人としての彼女の記録だけ。どうやらあなたたちまで巻き添えになって、元の居場所に帰れなくなってしまったようだけれど」
「今の私は“魔”なるもの。摂理を乱し、この世界を蹂躙する存在。神の理にあがらうのは、当然のことでしょう」
「すべての魔獣が滅んだあとは、それもいいかもね。その時は改めて、あなたたちの敵になってあげる。でも美樹さやか、あなたは私に立ち向かえるの?」
「今でも徐々に記憶は変わりつつあるでしょう?」
「もっと素直に、再び人間としての人生を取り戻せたことを喜べばいいんじゃないかしら。いずれは、何が起こったのかも忘れて、違和感すら感じなくなるわ」
「せめて普段は仲よくしましょうね。あまりケンカ腰でいると、“あの子”にまで嫌われるわよ」
「みんな、一度に質問されすぎて、鹿目さんが困ってるわよ。少しは遠慮しないと」
「私は暁美ほむら。はじめまして、鹿目まどかさん。まどかって呼んでもいいかしら?」
「早速だけど、校内を案内してあげるわ。ついてきて」
「ほむらでいいわ」
「久しぶりの故郷は、どう?」
「無理もないわ、3年ぶりだものね」
「大丈夫。あなたは間違いなく、本当のあなたのままよ」
「鹿目まどか、あなたは、この世界が貴いと思う?欲望よりも秩序を大切にしてる?」
「そう…。なら、いずれあなたは、私の敵になるかもね」
「でも、構わない。それでも…私はあなたが幸せになれる世界を望むから」
「やっぱり、あなたの方が似合うわね」
「フフッ」
2022-10-21T18:44:48+09:00
1666345488
-
ネタバレ考察/台詞集/キュゥべえ
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/56.html
台詞職人さんGJ
#contents()
#areaedit()
*第1話
「仕方ないよ。彼女一人では荷が重すぎた」
「でも、彼女も覚悟の上だろう」
「諦めたらそれまでだ」
「でも、君なら運命を変えられる」
「避けようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい」
「そのための力が、君には備わっているんだから」
「もちろんさ。だから僕と契約して、魔法少女になってよ!」
「助けて!」
「助けて! まどか!」
「僕を、助けて」
「助けて・・・」
「助けて・・・」
「助けて・・・」
「ありがとうマミ、助かったよ」
「どうもありがとう。僕の名前はキュゥべえ」
「そうだよ、鹿目まどか、それと美樹さやか」
「僕、君たちにお願いがあって来たんだ」
「僕と契約して、魔法少女になって欲しいんだ」
*第2話
「僕は、君たちの願いごとをなんでもひとつ叶えてあげる」
「なんだってかまわない。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」
「でも、それと引き換えに出来上がるのがソウルジェム」
「この石を手にしたものは、魔女と戦う使命を課されるんだ」
「願いから産まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は呪いから産まれた存在なんだ」
「魔法少女が希望を振りまくように、魔女は絶望を蒔き散らす」
「しかもその姿は、普通の人間には見えないから性質が悪い」
「不安や猜疑心、過剰な怒りや憎しみ、そういう災いの種を世界にもたらしているんだ」
「魔女は常に結界の奥に隠れ潜んで、決して人前には姿を現さないからね」
「さっき君たちが迷い込んだ迷路のような場所がそうだよ」
「おはよう、さやか」
「いやいや、今はまだ僕が間で中継しているだけ。でも内緒話には便利でしょう?」
「どうして?」
「むしろ、学校の方が安全だと思うな。マミもいるし」
「この程度の距離なら、テレパシーの圏内だよ」
「彼女が狙ってたのは僕だよ。新しい魔法少女が産まれることを、阻止しようとしてたんだろうね」
「意外だなあ。大抵の子は二つ返事なんだけど」
「頑張って。もうすぐ結界の最深部だ」
「大丈夫、その状態では安全だよ。むしろ役に立つ貴重なものだ」
*第3話
「今のは魔女から分裂した使い魔でしかないからね。グリーフシードは持ってないよ」
「別に契約者自身が願い事の対象になる必然性はないんだけどね。前例も無い訳じゃないし」
「僕としては、早ければ早い程いいんだけど」
「僕の立場で急かすわけにはいかないしね。助言するのもルール違反だし」
「まどかは、力そのものに憧れているのかい?」
「まどかが魔法少女になれば、マミよりずっと強くなれるよ」
「もちろん、どんな願い事で契約するかにもよるけれど」
「まどかが産み出すかもしれないソウルジェムの大きさは、僕には測定しきれない。これだけの資質を持つ子と出会ったのは初めてだ」
「いや」
「グリーフシードだ! 孵化しかかってる!」
「マズいよ、早く逃げないと! もうすぐ結界が出来上がる!」
「無茶だよ! 中の魔女が出てくるまでにはまだ時間があるけど、結界が閉じたら君は外に出られなくなる。マミの助けが間に合うかどうか・・・」
「まどか、先に行ってくれ。さやかには僕が付いてる」
「マミならここまで来れば、テレパシーで僕の位置が分かる」
「ここでさやかと一緒にグリーフシードを見張っていれば、最短距離で結界を抜けられるよう、マミを誘導できるから」
「怖いかい? さやか」
「願い事さえ決めてくれれば、今この場で君を魔法少女にしてあげることも出来るんだけど・・・」
「まだ大丈夫。すぐに孵化する様子はないよ」
「むしろ、迂闊に大きな魔力を使って卵を刺激する方がマズい。急がなくていいから、なるべく静かに来てくれるかい?」
「マミ! グリーフシードが動き始めた! 孵化が始まる、急いで!」
「気をつけて! 出て来るよ!」
「二人とも! 今すぐ僕と契約を!」
「まどか! さやか!」
「願い事を決めるんだ、早く!」
「ハッ」
*第4話
「ん?」
「長らくここはマミのテリトリーだったけど、空席になれば他の魔法少女が黙ってないよ」
「すぐにも他の子が魔女狩りのためにやってくる」
「確かにマミみたいなタイプは珍しかった。普通はちゃんと損得を考えるよ」
「誰だって報酬は欲しいさ」
「でも、それを非難できるとしたら、それは同じ魔法少女としての運命を背負った子だけじゃないかな」
「君たちの気持ちは分かった。残念だけど、僕だって無理強いはできない」
「お別れだね。僕はまた、僕との契約を必要としてる子を探しに行かないと」
「こっちこそ。巻き込んで済まなかった」
「短い間だったけど、ありがとう。一緒にいて楽しかったよ、まどか」
「まさか君が来るとはね」
「悪いけど、この土地にはもう新しい魔法少女がいるんだ。ついさっき契約したばかりだけどね」
「どうするつもりだい? 杏子」
*第5話
「大丈夫、君の祈りは間違いなく遂げられる」
「じゃあ、いいんだね?」
「さあ、受け取るといい。それが君の運命だ」
「本当に彼女と事を構える気かい?」
「すべて君の思い通りに行くとは限らないよ。この街にはもう一人、魔法少女がいるからね」
「僕にもよく分からない」
「そうとも言えるし、違うとも言える」
「あの子は極めつけのイレギュラーだ。どういう行動に出るか、僕にも予想できない」
「緊張してるのかい?」
「危険は承知の上なんだね?」
「そっか。うん、考えがあっての事ならいいんだ」
(君にも君の考えがあるんだろう? まどか)
(さやかを守りたい君の気持ちは分かる)
(実際、君が隣に居てくれるだけで、最悪の事態に備えた切り札を一つだけ用意できるしね)
(今は何も言わなくていい。さやかもきっと反対するだろうし)
(ただ、もし君が心を決める時が来たら、僕の準備は、いつでも整ってるからね)
「この結界は、多分魔女じゃなくて使い魔のものだね」
「油断は禁物だよ」
「彼女は癒しの祈りを契約にして魔法少女になったからね。ダメージの回復力は人一倍だ」
「まどか、近づいたら危険だ」
「どうしようもない。お互い譲る気なんてまるでないよ」
「僕にはどうしようもない」
「でも、どうしても力づくでも止めたいのなら、方法がないわけじゃないよ」
「この戦いに割り込むには、同じ魔法少女じゃなきゃダメだ」
「でも君にならその資格がある。本当にそれを望むならね」
*第6話
「大丈夫、気絶しているだけだ」
「何にせよ、彼女が何かを企んでいるのは確かだ。くれぐれも、気をつけて」
「暁美ほむら。君は、まさか……」
「これでまた暫くは、大丈夫だ」
「もう、危険だね。これ以上の穢れを吸ったら、魔女が孵化するかもしれない」
「大丈夫、貸して」
「これでもう安全だ」
「これもまた、僕の役目の一つだからね」
「でも、また次にソウルジェムを浄化するためには、早く新しいグリーフシードを手に入れないと」
「佐倉杏子は強かっただろう?」
「余分なソウルジェムがあれば、魔法を出し惜しみせずに、無駄使いすることだって出来る。それが杏子の強みだ」
「魔力を使えば使うほど、ソウルジェムには穢れが溜まるんだ」
「さやか、君がグリーフシードを集められない限り、杏子と戦っても、勝ち目は無いと思っていい」
「確かにそれは事実だね」
「こればっかりは仕方ないよ。杏子は素質がある上にベテランだし」
「逆に、全く経験が無くても、才能だけで杏子以上の魔法少女になれる天才だっている」
「鹿目まどかさ」
「ああ、だからもし、どうしても杏子に対抗する戦力が欲しいなら、いっそまどかに頼んでみるのも手だよ。彼女が僕と契約すれば……」
「ダメだ。時間が経ち過ぎている。昨夜(ゆうべ)の使い魔を追う手がかりは無さそうだ」
「僕から言わせて貰えるのは、無謀過ぎるってことだけだ」
「今のさやかじゃ、暁美ほむらにも、佐倉杏子にも、勝ち目はない」
「でもね、さやかは、聞き届けてくれないよ」
(まどか、まどか! 急いで、さやかが危ない! ついてきて!)
「今のはマズかったよ、まどか」
「よりにもよって、友達を放り投げるなんて、どうかしてるよ」
「君たち魔法少女が身体をコントロールできるのは、せいぜい100m圏内が限度だからね」
「普段は当然肌身離さず持ち歩いてるんだから、こういう事故は滅多にあることじゃないんだけど」
「はあ・・・まどか、そっちはさやかじゃなくて、ただの抜け殻なんだって」
「さやかはさっき、君が投げて捨てちゃったじゃないか」
「ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ないよ」
「君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ」
「君たちの本体としての魂には、魔力をより効率よく運用できる、コンパクトで、安全な姿が与えられているんだ」
「魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ」
「むしろ便利だろう?」
「心臓が破れても、ありったけの血を抜かれても、その身体は魔力で修理すれば、すぐまた動くようになる」
「ソウルジェムさえ砕かれない限り、君たちは無敵だよ」
「弱点だらけの人体よりも、余程戦いでは有利じゃないか」
「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする」
「訳が分からないよ。どうして人間はそんなに、魂の在処にこだわるんだい?」
*第7話
「僕は魔法少女になってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?」
「実際の姿がどういうものか、説明を省略したけれど」
「訊かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」
「事実、あのマミでさえ最後まで気づかなかった」
「そもそも君たち人間は、魂の存在なんて、最初から自覚できてないんだろう?」
「そこは神経細胞の集まりでしかないし、そこは、循環器系の中枢があるだけだ」
「そのくせ、生命が維持できなくなると、人間は精神まで消滅してしまう」
「そうならないよう、僕は君たちの魂を実体化し、手に取ってきちんと守れる形にしてあげた」
「少しでも安全に、魔女と戦えるようにね」
「君は戦いという物を甘く考え過ぎだよ」
「例えば、お腹に槍が刺さった場合、肉体の痛覚がどれだけの刺激を受けるかって言うとね」
「これが本来の痛みだよ。ただの一発でも、動けやしないだろう?」
「君が杏子との戦いで最後まで立っていられたのは、強過ぎる苦痛がセーブされていたからさ」
「君の意識が肉体と直結していないからこそ可能なことだ」
「おかげで君は、あの戦闘を生き延びることができた」
「慣れてくれば、完全に痛みを遮断することもできるよ」
「もっとも、それはそれで動きが鈍るから、あまりオススメはしないけど」
「戦いの運命を受け入れてまで、君には叶えたい望みがあったんだろう?」
「それは間違いなく実現したじゃないか」
*第8話
「それはぜひ僕からもお願いしたいね。暁美ほむら」
「やれやれ、招かれざる客ってわけかい?」
「今夜は君たちにとって、重要なはずの情報を知らせに来たんだけどね」
「美樹さやかの消耗が予想以上に早い。魔力を使うだけでなく、彼女自身が呪いを生み始めた」
「このままだと、ワルプルギスの夜が来るより先に、厄介なことになるかもしれない」
「注意しておいた方がいいよ」
「僕じゃなくて、彼女に訊いてみたらどうだい?」
「君なら既に知っているんじゃないかな? 暁美ほむら」
「やっぱりね。どこでその知識を手に入れたのか、僕はとても興味深い。君は……」
「君も僕のことを恨んでいるのかな?」
「無理だ。それは僕の力の及ぶことじゃない」
「凄いなんていうのは控えめな表現だ。君は途方もない魔法少女になるよ」
「恐らくこの世界で最強の」
「さやかは彼女の願いを遂げた。その点について、まどかは何の関係もない」
「僕にも分からない」
「はっきり言って君が秘めている潜在能力は、理論的にはあり得ない規模のものだ」
「誰かに説明して欲しいのは、僕だって一緒さ」
「君が力を開放すれば、奇跡を起こすどころか、宇宙の法則をねじ曲げることだって可能だろう」
「なぜ君一人だけが、それほどの素質を備えているのか。理由は未だにわからない」
「現実は随分と違ったね」
「まどか。君は、望むなら、万能の神にだってなれるかもしれないよ」
「というと?」
「その程度、きっと造作もないだろうね」
「その願いは君にとって、魂を差し出すに足る物かい?」
「無駄な事だって知ってるくせに。懲りないんだなあ、君も」
「代わりはいくらでもあるけど、無意味に潰されるのは困るんだよね」
「勿体ないじゃないか」
「君に殺されたのは、これで二度目だけれど、おかげで攻撃の特性も見えてきた」
「時間操作の魔術だろう? さっきのは」
「やっぱりね。何となく察しはついてたけれど、君はこの時間軸の人間じゃないね」
「なるほどね」
「だからこんなにしつこく僕の邪魔をするわけだ」
「そうまでして、鹿目まどかの運命を変えたいのかい?」
「この国では、成長途中の女性のことを、少女って呼ぶんだろう?」
「だったら、やがて魔女になる君たちのことは、魔法少女と呼ぶべきだよね」
*第9話
「入っていいかい? 話があるんだ」
「訂正するほど間違ってはいないね」
「勘違いしないで欲しいんだが、僕らは何も、人類に対して悪意を持っている訳じゃない」
「全ては、この宇宙の寿命を伸ばすためなんだ」
「まどか、君はエントロピーっていう言葉を知ってるかい?」
「簡単に例えると、焚き火で得られる熱エネルギーは、木を育てる労力と釣り合わないってことさ」
「エネルギーは形を変換する毎にロスが生じる」
「宇宙全体のエネルギーは、目減りしていく一方なんだ」
「だから僕たちは、熱力学の法則に縛られないエネルギーを探し求めて来た」
「そうして見つけたのが、魔法少女の魔力だよ」
「僕たちの文明は、知的生命体の感情を、エネルギーに変換するテクノロジーを発明した」
「ところが生憎、当の僕らが感情というものを持ち合わせていなかった」
「そこで、この宇宙の様々な異種族を調査し、君たち人類を見出したんだ」
「人類の個体数と繁殖力を鑑みれば、一人の人間が生み出す感情エネルギーは、その個体が誕生し、成長するまでに要したエネルギーを凌駕する」
「君たちの魂は、エントロピーを覆す、エネルギー源たりうるんだよ」
「とりわけ最も効率がいいのは、第二次性徴期の少女の、希望と絶望の相転移だ」
「ソウルジェムになった君たちの魂は、燃え尽きてグリーフシードへと変わるその瞬間に、膨大なエネルギーを発生させる」
「それを回収するのが、僕たち、インキュベーターの役割だ」
「この宇宙にどれだけの文明がひしめき合い、一瞬ごとにどれ程のエネルギーを消耗しているのか分かるかい?」
「君たち人類だって、いずれはこの星を離れて、僕たちの仲間入りをするだろう」
「その時になって、枯れ果てた宇宙を引き渡されても困るよね?」
「長い目で見れば、これは君たちにとっても、得になる取引のはずだよ?」
「僕たちはあくまで君たちの合意を前提に契約しているんだよ?」
「それだけでも充分に良心的なはずなんだが」
「騙すという行為自体、僕たちには理解できない」
「認識の相違から生じた判断ミスを後悔する時、何故か人間は、他者を憎悪するんだよね」
「君たち人類の価値基準こそ、僕らは理解に苦しむなあ」
「今現在で69億人、しかも、4秒に10人づつ増え続けている君たちが、どうして単一個体の生き死ににそこまで大騒ぎするんだい?」
「これでも弁解に来たつもりだったんだよ?」
「君たちの犠牲が、どれだけ素晴らしい物をもたらすか、理解して貰いたかったんだが、どうやら無理みたいだね」
「まどか。いつか君は、最高の魔法少女になり、そして最悪の魔女になるだろう」
「その時僕らは、かつて無い程大量のエネルギーを手に入れるはずだ」
「この宇宙のために死んでくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね」
「そうまでして死体の鮮度を保って、一体どうするつもりだい?」
「僕の知る限りでは、無いね」
「魔法少女は条理を覆す存在だ。君たちがどれ程の不条理を成し遂げたとしても、驚くには値しない」
「前例はないね。だから僕にも方法は分からない」
「生憎だが、助言のしようがないよ」
「まさか、そんなの不可能に決まってるじゃないか」
「もちろん、無駄な犠牲だったら止めただろうさ」
「でも今回、彼女の脱落には、大きな意味があったからね」
「これでもうワルプルギスの夜に立ち向かえる魔法少女は、君だけしか居なくなった」
「もちろん、一人では勝ち目なんてない」
「この街を守るためには、まどかが魔法少女になるしかない訳だ」
*第10話
「彼女たちは、魔法少女。魔女を狩る者たちさ」
「その言葉は本当かい?暁美ほむら。君のその祈りの為に、魂を賭けられるかい?
戦いの定めを受け入れてまで、叶えたい望みがあるなら、僕が力になってあげられるよ」
「そうとも。君にはその資格がありそうだ。教えてごらん。君はどんな祈りで、ソウルジェムを輝かせるのかい?」
「契約は成立だ。君の祈りは、エントロピーを凌駕した。さあ、解き放ってごらん。その新しい力を!」
「仕方ないよ。彼女一人では荷が重すぎた」
「諦めたらそれまでだ。でも、君なら運命を変えられる。避けようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい。
その為の力が、君には備わっているんだから」
「もちろんさ。だから、僕と契約して、魔法少女になってよ!」
「本当にもの凄かったね、変身したまどかは。彼女なら、最強の魔法少女になるだろうと予測していたけれど…。
まさかあのワルプルギスの夜を、一撃で倒すとはね」
「遅かれ早かれ、結末は一緒だよ。彼女は最強の魔法少女として、最大の敵を倒してしまったんだ。
もちろん後は、最悪の魔女になるしかない。今のまどかなら、おそらく十日かそこいらで、この星を壊滅させてしまうんじゃないかな?
ま、後は君たち人類の問題だ。僕らのエネルギー回収ノルマは、おおむね達成できたしね」
「あ……戦わないのかい?」
「暁美ほむら…君は…」
「ひっ」
*第11話
「時間遡行者・暁美ほむら」
「過去の可能性を切り替えることで、幾多の並行世界を横断し、君が望む結末を求めて、この一ヶ月間を繰り返してきたんだね」
「君の存在が、一つの疑問に答えを出してくれた――『何故、鹿目まどかが、魔法少女として、あれほど破格の素質を備えていたのか』」
「今なら納得いく仮説が立てられる」
「魔法少女としての潜在力はね、背負い込んだ因果の量で決まってくる」
「一国の女王や救世主なら兎も角、ごく平凡な人生だけを与えられてきたまどかに、どうしてあれほど膨大な因果の糸が集中してしまったのか不可解だった」
「だが――ねえ、ほむら」
「ひょっとしてまどかは、君が同じ時間を繰り返す毎に、強力な魔法少女になっていったんじゃないのかい」
「やっぱりね」
「原因は君にあったんだ」
「正しくは、君の魔法の副作用――と言うべきかな」
「君が時間を巻き戻してきた理由はただ一つ――鹿目まどかの安否だ」
「同じ理由と目的で、何度も時間を遡るうちに、君は幾つもの並行世界を、螺旋状に束ねてしまったんだろう――鹿目まどかの存在を中心軸にしてね」
「その結果、決して絡まるはずのなかった平行世界の因果線が、全て今の時間軸のまどかに連結されてしまったとしたら、彼女の、あの途方もない魔力係数にも納得がいく」
「君が繰り返してきた時間――その中で循環した因果の全てが、巡り巡って、鹿目まどかに繋がってしまったんだ」
「あらゆる出来事の元凶としてね」
「お手柄だよ、ほむら」
「君がまどかを最強の魔女に育ててくれたんだ」
「意外な展開ではないよ」
「予兆は随分前からあった」
「はあ」
「例えば君は、家畜に対して引け目を感じたりするかい?」
「彼らがどういうプロセスで、君たちの食卓に並ぶのか」
「その反応は理不尽だ」
「この光景を残酷と思うなら、君には本質が全く見えていない」
「彼らは人間の糧になることを前提に、生存競争から保護され、淘汰されることなく繁殖している」
「牛も豚も鶏(とり)も、他の野生動物に比べれば、種としての繁殖ぶりは圧倒的だ」
「君たちは皆(みな)、理想的な共栄関係にあるじゃないか」
「寧ろ僕らは、人類が家畜を扱うよりも、ずっと君たちに対して譲歩しているよ?」
「曲がりなりにも、知的生命体と認めた上で交渉しているんだしね」
「信じられないのかい?」
「それなら、見せてあげようか――インキュベーターと人類が、共に歩んできた歴史を」
「僕たちはね、有史以前から君たちの文明に干渉してきた」
「数え切れないほど大勢の少女が、インキュベーターと契約し、希望を叶え、そして絶望に身を委ねていった」
「祈りから始まり、呪いで終わる――これまで、数多の魔法少女たちが繰り返してきたサイクルだ」
「中には、歴史に転機をもたらし、社会を新しいステージへと導いた娘(こ)もいた」
「彼女たちを裏切ったのは僕たちではなく、寧ろ自分自身の祈りだよ」
「どんな希望も、それが条理にそぐわないものである限り、必ず何らかの歪みを生み出すことになる」
「やがてそこから災厄が生じるのは当然の節理だ」
「そんな当たり前の結末を裏切りだと言うなら、そもそも、願い事なんてすること自体が間違いなのさ」
「でも、愚かとは言わないよ」
「彼女たちの犠牲によって、人の歴史が紡がれてきたことも、また事実だし」
「そうやって過去に流された全ての涙を礎にして、今の君たちの暮らしは成り立っているんだよ」
「それを正しく認識するなら、どうして今更、たかだか数人の運命だけを特別視できるんだい?」
「それが僕たちに理解できたなら、わざわざこんな惑星(ほし)まで来なくても済んだんだけどね」
「僕たちの文明では、感情という現象は、極めて稀な精神疾患でしかなかった」
「だから君たち人類を発見した時は驚いたよ」
「全ての個体が、別個に感情を持ちながら共存している世界なんて、想像だにしなかったからね」
「君たちは今でも、裸で洞穴(ほらあな)に住んでたんじゃないかな」
「それを否定したとして、君は僕の言葉を信じるかい?」
「今更言葉にして説くまでもない」
「その目で見届けてあげるといい――『ワルプルギス』を前にして、暁美ほむらがどこまでやれるか」
「彼女がまだ、希望を求めているからさ」
「いざとなれば、この時間軸もまた無為にして、ほむらは戦い続けるだろう」
「何度でも性懲りもなく、この無意味な連鎖を繰り返すんだろうね」
「最早今の彼女にとって、立ち止まることと、諦めることは同義だ」
「何もかもが無駄だった、と――決してまどかの運命を変えられないと確信したその瞬間に、暁美ほむらは絶望に負けて、グリーフシードへと変わるだろう」
「彼女自身も分かってるんだ」
「だから選択肢なんてない」
「勝ち目のあるなしにかかわらず、ほむらは戦うしかないんだよ」
「そうさ」
「過去の全ての魔法少女たちと同じだよ」
「まどか、君だって一緒に視(み)ただろう?」
*第12話
「数多の世界の運命を束ね、因果の特異点となった君なら、どんな途方もない望みだろうと、叶えられるだろう」
「さあ、鹿目まどか――その魂を代価にして、君は何を願う?」
「――!」
「その祈りは――そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない!」
「因果律そのものに対する反逆だ!」
「はっ」
「――君は、本当に神になるつもりかい?」
「まどかがもたらした新しい法則に基づいて、宇宙が再編されているんだよ」
「そうか――君もまた、時間を越える魔法の使い手だったね」
「じゃあ一緒に見届けようか――鹿目まどかという、存在の結末を」
「あれが、彼女の祈りがもたらしたソウルジェムだ」
「その壮大過ぎる祈りを叶えた対価に、まどかが背負うことになる呪いの量が分かるかい?」
「一つの宇宙を作り出すに等しい希望が遂げられた」
「それは即ち、一つの宇宙を終わらせるほどの絶望をもたらすことを意味する」
「当然だよね?」
「まどか」
「これで君の人生は――始まりも、終わりもなくなった」
「この世界に生きた証も、その記憶も、もう何処にも残されていない」
「君という存在は、一つ上の領域にシフトして、ただの概念に成り果ててしまった」
「もう誰も君を認識できないし、君もまた、誰にも干渉できない」
「君はこの宇宙の一員では、なくなった」
「ふうん――なるほどね」
「確かに君の話は、一つの仮説としては成り立つね」
「だとしても、証明しようがないよ」
「君が言うように、宇宙のルールが書き換えられてしまったのだとすれば、今の僕らにそれを確かめる手段なんてない訳だし」
「君だけがその記憶を持ち越しているのだとしても――それは、君の頭の中にしかない夢物語と区別がつかない」
「まあ確かに、浄化しきれなくなったソウルジェムが、何故消滅してしまうのか――その原理は僕たちでも解明できてない」
「その点、君の話にあった『魔女』の概念は、中々興味深くはある」
「人間の感情エネルギーを収集する方法としては、確かに魅力的だ」
「そんな上手い方法があるなら、僕たちインキュベイターの戦略も、もっと違ったものになっただろうね」
「君が言う、『魔女』のいた世界では、今僕らが戦っているような魔獣なんて、存在しなかったんだろう?」
「呪いを集める方法としては、余程手っ取り早いじゃないか」
「ふうん――」
「やっぱり理解できないなあ、人間の価値観は」
「今夜はつくづく瘴気が濃いね」
「魔獣どもも、次から次へと湧いてくる――幾ら倒してもキリがない」
*叛逆の物語
「きゅ?きゅ~」
「きゅ~きゅ、きゅ」
「きゅ~、きゅ~」
「きゅ、きゅ~!」
「きゅ~!」
「きゅ~」
「真実なんて知りたくもないはずなのに、それでも追い求めずにはいられないなんて、つくづく人間の好奇心というものは、理不尽だね」
「まあ、君ならいずれはきっと、答えにたどり着くだろうとは思っていたよ、暁美ほむら」
「残る疑問は、君の命と魂が、今どこにあるのかだよね?その答えは、僕が教えてあげる」
「これがこの偽物の見滝原市の外側、現実世界の君の姿だよ」
「僕たちの作り出した干渉遮断フィールドが、君のソウルジェムを包んでいる。すでに限界まで濁りきっていたソウルジェムを、外からの影響力が一切及ばない環境に閉じ込めた時、何が起こるのか」
「魔法少女を浄化し、消滅させる力。君たちが“円環の理”と呼んでいる現象から隔離された時、ソウルジェムはどうなるのか?確かに興味深い結果を観察させてもらったよ。独自の法則に支配された閉鎖空間の形成と、外部の犠牲者の誘導、捕獲。これこそまさしく、いつか君が説明してくれた、魔女とやらの能力、そのものだよね」
「遮断フィールドに保護されたソウルジェムが、まだ砕けていない以上、君は完全な形で、魔女に変化できたわけでもない。卵を割ることができなかったヒナが、殻の中で成長してしまったようなものだね。だから君は、自らの内側に結界を作り出すことになった。まさか、街1つを丸ごと模倣して再現できるとは、驚きだ。ここはね、君のソウルジェムの中にある世界なんだよ」
「そこは僕たちが、(キュゥべえたち)調整してるのさ」
「フィールドの遮断力は、あくまで一方通行だ、外からの干渉ははじくけれど、内側からの誘導で、犠牲者を連れ込むことはできる。魔女としての君が、無意識のうちに求めた標的だけが、この世界に入り込めるんだ。ここまで条件を限定したうえで、なおも“円環の理”なる存在が、あくまで暁美ほむらに接触しようとするならば、その時は、君の結界に招き入れられた、犠牲者という形で、この世界に具現化するしかない。そうなれば、僕たちインキュベーターは、これまで謎だった、魔法少女消滅の原因を、ようやく特定し、観測することができる。実際、君が作った結界には、現実世界にはすでに存在しないキャラクターが、奇妙な形で参加している。とりわけ興味深いのは、過去の記憶にも、未来の可能性にも存在しない、1人の少女だ。この宇宙と一切の因果関系がない存在なのに、彼女は何の違和感もなく君の世界に紛れ込んできた。まあ、そもそも最初から捜す必要さえなかったんだ。手間を省いてくれたのは、君自身なんだよ、暁美ほむら。君は以前から“円環の理”のことを“鹿目まどか”という名前で呼んでいたからね」
「唯一やっかいだったのは…鹿目まどかが、未知の力を発揮するそぶりをまったく見せなかったことだ。結界の主である君の記憶操作は、まどかに対しても作用してしまったみたいだね。彼女は君を救済するという目的だけでなく、自分自身の力と正体さえ見失っていたようだ。これでは手の出しようがない」
「鹿目まどかは、神であることを忘れ、暁美ほむらは、魔女であることを忘れ、おかげで僕らは、こんな無意味な堂々巡りにつきあわされることになった。まあ、気長に待つつもりでいたけれど、君が真相にたどり着いたことで、ようやく均衡も崩れるだろう。さあ、暁美ほむら。まどかに助けを求めるといい。それで彼女も思い出す。自分が何者なのか、何のためにここに来たのかを」
「もちろん、今まで仮説にすぎなかった“円環の理”を、この目で見届けることだよ」
「最終的な目標については否定しないよ。まあ道のりは困難だろう。この現象は、僕たちにとってまったくの謎だった。存在すら確認できないものは、手の出しようがないからね」
「そうだね。観測さえできれば干渉できる。干渉できるなら、制御もできる。いずれ僕たちの研究は“円環の理”を完全に克服するだろう。そうなれば、魔法少女は魔女となり、さらなるエネルギーの回収が期待できるようになる。希望と絶望の相転移、その感情から変換されるエネルギーの総量は、予想以上のものだったよ。やっぱり魔法少女は、無限の可能性を秘めている。君たちは、魔女へと変化することで、その存在を全うするべきだ」
「なぜ怒るんだい?君にはもう関わりのない話だ。暁美ほむらの存在は完結した。君は過酷だった運命の果てに、待ち望んでいた存在と、再会の約束を果たす。これは、幸福なことなんだろう?」
「そんな…自ら呪いを募らせるなんて、何を考えているんだ?浄化が間に合わなくなるよ!」
「君はそんな理由で救済を拒むのかい?このまま、永遠の時を、呪いと共に過ごすつもりなのか?」
「バカな…この遮断フィールドの内側で死ぬことが何を意味するのか分かっているのかい?殻を破ることすら拒んで、卵の中で魔女として完成してしまったら…。君は“円環の理”に感知されることすらなく破滅する。もう誰も、君の魂を絶望から救えない。君は再び、鹿目まどかと巡り会うチャンスを永久に失うんだよ?」
「君にとっても最悪の結末だろうに。まったく、どうして人間の思考は、こうも理不尽なんだい?」
「待ってくれ!あれは暁美ほむらなんだ。君たちは仲間と戦う気かい?」
「まどか、君ならほむらを救えるはずだ。君が持っている本当の力に気づきさえすれば」
「き、君たちは一体…」
「そんな…」
「じゃあ君たちもまた、円環の理…」
「(キュゥべえたち)訳が分からないよ」
「世界が書き換えられていく…この宇宙に、新しい概念が誕生したというのか?」
「何が起きているんだ?暁美ほむら、君は何に干渉しているんだ?何を改ざんしてしまったんだ?」
「信じられない…呪いに染まったソウルジェムが、消え去るはずの君の魂が…なぜ?」
「それじゃあ、いったい…」
「君はいったい、何者なんだ?魔法少女でも魔女でもなく、いったい、どこにたどり着こうとしてるんだ?」
「これではっきりした。君たち人類の感情は、利用するには危険すぎる。こんな途方も無い結末は、僕たちでは制御しきれない」
「うわっ!」
2022-03-29T20:44:38+09:00
1648554278
-
考察(全編)
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/55.html
目次
#contents()
このページは、&strong(){[[考察スレまとめ>ネタバレ考察]]}へ統合していく方針です
----
*[[全編考察]]
//スレ内での考察まとめ?
///限定する必要はないと思う。独自の考察とか載せて修正していけばいいと思うのと、容量が多くなったら各話ごとか考察ごとにページを分けてもいい。
//質問があったので書きますが、レス抽出に限定しておりません。直接編集も可能です。
// アンカーの「>>」はそのままだと表示できないのでメモ帳等でまとめて「>>>」を「>>>」に置換すると吉です
//項目名かぶるとどっちクリックしても上の方に飛ぶみたいね(「魔女の名前、手下の名前」で確認)
----
#areaedit()
**全篇
***[[ファウスト説>ネタバレ考察/モチーフ/ファウスト]]
ファウスト説は[[こちら>ネタバレ考察/モチーフ/ファウスト]]に移動しました。
***[[ループ世界説>ネタバレ考察/ストーリー/10話での世界]]
ループ世界説は[[こちら>ネタバレ考察/ストーリー/10話での世界]]に移動しました。
***[[鏡の国のアリス説>ネタバレ考察/モチーフ/鏡の国のアリス]]
鏡の国のアリス説は[[こちら>ネタバレ考察/モチーフ/鏡の国のアリス]]に移動しました。
***[[ソウルジェム、グリーフシード、願い、魔女についての考察>ネタバレ考察/キーワード/ソウルジェム]]
ソウルジェム、グリーフシード、願い、魔女についての考察は[[こちら>ネタバレ考察/キーワード/ソウルジェム]]に移動しました。
***[[時計説>ネタバレ考察/暗示/1話時計]]
時計説は[[こちら>ネタバレ考察/暗示/1話時計]]に移動しました。
***タイムテーブル
#openclose(show=タイムテーブルのまとめ,block)
{
http://hato.2ch.net/test/read.cgi/anime4vip/1304426037/318
>318 :メロンさんex@ご利用は紳士的に:2011/05/04(水) 17:10:29.71 ID:BqB9wRXn0
> タイムテーブルは一応、これで確定しておくか
> ツッコミがあればあとは誰かがうまくやってくれるだろう
>
> 16(水) ループ基点
> 25(金) ほむら転校、QB遭遇、マミ遭遇(第1話)
> 26(土) ゲルトルード戦(第2話)
>
> +数日の可能性
>
> ? 上条とさやか(第3話)
> ? 公園で使い魔撃破(第3話)
>
> +数日の可能性
>
> A シャルロッテ戦(第3話)
> A+1 さやか契約(第5話)、エリー戦、上条治る、杏子登場(第4話)
> A+2 上条ヴァイオリン弾く、杏子戦1回目(第5~6話)
> A+3 杏子・ほむら共闘成立(第6話)
> (注:A+3日はワルプル襲来日より2週間前)
>
> +数日の可能性
>
> 10?(日) 上条退院、杏子戦2回目、ゾンビ発覚(第6話)
>
> +数日の可能性?
>
> 11(月) 杏子とさやか教会行き(第7話)
> 12(火) 上条登校、NTR宣言(第7話)、エルザマリア戦、ほむホーム(第8話)
> 13(水) NTR完了、ほむらの殺害未遂、さやか魔女化(第8話)、エントロピー(第9話)
> 14(木) オクタヴィア戦(第9話)
>
> +数日の可能性?
>
> 15(金) さやか葬式、大人たち、ほむら告白(11話)
> 16(土) 見滝原避難、ワルプル戦(11話~12話)
}
*過去ログでの予想集(的中も少しあり)
#openclose(show=すべて悪魔の策略?説)
{
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/anime/1297060284/31
>31 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で :2011/02/07(月) 16:13:25 ID:tXA1BNnC0
>人は見えない敵は認識できない。
>じゃぁなんで誰が魔女と認識して魔法少女を対魔女として作り出すシステムを考えたの?
>
>と、考えると
>
>*********魔女なんて元々いないんじゃない?
>
>
>
>ある悪魔が魂が欲しいけど人の心ってガードが固く、中々手に入らない。
>悪の誘惑には抵抗がすごくて旨くいかない事が多い。
>そこで悪魔は考えました。
>あからさまな悪への行使ではなく、欲望という名の罪のほうが心に隙を作れそうだと
>そこで「何でも願いを叶えるよ」といって回りました。だけどこれも失敗します。
>願いを叶えるけど、魂をくれでは人は中々首を立てに振ってくれません。
>さらに悪魔は悩み、とうとうある事を思いつきました。
>
>「別の敵を作って、それを倒す力を与え、正義の使者になれるという魅力を加えたらどうだろう?」
>
>その目論見は当たり、歯車は大きく動き出したのでした。
}
#openclose(show=のび太の魔界大冒険が元ネタ説)
{
#image(http://img255.imageshack.us/img255/1773/imageaau.jpg,http://img255.imageshack.us/img255/1773/imageaau.jpg,width=200)
}
#openclose(show=ほむら=黒猫=異世界でのQB説)
{
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anime4vip/1297526299/23
>考察妄想(今思いついた)
>
>ほむら=黒猫=前世界でのQBと同じ使い魔だった。
>
>前の世界でもまどかたちは魔法少女を選んで死んでいった、そしてその事を悔やんだまどかは
>魔法少女になる時に黒猫QBへ「あなたに人の心を、気持ちを宿して」と願う。
>黒猫QBは「そんな事してどうするの?」程度にしか思えない願いだったので叶えてしまう。
>そして何度かまどかと一緒に戦っていく毎に黒猫QBに人の感情が生まれていく・・・
>
>そして最終のワルブルギスの夜に、黒猫QB=ほむらは、夜の魔女へ反抗
>しかし、空しくも倒される寸前まで追い込まれる。
>
>そこで、自分自身に呪い(願いを叶え)をかけ時を戻し、魔法少女となる。
>魔法少女となった副作用でQBだった頃のちからは使えなくなった。
>
>
>こうすると辻褄合うかもな
}
#openclose(show=有力(自称)な妄想集)
{
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/anime/1297568849/6-7
>最終展開予測(はずれ上等)Q.F
>
>Q.ワルプルギスの夜に何が起きるか?
>└Forecast.死者の徘徊を意味する宴。QBにとっては夜の魔女への献上品を届ける時。
> 又、ここで強制的に魔法少女が呼び出されてソウルジェムを黒く染められ
> 対策なしに突っ込むと全員グリーフシード化されてしまう可能性があります。
>
>Q.魔女の力と、ソウルジェムと、グリーフシードの関係って?
>└Forecast.ソウルジェム=魂そのものである事が判明した以上。魂が汚れる=黒く染まると言えるので
> 全部染まるとグリーフシード化するのが必然となります。
> マギカの世界では魔法=悪魔の力となっているようです。悪魔の力を使うたびに魂は汚れる
> 魂の汚れは魔女の栄養分でもある。というわけです
>
>Q.ほむらの「異次元から来た」関係はどう処理される?
>└Forecast.おそらくワルプルギスの夜に現れる「夜の魔女」の能力に関係していると推察します。
>
>◆:4話までで語られなかったシステム。
>魔法少女を食べた魔女はグリーフシードに変化が起き、魔法少女の能力を
>さらに開花させることが出来る物になるという説が出てきた。
>
>◆:ほむら黒猫+パラレル移転説(ループではない)
>まず、旧まどかが黒猫を人間にしてあげる。(人になれる黒猫)
>だがそのあとまどかは死んでしまう。
>まどかの死を悔やんだ黒猫人間は、人の死は覆せないと知り
>願い事を考え、こういった。
>「まどかが契約前の頃、あの頃に私を飛ばして」
>結果として願いの副作用で時間を止める、空間転移などができる魔法少女となり
>現世に転移してきたのが、ほむら
>(◕‿‿◕):QBの立場=「魔女の夜」の使い魔が濃厚。
>言葉巧みに少女を誘惑し、願いを叶えさせてソウルジェムを生成、回収するのが目的?
>又、エネルギーのたまったグリーフシードも回収している←【的中】
>QBは「魔女の夜」のためにグリーフシードを集めている使い魔?
>
>(◕‿‿◕):グリーフシード=魔の卵は一個で十分だった?
>グリーフシードに陰れ?を注入すると孵化する、それをQBが食べるのだが
>QBに渡さないでそのまま孵化させ、再び倒せば空のグリーフシードが
>手に入り、永久運転可能となるのでは?
>QBはその事を気づかせないために旨く立ち回っていると予測
>もし、気が付いた魔法少女は・・・密かにジェムを回収又は壊される。
>
>(◕‿‿◕):余分なソウルジェムって何?
>台詞の失敗?
>言いたかったのは、ソウルジェムの総数量が多ければ有利という意味?
>
>(◕‿‿◕)ソウルジェムとグリーフシードの関係
>QBがソウルジェムを生成する時、元々魂にある汚れ部分を分離。
>その分離した汚れをグリーフシードにして回収する。
>グリーフシードはほっていても勝手に生成されるものもある。
}
#openclose(show=キューべぇ説)
{
キュゥべぇのキュウはキュートのキューじゃなくてビリヤードのキューじゃない?
#image(www.dotup.org1380022.jpg,width=200,http://www22.atwiki.jp/madoka-magica?cmd=upload&act=open&pageid=30&file=www.dotup.org1380022.jpg)
}
*放映後の考察
#openclose(show=ほむほむ)
{
まどか神の世界では[[ほむらの能力>ネタバレ考察/登場人物/暁美ほむら#id_1c803478]]は時間改変じゃなくなったっぽい。まどかの能力そのまま受け継いだ感じ
暁美ほむらの願い事に関する考察は[[こちら>ネタバレ考察/登場人物/暁美ほむら#id_48b5e56c]]です。
}
#openclose(show=まどか神)
{
あと熊耳魔法少女の世界はおもいきり未来未来してたので
たぶん魔法少女が死ぬときは過去も未来もすべての世界でまどかに出会う
魔女化システムはそのままで、まどかがそのシステムをのっとった感じ
ほんらいQBが持ってく分の取り分をまどかが全部持ってってる
まどかは永遠に絶望しない
まどかが絶望すると世界が成り立たないので
世界が存在することとまどかが絶望しないことは同じ意味
例え世界が終わってしまった(ラストほむら状態)としてもまどかは絶望しない
まどかは過去も未来も違う時間軸もすべての世界の魔法少女に同時に干渉してるから
未来がどうなるか、願いをかなえた時点で全部わかってる
}
#openclose(show=serial experiments lain との類似)
{
・かなめまどか(2011)
ごく一般的な中学生
インキュベーターによって、魔女を滅ぼす概念へと自らを昇華
人としての生は代償として消滅
過去・現在・未来に渡り存在し、魔女を消し去る理(女神?)となる
その存在自体は、ほむほむだけが覚えている
・いわくられいん(1998)
ワイヤード(ネット世界)を漂う擬似人格プログラム
ネットと現実の境界を崩す力をもつ
神を名乗る人格によって肉体を与えられた後、人としての自分と全ての記憶・記録を抹消
世界に遍在するが、自らは神であることを否定
現実ではなく、lainを覚えている全ての人間の記憶の中に記録として存在する
明確な関連性は指摘できないが、エンディングの描写は極めて似ている
}
#areaedit(end)
[[第4回まどか☆マギカ10周年記念番組 ~オーディオコメンタリーのまとめ>第4回まどか☆マギカ10周年記念番組 ~オーディオコメンタリー+最新情報公開]]
----
2021-06-11T21:57:03+09:00
1623416223
-
第4回まどか☆マギカ10周年記念番組 ~オーディオコメンタリー+最新情報公開
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/299.html
第4回まどか☆マギカ10周年記念番組 ~オーディオコメンタリー+最新情報公開
2021年6月4日20:30~22:00
まどか☆マギカを考察する上で重要な視点が口述されたため、若干のまとめをします。
10話、11話、12話のオーディオコメンタリーが放映。
abemaTV、ニコニコ動画などで放映。
12話のコメンタリー
悠木碧
虚淵玄
……(前略)……
-悠木碧「虚淵さんって、お話考えるとき、おしりから考える人ですか。それとも、エモいシーンから考える。頭から考える、キャラから考える。」
>虚淵玄「説明は難しいけど、実はね、一度に浮かぶんですよ。ほぼほぼ通して、こうだろう、みたいな感じで。」
>虚淵玄「たぶん、最初のひらめきに近ければ近いほど上手くいくな、っていう経験則はありますね。」
>悠木碧「それはどういうタイミングで、ご飯食べてるとか、走ってるとか。」
>虚淵玄「最初に、企画頂いてコンセプト説明してもらって、『こんなの作りたいです』って言われた瞬間ですかね。」
>悠木碧「ほー、すげー」
>虚淵玄「そのときに全部の材料がそろってれば、ってことですかね。」
>虚淵玄「まどかに関しては、最初に、新房さんで、うめ先生で、ってそろってたんで。じゃあこうじゃない、っていうのはほぼほぼ最初に思い付いたとおりのものにはなったかな。っていう気がしますね。
>悠木碧「その話し合いの時のひらめきが、きちんと最後までつらぬかれたと。
>虚淵玄「あくまで本の話ですよ。
>本の上にこれだけもってもらって、これだけのものにできあがった、っていうのはあるんですけど。
>詰め込んでもらえるだけの骨組みみたいなものは、なるべく初志貫徹したほうがいいんだろうな、っていう気はしますね。
>エモいシーンとかは、むしろほかの方がやってくださるんですよ。
>それこそ、ほんとの演出だったり、声優さんの演技とかだったりで、これはエモくなったね、っていう化け方をしてくれるんで、
>虚淵玄「脚本の段階でもそれは考えなくないんですけど、字面の段階でエモくしようしようと思っちゃうと、それで固まっちゃうんですよね。
>それ以上広がってくれなかったりするので。
>悠木碧「どうしてもそこにこだわりがでちゃいますよね」
>虚淵玄「このへんを頑張って書いてくれたら、エモくなるかもよ、くらいで止めておくのが、いちばんいい匙加減という気がしますね。
……(中略)……
-悠木碧 「ちなみに、最初に虚淵さんが思いついたまどか☆マギカの筋道の、ファーストインプレッションの部分ってうかがっても大丈夫ですか」
>虚淵玄「『最後の最後まで迷った末に決断を下す女の子の話』っていうふうにはしたかったんですね。」
>虚淵玄「自分の決断がつながる可能性みたいなのを12話かけて、ずっと見せられ続けていって
>そのうえで最後に自分で決める。っていう話にしたいなって」
>虚淵玄「何を選んで、どう進むか、みたいなところの重さの話にしたいっていうのはあったんですよね。
>悠木碧「それっていくつになっても、十代の少女だからこそ、決断のゆらぎみたいなのがよりわかりやすかったていうのはあるけど、大人になっても決断っていつの時代でも重要じゃないですか。だから、多くの人に刺さったのかもですね。
……(中略)……
>虚淵玄「なにが正解か、っていう話にはしたくない、っていうのはあったんですね。
……(中略)……
>虚淵玄「決断の尊さっていうのは、必ずしも正しさじゃないよ、っていうのはやりたかったテーマかなっていうのはありますね。」
……(中略)……
-悠木碧「われわれの仕事って、1を2,3に増やしてゆく仕事。だから、虚淵さんたちが作ってくださった根幹のものにエモをプラスしてゆく仕事、みたいなものだと思うんですけれども。脚本家は0から、種をまくところから入るわけじゃないですか。
>虚淵玄「案外、脚本家も、0.1から1へ、ぐらいのところだと思いますよ。」
>0から始めるのは、それこそプロデューサーとか、もしくはプロデューサーの黒幕とか、つまりは企画を始めようといいだした誰かだと思うんで。
>それはもしかしたら誰かじゃないかもしれない。ふわっと何かの偶然で浮かび上がったものかもしれないし。
>脚本家だって、どんな話にしたいです、どんな人を呼んできます、どのくらいのシーズンどのぐらいの時間に流します、とかそういう材料は与えられるんですね。そっからベストは何だろうと想像膨らませてゆく仕事ではあるので。
>まったくのゼロから、というのはそれこそ小説家とかそういうポジションの人じゃないかと思いますね。
>悠木碧「なるほど、まどかだと、最初にキャラクターデザインのうめ先生と、新房さんが決まっていて、、魔法少女もの、だというのは決まっていたんですか。」
>虚淵玄「決まっていましたね。
……(中略)……
>虚淵玄「この話が流れたタイミングが、こういう話が求められていたタイミングだったのかもしれないですし。」
……(後略)……
2021-06-11T21:53:06+09:00
1623415986
-
MADOGATARI展 まどか☆マギカ Concept Movie 考察
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/298.html
-MADOGATARI展 Madoka Magica Concept Movie考察
>幸せって何かしら
>それは5月の柔らかな日射し
>それは暖かな家族
>それは朝ごはんの目玉焼き
>けれど、そのどれもが天国にはないものです。
まどか神話の模索する幸せですね。
バレリーナまどかが素敵です。
>幸せって何かしら
>それは、誰かに名前を呼ばれること
>それは、誰かの名前を呼ぶこと
>それは、誰かが自分を思ってくれること
>それは、何一つ、神様にはないものでした。
>トカゲの女の子は、神様のことがとても可哀想に思えてきました。
>こうしてトカゲの女の子は、神様のことをまっぷたつにひきさいて、
>その片方を、天国から地上へと連れ去ってしまったのです。
叛逆の物語を回顧しています。
ほむらのシンボルとしての「トカゲ」については、叛逆の物語の考察を参照。
--シンボリズム:とかげ/蛇/竜の意匠の意味
>蜥蜴(lizard)はヘビ(serpent)や竜(dragon)とほぼ同じシンボリズムをもつ。
>悪魔、親切、再生、啓蒙、魔女、大地の使い、予言の守護者、変化、神々の使者、永久の死を告げる役
(イメージ・シンボル事典より)
トカゲの女の子、ほむらについてのシンボリズムでした。
>その残確なまでに優しい輝き
>闇の中で願うには、まぶしすぎる。
ほむらのコメントですね。叛逆後の世界における感想でしょうか。
>最近猫が多いねえ、
>死んだ猫が混じっているんだって
>死んだ猫はどうやって見分けるの?
猫はおそらく魔法少女、ほむらの世界改変で生き返った魔法少女がいるということを示している。
なぎさ、など。
>あたしが許せねえのはな、そういう訳わかんねぇ理由で、他人にやっぱを向ける奴だよ
>嘘でしょ?どういうこと?なんであたしにこの文字が読めるの?
--まどか文字は「えいえんにして」
---「永遠にして女性的なるもの」はファウストの句。
>それはきっと口止めされているのですわ
>魔法のご利益って内緒にしておかないと効き目が消えてしまうものでしょう。
「永遠にして魔法なる理のもとに、この者の自由と愛を奪う」
>これは何やら陰謀のにおいがするのです。
>どうして僕が?それこそ何のメリットもないじゃないか。
>あなたとあなたで、誰と一緒の時も、隠し事ばっかりね。
>私の邪魔をしようっていうの?
>もう誰もうらまなくていいの。
>あなたは、わたしが!
「浄化する」が省略されていると思われる。
まどかが新コスチュームで駆けてゆく。妖精まどか?胸に大きなリボン、お尻にも大きなリボン。
>助けてくれるの?
>あなたたちも、妖精さん?
「も」なので、まどかも「妖精」であることが示唆されている。
おそらくソウルジェムや魔女を浄化する妖精だと思われます。
2021-05-30T17:42:08+09:00
1622364128
-
ワルプルギスの廻天
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/297.html
*劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉
2021年4月25日に開催された「魔法少女まどか☆マギカ」の10周年を記念したイベント「『魔法少女まどか☆マギカ』Anniversary Stage」にて発表。
虚淵玄twitter2021/4/25より
>ワルプルギスの廻天、脚本は鎧武を終えた直後、東離劍遊紀にとりかかる直前に脱稿してたので、
>思えばまだ私が自力で可愛い女の子の台詞を書けていた頃の最後の本になります。
>ついに日の目を見る時が来て嬉しいです!
鎧武が2013~2014頃なので、そのころに脱稿していたことになる。
2015年11月から2016年5月まで開催された[[MADOGATARI展 Concept Movieを考察>MADOGATARI展 まどか☆マギカ Concept Movie 考察]]すると、ワルプルギスの廻天につながるかもしれない。
**作品情報
原作:Magica Quartet
総監督:新房昭之
脚本:虚淵玄(ニトロプラス)
キャラクター原案:蒼樹うめ
キャラクターデザイン:谷口淳一郎
異空間設計:劇団イヌカレー(泥犬)
音楽:梶浦由記
アニメーション制作:シャフト
**キャスト
鹿目まどか:悠木碧
暁美ほむら:斎藤千和
巴マミ:水橋かおり
美樹さやか:喜多村英梨
佐倉杏子:野中藍
百江なぎさ:阿澄佳奈
キュゥべえ:加藤英美里
2021-05-30T15:41:24+09:00
1622356884
-
メニュー
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/2.html
**単語検索
#search2(title=検索する文字列,submit=検索,q=wiki内検索,ignore=own)
----
**目次
-&treemenu2(flag=ex,title=案内){[[トップページ]]|[[更新履歴>#更新履歴]]|[[更新情報RSS>http://www22.atwiki.jp/madoka-magica/rss10.xml]]|[[新着頁RSS>http://www22.atwiki.jp/madoka-magica/rss10_new.xml]]|[[全頁一覧>http://www22.atwiki.jp/madoka-magica/list]]|}
-[[関連ニュース]]
-[[関連情報]]
-[[商品情報]]
--[[雑誌掲載情報]]
--[[関連商品]]
-&treemenu2(flag=ex,title=2ちゃんねる){&treemenu2(flag=ex,title=テンプレ){[[本スレ>テンプレ]]}|&treemenu2(flag=ex,title=過去ログ){&treemenu2(none,flag=ex,title=本スレ){[[第001話より第100話迄>過去ログ]]|[[第101話より第200話迄>過去ログ2]]|[[第201話より第300話迄>過去ログ3]]|[[第301話より第400話迄>過去ログ4]]|[[第401話より第500話迄>過去ログ5]]|[[第501話より第600話迄>過去ログ6]]|[[第601話より第700話迄>過去ログ7]]|[[第701話より第800話迄>過去ログ8]]|[[第801話より第900話迄>過去ログ9]]|[[第901話より第1000話迄>過去ログ10]]|[[第1001話より第1100話迄>過去ログ11]]|[[第1101話より第1200話迄>過去ログ12]]|[[第1201話より第1300話迄>過去ログ13]]|[[第1301話より第1400話迄>過去ログ14]]|[[第1401話より第1500話迄>過去ログ15]]|[[第1501話より第1600話迄>過去ログ16]]|[[第1601話より第1700話迄>過去ログ17]]|[[第1701話より第1800話迄>過去ログ18]]|[[第1801話より第1900話迄>過去ログ19]]|[[第1901話より第2000話迄>過去ログ20]]|[[第2001話より第2100話迄>過去ログ21]]|[[第2101話より第2200話迄>過去ログ22]]|[[第2201話より第2300話迄>過去ログ23]]|[[第2301話より第2400話迄>過去ログ24]]|[[第2401話より第2500話迄>過去ログ25]]|[[第2501話より第2600話迄>過去ログ26]]|[[第2601話より第2700話迄>過去ログ27]]|[[第2701話より第2800話迄>過去ログ28]]|[[第2801話より第2900話迄>過去ログ29]]|[[第2901話より第3000話迄>過去ログ30]]|[[第3001話より第3100話迄>過去ログ31]]|[[第3101話より第3200話迄>過去ログ32]]|[[第3201話より第3300話迄>過去ログ33]]|[[第3301話より第3400話迄>過去ログ34]]}|[[毎日放送(MBS)>実況 毎日放送(MBS)]]|[[東京放送(TBS).>実況 東京放送(TBS)]]|[[中部日本放送(CBC)>実況 中部日本放送(CBC)]]|[[アニメシアターX(AT-X)>実況 アニメシアターX(AT-X)]]|[[アニマックス(ANIMAX)>実況 アニマックス(ANIMAX)]]|[[TOKYO MX(MX)>実況 TOKYO MX(MX)]]|[[北陸放送(MRO).>実況 北陸放送(MRO)]]|[[考察スレ>2ちゃんねる/過去ログ/考察スレ]]}}
--[[用語集>2ちゃんねる/用語集]]
-&treemenu2(flag=ex,title=作中設定){&treemenu2(flag=ex,title=登場人物){[[全般>登場人物]]|[[魔女]]}|[[舞台]]|[[用語集]]|[[各話概容]]}
-[[台詞集>ネタバレ考察/台詞集]]
--[[キャラ別台詞集>ネタバレ考察/台詞集]]
--[[各話別台詞集>ネタバレ考察/台詞集]]
-[[BGMまとめ]]
-[[質疑応答]]
--[[ほむらの能力>ネタバレ考察/登場人物/暁美ほむら#id_1c803478]]
-作品考察
--[[各話考察]]
--[[考察スレまとめ>ネタバレ考察]]
--[[ファウスト関連>ネタバレ考察/モチーフ/ファウスト]]
--[[公式ノベル>ネタバレ考察/関連/まどか☆マギカ(小説版)]]
--[[かずみ☆マギカ>ネタバレ考察/関連/魔法少女かずみ☆マギカ]]
--[[おりこ☆マギカ>ネタバレ考察/関連/魔法少女おりこ☆マギカ]]
--[[たると☆マギカ>ネタバレ考察/関連/魔法少女たると☆マギカ]]
--[[すずね☆マギカ>ネタバレ考察/関連/魔法少女すずね☆マギカ]]
--[[特典ドラマCD>BD/DVD特典ドラマCD]]
--[[全編考察>考察(全編)]]
--[[劇場版:前篇・後編>劇場版 魔法少女まどか☆マギカ]]
---[[変更点・考察>劇場版]]
--[[劇場版:叛逆の物語>劇場版魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語]]
--[[劇場版:ワルプルギスの廻天>ワルプルギスの廻天]]
-&treemenu2(flag=ex,title=二次創作){[[創作小説]]|[[妄想ネタ]]}
-&treemenu2(flag=ex,title=投稿・保管庫){[[アップローダー>http://ux.getuploader.com/madoka_magica/]]|[[AA保管庫]]}
-リンク
--[[鹿目まどかスレwiki>http://wikiwiki.jp/kanamemadoka/]]
--[[暁美ほむらスレwiki>http://www50.atwiki.jp/homura_wiki/]]
--[[巴マミスレwiki>http://wikiwiki.jp/tomoemami/]]
--[[美樹さやかスレwiki>http://www14.atwiki.jp/sayakawiki/]]
--[[佐倉杏子スレwiki>http://www18.atwiki.jp/sakurakyoko/]]
--[[魔女スレwiki>http://www56.atwiki.jp/madoka-majo/]]
--[[魔法少女強さスレwiki>http://www4.atwiki.jp/madoka_tuyosa]]
--[[魔法少女まどか☆マギカポータブルwiki>http://www4.atwiki.jp/madomagi_portable]]
--[[魔法少女まどか☆マギカTheBattlePentagram攻略情報wiki>http://www59.atwiki.jp/mamito/pages/1.html]]
----
#region(close,@wiki編集支援)
-[[プラグイン紹介>プラグイン]]
-[[まとめサイト作成支援ツール]]
-[[メニュー]]
-[[メニュー2]]
#endregion
----
**来訪者数
||人数|h
|~累計|RIGHT:&counter()|
|~昨日|RIGHT:&counter(yesterday)|
|~今日|RIGHT:&counter(today)|
----
**&aname(更新履歴,option=nolink){更新履歴}
#recent(30)
// リンクを張るには "[" 2つで文字列を括ります。
// ">" の左側に文字、右側にURLを記述するとリンクになります
//**更新履歴
//#recent(20)
&link_editmenu(text=ここを編集)
2021-05-17T18:24:31+09:00
1621243471