ネタバレ考察 > キーワード > エントロピー

  • 9話でキュゥべえが口にしたエントロピーという単語、この単語は脚本の虚淵玄の独自の解釈を織り込んだものである可能性がある

エントロピーって何なの?

  • エントロピーとは乱雑さを表す尺度、物質などがバラバラになっている状態はエントロピーが高いと言える。
  • もともとは熱力学で登場した概念で、後にボルツマンらによって統計力学として再構築された。その後「マクスウェルの悪魔」に関する議論の中で情報理論と深い関係があることが判明した。
  • エントロピー増大の法則(熱力学第2法則)を表現するのには複数の表現がある。「”乱雑さ”は外からエネルギーを加えない限り減らない」「エネルギーは保存されるが、利用できるエネルギー量は減っていく一方である」「外部に影響を与えずに、ただ1つの熱源からエネルギーを取り出すことは不可能である」簡単に言えば形あるものはいずれバラバラになるよということ。
  • 虚淵玄の独自解釈の可能性があるため、あまり真剣に捉えすぎるとドツボです。


この単語って以前聞き覚えのあるような・・・

  • 同人版「Fate/Zero1巻」のあとがきに、今回のエントロピーを語っている箇所があります

同人版Fate/Zero1巻あとがきより

虚淵玄は、心温まる物語を書きたい。
過去の私の芸歴を知る人ならば、笑えない冗談だよと眉を顰めることだろう。
だって他でもない私自身がそう思う。この指がキーボードを叩くたび、現れ出るのは狂気と絶望の物語ばかりなのだから。
昔は、それでも、まだマシだったと思う。
手放しで喜べるようなエンディングではないにせよ、劇終のシーンに立つ登場人物には、『まぁ今後も色々と大変だろうが、頑張れや』
と背中を叩いて送り出してやれるような、そういう結末を描けた頃が、私にも、あるにはあったのだ。
それがいつの頃からか、出来なくなった。
ヒトの幸福という概念にどうしようもない嘘臭さを感じ、心血を注いで愛したキャラたちを悲劇の緑に突き落とすことでしか決着をつけられなくなった。

物事というのは、まぁ総じて放っておけば悪い方向に転がっていく。どう転んだところで宇宙が冷めていくことは止められない。
”理に敵った展開”だけを積み上げて構築された世界は、どうあってもエントロビーの支配から逃れられないのである。
故に、物語にハッピーエンドをもたらすという行為は、条理をねじ曲げ、黒を白と言い張って、宇宙の法則に逆行する途方もない力を要求されるのだ。
そこまでして人間賛歌を謳い上げる高潔な魂があってこそ、はじめて物語を救済できる。
ハッピーエンドへの誘導は、それほどの力業と体力勝負を作者に要求するのである。

虚淵玄は、その力を失った。今もまだ取り戻せない。
この『バッドエンド異存症』との闘病は現在進行形で続いている。
もしかしたらこれは不治の病なのかもしれないし、もう私は潔く『愛の戦士』への憧れに見切りをつけ、
青白い馬に跨って病原菌を撒き散らす側に転身した方がいいのかもしれないが……諦めがつかないのだ。
未だに私は往生際悪く、人々に勇気と希望を与える物語を作りたいと願望して止まないのだ。
(これを書いている今現在、『勇気』を『幽鬼』と誤変換するような、そんなIMEを使ってる時点で……
あ、今『IME』が『忌め』になった――もうどうしようもないとは思うのだが)

  • このあとがき5年も前に記載していたことから、まどか☆マギカの脚本は、これらのエントロピー解釈などを虚淵的に表現したシナリオではないかと推測されている。
  • また、このあとがきの文からして、キュゥべえ=虚淵の化身であるといった表現もある


10話放送後&12話放送前における考察スレの議論

当時の予想 12話後の判定
「魔女(GS)から魔法少女(SG)になることが可能」 ×
「絶望(濁りSG)→希望(清浄なSG)への変化はメンタルのみで可能」
上記2点のうち片方あるいは両方が明示されたならば、永久機関説は的中だと思う。
当時の予想 12話後の判定
「法則は覆らないが、 ×
蚊帳の外のつもりだったQB達も実はそれに支配されていたため、
彼らはしっぺ返しをくらい、
まどか達はある程度救われる」
に一票入れておこうかな

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最終更新:2011年04月26日 11:42