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涼宮ハルヒの経営Ⅱ文通

最終更新:

hiroki2008

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文通


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── 招集がかかりました。僕も十字軍遠征のために大陸に参ります。遺書、というと大げさかもしれませんが、今後なにかあったときのためにこの手紙を記しておきます。

 僕が考えるに、未来に帰るためにはもう涼宮さんの能力を引き出すしかないのでは、というのが結論です。朝比奈さんのデバイスは壊れたままですし、長門さんにいたっては対策を講じる様子もなく、情報統合思念体はいったい何を考えているのか、もしかしたらお手上げ状態なのかもしれません。

 なのでいざとなれば、あなたの力で涼宮さんに一筆書かせるとか、なにがしかの誓いをさせるなどを講じ、未来に帰りたくなるように念じさせてください。いろいろとあなたにとっては頭痛の種になるでしょうが、ひとつだけいい方法があります。あなたが神父として彼女の告解を聞けばいいのです。未来に残してきた罪を今ここで告白しなさい、と言えばよろしい。

 そしてもし、僕が間に合わなかったとしても、あるいは帰れなくなったとしても遠慮なさらず四人だけでお戻りください。古泉一樹は、ここ十二世紀の時間平面から皆様を見守って生きていきます。お願いできますれば、僕が使っていた机の引き出しに遺髪が収めてあります。それを故郷の家族の元へ身柄として帰していただけますでしょうか。一樹は立派に生きて天寿を全うした、と。

 長寿と繁栄を。古泉一樹

「古泉! お前の机の引き出しに入ってたやつ、カツラじゃねーか」
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