銀内 ユウ@鍋の国様からのご依頼品


/*気の使い方はエトセトラ*/


 1

 竹内君、お久しぶりです。龍鍋です。

 実は今回は一緒にデートの下見に行きませんか?

 といってもデートはデートでも前回一緒に観覧車に乗った田鍋とよたろうさんと若宮さんのデートの下見がてらにあっちこっち遊びに行こうよっというお誘いだったります。まぁ、その下見が役に立つかどうかはわからないけど、役に立つかもしれないし、ついでに遊びに行っちゃおうな考えもあったりして……まぁ、良ければ当日待ってます。

 ――そんな、手紙を、受け取った。

 うーんと、少し考える。噂に聞く限り、あまりうまくいっていないという話だったのだけれど、彼はそれを知らないのだろうか? それとも、知った上で何か考えがあるのだろうか。
「まあ、いいや」
 この場で考えてもすぐには結論は出ないだろう。とりあえず会って、話をして、あとはそれにあわせよう。それに、せっかくの相談を無下に断るわけにはいかないではないか。
 そんな理由で歩き始めて数分。待ち合わせ場所は学校近くの文房具屋。ゆるやかなカーブを進みながら、小さく息をつく。気温二三度。なかなか暖かい。自販機でも見つけて烏龍茶でも買おうかと思ったけれど、近くにそういった物は見あたらなかった。残念。
 ガードレール沿いにのんびり歩いていくと、やがて、目的の人物が見えてきた。茶色い肌、やや濃い色の金髪に、さっぱりとした顔立ちの男。驚いたことに、青いマフラーをつけている。龍鍋ユウという、南国人である。
 暑くないのかなーと思いつつ、竹内は軽く片手をあげようとして――ふと、動きを止める。
 隠しているようだけれど、武器を持っている風だ。遠目からは普通に見えるが、若干、ぴりぴりしている風でもある。何かを警戒しているのか……何かを狙っているのか。
 ふぅん、と思いながら竹内は挨拶をした。
「こんにちはー」
「こんにちはー」笑顔で返すユウ。「今日はラブラブ大作戦に参加ありがとねー」
「いえいえ。でも、いいんですか?」
「ん? 何が? 外野が勝手に動くこと?」
 竹内はちょっと口を閉ざして周りを見る。狙撃手とかは――幸いなことにいないみたいだ。そして改めて視線を戻せば、ユウもきょろきょろと辺りを見回していた。意味はわかっていない、と思う。
「とよたろうさん、うまくいってないときいてますけど」
「うーん、それでも準備しとくのっていいと思うんだ」少し困った感じで彼は言う。「今、どうなってるか外野の人間にはわからないけど」
「…………」
「何かできることを探すのは悪くないとは思うんだけど……」
 あまり自信無さそうな声。男なんだから、もっとはっきり言えばいいのに、と思うけれど、まあ、不安なこともあるのかもしれない。ただ、まあ……。
「上手くいかなさそうですけどね。でも、ええ。できることをやりましょう」
 そう答えることにする。何も、やる気に水を差す必要はない。――もっとも、単なる口実の可能性もあるのだけれど。
 注意深く彼を観察しつつ、表情は普通にする。けれど、口調がぶっきらぼうになってしまっていることには本人は気付いていなかった。
「どこいきますか?」笑いながら竹内は聞く。
「そうだねぇ、竹内君のおすすめってのはあるかな? 参考までに……」
「僕は男子校3年の男ですよ」
 言外に、何を期待してるんですかと苦笑する。こういうところは相変わらずだなぁと思い、少し微笑ましい。
「そうですねえ」
 それでも少し考える。――少なくとも、いい口実だ。これで、狙われにくいところに誘導できる。そこで話を聞いて、事態を処理する。下手を打たなければ、死ぬことはないだろうと考えた。
 そんな竹内のとなりで小笠原観光ガイドを取り出し、ぱらぱらとめくっているユウ。その表情は真剣で、そういうところも相変わらず。もっとも、何もかもを隠して騙す人もいることを彼は充分知っていた。
「やっぱり、あんまり言葉がいらないところがいいんじゃないですか」竹内はそれとなく提案してみた。
「言葉がいらないとこか……」腕組みして考え込むユウ。「前回の観覧車みたいな遊べるとことかかなぁ」
「難しいですね。さすがにかえたほうがいいんじゃないですか?」
「そうだねぇ、じゃあ、ゲームセンターとか? カップル風なゲームセンターあるかもしれないし」
 一瞬、吹き出しかける。それはまあ、ありかもなぁと思ったが、流石に――
「僕達だけならそっちのほうが面白いとは思いますけど。まいったな」
 しかしゲームセンタは人が集まりやすい上に、群れになっているので確認しづらい。襲撃を避けるなら、ちょっとやめたいところ。
「そうか」ぽん、と手を打つ竹内。「崖なんかどうですか」
「んじゃあ、景色のいいとこと……ん?」言いかけていたユウがこちらを向く。「って崖! それはなんというか、お別れ風な場所な気するんだけど」そして首をかしげる。「んーそうでもないのかな?」
「僕に任せてください。なんちゃって」竹内は少し笑った。「一度言ってみたかったんです」
「竹内君自信あるんだねぇ」笑いながらロンが言う。「あはは、じゃあ、今日のエスコートは竹内君に任してみようかな」
「少しですよ」
 竹内は微笑むと、歩き出した。
 ――さて、吉と出るか凶と出るか。

      *

 横に並んで歩きながら、龍鍋ユウ――ロンは、竹内を見た。
 そして気付く。彼はいつもジャンパーを着ている。厚手の、地味なやつで、普通ならこの気温で着たいとは、ちょっと、思わないと思う。
 まあ、自分だって他人のことをとやかく言えた義理ではない。何しろマフラーをつけているのだ。まあ彼の場合南国人なのでそういうこともあり得るだろう、という範囲ではあるのだが。
「あ、そうだ、近くまでは鍋カー、今日持ってるからそれでいけるよ」
「聞くだけで恥ずかしそうですね、それ」竹内が少し目をそらす。「歩いていきましょうよ。どうせ二人なんだし」
「あはは、まぁ慣れてないとそうかな」
「若いうちから楽覚えると、大変ですよ」
 ちょっと真剣な口調で言われてしまう。あるいはこれが、彼のからかいのペースなのかもしれない。ユウは笑いながら頷いた。
「OKOK、んでは仲良しこよしで歩いて行きましょ」
 そういいながら、歩き始める。竹内が向かう方向に合わせて歩いているだけなので、こちらは気分が楽だった。崖ってどういうところなのか、ぼんやりと考えながら鼻歌を歌う。
 ただ、少しだけ緊張していたのも確かかもしれない。
 最近物騒だからと、多少の武器――というか、護身具のような物を隠している。それが、何よりの証拠だ。こんな物を持っていて和むというのは、まあ、流石にちょっと難しい。けれどそれを相手に悟らせて気を使われてはもっと行けない。どうせ彼のことだ、いざとなったら自分を置いてどこかに行こうとするに決まっている。
「なんか警戒してますね」
 ふと、竹内が聞いてきた。ユウはそう、と首をかしげつつ、小さく頷く。
「ん? 警戒というか、一応、なんか前に戦あったらしいから動きやすい格好してきたんだけど?」
「そうですか」
 それきり興味が失せたのか、竹内は黙って道案内を進めようとする。ちょっと失敗したかな、と思いつつも、ユウはあえて明るい口調で言った。
「うん、パっと動きやすい格好がコレだったからねぇ、普段愛用してるし」
 しかし反応は無し。表情も、訓練されたプロのように変わらなかった。



 特に会話もなく、1時間ほどで崖の下についた。眼前のそれは九〇度以上の傾斜の崖で、登るどころか降りることだって難しいだろう。黒く落ちた影に沈み、影の下はわずかに涼しい。吹き込む潮風も、適度に冷えていて心地良かった。
「ほほーこれが崖かぁー」
「ええ」
 崖を見ながらユウは言う。しかし、少々表情は暗い。期待が裏切られた、あるいは失敗に対して何かを反省しているようでもある。
「景色はなかなかだねぇ」
 きょろきょろ辺りを見回しつつ彼は言う。その様子を眺めつつも、竹内はのんびりと言った。
「ここなら、きっと、二人上手くいきますよ」
「ん? なんでここならうまくいくんだろ?」よくわからない、という風に小首をかしげるユウ。
「ここを二人で登るんです。会話もないし、絶対若宮さん、彼女を抱いて昇りますよ」
「もしかして釣り針じゃない、つり橋効果というやつ?」
「いえ、単に、近い距離だといいかなあと思っただけです。口下手でも、なんとかなるかなって」
「ぬぬ、竹内のダンナ、やるねぇ」感心したように手をポンと叩くロン。「うんうん、最初崖って聞いた時はええ? っと思ったけど、これは盲点をつかれた」
「もちろん、もう一つありますよ」竹内は周りを見ながら言った。
「え? まだ竹内君の作戦ってあるんだ」
 こくりと頷く竹内。そして変わらぬ口調で――

「ここなら狙撃もされませんし、部隊の展開も無理ですからね」

 ――と、言った。

「ああ、なるほど、そっちの防犯もバッチリってわけね」
 ユウはふぅんという感じでそう返す。とぼけているのか、それとも、本当にそういうつもりではないのか。どちらにしても、確かめないとこちらの気が休まらない。竹内はいつでも動けるように呼吸を整えた。
「ききましょうか。僕の何を狙っているんですか?」
「狙ってる?」
 首をかしげるユウに、竹内はわずかに眼を細めた。ここまでして誤魔化すというのも、少々腹立たしい。自然と表情が冷たくなっていくが、もうそれを止める気は無かった。
 だいたい、誤魔化す時期は過ぎている。
 だがまあ――そちらがそういう態度なら、それでいい。
「なんか勘違いしてる……」不安そうに言うユウ。
「僕の考えすぎでしたね」竹内は一転して笑った。「すみません」
 少し慌てて、ユウは手を動かした。一瞬飛び退こうとした竹内の前で、彼は武器類を取り出して、地面に置いていく。銃器などを一通り取り出しから、彼はその場に座り込んだ。
 抵抗の意志無し、という意味?
「なんかなぁ、そんな風に思われてたんだ」
 しょげた口調で言うユウ。もっとも、今更そういう態度をとられても、困るという物だ。
「すみません。思い違いでした」あくまでも感情を表に出さずに竹内は言った。「さ、戻りましょうか」
「ん? ホントに勘違いってわかったの」不安そうなユウ。「もし、まだ疑惑持ってるんなら、もう何にも持ってないし確かめるといいよ」
「装備をどんなに調べたって、人の心なんかわかりませんよ」
 こっちだって、武器はなくとも、こういう気持ちだからねと。心の中で付け加える。
 ――一瞬、自分は嫌なやつだな、と思った。
 顔をしかめそうになるのをこらえる竹内。このまま黙っていると表情が変わりそうだったので口を開いた。
「とにかくすみませんでした。もうこの件は終わりにしましょうよ」
「……うん、竹内君がそういうなら」
 ユウは立ち上がると、武器を置いてこちらに近づいてきた。いささか目が潤んでいるのを、隠すようにマフラで顔をこする。――いまさらだけれど。いちいち反応が女の子っぽいよなぁ、と竹内は思った。
「さ、いきましょう」
「う、うん」
 彼がついてくることを確認せず、竹内はさっさと歩き出す。でこぼこの足下はいささか歩きにくかったが、それを悟らせないように普通に歩いていく。横につこうとしたユウを見て、少し距離を置いた。常に二メートルの距離を置いて歩き続ける。
 自分でも緊張しているなと思った。まあ、緊張していない方がおかしい。あるいは自分が臆病すぎるだけかもしれないけれど……。いや、でも、仕方ない。それに、この状況もあともう少しだ。もうしばらくすれば彼は『ログアウト』する。
 崖から出て行く。道に出たあとで、何も言わずに竹内は彼と別れて歩き始め、
「えっと、後ろ歩かれると気にするんだよね、ななめならいいのかな」
 その声に、立ち止まった。
 一瞬後悔。無視して歩いていけば良かったかもしれないなと思ったがもう遅い。仕方がないので、振り返って口を開いた。
 緊張した表情の彼。わずかに膝が震えており、顔からもやや血の気がひいている。
「なんのことですか、ロンさん」
「え? だって一緒に下校したときにいってたじゃない? 後ろ歩かれると気になるって」
 そこで言葉を切る。それから大きく目を見開いて彼はこちらを見た。
「って、え? 名前……?」
「ああ。ごめんなさい。ユウさん」竹内は苦笑しながら言った。「誰の名前とまちがったんでしょうね。ごめんなさい。ころばないようにきをつけてて」
「う? う、うん、まぁ、名前の件はいいんだけど」困惑した表情のロン。
「じゃ、僕は用があるんで」
 言って、今度こそ立ち去ろうとする竹内。
「……また会おうとしたら拒否されるのかな?」
 また、歩みが止まる。
「……なんのことですか?」
「嫌われたと……思うから」
 ロンを見る。嫌われた、か。またずいぶんと、甘く見られてるなぁ、と心の中で嘆息する。
「いやだな。そんなことありませんよ」
 嫌っているんじゃなくて、警戒して、避けているだけなんですよ。
「竹内君、無理にそう答えなくてもいいよ……」
「すみません。軍人なんで、警戒する癖があってですね」
「……うん、変に疑われるような事、思われるような事しちゃったんだろうね」
「それについてはもう終わりましたから」
 そう。これで、終わり、だ。
「なんかあった時にせめて身を守れるように……ぐらいのつもりだったけど」
「もう二度とおあいしないと思いますが、とよたろうさんには、よろしくお伝えください」
 それでとどめになったかもしれない。ロンは小さく息を吸って、まじまじとこちらを見た。
 ――そして数秒おいてから、口を開く。
「……うん、わかった。竹内君、今からいうのは元友人としての言葉として聞いてくれるかな?」
「どうぞ」
「周りの人を気にするのはいいけど、たまには自分の事も振り返ってほしい……なんでも自分だけで無理しないで」ロンは言葉を切る。そしてうつむいた。「……その言葉だけで……」
「ありがとうございます。でも勘違いですよ。僕は、あんまり人を信用しないようにしてるんです。それだけです」
 そして立ち去ろうとする竹内。一体何度これを繰り返しているんだろうな、僕は、と心の中でつぶやいた。
「……ん、身体大切にしてね……」
「特に銃を持ってる人は、怖くていけません。すみません。臆病なんです」


 3

 一人の取り残されて、ロンは一人ため息をついた。空は青く広いというのに、心はひどく重たい。自然と肩が落ちて、目が足下を向いた。気が落ちて、体の重心が変わったのかもしれない。
 完全に裏目だった。もしも何かあっても、護身用になると思っての装備だったのだけれど。完全に警戒されて、しかも挽回も出来なかった。本当に、何をやっているんだか。自分が嫌になって、ため息をつく。
 面を上げる。それだけのことが、今は気力を振り絞らないと出来ないほどに億劫だ。竹内が去っていった道を長めながら、どうしようかと考えた。
 このまま追いかけても――きっと、どうにもならないんだろうな。
 何も思いつかない。とにかく、もう一度会って、どうにかする、ということ以外は考えつかない。だけど、どうにかって、どうやればいい? どう話しかければいい? そもそも、また話を聞いてくれるのだろうか?
 いや、それ以前に。また会ってくれるのだろうか……?
 どうしていいかわからずに歩き始める。歩く道を重ねるほどの勇気はなくて、彼が立ち去ったのとは違う道を選んで進んだ。
 海岸沿いをのんびりと歩く。潮騒の音に耳を傾けつつ、空っぽの頭に海鳥の声が反響する。青い景色から目をそらして、波の音から離れるように歩いていく。
 ――そういえば、今日はこの後、土産物屋を巡ろうと思っていた。
 もう自分一人しかいないけれど。他にすることも、出来ることもない。目的無く進むことは出来なかったから、とりあえずの道しるべに、土産物屋に向けて歩いていく。
 本当なら、記念にちょっとこのあたりを回って、何か買って、それでさようならとするつもりだった。
「けど、まあ……それも」
 もう、無理がある。とにかく、さっきのミスをどうにか取り返さないといけない。
 ため息をつくのが嫌だったので、誤魔化すように歌を歌った。よくわからない、歌詞も音調も知らないものをでたらめに歌いながら歩いていく。
 ぼんやりしていたからか、土産物屋にはすぐたどり着いた。人は多いのか少ないのかよくわからないが、何もない道よりは、ずっと活気があって、気が落ち着いた。歌うのをやめて、辺りを見回しながら歩き続ける。けれど外からはよく見えない。適当な店に入ってみようか……。
 けれど、小さな店が何軒が並ぶ中、ふと目に止まったのは小さな露天だった。頭の一部にちょこんと髪の残った、太った男。知恵者と呼ばれる人の露天だった。
 でも、それよりもなによりも気になったのは知恵者の売っている代物で、それはどうみても――
「タコ?」
 赤っぽい色といい、にゅるにゅると動いている足といい、大きくてつぶらな瞳と言い明らかにタコ。タコである。
「なんで、タコ売りしてるんですか」
 思わず聞いてしまった。不覚である。
「そろそろ必要だと思ってな」
 しかも答えは意味不明だった。
「だが間違えた」
 しかも間違いだったらしい。知恵者は何故かがっかりしながらタコをしまった。青い箱にしまわれるタコ。きゅー、という鳴き声が虚しく響いた。代わりに雑貨を並べ始める。指輪やお守りなどが広げられた。
「必要? 間違えた? ってなんでタコ急にしまっちゃうんですか?」
「我にも間違いはある。正直、一人で来るとは思っていなかった」
 がっかり、と肩を落とす知恵者。
 それでようやく、何を言われたのか理解してロンは慌てた。
「あ、ああなんというか大失敗したし。……ここで無理にしょうとしても相手の言い分わかるんで動けないです」
「相手の娘は誰かね?」
「娘……とは違うんですが……竹内君です」
 知恵者はえー。という顔をした。まあそうかもなぁ、と内心で頷くロン。
「べ、別にいいじゃないですかー」
 しかし口をついて出てきたのは抗議の声だった。
「それはある意味よかったな」
「ってある意味よかった?」
「男同士よりは、の意味だ。まあ最近それがいいという者はいる」
「男同士……えっと女装してるように見えるんですか?」首をかしげるロン。「それとも別に竹内っていう女性の方がいるんでしょうか?」
 うまく伝わっていないことに、彼自身が気付いていない。知恵者はゆっくりと首を振った。
「いや、これから素敵な出会いもあろうという奴だ」
「って素敵な出会いノーサンキュでいいです」
 竹内優斗くんがいいんですと言うロン。知恵者はふむ、とつぶやいた。
「竹内……ペンギンの弟子か」
「まぁ、どうしようもない……ええ、弟子さんですね」
「男しかいない大陸にいたそうだ」
「レムーリアですか? 漢?」
「竹内はそこで相当、ひどいめにあったらしい」
「ああ、確かに、実際何があったかは……んー考えるとしんどい事がありそうだなぁ」
 そしてロンの視線が露店に向いた。指輪、お守り。一人で見るには悲しい物ばかりであった。
「ぬいぐるみもある」
 ふいに、知恵者はぬいぐるみをだした。五種類の竹内に、目を丸くするロン。それぞれ微妙に違っている。縛られた竹内、幼い竹内、寝ている竹内、一人寂しそうに座る竹内、そして香川。
 五秒沈黙してから、ロンは聞いた。
「知恵者さん、好奇心バリバリなんでお聞きしますけどこの五種類どう違うんですか?」
「今買うと、特別にタコをつけよう」
「おお、お買い得」
 そうなのか? 内心で誰かが抗議の声を上げるのを無視する。
「でも、おいくらなんでしょうか?」
「0マイルだな」知恵者は頷きつつ言った。「そなたは既に代価を払っているようだ」
「はぁ、まぁタコ気になってたし、お土産にちょうどいいかも」
 再度疑問符が心の中で打ち上げられるが、まあ、こうなればやけだった。
「えっとヌイグルミは選ばないといけないんですよね?」
「無論だ。危険なものもある」
 さて。どれを選ぼうか。――流石にサイコロ振って決めるわけにも行かないので、全部を眺めてみる。縛られた竹内、幼い竹内、寝ている竹内、一人寂しそうに座る竹内、香川。
 縛られているとか非常に気になったのだけれど、たぶん、危険なのってそれなんだろうな、と思う。寝ているのを呼び出すのも行けないと思うし、幼いのも香川も違うと思う。
 それにそれ以前として、寂しそうなのが、気になった。
「えっと一人寂しそうに座る竹内君のヌイグルミください、さびしそうなのは……あ、そうか抱くと出てくるんでしたね」
 どうしようかな、と考える。とりあえず、どこかに飾っておいて、しばらくしたら呼び出してみようか……いやでも、そもそも会った時どうするか、考えないと。
「呼ぶのは、嫌いか?」
 知恵者はゆっくりとした口調で聞いた。ロンは苦笑しながら頷く。
「今、呼んでも何の解決策にもなりませんし……」
 だからとりあえず持って帰ろうと思う。タコと一緒にと、彼は言う。
「なるとも。そなたは解決法を既に得たではないか」知恵者は笑った。「それは今の竹内の姿だ」
「んーっと今のですか……」
「今、まさに」
「えっとひとまず買います」
 言われた事はよくわからなかったが、まあ、買うのはもう変わらない。ロンは軽く頭を下げてぬいぐるみとタコをもらっていく。たこが、きゅー、と鳴いた。
 知恵者が笑って手を振る。ロンは片手を振った。
「知恵者さん、ありがとうございましたー」


 4

 やってしまった。そんな風に、しばらくした後で思った。
 ふうとため息をつく。竹内は一人でぼんやりと道を歩いていた。空は青く、道は静かで、人気がない。後ろから彼が追いかけてくる気配はなく、監視者のいる様子もない。ただ、どうにも緊張は抜けないし、警戒心と言うなの蛇がその持ち上がった首をおろす様子は見られない。
 まあ、最後のあの様子から、十中八九追いかけてくることは無いとは思っていたけど。
「本当にない、か」
 拍子抜けと言うよりは、ちょっと気まずくなってくる。勿論、あのときの行動に後悔はない。そうするべきだったと思ったからしたまでだ。ただ――
 こういう出来事になってしまった、ということ自体は、少し後悔があるのだけれど。
「ああもう。何でこうなるかなぁ」
 歩いているのが面倒になり、道の脇に適当に腰を下ろした。少し離れた商店街から、人の気配が伝わってくる。彼は今頃どこにいるだろうか。何をするつもりだったのだろう。そんなことをぼんやりと考える。――よもやタコを買っていたとは思うまい。
 もともとうまくいっていた――わけでは、ない。最初にあったときから、うまく会話が出来ないなと困っていた。考えていることがどうにもおわずに、空回りしている感があった。あわせるのが難しい、というのだろうか。
 でも、そればかりというわけでもなかったか。
 体育祭の時は――まあやっぱりうまくかみ合っていなかったのだけれど、こっちが無理をしかけたとき、それを遮っていった。うまくは言えないけれど、あのときは、良い人だなと思ったものだ。
「けど、それも」
 本当はこういうことだったのかなぁ、と思って苦笑する。いや、違うのか? けど、何か隠しているのは確かだと思う。時々妙に他人行儀なところがあるし、気を使っている……というよりは、こちらの様子を見ている、といった感じもある。
 あれ、そうでもないか。むしろ、もっと自己主張が強くて、それでうまくかみ合わない事の方がおおい。こちらの様子を見る前に行動して、それで何かとバッティングしてしまったり……。
「あれ」
 何が本当で、何が嘘なのか、よくわからなくなる。そもそも、自分は嘘と本当を見分けられていたのだろうか?
 もしかして――。
 そんな風に考えた、時だった。
 ふいに、景色が変わった。

     *

 ロンが再会の場所に選んだのは、以前にも乗った観覧車だった。人気は無い。人気がないのか、単にそういう日なのかは知らないが、たとえ片手にタコを持っていても観覧車に向かうのは簡単だった。
 彼は四週分のチケットを二人分購入すると、タコも含めて二人分なのかな、と不思議がっているスタッフの脇を抜けてさっさと観覧車に乗り込んでいった。
 観覧車が揺れる。かすかに、きしきしと軋む音を聞きながらタコを反対側のシートに置き、ぬいぐるみを隣に置いた。
 そして深呼吸。どうしたものかと考えるよりも早く、もう決めたのだからと心の中でつぶやいて、ロンはぬいぐるみに抱きついた。

     *

 気付けば、ロンに抱きしめられていた。ぼんやりとした意識のまま、ああ、ロンさんだなーと思う。周りの景色は見覚えがある。――以前にも乗った観覧車だ。
「竹内君、さっき一つだけ言わなかったことがあるんだ」
「うわぁ」
 耳元で囁かれた声に、竹内は我を取り戻した。ちょっと背筋がぞくぞくする。というか、距離が近い。びっくりしてロンを見れば、彼は必死の様子で話し始めた。
「竹内君、話を聞いて! 前回の観覧車の時、竹内君、なんかよそよそしいっていってたよね。あの時とよさんの結婚式のこといってたけど、実は他にも隠してることあったんだ!」
「ここは」
 言いかけて、竹内は黙る。まあ、もういつものことだ、と思った。とりあえず話を聞くことにする。
「それは竹内君のことを男とか女とかそういったこと全然関係なしに大好きだってことなんだ」
「その割には……」
 反射的に言い返しそうになって、竹内はだまる。――今更だが、その
「うん、その割には?」
「大阪さんばりの距離ですね」
「う、ごめん、大阪さんってあんまりしらないの」困った顔のロン。「えっと、友情も愛情も含めて大好き、愛してますってことなんだけお」
 言い切って顔を真っ赤にしたロン。その額を竹内は押した。
「近すぎなんです」
「えっと意味通じてるよね?」
「ええ。ちゃんと」
 それはそれとして、ちょっとはこっちの話を聞いてほしいな、と思う竹内。ため息をついく。でも、彼は頑固だからなぁ、どうしたらいいんだろう……。
「えっとそのだから……ええっとね、だからして検索じゃなくて探索、捜索じゃない」
「はい」
「なんか色々聞いてたのはそれが理由で」
 軽く頷く竹内。流石にまあ、これを見せられて、疑えと言うのは無理がある。武器も持っていないようだし。
「鍋カーとかそういったのもなんかあったら竹内君と逃げるためで。じ、実は暑い時の鍋いやがってたから――毎回用意してたりするし。なんかけがしたらイヤだなって救急箱とか車に詰め込んでたり。ん、っとえっと」
 あたふたしながら言っていたロンは、ようやく落ち着いたのか言葉を切った。息を吸いながら、こちらの顔をのぞき込んでくる。まだ不安そうな表情。――こっちは疲れ切った表情が出ていないか心配だ。まったく。
「えっと……なんか言うこと全部いったような気が……する」
 その時だった。きゅー、という妙な音が聞こえてきたのは。
 はっとして辺りを見回す。すると、向かいのシートには真っ赤なタコがいて――わしゃわしゃと――シートを食べていた。
 食べてる?
「第4異星人!」
 銃を抜きながら立ち上がる竹内。言い終えるやいなや銃を撃つ。轟音と共に、銃弾がタコに食いついた。――否、逆である。タコは銃弾を食べると、さらに体を広げながら食事を再開した。
 わしゃわしゃ。食べる速度は減るどころか増えていく。銃弾は効かない。考えている間にもシートは完全に食い尽くされ、床や窓を食べ始める。このままではゴンドラごと食い尽くされるのは時間の問題である。
 緊張に背筋が冷たくなる。ああもうなんだってこんなことが。
 とっさにロンを引き寄せながら竹内は舌打ちした。
「小さいタコ?」
「なんてことだ。本物ですよ」
「わしゃわしゃって何ー? えっと何かあぶないのかな? えっと。ほ、本物だとなんかあぶないの?」
 完全に混乱しきっているロンの前で、タコがゴンドラを食べていく。ロンの顔が、引きつった。
「げ、食べたー」
「具体的にはこういうことです。銃じゃだめか」
 こんなことをしている間にもタコはどんどん体を広げて、吸収するようにゴンドラを食べていく。もう、半分は完全に喰われた。足場が傾き、バランスが崩れる。
「えっと、ここにマフラーならあるけど」
 言った直後、ロンが落ちた。莫迦、何やってるんですかと言う前にマフラーの端を握る。
「竹内くん、マフラーでなんか広げて。ぱらしゅーとがわりにー」
「マフラーがパラシュートになるわけないでしょ」
 頭痛いかも。歯を食いしばりながら竹内は周囲を見た。幸いなことに、下は海。まあ、どうにかなるかな、これなら。
「だってーそれしか思いつかなかったわけでー」
「考え方が女のこみたいだって言われたことは?」
 体から力が抜けていきそうなのを必死にこらえた。もう、愚痴の一つも言いたくなるという物だ。
「って、え、ど、どうかなーというかそんな話してる場合じゃないじゃないのー」
「僕は小言が言いたい気分なんです。貴方にはわからないかもしれないけれど」
「はぁ、なんというか小言ですか。――えっと確かにわかりません、はい」
 しゅんとするロン。竹内はますます体の力が抜けていくのを感じた。目の前ではタコがすごい勢いでゴンドラを食べている。さっさとしないと足場も無くなりそうだ。傾いたゴンドラで壁に手をつけつつ、竹内はロンを見た。
「貴方の考えは、稚拙すぎます。女の子ならさておき、漢だったらもっとしっかりしてください」
「はい、いや確かにわかんない事多すぎて、こうなんとかしようとするときは確かに」あわあわしながら答えつつ、ロンはかくっとうなだれた。「はい、もうちょっとしっかりします」
 そしてどうでもいい話をしている内に、マフラーが耐久限界を迎え始める。びりびりと、嫌な音が聞こえた。
「でも、確かリーダーをサポートしてくれるんじゃなかったっけか?」ちょっと反撃、とばかりにロンは見上げた。「って敗れる!?」
「ひっぱたきますよ」
「う、ごめんなさい」
「好きなだけじゃ男はやっていけないんです」
 いい加減引き上げないとまずいな。歯を食いしばって、マフラを引き上げる。なんとかロンを引き寄せると、気付かれないように息を吐きつつ壁に捕まらせた。それから跳躍。タコの方に向かって飛び出すと、新たな獲物を見つけた喜びに「きゅー」と鳴きながら腕に食らいついてくる。
「一本くらいならくれてやりますよ」
 笑いながら言う。事実、この状況で腕一本くらいなら安い物だ。海に落ちた直後、こいつを封じてやる。
 そして竹内は、タコと共に海に落ちていった。


 5

 ロンはすぐに下界に降りていった。といっても、流石に飛び降りるわけにも行かず、観覧車が降りきるのを数分ほど待たなければならなかったが。
 下界に降りてから全速力で走る。落ちていった場所は覚えていたので、すぐにその方向へと走っていった。すると、もう全部片付けたのか、全身ずぶ濡れのまま、片腕となった竹内がこちらに向かってくるのが見えた。
 さらに勢いをつけて駆け寄る。竹内は疲れ切った表情だったが、こちらを見ると真剣な表情で睨んできた。
「竹内君大丈夫?」
「なんでこんな危険なものを!」
 あー、うん。そうなるよね。ロンも内心で頷きつつ、とりあえず思ったことを口にした。
「えっとなんでって言われてもその……なんか竹内君と一緒についてきた? っていうことかな? なんかわかんないけど竹内君呼ぶアイテムと一緒についてきたというかなんというか」
「…………」
 沈黙されてしまった。
 でも確かに、正直に話すとすごい話だよな、と思った。ついでに言うと、これで納得してくれる気がまったくしないこの不思議。
 正直って、時には弱いんだなと思った。
「正直にいおうとするとなんか説明になってないよねぇ」
 苦笑するロンに竹内は真剣な表情のまま言った。
「今度から、こう言うのに手をだすのはやめてください」
「はい、気をつけます」こくんと頷くロン。それからやや心配そうな表情を浮かべる。「えっと、腕、大丈夫?」
「…………」
 竹内はじっとロンを見た後、念を押すようにもう一度口を開く。
「約束ですよ」
 そして限界だった。竹内は失血で、倒れた。

     *

 名前を呼ばれるのを聞きながら、もう駄目、とばかりに竹内は倒れ込んだ。腕一本くらいならくれてやると言ったが、だからといって、それによるダメージまでは無視しきれない。ロンさん、慌てずに対応してくれるかなぁ、と少しだけ考えた。
 他にも、腕をどうしようとか、次に会ったときどうしようとか、少し不安になる。
 次?
 おかしくなる。ほんの少し前までは、もう二度と会うまいとか、そんなことさえ考えていたのではなかったか。あれだけ警戒して、嫌われてさえいたかもしれないというのに。
 なんというか、ずいぶん間抜けだなぁ、と思う。
 間抜けと言えば、ロンさんも、本当にあれだ。というか、なんでタコなんか買ったんだろう。いや、おまけでついてきたんだったか。それにしても受け取ることはないだろうに。
 ただ、まあ。
 二つわかったことがあるから――とりあえず今回は、それでよしと、しようかな。


 6

 その後。竹内が新しい腕を手に入れたのはこれより二日後のことだった。ちなみに、腕の先は着脱可能でそこには銃が取り付けられているという素敵仕様。
 ――いやまあ。格好いいからいいけど。普通文句言われませんか?
「なぁに、そなたには必要だろうと思ってな」
 そう言ったのは知恵者という名の人物である。彼は大きな顔を広げて笑いながら、病院のベッドに座っている竹内に言った。
「ああいや、もう竹内じゃなかったんだっけ」
 よくはわからないが、運命というか、そういうものが変わったらしい。だからもう竹内ではなくて、銀の腕の優斗。まあ、人生にはそういうこともあるのだろうと納得しておくことにした。
「それで? 仲直りの方はうまくいったのかね?」
「え? ……あ、そういえば知恵者さんだったんですね、僕を呼び出すぬいぐるみを売ったのは」
「タコは、うまかったか?」
「食べられるところでしたよ! というか、なんであんな危ない物を。今度こういう真似したら――」
 許しませんよ、と言いかけて、外しっぱなしの己の手を見て口を閉ざす。なんとも言えない苦い表情をする優斗に、知恵者はもう一度笑いかけた。至極楽しそうな笑い声。すさまじく反論したかったのだが、なんとも言いにくい。優斗はとりあえず手を装着してため息をついた。
「まあ、うまくいったようで良かったではないか」
「わかってるなら聞かないでください。まったく」
「ははは。だが、我はすでにわびはしたつもりなのだがな」
「ええ。腕のことは感謝してますよ。すぐになれると思いますし、そうすれば生活にも困らないですからね。だけどそれとこれとは……」
「ふむ。傷物のままの方が心配してもらえて良かったか?」
「そんなこと言って無いでしょう! って、あ……」
 それはつまり、そのままだと彼が気に病んでしまうだろう、と言う事か?
 またやり込められた。優斗は再び苦い顔をして沈黙する。ついでにいえば、自分のことしか最初に思い浮かばなかったことが恥ずかしくもあった。
「修行しないとな。まだまだだ、僕は」
「ふむ。ならば、良い心当たりがあるが。紹介しようか?」
「なんか嫌な予感しかしないんですが」
「そう褒めるな」
「褒めてませんよ! ――でも、まあ。よろしくお願いします。たぶん、あなたの言うことはそんなに間違ってないと思いますから」
 それに。今回のようなことは、もうしない。
 次は、臆病に震えてああいう追い詰め方はしない。第4異星人に襲われたくらいで、ああいう危険な目にあわせることもしない。大体ロンさんは、こっちが危険なところにいても追いかけてきそうだし、その上強情だからちょっとやそっとのことじゃあ退いてくれない。
 なら、することはそう多くない。まず最初に、どうにか彼を送り返す方法を見つけること。
 もう一つは、そんな事しなくてもいいように自分を鍛えることだ。
 それにはまあ――この腕も、都合がいい。
「ふははは。それが良かろう」
 何か考えている風の優斗を見て、知恵者は何もかもわかっている風に笑った。
 優斗は答えずに、がっくりとうなだれる。その人の笑いは、なんとなく、気がそがれる。そんな気がする。

 まあ、一つわかったことがある。
 とにかく、あの人は戦いに向いてないから、危ない目にあわせちゃいけない、という事だ。

      *

 やれやれ、と知恵者は思う。まったく彼らは不器用だ。だがまあ、何でも器用にこなせればよいと言う物ではない。彼らはまだ子供だ。勉強すればいい。
「まったく。そなた達はもっと素直になった方がいいな。気の使い方なぞ、人それぞれであろうに」
 だが、こうこぼしてしまうのは仕方のないことだと思わないか?
「なに言ってるんですか?」
「なぁに。こっちの話、だ」
 言って知恵者は席を立つ。さて、次の場所に行くとしようか。我にはまだまだすべきことが山積みだ。





作品への一言コメント

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  • 読んだ後の一言目「うわっ、普通に読み物として面白い!」 という感想でした(笑) 大分前のログとはいえ、読み応えアリで次への複線もアリーでよかったです。依頼の時は前半も書いてもらってOKですよーっと書いておきながらも実は少しだけ不安だったのですが。(試練突破後の小笠原をするまでは前半ログ読むだけでダメージきてた) そんな心配する必要もなく楽しめました。また次の機会があればよろしくお願いします。(ペコリ) -- 銀内 ユウ@鍋の国 (2008-04-13 21:08:12)
  • このたびはご依頼、ありがとうございました。楽しんでいただけたようで幸いです。や、竹内君難しいです(笑) それでは、またのご依頼をお待ちしております。 -- 黒霧@伏見藩国 (2008-04-13 21:32:59)
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最終更新:2008年04月13日 21:32