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  *  *  *

「…いっ……あ…ああっ、ん、あ、あっ…」

しんと静まった病院跡に、貴和子のかみ殺す様な声だけが響き続ける。
当初、全身を撫でる様な手つきだった鉢巻き男の指が、そして手が、
段々と力強く、そして一歩一歩核心へと近づいていく。
それに連れて、貴和子の全身はやたらと熱を帯びて白い肌が赤みがかり、
息も乱れて、何より貴和子自身が内からこみ上げる熱いものを持て余して心も体も身悶えしている。

「…あ…う…あぁ…やっ、あ…」

懸命に何かから逃れようとする貴和子だったが、鉢巻き男の指は吸い付く様に貴和子の全身から
狙いの中心部へと強く弱く埋め込まれて離れようとしない。
その度に、貴和子の食い締めた唇が解れて熱い吐息と甘い声がたまらない様に溢れ出す。

「…や…やぁ…ああっ」

そうしている内に、両足の間に置かれた洗面器が、又、パタパタとリズミカルに叩く音を立て、
その度に、貴和子は泣き崩れる寸前の様な声を上げながらも鉢巻き男の手管が、
その指使いがもたらす甘い感触がそれを許さず、貴和子の心をより深い絶望へと引きずり込む。

「やっ、やあぁ…おね…あ、やあぁっ…」

泣き出しそうな貴和子を前に、大方の前奏を終えた鉢巻き男は、
ぎゅっと拳を握って右手をストレートな本丸攻めに投入する。
既に十分前準備で高められ、熱く膨れあがった硬い粒を、
熱い自家製蜜をたっぷりコーティングした指でそれでも繊細にしかし直接的に撫で回す。

そうしながら、他の指はぐいっと、硬い蕾の向こうで蜜に濡れた可憐な花びらを一杯に押し広げる。
いっそ脳天まで突き抜けようとするそのタイミングを絶妙に外しながら、
鉢巻き男の指はくりっと硬い一点とその周囲を弄び続ける。
そして溢れ返る女の蜜の通り道を中指で刺激し、或いはその指を引き抜いて広く通路を確保する。
その度に、アルマイトの洗面器が鈍い金属音を響かせて、貴和子は発作的に舌を噛みそうな恥辱に貫かれる。

何故か比べものにならない程の快楽濃度であると言う事はこの際おいておいて、
いっそ時々自分でしている時の様に最後まで到達してくれればまだ楽なのだが、
「自動販売タイムマシン」で購入した「ジゴロ」の「能力カセット」を挿入した
鉢巻き男の指はその直前ですいとポイントを外れ、周辺から中心へと塗り固めていく。

決して信じたくない事だが、このままもう少しこの状況が続けば、
何か自分が、それ相応に女として、成熟した経験を積んだ身の覚える所として
とんでもない事を我が身が求めそうな、その事を貴和子は心底恐れていた。

「ああんっ」

そんな懸命の葛藤の最中、貴和子は何か素っ頓狂なぐらいに素直な声を聞いた。

「あんっ、ああっ駄目ぇはあっ、ああんっ」
「いひひひ、このぷりぷりのおっぱいたまんねぇなぁ」
「あんよもむっちりして、ほらここまで濡れ濡れびしょびしょだぜおい」

そちらでは、床に這わされたはるみに黒覆面と黄覆面が取り憑いて、
隠す所の無い瑞々しい裸体を好き放題に弄んでいる。

はるみもはるみで、恥じらいの仕草を見せてはいるものの、
快楽を羞恥する何かが、完全ではないが大きく崩れてしまっている、
そんな状態で甘い声を上げ身悶えして男達の手を受け容れている。

貴和子にとっても色々な意味で大切な娘、汚い手で触らないでと衝動的に叫びたくはなったが、
それをやっても事態が悪化する見込みしか見えない。
そして、はるみが壊れてしまっているその気持ちも分からないではなかった。

「ああっ!」

大きいのが来た。蜜塗れの指がつるりと強めに突起全体を通り過ぎた感触と共に、
貴和子はのけ反る様に声を上げる、が、まだ足りないもどかしさを覚えてその欲求を必死に否定する。

「ああっ!やあっ、あああっ…」

最早、洗面器には止め処なく滴り続け、じゅっじゅっと音を立てての、
それでいて最後の繊細さを忘れない指使いに晒されながら、
一度奪われたラインを押し戻す事は、貴和子には出来ない。
この有様を、卑劣な男達はニヤニヤ笑って見ているのだろう。

それは、まだいい。もっと、心の底から恐れている事があるのだから。
そして、鉢巻き男は貴和子の黒髪の香りを吸い込む様にしながら、
更なる囁きを貴和子に吹き込む。

  *  *  *

「…あは…あ…ちょーだぁい、はるみのま○こにぃ、
おっきぃおち○ちんぶちこんでちょーだぁい」
「ああっ、ち、ち○ぽち○ぽち○ぽぉ、貴和子のおま○こに、貴和子のおま○こにち○ぽ、
貴和子のおま○こにぶっといち○ぽずこばこ突っ込んでえぇ」

美女と言ってもいいうら若き二人の女性が、
ベッドの縁を掴み、形のいいヒップと、
その奥で鮮やかに花開き熱い蜜の滴る所をそのまま視線に晒しながら、
くねくねとそのヒップをくねらせて懇願し続ける。

「ああっ」

そして、鉢巻き男が、貴和子の黒髪をガバッと鷲掴みにして持ち上げた。

「い、いたっ」

既に媚薬と反則的指技で半ば正気を失っていた貴和子も、
さすがにこの激痛には声を上げながらベッドに投げ出される。
無論、今までの仕草は、雅彦を人質にとられて強制されたもの。
今はベッドから引きはがされて乳房を掴み放題にされているはるみもそうである筈だ。

「…う…あっ!…」

そのまま、ベッドの上で四つん這いにされた貴和子は、
女性として一番恐れていた事が、その一撃をもって今始まった事を痛感する。

「や、あっ、あ、あああっ」

壁に向けていた尻を抱えられ、勢いよくそれは突き入れられた。
あの肉を叩く音が響き、貴和子の背後から、ぐちゅっぐちゅっと練り込む音と共に荒々しく出入りする。
その度に、自らの体の奥からこみ上げるものに貴和子は必死に蓋をしようとする。

「や、あっ…ひっ!?」

だが、その蓋もいつ外れようかと言う所までに追い詰められていた時、
鉢巻き男は貴和子の心に最後の追い込みをかけていた。

「あああっ、や、やああっ、あっ、あああっ!!」

鉢巻き男は、激しい出し入れで貴和子を翻弄しながら貴和子の両手首を掴み、
鉢巻き男の両肩方面へとぐいっと力を込めて持ち上げる。
そうやって、上体を反らした体勢にされながらも、
下半身ではずちゅっずちゅっと貴和子自身の液体をこね回しながら男が出入りを続けている。

元々、膝をつかない四つん這いだった事もあって、
脚は大きく開いていてその中心の出入りは正面から丸見えの筈だ。
そして、もう、貴和子が押さえ付けようとしていたものも限界を迎えていた。

「おらあっ、どうだぁ、どうだぁ貴和子ちゃんよぉっ、
イヘヘヘすっげぇぐちゅぐちゅいってるぜぇ彼氏のフニャチ○よりよっぽどいいだろうああっ!!」
「あ、ああ、っ、いいです、ああっいいですああっ
強姦魔様のぶっといち○ぽが貴和子とってもとっても気持ちいいのぉ
貴和子強姦魔様の逞しいち○ぽでイッちゃうのイッちゃうのおおっ!!
やだあっやあっやだぁ見ないで見ないでああっ、やあああっあっああっやあぁーーあぁぁ………」

囁かれた台詞を反芻しながら、いつしか貴和子は黒髪を振り乱し錯乱としか言い様のない有様で絶叫する。
そうしながらも、鉢巻き男の突き上げに合わせて別の声が突き上げられている事はごまかし切れない。
そして、一際気合いの入った一撃と共に、貴和子はだらりと伸ばした舌先からベッドシーツに粘液を垂らし、
関節が抜けかねない状態で両手首を掴む手にがっくりと体重を預けていた。

「や、あぁ…ぁぁぁ…」

優しく、と言っては語弊のある、ケガをしない程度にその顔をベッドに投げ出されながら、
終わった、と、貴和子は思った。
命まではとられないのなら、辛い事は山ほどあってもこの災厄も前を向いて乗り越えられる。

ついさっきまでそう思っていた。
イザとなったら男らしい、だが、底抜けに優しい雅彦。
だから、只こういう、他の男の獣欲に汚された、それだけなら雅彦も。

だが、女として、他の男に対して、しかも雅彦の前で、
それは決して雅彦以外の男に許してはならない声見せてはならない顔。
自分自身が一番よく分かっていた。
それは理屈以前の問題。雄としての縄張りの最後の一線。
むしろそういう意識が無さ過ぎる所のある、それがちょっと難とも思えた雅彦でも、
最後の最後には譲らない「男」である。その事も又、大事にされているが故に分かっている事だった。

  *  *  *

「やあっ、やあぁあっ、あ、あっ、ああぁーっ…」

ベッドの上で、貴和子が茶覆面に犯されていた。
最初はベッドにうつぶせに這わされて背後から犯されていたが、
その内、貴和子は後ろ手錠を填められて身を起こされた。

「おおっ、すっげぇー丸見えだぜぇ、ほらぁぐちゅぐちゅにとろけた
貴和子のおま○こに俺様のがズンズン突き上げてんぜぇひゃっはーっ!」
「やっ、やあっ見ないでやあ、ああっ、やあっ、ああぁー…」

下からズン、ズンと力強い突き上げが来る度に、
貴和子の唇からは勝手に声が溢れ出してしまう。
侵略されたその部分からは、卑猥にかき回す音が絶える事なく鳴り響き、
突き上げられる度に貴和子の体も又、それに反応する様に自ら上下して、
キュッと上を向きながら柔らかく膨らんだバストがより大きく縦揺れを見せる。

「や、あ、あーっ!あぁー…」

貴和子の顔がガクリと下を向き、
その背後でビクビクと震えていた茶覆面が貴和子の黒髪の束を掴んで引っ張り戻す。

「おーおー、また頭ん中真っチロんなっちまったか貴和子ちゃん。
濡れ濡れおま○こ丸見えでずぷずぷ突き上げられるのがいいってよ、
あんあんいい声でよがり泣いてたからなぁ貴和子ちゃんなぁー」
「あ、あー…」

普段は気丈に見える貴和子が、子供の様な泣き声を上げる。
目の前では、雅彦が下を向いて首を僅かに横に振る。
貴和子には、その顔を正視する事など出来ない。

  *  *  *

手錠が外され、貴和子はベッドの下に引きずり下ろされ、
されるがまま、やや爪先立ちの体勢で開いた脚を伸ばし、
その両手はベッドの縁に着ける。

「ん、んっ!」

荒々しい侵略の一撃に、貴和子は辛うじて声をかみ殺す。
今まで、このほんの短い時間為す術がなかった様に、
又、自分の体が意思を裏切り女として、そして男としても最大の裏切りと屈辱を晒す。
その事は避けられない。既にそんな諦めが貴和子の心を支配しようとする。

「は、はるみっ!」

思わぬ声に、貴和子はぞろりと垂れた長い髪の向こうを何とか見ようとする。
丁度、貴和子の斜め後方では、猿轡を外された雅彦の足下から全裸のまま、はるみが伸び上がろうとしていた。

「ああっ!」

その声は貴和子の前後から聞こえた。
見ると、ベッドの上には無造作にノートパソコンが放り出されていた。
そのノーパソは雅彦の周囲で撮影しているデジカムとケーブル接続されてノーパソのディスプレイに
撮影された映像音声をそのまま映し出している。

その画面の中では、はるみが雅彦のトランクスを足下までズリ下ろした所だった。
貴和子は思わず目をみはる。無論、婚約者としてその、
雄々しく求める極限の状態を含めて知らないものではなかったが、
それでも、グロテスクなまでにパンパンに膨張しながら透明な液体で半ばまで濡れ光っている。
それをドアップで目の当たりにする機会と言うのはなかなか無いものだ。しかも、この状況で。

「ヒッヘヘヘ、彼氏なかなか立派なモンおっ勃ててるじゃねーの。
こーんな可愛こちゃん二人がかりで最強過ぎるエロエロショータイムだからなぁー」

鉢巻き男の言葉に、雅彦はくうっと喉を鳴らして下を向いた首を振る。

「ああっ!」
「おおっ、ますます締まってぬるぬる溢れて来やがったぜぇー、
やっぱ、彼氏のビンビンので発情したかー、俺のも負けちゃいねーぜおらあっ」
「や、ああ、やっあああっ!!」

改めて誰の前での屈辱かを思い知らされ、その上でなお、逆らう事が出来ない。
心が沈み込みそうなその時、新たな声が何かを突き破る。

「ああっ!はるみ、や、やめろっ!」

ノーパソの画面に、その瞬間貴和子の目は釘付けになった。
拘束されたままの雅彦の制止の声にも、はるみは生気を失った虚ろな瞳を「そこ」に向けるばかりで、
そして、はるみの手は「そこ」を柔らかく握って上下していた。
画面越しにも、その柔らかで優しい手つきは貴和子には手に取る様に分かる気がした。

「あ、んんっ、あああっ!!」

そうしている間にも、既に止め処なく溢れ返った女の部分をぐちゅぐちゅとかき回し、
激しく尻肉を打ち付けての男の出入り、荒々しい侵略は貴和子の背後から荒々しさを増して繰り返される。
その度に、貴和子は勝手に動く体を前後させ、求める様に腰を振りながら
半ばベッドに載った黒髪を振り乱すのも抗いの意図であるのか分からなくなりつつあった。

「や、やめっ、はるみ、あ、あぁーっ」

貴和子の髪の毛がぐいっと掴まれ、ノーパソに顔を向けられる。
画面の中では、雅彦の肉体、そして、はるみの白い掌に包まれはみ出した所から、
正に脈動すら見える勢いで噴き出し迸るまさにその時が映し出されていた。

「おおっ、すっげぇ勢い、丸で噴水だぜ。
オカズが新鮮だと違うねぇ、妹ちゃんのお手々がそんなに気持ちよかったってかぁ」
「あ、あぁーっ」

俯く雅彦の前で馬鹿話を披露しながら、鉢巻き男がはるみに何か囁く。
その、最悪のタイミングに、貴和子も又強烈な一撃を受けて敗北の声を上げる。

「くふっふっふっ、彼女も彼氏のライブな生発射映像で火ぃ付いたみてぇだなぁ」

又、貴和子の中で男がその分身を震わせて欲望を果たしている。
その事が女性にもたらす恐ろしい結果も何か遠い事の様な。
元々が気丈だからこそ、余りの情けなさにただただ泣きたかった、が、それも出来なかった。
そして、チラッと視線を上げたノーパソの画面の中では、
はるみがまず自分の右手をぺろぺろと舐めてから、
再び這いずる様にして雅彦の下半身に身を寄せる。

「やめろ…はるみ…やめろ…」

譫言の様な雅彦の言葉の中、画面の中ははるみの横顔のアップだった。
まだ、半ば以上力を保っている雅彦の男、
はるみはそこに舌を伸ばし、ぺろりぺろりとまずは清める様に舐め回す。

「は、はるみ…あくうっ!」

思わず呟きが漏れた貴和子が、又、苦痛ともなんとも言えぬ声を漏らす。

「ひへへ、まだまだだぜ彼女、
貴和子ちゃんのおま○こは俺ら強姦魔軍団のビンビンち○ぽ中出汁連打連打連打で
腰抜けるまでイカセまくっちゃうからさぁっ!!」
「やっ、あっ…」
「ああっ」

椅子に座ったままの雅彦がうめき声と共にのけ反る。
その顎の下では、はるみが雅彦の下半身に被さる様にして、
その下半身で昂ぶり返った彼の分身をその口の中にすっぽり呑み込んでいた。

「ん、んふっ、んふふっ」
「だ、駄目だぁ、はる、みやめっ…ん、くっ…」
「ひへへっ、おー、お兄ちゃん二回目なのに一杯出したねー、
妹ちゃんのお口がすっごい気持ち良かったんだねー」

鉢巻き男が、雅彦から離れたはるみの顎を掴む。
唇から溢れそうな、実際たらりと一筋溢れ出しているその中がデジカムで撮影され、
内側でどろりと波打っているものが丸見えな口と顔のアップが交互に画面に映し出される。

その映し出されたはるみの顔は、普段は快活な大きな瞳の焦点は合う事がなく、
全体にどこか微笑む様な緩みすら浮かんでいる。
はるみは黙って上を向き、ごくんと一息で飲み下す。
ぺろりと唇を舐める。

「あ、ああ、はる、み…」

雅彦の股間に顔を突っ込んで、
べちょべちょに唾液に塗れて力を失った部分をぺろぺろと舐め回すはるみを前にしても、
雅彦はかける言葉を失っていた。

当然、それが強制されての事だと言うのは考える迄も無い。
何も出来ない、どうする事も出来ずに只只大切な女性達の前で無様を晒すだけ。
元々心優しい、そして諦めの早さと同義の理性的な物わかりの良さの持ち主である雅彦としては、
最早こうなったら少しでも彼女達の負担を減らす事しか、無力な自分には出来ないのでは。
そんな心境にも近づいていた。

雅彦の男が形だけでも硬度を取り戻し、はるみがゆるゆるとそこを離れる。
ほんの僅かほっとした様な、そんな雅彦の前にはるみは立ち上がった。
雅彦の喉が、ごくりと動いていた。

そこには、一糸まとわぬ姿の美女が、何かこの世ならぬ物憂げな雰囲気を帯びて立っていた。
どこか物憂げでありながら、顔立ちはむしろ活発さを思わせる美貌で、
何一つ隠そうとせずさらけ出しているそのプロポーションも垂涎の魅力と言って良かった。

そして、それがはるみであると言う知識的には当たり前の事実と繋がっても、
むしろだからこそ、この異常な状況がもたらす動揺は確実に雅彦の心を揺さぶっていた。
ここまで、肉体は存分に反応してしまっているが、全く肉体だけ、と言う事でもない。
その奥底には男としての感情が一片たりとも存在しなかった、と言えば嘘になる。

元々、はるみは女性として平均以上に魅力的である。
可愛い妹だと気の置けない友人にからかわれる事もあったが、その事は雅彦も認めている。
思春期を間近に過ごして来て、
そんなはるみに女の匂い、男としての衝動を感じた経験も否定はしない。

が、もちろんそれはごくごく良識的な範囲内の事ではあった筈だし、
こんな時だからこそ、肉体的な事はとにかくそれは力の限り大切にしなければならない筈だった。

そんな雅彦の理性を、普段の快活な妹とは一変した、
丸で民話の幽女の様ですらあるはるみの雰囲気が闇の向こうに吸い尽くそうとしていた。
どこか取り留めの無い雰囲気でありながら、目の前に迫るのは決して幽霊ではない肉体そのもの。
間近にいるからこそ決して見る事の許されない、
そしてそれは自覚すら無い、生涯やり過ごして当然のほんの僅かな理性の狂いを男にもらたす。
それをこうして目の当たりにした時には、余りにも見事に魅力的な女性として成熟していた。

それが全て目の前に露わになっていると言うあってはならない、だが消し去るにはその実体が強すぎる。
そんな振り幅の激しさは脳内の言語検索能力を徹底的に引っかき回すに十分だった。
ひたっ、と、雅彦の腿に置かれる掌。顔を上げると、
ほんの僅かに緩む、微笑みにも見えるはるみの顔。瞼の向こうで僅かに、だが妖しげに輝く瞳。

「駄目だ、絶対に駄目だっ!!」

との叫びが雅彦の喉に引っ掛かったまま表に出ない。

「や、やめ…はる…み?…はるみ、や、やめっ、はる…あ…ああっ…」
「あ、んっ、ああああっ!」
「んんんっ」

その感触、とろける程にジューシーに潤った中に呑み込まれながらのきつい締まりに、
雅彦は歯を食いしばって耐えた。
きゅっと上向きに膨らんだ形のいい膨らみが、はるみの動き、はるみの声、
何よりも雅彦の下半身にダイレクトに伝わる動きと共にぷるんぷるんと上下に弾みを見せる。

雅彦の脳を揺さぶる様な吐息、かすれる様な甘い声が、断続的にはるみの唇から溢れ出してやまない。
身も心もくらくらと揺れ動き、目の前でバネの様に弾む白い裸体を衝動的にぎゅっと抱き締めようとする、
それを阻止する手錠の痛みに、雅彦は戦慄と心からの恥辱を痛感する。

「あ、は、あああっ、お、あおおっ、にぃ、ああんっ、
は、ああっ、さ、ん、ああさひ、はおおっさひおおっさんっ」
「や、くっ、はる…」

「のぉ…ああっ、あいってぇ…さひ…おぉさんのぉ…はるみのぉ…
あ、ああっ入って、ああっ、入ってるぅ…さんのがぁはるみ…中でぇ…あ、ああっ、ああああっ!!」
「だ、駄目だっはるみ駄目だっ、はる、みっやめっ、あ、ん、くっ、あ、あぁー…」

情けない、そう思われても仕方のない雅彦の声が、終わりを告げる。
男の構造、もちろん雅彦の、そんな事などとうに知っている貴和子は、
それは懸命に、全てを傷付けまいと懸命に闘い抜いた証である事を、貴和子の頭は理解しているつもりだった。

それは今、喉の奥から甲高くも甘い、
つい先日まで一人の女として十分な幸せを満喫していた自分にもよく分かる一声を溢れさせ、
そのまま健康的に伸びやかな裸体をピンと反らしてそして
柔らかくも弾力溢れる膨らみに顔を挟み込まんばかりにガックリ脱力したはるみに対しても、
理解しているつもりだった。

「あ、あ…あ…く、うぅ…」

目の前のノーパソに映し出されるすぐ斜め後ろの光景を見せつけられながら、
もう何人目か、見も知らぬ顔も分からぬ男たちにひたすら蹂躙され、
ベッドの縁を握り、大切な人々に尻を向けてその尻をそんな男共に抱えられ貫かれても何も出来ず、
そしてむしろ肉体はそれに迎合し続けている有様。

何度も何度もキャストを交代しながらも、男の腹がそんな貴和子の尻を叩き、
そして様々な体液に塗れた中に新たな男の塊がねじ込まれ練り込まれる、その音だけは響き続ける。
そうしてもう何人目か、何度目か、そんな野蛮な蹂躙が貴和子の身も心も追い詰め、汚そうとしている。

「ん、うぅ、あ、や、あ、あぁ、あー…」

ズン、と、一際激しい突き上げと共に、黒髪の流れる貴和子の背中が大きく反り返る。
そうだ、その全ては斜め後ろから丸見えの筈だ。
今すぐにでも死んでしまいたい自分の姿、自分の声、その全ては筒抜け。

改めて思い知らされる。思い知らされながらも、
むしろその事が感覚を研ぎ澄ましている様な救い様の無い感覚。
ベッドの上に上半身だけ倒れ込む様にして、ベッドの縁から離れた右手できゅっと左手の甲を握る。
顔からのあらゆる体液をシーツに染み込ませる貴和子の今日この頃であった。