ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

使い魔は今すぐ逃げ出したい-22

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やれやれ何とか決闘を回避できたか。さすがに人前じゃ聞き分けが良さそうだしな。
「き、きみだけがわかっていても僕がわからないんじゃ意味がないだろう?だから手合わせはするべきだよ!」
前言撤回。かなり聞き分けがない。
「私の実力はそれなりに腕の立つ剣士だと思ってください。それでは朝食時にまた会いましょう。では。」
「ちょ、ちょっとま……」
ドアを素早く閉め鍵をかける。しつこい男だ。私がはっきりと拒絶していたのはわかっていただろうに。
ベッドに向かいデルフを手に取る。そしてベッドに腰掛けながらデルフを引き抜く。
「よお。おはよう相棒」
「思い出したか?」
「ひでえ。俺のあいさつ無視するなんて。でも許す。おめえは相棒だかんね。何だかんだいっても俺のことは認めてるのは昨日わかったし」
本当に朝っぱらからよく喋る奴だ。
「五月蠅いぞ。少し黙れ。私は思い出したのかと聞いているんだ。何のことかわかっているだろう」
「わかってるって。『ガンダールヴ』のことだろ?少し思い出したぜ」
「何をだ!?」
まさかこんなに早く思い出すとは!
「『ガンダールヴ』って聞いたときからなんかこう、頭の隅に引っかかってたんだけどよお。一晩思い出そうと考えてたらわかったんだ。
俺は『ガンダールヴ』に懐かしさを感じてんだよ」
「はあ?」
「だ・か・ら!懐かしさだって言ってんだろ!」
「そんなもん思い出したって言わねえんだよこの駄剣が!」
チクショウ!ただの懐かしみなんぞ有益な情報になりはしない!やはり少しずつ思い出させるしかないか。
「なんだよなんだよ!必死こいて思い出したんだぜ!懐かしいってことは俺が昔にガンダールヴと何らかの関係があったってことだろ!重要な情報じゃねえか!

「お前がガンダールヴと関係があったなんてわかってるんだよ」
「あ、そっか」
「期待して損した」
やれやれ、デルフをしまうか。鞘に刀身を入れる。
「そうだ!相棒相棒!実際に俺を使ってみたらなんか思い出すかも!ほら、知ってると知ってないとじゃ全然違うからな」
「……」
なるほど一理あるな。
「わかった。昼にでも訓練ついでに使ってやる」
そう言ってデルフを収める。
その後暫らくしてから朝食に呼ばれる。朝食は今までに食べたことないものだった。
今まで食べたものといえばルイズから出される餓死しろと言わんばかりの質素な食事と厨房の賄い料理(十分美味いがな)だけだ。
朝食は確かに美味かったが少々こってりしていてそんなに食べれなかった。朝食べるもんじゃないぞ、どちらかと言えばディナーだ。
さらに朝食の場でもまたワルドが手合わせして欲しいと言ってくる。
丁重にお断りしておいた。ただその時ここの中庭に錬兵場があったということを聞いたので訓練はそこでしようと思った。
その後も何度も何度も朝食の席で決闘を申し込まれたが断っておいた。
ワルドがあまりにしつこいので見かねた周りがしてあげてはどうかと言ってきたが断った。
朝食を食べ部屋で休んでいると、部屋がノックされる。
ドアを開けてみるとワルドだった。何も言わずドアを閉めた。
その一時間後ぐらいにまた来た。無言でドアを閉めた。それが何回か続くとワルドはギーシュに怒られた。
「きみたちうるさいよ!休みの間ぐらい静かに休めないのかい!」
何故か私も一緒に怒られた。たしかに一緒の部屋だからうざいだろうな。
しかしギーシュに怒られるのはなんとなく屈辱的だ。気晴らしに枕を投げつけておいた。
何か言ってきたが知らない振りをしておいた。


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