ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

DIOが使い魔!?-6

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匿名ユーザー

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四人は目の前の出来事に我が目を疑った。
そこでは世にもおぞましい光景が広がっていた。ゴロリンと横に転がっている生首の切断面から、植物の蔓のような、しかし人間の肉を連想させる生々しい触手が、無数に生えてきたのだ。
それに伴う"ビュルビュル"という嫌な音も相まって、四人は嫌悪感も露わに身構えた。
何もかもが未確認な生物なのでソレが次に起こす行動が予測出来なかった。
---ドスドスドスッと触手の何本かが地面に突き刺さり、それを支えにした生首が宙に浮かび、四人を見下ろす形となった。

「GRRRRRR……」

低い唸り声に四人の産毛が逆立った。
どう考えてもこちらと友好的な関係を築くつもりはなさそうだ。
そもそも理性があるのだろうか。
--考えている暇はなかった。
目の前の生首が、こちらに向かってすさまじい速度で無数の触手を伸ばしてきたからだ。

予想以上の触手の多さに、キュルケは内心舌打ちをした。
---さっきよりも増えてるんじゃない…?
苛立ちながら炎の魔法で応戦する。
しかし…

(~~~~ッ!!的が小さすぎる!)

真正面から向かってくる無数の触手は、対象から見れば点にしか見えない。
狙いが絞れないのだ。
そのうえ、うまく狙いをつけても、触手はヒョイヒョイとそれをかわしてしまう。
驚異的な反射神経だった。
ならばと、キュルケは後退しながら生首に向かって火+火のフレイムボールを放った。
完璧に捉えたそれはしかし、触手が身代わりになることによって防がれてしまった。
どうやら、あの生首が本体のようだ。
そう判断したキュルケは後ろの二人に呼びかける。
「二人とも!あの生首よ!」

それだけでキュルケの意図を汲み取ったタバサとコルベールは、魔法を生首めがけて掃射した。

後のことは二の次にした、全力攻撃だった。

しかしタバサとコルベールの魔法は、先ほどキュルケが焼き払ったと思われた触手に悉く払われ、防がれ、無力化されてしまった。
呆然とする二人。
一瞬攻撃の手を緩めてしまった。
それがまずかった。

『KUOOOOOOO!』

次の瞬間、コルベールが地に伏した。

左足から夥しい出血をしつつ、コルベールはドサリと倒れた。
タバサは呆然とそれを見る。
--何も見えなかった……。
ただ、あの生首の目がギラリと光ったように見えただけだった。
ふとみると、コルベールの足下の近くの地面に、ピンボールほどの大きさの円形の穴が開いていた。
それと同じ傷が、コルベールの左足にも刻まれているのだろう。
恐らくは何か銃弾のようなものを発射したのだ。あの目が。
そうとしか考えられなかった。
全く常識の範囲外だった。
すでにこの状況そのものが非常識の極みだが。
---もういちどさっきのをやられたら………
タバサは戦況の不利を悟りし、一旦退却すべきだと決断した。
指笛を吹き、自分の使い魔である風竜のシルフィードを呼び出す。
その間にコルベールを引きずって出来るだけその場を離れるとともに、前でルイズとともに触手の相手をしているキュルケに呼びかける。
「ミスタ・コルベールがやられた。一旦退く。キュルケも早く」

「えぇ!?……わかったわ。ルイズ、聞こえたわね!」

ルイズは何もいわず、ただ頷いた。


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