ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第三話(18) 眠れる剣(つるぎ)

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匿名ユーザー

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この話における主な登場人物簡略紹介
ルイズ 一般的なルイズ。
使い魔 ここではフー・ファイターズ。フーケの体を使っている。
タバサ アルビオン編まではルイズに同行。その後神父と行動を共にする。
キュルケ フーケに殺害される。死体が見つからない。
アンリエッタ ワルドに殺害される。アンドバリの指輪の力で動いている。
マリコルヌ メインキャラクターの一人。とある事情でルイズに惚れている。DISCを抜かれたため魔法が使えない。
ギーシュ モンモン一筋のバカップル片割れになった。
クロムウェル スタンド・クヌム神を使う。
ワルド ホワイトスネイクに記憶を抜かれる。その後は不明。
神父 虚無のDISCを狙っている。

簡単なあらすじ
ワルド戦を終えてトリステインに帰還(撤退)したルイズたち。
その後タバサは母の治療と父の仇への復讐のため、神父とともに行動することに。
また、ルイズたちは神父から虚無の使い手を守るため、FFの記憶を頼りにウェストウッドに向かうのであった。



ウェストウッドへの道中…
「そういえば貴方、今魔法使えないのよね?」
ルイズの問いかけに、マリコルヌははっと思い出した。
「だから、私思ったの。途中トリスタニアで武器屋に寄って何か買っていったほうがいいかなぁって。」
「さすが僕のルイズ!僕なんかのことを心配してくれるなんて!!」
「ちちち違うわよ!戦えないと足手まといで邪魔になるって思っただけよ!自分の身は自分で守ってもらわないとね!」
マリコルヌの返答に、ルイズは声をあらげて顔を真っ赤に染める。ルイズとしては精一杯の誤魔化しのアクションであったが、相変わらず誰がどう見てもそれは効果がないとしかいえない。そしてたわいのないやり取りののち、首都トリスタニアのブルドンネ街に到着する。
「じゃあ、すぐに済ませて戻ってくるよ。」
マリコルヌはルイズとFFを馬車に残し、一人足早に武器屋を目指していく。因みに仕方がないことではあるが、マリコルヌはルイズから武器代を援助してもらっているという、情けない状態での買い物である。

「聞いておくれよ、僕のルイズ…」
「どうしたのよ、いったい?」
数分後、馬車に戻ってきたマリコルヌは、馬車が発車すると先程の武器屋での出来事を語りだした。


第三話(18) 眠れる剣(つるぎ)


時間は少し遡って店の中。
「いらっしゃいませ~」
店主が営業スマイルでお出迎えである。ところが入ってきたのが貴族であることがわかると、その笑顔は一瞬にしてひきつっていく。
「き、貴族の旦那ぁ~。わたくしはいやしいことなんかまったくしとりませんぜぇ。まっとうな商売やってまさぁ。」
「僕は武器を買いにきたんだけど…」
店主のどうもこなれた言い訳は、ただ武器を買いにきただけのマリコルヌを、少し戸惑わせてしまっていた。しかし、店主はみなぎる商魂でそれを払拭させるよう瞬時に動く。
「ハハハ、そうですか。それではこちらは如何でしょう?」
店主が買い物客に使ういつもの営業スタイルだ。どうして貴族が武器を買いにきたのかという疑問に自分なりに答えを出し、無駄に触れなかった。そうしたほうがいいような気がしたからである。そしてそのまま飾りが多量についているたいそうな剣をすぐに取り出して宣伝をする。
「これはかの有名なゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿が鍛えたとされるもの!
今ならエキュー金貨で二千、新金貨で三千に致しますぜ。」
マリコルヌはそれを見て感嘆としたが、懐に相談してみて断念した。
「もうちょっと手頃な値段のはないのかい?」
「手頃なのねぇ…。まぁ、あそこに纏めて置いてあるのは一律にエキュー金貨で二十、新金貨で三十になりやすが、その金額にみあった程度のものにまりますぜ。」
貴族だからいいカモになると思ったのも束の間、たいしたカモにもなりそうにもないのを見て、店主は少しばかりテンションが落ちていくのを自分でも感じられたのがわかった気がした。
「まぁ、あんたは運がないからな。始めっから期待するもんじゃねぇぜ。」
そんな店主を慰める声が一つ。驚いたのは安物をあさっていたマリコルヌ。まわりを見渡すが、そこには店主の姿しか見当たらない。てっきり聞き間違えたのだろうと思い再び物色しなおすが、あろうことかその声の主と店主が喋っているではないか。
「普段はデル公が邪魔しやがるしな。」
「おまえさんがナマクラを売ろうとしてたからだろ。自業自得じゃねえか。」
「それは商売だからだろうが!商人嘗めるなよ!」
これは聞き間違えではない、とマリコルヌは確信した。そして怖くなって足早に武器屋から逃げ出してきたのであった。

「…ということがあってね。」
話を聞いたルイズは呆れた。
「じゃあ、あんたは何も買ってこなかったっていうの!?」
「だって不気味じゃないか。」
「あんたねぇ、インテリジェンス・ソードの可能性があるでしょ。武器屋なんだから…。あってもおかしくはないわ。」
「なるほど、さすが僕のルイズ!」
ルイズは溜め息を漏らし、がっくしと肩を落とした。
「ウェストウッドに着いたら現地調達よ。いつ襲われるかわかんないんだから。」
そしてそれを取り払うかのように気合いをいれる。
その横でFFは一人、少しでもスタンドだと考えた自分を、違う世界からきたんだなぁ、と感慨していた。

to be continued…


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