いんたぁみっしょん
「もう12人も居なくなっちゃったんだね…あ、ブンちゃんおかわりいる?」
ユーゼスの放送が終ってほどなく、
「ええ、お願いします。そうですね、それだけゲームに乗った人が多いという事でしょうか?」
辺りが暗くなり、森の中に身を隠したマシュマー、ミオ、ブンタの三人は、
「だが、逆に返り討ちに会った者もいることだろう。そう悲観する事は…ああ、ハヤミ・ブンタ、
すまんが醤油をとってくれないか?」
「はい、どうぞ。だといいんですが…」
ボスボロットの中で、ちゃぶ台を囲んで夕食をとっていた。
各自の携帯食料はあったのだが、ボスボロットの中に冷蔵庫から炊飯器、携帯ガスコンロまで会った為、
携帯食料は温存する事になったのだ。
かくして、バトルロワイアルという極限状態に、最も相応しくない食事風景が産まれたのである。
「それにしてもシュウがやられちゃうなんてね…」
「お知り合いだったんですか?」
「う~ん、知り合いと言うか…あんまいい印象は無いんだけど…なんて言えばいいのかな?」
「それにしても…」
答えに窮するミオを横目に、マシュマーがボスボロットのコックピットを見回し思わず呟く、
「とてもロボットの中とは思えんな…」
コックピットの常識を覆しまくる、くつろぎ空間(畳まで引いてある)に軽い眩暈を覚えないでも無かった。
「そうですね、テレビまで置いてありますし」
「そういえばまだ一度もつけてないわね、ちょっとつけてみよっか?」
そう言って、リモコンが無いためテレビに向って歩き出すミオ、
「こんな所で何か映るわけ無かろう…」
その後姿に思わずに思わず声をかけてしまう、
「物は試しって言うじゃない?」
ブォン
チャラララララ~♪
「クイズ!それも私だ!」
プツン!
「面白いというのに…」
「ユーゼス様、如何なさいましたでございますか?」
「いや、なんでもない…」
「ところでこれからどうします?とりあえず、禁止エリアは川を辿る分には問題ありませんが」
とりあえず食事が終ったので、ブンタは当面どのように行動するか確認のために声をあげる。
「無論一刻も早くハマ―ン様を探」
「探すにもこう暗くなっちゃ、難しいんじゃないの?
マシュマーさんが言ってた、レーダーが利かなくなるミノ虫好きがなんとかって奴」
「ミノフスキー粒子ですよ」
訂正するブンタ
「そうそう、それそれ!それが効いてるから、気付かず通り過ぎちゃうかもしれないし。
逆に目立って、ゲームに乗った人に見つかっちゃうかもしれないし…
夜中わざわざ行動してる私達を、ハマーンって人が警戒しちゃうかもしれないじゃない。
下手に動くより、今日はもう休んだ方が良いんじゃない?」
「すと言いたいところだが。む、無論ミオ・サスガの言う通りなので、今日は休もうと言おうとしたのだ!」
「・・・」
しかし、そう言うマシュマーの額に汗が流れているのを見つけてしまったハヤミ・ブンタであった。
もっとも、その事を指摘するほど彼は残酷ではなかったが。
「とりあえず交代で寝る事にしよう、流石に一人は見張りに立っていないとまずいからな」
「でも私まだ眠くないよ?」
とミオ
「僕もです」
「私もだ」
しばしの沈黙の後
ブォン
ザザンザーザザン♪ザザンザーザザン♪ザザンザーザザン♪
ドン!ひゅるるる~♪チャンチャチャーチャチャン
それもわた
プツン!
「では誰かに襲われた時の為、どう戦うかを考えませんか?
僕はロボットに乗った戦闘なんてした事無いんで…」
「そうだね、まともに戦えそうなのがブンちゃんの機体だけなのは確かだけど、
だからってブンちゃんだけに任せるってのも何だしね」
「ふっ、ではこのマシュマー・セロ。ネオ・ジオンの騎士たる者の戦いかたを教えてやろう!」
「いい歌だというのに…」
「ユーゼ」
「なんでもないと言っている!」
【マシュマー・セロ 支給機体:ネッサー(大空魔竜ガイキング)
機体状況:良好
パイロット状態:良好(強化による不安定さは無くなった?)
現在位置:B-5(朝まで動くつもりは無し)
第一行動方針:ハマーンと仲間を探す
最終行動方針:ハマーンを守り、主催者を打倒する】
【ミオ・サスガ 支給機体:ボスボロット(マジンガーZ)
機体状況:良好
パイロット状態:良好
現在位置:B-5(朝まで動くつもりは無し)
第一行動方針:仲間を探す
最終行動方針:主催者を打倒する】
【ハヤミ・ブンタ 支給機体:ドッゴーラ(Vガンダム)
機体状況:良好
パイロット状態:満腹
現在位置:B-5(朝まで動くつもりは無し)水中
第一行動方針:仲間を探す
最終行動方針:ゲームからの脱出】
【初日 19:30】
挿入歌
『それも私だ』
作詞 それも私だ
作曲 それも私だ
歌 やはり私だ
最終更新:2008年05月30日 04:49