↑洋ゲームのジャケって、ホントカッコいいと思う。
↑原作漫画。ハードカバーでデカイ本。
前書き
世の中には「PCgamer」と呼ばれる人々がいます。
彼らは、大金をかけてＰＣを改造し、時間と金をかけて
わざわざ、しかも英語のゲームを手に入れ、
辞書を引き、苦労しながらプレイを試みる「変人」であります。
他人には、彼らの嗜好なんて到底理解できませんし
理解できなくて良いのです。
そうして、そんな「彼ら」の眼前に、またしても
「マニアックなゲーム」が登場であります。
バンド・デシネ
まずは、仏漫画の話から始めましょう。
フランス・ベルギーには独特の漫画文化があります。
「バンド・デシネ(描かれた帯という意味)」と呼ばれている
フランスの漫画は、アメコミに似たフルカラーの作品ですが
繊細で細やかな描写と独特のシュールで難解なストーリーを持った
高尚な芸術作品に近い代物で、いわゆる日本の誰もが楽しめる
気軽で楽しい娯楽としての漫画とは、ちょい違っています。
(タンタンが、日本では一番有名)
エンキ・ビラル
この「バンド・デシネ」の中で、結構人気を誇っているのが
エンキ・ビラル氏の作品です。
ビラル氏の漫画は、独特の荒んだ近未来都市を舞台にした
ものが多く、映画界や漫画界に大きな影響を与えています。
氏の作品は今の所、４冊だけ日本語に翻訳され
日本で出版されています。
(「モンスターの眠り」「ニコポル３部作」の４冊だけ！)
もう全部絶版ですが、オクや古書屋にあるので興味のある人は
手に入れましょう。
ニコポル３部作
氏の代表作、ニコポル３部作の話行きます。これは、
「不死者のカーニバル」「罠の女」「冷たい赤道」の３作から
なる壮大なＳＦ漫画です。
正直、難解な漫画で、最初読んだ時、よく分かんなかったです。
細かい所や重要な設定が、漫画の中で説明されておらず、
インターネットであちこちサイトで調べたり、考えたり脳内補完
していくうちに、少しずつ面白く好きになる漫画です。
映画化
２巻目「罠の女」は映画化もされました。
日本では「ゴッドディーバ」と命名された、この映画は、氏の漫画世界を
忠実に再現しながらも、難解なストーリーをも忠実に再現しており、
映画を見た人々から「映像は凄いけど、全くストーリーの意味が
訳分からないポ」と厳しい批評をくらっております。
不死者のカーニバル
今回のゲームは、一巻目の「不死者のカーニバル」を元に作られています。
一巻は、古代エジプト神に似た異星人が燃料切れで上空にピラミッド型UFOを
止まらせている状況での、シューブランという独裁者が支配する、退廃した
近未来のパリを舞台とし
30年の冷凍睡眠状態から目覚めた「ニコポル」が
異星人の一人で反逆者の「ホルス」に、憑依され
仏政府を奪おうと試みさせられる物語です。
また実は、冷凍睡眠状態になる前のニコポルには息子がおり
ニコポルそっくりの人物がもう一人いる状態になっています。
Nikopol-secret of immortals
漫画ではちょい役だった、このそっくりの息子がゲームの主人公です。
父親を探して、色々頑張っちゃっていますよ。漫画に忠実にシナリオが
書かれており、随所に出てくる言葉や登場人物にニヤニヤとします。
また、グラフィックが実に細やかでよく出来ています。
時々挿入されるムービーは、漫画のコマ割りを意識して作られており
斬新な雰囲気をかもし出しています。
だが、このゲームでも重要な設定等が説明されておらず、
ニコポルを知らない人がプレイしたら内容について混乱するのは必至です。
それ故、「神ゲー」という評価と「クソゲーぎりぎり」という評価の
２極にレビューが分かれてしまっております。＾＾
パズル
時間制限があったりして、緊張感を持ちながらプレイできるのが良いです。
ただ、カーソルが小さいので、どのアイテムが拾えるのかとかが分かりづら
かったです。でも、なかなかよく練られたパズルで唸りますた。
youtubeで全プレイ動画が上がっているので、詰まったらそれチラリと見ちゃうのも
一つの手でしょう。
不満点
結構、短いです。すぐ終わります！！！
買いか避けか
ニコポルファンなら、間違いなく買いです。神ゲーとなり至上の幸福を得るでしょう
ファンでなくても、サイバーパンクが好きならストーリーは分からずとも
世界観に触れられて満足になるでしょう。グラフィっク見るだけでも楽しいです。
その他「ブノア・ソーカル」
パッケージに「ソーカル」のホワイトバードプロダクション製作！って書いてありますが
クレジットにはソーカルの名前が無いのです。
でも紳士として、そっとしておいてあげよう。どのみち、このスレの誰も
ソーカルの漫画なんて、読んだ事無いに違いないしー
最終更新：2008年12月30日 21:13
