暑い日のお料理教室

 小笠原の暑い日に友人の高渡に誘われて小笠原にやってきていた。まずは小笠原校にて料理を作る予定になっているらしく男女6人で準備をしていました。

 エプロンの準備も終え、手際よく材料を並べているのが今回の主人公である川原雅である。短く綺麗に切り揃えられた髪に一瞬猫耳と思わせる大きなリボンを付けている可愛らしい女性である。あと、凄い猫好きで新規で立国した猫の神様の国悪童同盟に行こうとしたぐらいである。川原の職歴は知らぬ者が居ないぐらいの有名なのでここではカットしておこう。
 他にもFEGから一緒にきた千葉、友人の高渡、その想い人である晋太郎、その弟の光太郎とその光太郎に想いを寄せている小夜の合計6人であった。

 お料理の題目は『冷製パスタ』と晋太郎から発表された。その直後に川原が「晋太郎さんはお料理得意なんですよね。昇さんは?」と尋ねると千葉は黙り込み、そして「僕には妹がいるから」と返すと間髪いれずに晋太郎が「お料理下手だけどね」とからかうと真面目な顔で千葉は「そこがいいんだ!」と言ったが誰が聞いてもダメダメであった。
 そして、晋太郎は弟の光太郎みてニコニコしていると光太郎は小夜をみた。みんなの視線を集めた小夜は「がんばります」と小さく気合を入れていた。川原はこの時要注意人物は友人の高渡と小夜だと思った。そして、その予想の結末は…。

 料理の作業にかかる前に光太郎が「大丈夫なのか兄貴」と質問していた。どうにもゴマだれとパスタがどうしても結びつかないような顔をしていた。それに答えたのは高渡と川原であった。「晋太郎さんが教えてくれるのです。おいしいにきまってます」と胸を張って答える高渡と「うんうん。ごまだれ美味しいですよー」とは川原さんの意見を聞いてとりあえず、納得したようで小夜と一緒に準備に取り掛かった。
 順調に作業を進んでいく中で晋太郎から「具は、トマト、キュウリ、セロリは好きかな、焼き豚は市販品でもいいよ、あと、大事な長ねぎ」と爆弾発言が飛び出した。川原が「ねぎ入れるんですか?」と聞き返すと晋太郎はにこにこしながら「うん。ゴマだれとは相性がいいんだ」と返事を返してきた。川原はちらっと高渡の方をみると顔色がみるみる悪くなっていくのが見えた。そう、友人の高渡はねぎが大嫌いなのであった。
 川原と高渡は長い付き合いなのでねぎを嫌いなのを知っているのでこっそりと高渡の分のねぎをどけた。その時の高渡の表情は満面の笑みを浮かべて「川原さん愛してる…!!」と心の中で言っているに違いないと思った。だが、晋太郎は川原の行動を見つけて「こら、意地悪したらダメだよ」と叱って、先ほどねぎ大好きと言った高渡に大盛りのねぎを渡しました。
 自業自得によって渡された大量のねぎを見て高渡は思わず指を切ってしまった。それを見た晋太郎がすばやく動いて高渡の手をとり、指を舐めるとあっと言う間に傷がふさがっていった。その光景をみていた。昇と小夜がその手があったかっという顔をしていた。そして、指を切ろうと決意した小夜の視線と光太郎の視線が合った。光太郎が「どんなバカやるつもりだ」と小夜の持つ包丁を見ながら突っ込むと小夜は見つかった恥ずかしさか顔を赤くして「ち、ちがいます。ちがうんです」と必死に弁解し、関係ないところで昇も「そうだ、全然ちがうぞ」と返答していた。必死になって光太郎に弁解している小夜が可愛くて川原は「小夜ちゃんはわざとじゃなくても怪我しちゃいそうだし!」とフォローになってないフォローを入れて辺りをなごました。大量のねぎをみて半泣きの高渡を心配しつつ料理は進んでいった。

晋太郎の料理の説明は上手く川原がメモを取っていた。ふと、小夜の事が心配になり振り向くと小夜はちょこんと何もせずに立っていた。厨房の方に目をやると光太郎ががるるると言って一人で料理を作っていた。小夜が何か手伝いしようと厨房に近づくと光太郎の視線がそれを止める阻止線のように張っていて何もできないまま戻っていった。少し可哀想だけど光太郎は小夜の事を思って料理させていないのはわかったので口を挟まなかった。その横で昇は完璧な手際でパスタを作り終えて皆の完成を待っていた。

そして、心配事は何一つ解決せぬまま食事会へと進んでいった。高渡は晋太郎と一緒なのと大量のねぎを前にして緊張しておりガッチガチであった。昇は自分の料理の出来をみて「ゴマの冷やし中華みたいだな」というと、川原が「昇さんやっぱり綺麗にできてますねー!」というと昇は満足そうに頷いていた。別の一角では光太郎と小夜が仲良くパスタを食べていた。光太郎は「さすが俺、いや、さすが兄貴」というと小夜も「おいしい……」と一言言って笑顔を浮かべていた。
もう一度、高渡の方に視線を戻すと意識を失って倒れそうになった高渡を光太郎が助けていた。そのまま、みんな大騒ぎとなり食事会はお開きとなった。その後の祭りでとんでもないことがあるのだが今はそれを知る方法はなかった。

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最終更新:2007年10月09日 10:30