絶対無敵フォルテシモ(2)

このページでは、絶対加速クレッシェンドシリーズの一部である、
絶対加速クレッシェンドM
農ネーム
について記述します。




目次






絶対加速クレッシェンドM



絶対加速クレッシェンドMとは


解説募集















農ネーム



農ネームとは



原爆オナニ~★


設定段階では『雲林院水徒シリーズ』と呼ばれていた小説。
雲林院水徒(絶クレQに登場)、油川氷魚(絶クレHELLに登場)など
四界の門番の(人間時代の?)活躍が描かれている。
絶クレ、フォルテシモとリンクする部分も多いが
未知の領域もまた多く、文と内容がわりと重めということも相まって、難解。


内容的に序章にあたる短編、『世界樹の下で』は
岡山大学文芸ペンクラブの季刊誌に「深夜特急」のPNで投稿されていた。


  • 作中に登場する『プレイヤー』とは
現世神プシュケによって選ばれた人間がプレイヤーとなる。
四界の環境はプレイヤーの精神状態によって変化する。
プレイヤー1、2、3、4と数字が振り当てられているのは
それぞれに現世、魔界、天国、地獄が割り振られているから?(詳細不明)





登場人物一覧



  • 雲林院水徒
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主人公。おばけ大学の学生。
K大を目指すが挫折。強い学歴コンプレックスの持ち主。
一度自殺してよみがえった。中学時代は吹奏楽部に所属。プレイヤー3。


  • 森野詠史
雲林院の中学時代の同級生。
情にあつい頼れる仲間。プレイヤー1。


  • 皆川唯
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雲林院の中学時代の先輩。K大生。
元地獄の門番のカフカに恋するが、愛情を得ることができず自殺する。
プレイヤー4。


  • 水前寺由良
雲林院の中学時代の同級生。わりと常識人。


  • 海音寺蛍
雲林院の中学時代の同級生。
飛び降り自殺で死亡。地獄の門をくぐる。


  • 油川氷魚
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雲林院の中学時代の同級生。
現在は地獄の門番見習い。かつては泣き虫の暗い性格だったが
地獄の門番になってから性格が変わった。
「四界向上計画」というあの世の環境向上に才気を燃やしている。


  • 平坂火取
雲林院の後輩。お調子者。プレイヤー2。


  • 緑雨堂カフカ
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元地獄の門番。地獄生まれ地獄育ちのため、人間ではない。


  • 風見幹也
皆川の中学時代の恋人。
交通事故で死亡し天国に行った。





設定集



「地獄の門番=公務員」

深夜特急さんに公務員を魅力的な職業に見せる為のシステムである。
これから次のような名前の門番が登場する。



  • カフカ
(駄目NEET兄貴。人間、皆川唯に目をつけ懇意にするが
それは彼女をプレイヤー3にする事が目的であった。
4界全体の質の向上を目指す一人でもある。
仕事の怠慢により地獄の門番を解雇されているが特殊能力は持ったままである。
地獄の『ゆとり政策』で『世界のゆるみ』とされた数人の中の一人である。
だから行動は制限されていないし監視もされていない。
その気になれば現世の情勢を一変させるくらいの力はあるものと思われる)


  • フェックス
(軍団長。氷魚の上司。セクハラ親父。年長者で約100歳だが幼児性がある。
氷魚にとっては赤子の手を捻るような感じで操れる都合の良い手駒である。
ただ氷魚に弱いだけで基本的には周到である
現状維持を至上の目的とする。だが氷魚はそれを望んでいないので
その手の方針は意味を成していない)


  • ムジカ(音楽が好きな氷魚の同期。
魔界の門番の所に営業に行く仕事をしていて
魔界事情に詳しく氷魚の情報源となっている。
氷魚の4界質向上計画に感化され手足となって奔走する。
営業なので現世との交流も深く雲林院一派とも懇意。
ノリが良いが軽すぎて駄目だとする説がある)


  • カレルレン
(門番の自由意志。何に興味持つか分からない変人。役職不明。
魔界の門番でもあるし地獄の門番でもあるらしい。
何らかの特殊技能を持っていると言われている
ある説では地球外のさらに上位の意思機関から派遣された
産婆役だと言われている。彼固有の特殊能力は多数。
氷魚は彼の協力を得る事が構造改革に不可欠として
距離を縮めようと策を練っているが何を考えているか
分からない男なのでなかなか上手くいかない。
頭から悪魔のような触覚が二本突き出している)


  • ムソウ
(世界を変えて自分を認めさせようとする。
平坂にベンチャー企業を起こすよう勧める。
自身は魔界地獄統合薬剤開発局の研究員をやっていてレッドラム製造に
使う薬品など様々な種類の薬品を開発している。
氷魚の計画を知っているし好意的。しかし自分の手柄にできないかと
腹の底では思っている。地獄と魔界で最近流行っている
『魔界の撤廃』という考えについては懐疑的。
重要な市場だからである。現世に手を出す事も厭わない
節操の無い部分もあり若干危険な人物。氷魚も油断しない。
計画で任されるのは『レッドラムの人間化』の薬の開発。
本人は乗り気でないが作れる可能性は低くないと考えているようだ)


  • ダザイ(魔界の門番。レッドラム製造局の技師長。分子生物学に詳しい。
レッドラムの構造について熟知しており突然変異と思われた
スカイクロラを作ったのはこの人。いくらでも新種を作り出す
ノウハウを持っており既に魔界の門番と対等に渡り合う能力を得た
レッドラム達をさらに改造、魔界の戦局を自在に変化、もしくは
4界に対して造反する事も可能かと思われるマッドサイエンティスト。
だが対外的には温厚な中年を装っており誰も氷魚や不如帰以外には
危険性を感知されていない)


  • ホトトギス
(魔界の門番。レッドラム製造局の技師。内気な女。
ただ戦闘を繰り返すだけのレッドラムの存在を哀れんでいる。
そして製造されては消費されていくだけど「世界エネルギー=レッドラム」を
4界(現世・地獄・天国・魔界)全体の質の向上に
使えるのではないか模索している。
いたずら好きな側面も持ち次々と改造人間と化す人間達に
手を加え特殊能力を付与する。そんなわけで能力はずば抜けているが
周囲に全く相手にされない。氷魚と懇意にしており全世界の
成長、レベルの底上げに貢献してほしいと懇願されている。
自分の実力を4界に認めてもらいたいと思っているので
機会があればそれも今後の方針に取り込もうと思っている)


  • 油川氷魚の目的
油川氷魚の目的は4界全体の質の向上。
特に惨劇の繰り返される魔界での抗争を無駄だと感じている。
自ら調査した結果、魔界のレッドラム達は気の良い奴等が多いと
極めて私的な感情で判断した。
甘い砂糖水のように向上心を無くした天国の構造改革は
イリスやルサン、転勤したゲルニカなどに任せ、
自分は肝心要の魔界と地獄の改革にあたる。
状況によっては雲林院、森野、平坂に助けを求めるつもりで居るようだ。
これらの行動の根底には、4界よりもさらに上位の意識的抽象的な何か、
あるいは死んだ両親に心から認められたいという思いがあるようだ。


  • (第三話ってこんなの)「京大卒農業従事者」
国立K大の皆川唯先輩が自殺した!葬式の前に原因を究明しようと
K大に乗り込んだ雲林院森野平坂の3人!そこで汚らしい格好の
グルグル眼鏡のカフカというお兄さんに出会う!
「乗組員よ。試練を受ければ心と身体、返してやろう」「先輩のか!?」
お兄さんはニィッと笑う。
「世界と好きな人、どっちが大事だと思うかな?」
不敵に笑うお兄さんはカフカと名乗った。
「試練とは、此処にある来年のK大の入試問題!2日で解く事だ!」
「な、なんだってー!」
「それと皆川唯の退学後の最適な進路を見つけ出し、そのお膳立てを
 全て整える事だ!復活した次の日から働けるようにな!」
「な、なんだってー!!」
「あと皆川唯の死体はこっそり拝借してくるように。
 一から作るのめんどいんでね。俺低能だし。転送できねーの」
「な、なんだってー!!!」
3人の叫びは虚空に消えていった。

終わり


  • 雲林院シリーズ第三話ネタ
謎のお兄さんカフカから三つの課題を出された雲林院一派。
解ければ自殺した皆川先輩が復活する。
それは来年のK大の試験問題を満点で回答する事と
皆川の新就職口を開拓する事と
皆川の死体を回収する事であった。
「よし。水徒。お前はもちろん入試だ。平坂は就職口。俺は死体だ。急ぐぞ」
「先輩、明らかに自分が一番簡単……」
「適材適所だ」
森野がピシャリと言い放つ。

森野は愛想良く葬式に乱入し、茶菓子を振舞ってもらった。
そして隙を見てエアコンの中に研究室から盗んだ大量のクロロホルムを
投入。全員を眠らせてしまう。寝袋に皆川の死体を入れ車のトランクに隠して
懇意にしている店長のスーパーの巨大冷蔵庫に安置した。
これをわずか1日でやってのけた。

雲林院は過去の赤本を入手し睨めっこしたが一問も解ける気配が無い。
森野に
「しっかりしろよ!あと一歩で合格まで行った男だろ?俺がやろうか?」
と囃し立てられ退くに退けない。
「これは俺と世界との第三次世界大戦なんだ!」
そう思って猛っていた。

平坂は皆川の部屋から日記を拝借して情報を収集する事から始めた。
農学部の皆川は実に様々な夢を見ている事が分かった。
エッセイスト、弁護士、漫画家、新聞記者、食品会社、製薬会社、
大学教授、生物調査アセスメント、コンサルタント、外資系、海女さん、
護岸工事会社、あまり一貫性は無いがK大の農学部ならどれも可能性は0じゃない……?
もっと問題な言葉にできない淡い所にあるんじゃないか?
平坂は自分の経験上そんな気がしていた。
屋久島への生物調査研修に5回も行っている事に目が留まる。
其処にはこう書いてある。
「屋久島!生まれ変わったみたい!こんな所に住んでみたいな!全て投げ出して♪なんちゃって!」
平坂は知っている。
冗談めかして言う時ほど魂が希求している事を。
これだ!
屋久島での就職口!そして短期決戦で勝負がつく可能性がある職!それは……!
「農業はこの世で最もクリエイティブな職なんだって♪本当かな?本当なら私……」
「農・業・従・事・者!これだ!俺には見える!皆川さん!
 同じ闇を持つ者同士!俺達は通じ合える!この書き方はマブだ!
 泉のように湧き出るゴミみたいな職業希望に嫌になってそんで死んだんだろ!?
 そうだ!いや!そうに違いない!うおおおおああああああ!」
興奮を3時間かけて冷ました後、平坂は「新規就農」でググってみた。


おお。求人あるじゃねーか。
森野さんがバイトで貯めた100万なら出してやるって言ってたけど
さすがにそれでそれで独立するのはリスキーだよな。
100万あれば不可能じゃないっぽだけど。
しかしあの森野さんに100万出させるってどんだけ魅力的な人なんだ
皆川って人は。一回くらい話してみたいな。
うん。俺にも動機ができた。モチベ上がった。
ってさっきからMAXまで上がってたけどな俺。単純だから。ははっ。
鹿児島鹿児島と。
あるある。
農業法人で実力をつけてゆくゆくは独立!
そういう筋書きで行きましょうよ皆川さん!
あれでも死んでる人をどうやって就職させたら良いんだ?
そうだ!俺がまず就職して!そんでコネ就職してもらおう!
大学辞めたくないから偽名とか使って……。
他にも色々しなきゃいけないっぽいけど
一番楽な事やってる森野さんがこの辺は得意分野だろ!
うおおお。オラ、ワクワクしてきたぞ~!
就職活動とか初めてだし。
よし今日はスーツと鞄買って夜行列車で鹿児島に行こう。
森野さんにメールしてと。
よし行くぞ!
平坂は一路鹿児島へと旅立っていった。

「うわあああああああ!!!神様御免なさい!!!
 俺には土台K大なんて無理だったんだあああああああ!!!
 分をワキマエマス!俺は秀才じゃない!馬鹿だったんだああああ!!!
 世界に嫌われた男だ俺はあああ!!ビエエエエエエエエエエ!!!
 森野!皆川先輩!御免!!!もう死ぬわ俺!サヨナラ蛍ううううう!!!」
雲林院が漫画喫茶の個室内で暴れている。
「取り乱すな。青年」
厳かな声が響く。
カフカが目の前に立っていた。
「小さい自分が見えたか?」
「え……?」
「皆川は時折お前の事を心配していたんだ。高校から別れたお前の事をな」
「先輩が……」
「お前は自分に無い物を一杯持っていると、いつもそう言っていた」
「皆川先輩に無い物を……俺が……?なんでもすぐ諦めてしまう俺……
 K大に余裕合格した先輩……そんなわけが……」
「理屈で生きるな。お前にも皆川にも、俺はそう言いたい」
「……皆川先輩は理屈なんかで生きてないよ……。根を詰めてもパッとしない
 俺と違って……いつも楽しげで……いつも朗らかで……」
「……まあ良いや。その答えを見つける道程が人の生かもしれんからな。
 同様に、その試験も保留で良い。ズルをしなければ一生保留で良い。
 お守りにでも入れておけ」
「え……?」
「雲林院!」
森野が突然入ってくる。
それに一瞬気をとられた隙にカフカは消えていた。
「できたか!?まあ良い!平坂が就職試験受けるから応援に行こうぜ!
 鹿児島!屋久島だ!ヨーソローだぜ!」



雲林院は苦笑する。
「ああ。行こうぜ!」

(中略)

3人の口八丁手八丁の猛攻撃で就職試験に合格し、
3人とも農業法人「雪散園」に入社した。
そして夏休み全部を使って鬼のように働いた。
「別人のように健康的になってきたぞおお!?雲林院!!」
「やっぱ肉体労働こそ至高の悦楽よのう!森野!」
「先輩達、ずっと此処に居ませんか!?」
「良いなあ、そりゃ」
「あっはっはっはっはっは!」
そんな時、親しくなったバッチャから朗報が飛び込んできた。
誰も使わなくなって久しい休耕地をくれりというのだ。
「平坂君が可愛くてこたえんでなぁ……」
バッチャはわきわきと平坂の頭を撫でた。
世の中こんなもんだったのか。
さすが皆川先輩が「生まれ変わった」と称した約束の場所、屋久島!
格が違うわ格が!
「よっし!独立できたぜ!」
「あとは入試解けたら完成っスね!」
「あ、あれはそのいや……」
「おはよぅ……雲林院君……森野君……」

「!!!!!?????」

振り向いた先にはよたよた歩いてくる皆川唯先輩の姿が……!!!???
「先輩……せんぱあああああああい!!!」
雲林院が泣きながら駆け寄り先輩と熱い抱擁を……!
先輩はよしよしと雲林院の頭を撫でる。
かつて落世中学最巨乳を誇った胸に顔を埋める。
「あっ……やろっ……ばっ……雲林院……っくしょ!」
森野ですら悔しがる。
「あれが噂に聞く究極の母性って奴ですね。スゲエや!」
平坂も感心する。
苦労が実った心地だった。
「ありがと皆。私の馬鹿のせいで……」
「いえええええええ!他ならぬ皆川先輩の為なら世界でも敵に回して見せます!」
雲林院が叫ぶ。
「けっこう楽しかったですしね」
「体力つけとかないと東大新領域受かりませんしね。俺達3人とも」
平坂がしれっと言う。
「あんたら東大なんか行くの?馬鹿しかいないよ。ホント」


先輩がアハハと笑う。
「いえいえ雲林院は漫画家の冬ノ目K先生に会いたいから東京行くだけですから」
「いや……いやちがっ……先輩になんて事を……」
「俺はベンチャー企業起こす仲間を探しに行くっス」
平坂が言う。
「そう……私もこれからだな……これからこれから……」
先輩の長い髪を風がさらった。
これから……これから……。

(なんでも良いから落世中学時代の回想)

終わり

雲林院シリーズ第四話!「強襲!旧帝大生!」

院試に向けて邁進する雲林院一派の前に……奴等(旧帝大生)がやってくる……!
雲林院はプライドを守れるのか!?
それともプライドとか捨てたらまた良い事あるのか!?
次号に続く!

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最終更新:2010年12月22日 03:59