すぺしゃるイベント 大お見合い大会
藩国名:ナニワアームズ商藩国
名前:ホードー
性別:男
国民番号:1500305
「ハッハッハ、ツイニ私ノ肉体美ヲ披露スル時ガ来タヨウデスネ~」
キャラクタープロフィール
藩国の人手不足を補おうと猫の手も借りたい乃亜Ⅰ型が、
どこからともなくつれてきた筋肉ダルマ。
だったのだが、どこからどうみても猫の手の方が役立っている。
本人は記憶喪失に加えて世間の常識を知らない。
常識の無さが記憶喪失に由来するものかどうかは不明。
今回のお見合いをボディビルの大会か何かと勘違いしている。
そして、その勘違いは最後まで解かれることはない。
お見合い写真
(撮影:乃亜Ⅰ型@ナニワアームズ商藩国)
「フム、オ見合イ・・・?」
ゆで卵の白身20個分とバナナ10本をプロテイン入りの牛乳1リットルとともに摂った後の昼休み。
整備工場の隣にある空き地で、食後の腹ごなしに軽くスクワットを500回ほどやっていると、
やはり昼食後の雑談に興じる女性たちの声がホードーの耳に聞こえてきた。
「・・・葵、知ってる? 今度・・・・・・」
「・・・・・・・・・黒オーマとお見合い・・・」
「・・・NW中から募集・・・・・・見合い写真・・・・・・」
「・・・・・・アンタが出なよ、桜花・・・」
「・・・えー、好感のもてる人たちだけど・・・・・・」
「・・・・・・お見合いって・・・・・・話は別だよねぇ?・・・・・・」
「・・・ねー、審査ってなに・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水着審査とか?」
「「「きゃー、やだーーっ!」」」
彼女たちは見合いの話題で一通り興じ終わると、
500回の倒立腕立てを終えようとするホードーの横を通り過ぎ、自分たちの仕事に戻っていった。
ちなみに彼女たちはナニワの誇る美女4人組だったりするのだが、ホードーには全く関心がない。
このときのホードーの頭を占めていたのは、次の4つの単語である。
【黒オーマ】 【募集】 【好感】 【審査】
( 黒おーま トイウト、アノ鍛エ抜カレタ肉体ヲ持ツ素晴ラシキ漢タチノ集団デショウカ~)
(彼ラト見合ウニ相応シイ相手ヲ 募 集 シテイルラシイデスネ~)
(のわーる戦デ会ッタ方々ハ確カニ 好 漢 ト呼ブニ相応シイ方々デシタネ~)
(彼ラノヨウナ漢ラシイ肉体カドウカヲ 審 査 スルトイウワケデスカ~)
「ハッハッハ、ツイニ私ノ肉体美ヲ披露スル時ガ来タヨウデスヨ~!!」
何をどう勘違いしたのか知らないが、左右の片手懸垂を300回ずつ終えたホードーは大きく叫ぶと、
昼休みも終わっているというのに見合い写真の準備をし始めた。
ホードーに付き合わされることになったのは、たまたま近くを通りかかった乃亜Ⅰ型である。
突然、全身にオイルを塗った半裸の大男が現われても、
さして動じたように見えないのは彼女が(旧式の)ロボットだからだろうか?
「乃亜Ⅰ型サ~ン、黒おーまトノオ見合イノ話ヲ知ッテイマスカ~?」
「知っている。が、こちらも訊くことがある。その姿は何だ?」
「ソレハ良カッタデ~ス。実ハ私モ応募スルコトニシマシタ~」
「ん? 男のお前が出てどうする。」
「ソコデオ願イガアリマ~ス。コレデオ見合イ写真ヲ撮ッテクダサ~イ!」
乃亜Ⅰ型の返事もろくに聞かず、ホードーは一方的にカメラを乃亜Ⅰ型の手に押し付ける。
「まあ、別にいいが。・・・・・・そもそも、お前は『お見合い』を知っているのか?」
ホードーが己の筋肉を誇示するのに夢中な様子を見て取った乃亜Ⅰ型は
それ以上何も言わずにシャッターを切るのだった。
最終更新:2007年07月17日 19:21