デジカメ撮影講座 > 構図の話

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三分割法


写真を撮るとき、、構図を意識しますか?
構図とは、簡単に言えば写真の中の配置を決めること。

風景写真でも、人物写真でも、
はたまたスナップ写真でも、
ちょっと構図を意識すると、
いつもとは変わった写真になります。

今回ご紹介するのは、とっても簡単に、
いつもと違う構図にできるっ!ってわざです。

その名も「三分割法」!!

下の図のように、タテヨコに3分割にして、
被写体を線のうえ、あるいは線の交わるところにもっていきます。
中心より、ちょっとずらす感じかな…
特に、目立たせたい!ってものを交わっているところに持っていくと良いです。


カメラの中には、初めからこの線を表示するモードがあったりします。
わたくしの持っているカメラもそう…
下図の様に、表示できます。
「DISPLAY」ってボタンがカメラにあれば、繰り返し押してみて下さい。


で、この三分割法を意識して撮った写真がこれ…


この例では、トンビを画面の中心にせず、
線と重なるようにちょっと左上に寄せてみました。
ホントは、交わる部分に持ってきたかったんですが、
トンビは気ままに飛んでいて、なかなかうまくいきませんでした…(笑


電信柱ですが、柱そのものと電線を赤い線と重なるようにしました。
さらに、右上の光も、線と線とが交わっている部分にあります。


線の位置は、例えば空と水との分割線の部分でもいいです。
上の例では、太陽が線の上、船も線の上、
そして、空と水面の境目もだいたい線の上に来るように配置しました。


こちらもそう。木が線の上に来ていますが、
同時に、山と空の境界線の位置も、大体赤い線の位置にあります。

こうして、画面を区切って、区切った線の上に
被写体の目立たせたいものなんかを持ってくると、
非常に安定感のある、落ち着いた写真になります。

これらの例の様に、複数のものを線と重ねようと思うと、
そうとう、ああだこうだと、配置を考えなければなりません。
カメラの位置を変えたり、姿勢を変えたりしないと、なかなか重なりません。

この三分割法はかなり古典的な手法で、
数学で最も美しい!って言われている
「黄金比(1:1.61803)」、「白銀比(1:1.4142)」に非常に近い比率なんです。
なぜこれがいいのか?って話はかなり数学的な話になりますので、
ここでは割愛しておきます。
興味のある人は、「黄金比」「白銀比」なんて言葉で検索してみて下さい。

風景写真だけでなく、人物を撮るときでも、
三分割法を意識すると、いつもと違う写真になりますよ~

注意点が一つ。この三分割法は万能ではありません。
あくまでも、構図を迷った時の、一つの手段と考えて下さいね~

次回はさらに、構図に一工夫を!ということで、
シンメトリーと呼ばれる構図をご紹介します。




シンメトリー…



なんじゃそりゃ?って感じですよね~

日本語では、「対称」という意味です。

写真では、特に左右対称の構図の事をいいます。
言うより見た方が早いというわけで…


神社の写真ばっかりですが…(苦笑

左右全く対称になってますよね?
こんな風に、左右全く対称な写真はどっしり構えた感じになって
非常に安定している…と言われています。

他にも、人工物には、左右対称のものがいっぱいあります。


こんな、変形バージョンも面白いです。

こんな風に、奥行きのある風景で撮るのも面白いです。
特に下の写真は、厳密には対称ではありませんが、
柵と影が対称になっています。

あるいは、上下対称…という変則パターンもあります。
よくありがちなのは、水に映る景色です。
見本写真は、完全なシンメトリーとは言い難いのですが…(汗


注意点が一つ。
左右対称の写真を撮る場合には、
必ず、カメラが水平になるように気をつけて下さいね。
でないと、左右対称になりません。

ただ、これは「絶対水平でなきゃだめ!」って事じゃなくて、
斜めになっているのも、また面白いかもしれませんから、
いろんな構図を試してみて下さい!



奥行きを意識する


写真は、一枚の紙の上に表現されるものですが、
通常、私たちの見る景色って、奥行きがありますよね?
その奥行きを写真の中に写し取ると、
写真の立体感がすごくアップします。

例えば、先のシンメトリーのところで紹介した写真…


この写真は、左右対称であると同時に、奥行きがある写真です。
とくに、連なっている物を撮ると、奥行きが出てきます。
先の写真の場合、レールと柵や影ですね。

連なっている物…こんな感じのものはどうでしょうか?
何が連なっているか、分かりますか?


順に、通路そのもの、明かり、溝蓋、足跡です。

こんな風に連なっていものを遠近感を利かして、
遠くに行くほど小さくなるように写し込めば、
奥行きを表現出来るんです。

連なっている物…けっこうありますから、
一度、探してみられてはいかがですか?




過去と未来を写し込む


過去と未来を写し込む…などというと、
なんだ、タイムマシーンか?と思うかもしれません。

例えばこのキリンさん…


普通のキリンさんですよね?

でも、こんな風に撮ってみると、どうでしょうか?


はい、キリンさんを写真の右の方に持ってきました。
「よっしゃ、これから走って行くぞ!」ってかんじですかね。
キリンさんの頭の方にスペースを入れてやると、
”これから走っていく”という未来の出来事を表現できます。

あるいは逆に、こんな感じはどうでしょうか?


今度は、キリンさんを左の方に持ってきて、
おしりの方にスペースを入れてやりました。
これだと「おおっ、走り終えたぞぉー」って
過去の出来事を表せたりするんです。

被写体は真ん中に置かなきゃいけないって
決まってるわけではありません。
動くものを撮影するときは、
その被写体を写真のどの位置に置くかで、
現在、過去、未来を表現できたりするんです。
もちろん、飛行機とかランナーなんかでもいっしょ。

動くものを撮るときには、何を表現したいかで、
ちょっとだけ被写体の位置を変えてみるのもいいかも!





Last update:2014-08-01 14:41:09 (Fri);





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