給湯器の故障、配管水漏れ修理

2013年1月12日。朝から少し気になっていたが、給湯器の本体から水がぽたぽた落ちていた。僕が風呂に入るまではそれでも正常だった。しかし、仕事終わって夜中に風呂に入ったら、寒いのにお湯が出ない。追い炊きも無理。給湯器のリモコン真っ暗。終わった。勘弁してくれよ。翌日は日曜、その次の日も成人の日で祝日。修理を頼むのは無理。無駄とは知りつつ、明日は若干抵抗してみよう。

とにかく速く直したいし、早く起きて開けた。内部配管の接続部に水漏れ箇所を発見。特殊な形のパッキンだったが何とか自作して水漏れは止めたものの電源は入らず。こうなれば、基板上のヒューズや釜の周りにある温度ヒューズが飛んでいないかをチェックすることになる。本体右側にある基板を引っ張り出した。

基板上のヒューズは正常。温度ヒューズのコネクタを探す。

これだ。しかし、ちゃんと導通していた。

しかし、待てよ。これは上下さかさまだが、スイッチング電源基板の下の方が水で濡れていて、なにやら怪しい雰囲気。

何だよこれ。塩化銅の結晶のようなものが出ている。つまり、銅線に妙な電流が流れて電気分解か何かでよくわからんが、銅の化合物ができたってとこか。

重症だな。こんな専用IC知らんぞ。

だめもとで、基板をはずして家の中で部品を取り替えてみようか。

これ、フォトカプラだな。スイッチング電源にはよく使われている。しかし、足が腐食して切れてるんじゃないか。

手持ちのジャンクスイッチング電源基板から同じようなフォトカプラを物色。

これ、ちょっと違うけどな。まあ、これぐらいしかないし、

はずした。

もとのやつは、3本足になってるぞ。それよりはましだろう。

で、付け直したけれども、まったく同じ反応。完全な徒労に終わった。
TOTOに電話。→ノーリツに吸収されたということでノーリツに電話。
→現場に行って修理可能かどうかを判断するそれだけで出張費等で6000円ほどかかるという。
修理不能でもそれだけかかるという。
→基板を自分で取り替えるので、基板の在庫かないかと聞く。
業者でないと売れないし、12年前の機種の基板は既に在庫がない可能性が高いという。
→もういいです。

もういい。はずして新品に換える。
24型が付いていたが、エコジョーズの24型か、20型でいいだろ。大きさとしては20型で故障した24型と同じくらいだ。

というわけでとりあえず高いだろうとは思いつつも大阪ガスに電話。
給湯器の修理「レレレのゴゴゴ」だ。
火曜日に見積もりに行くということだった。まあ、明日は祝日だし仕方ないね。だから同時に別の業者や、オークションでエコジョーズを物色。
ネットを見るといくつかの業者が写真をメールで送れば見積もりをしてくれるという。
とりあえず、3社ぐらいに送ってエコジョーズの24型に交換の見積もり依頼。

ともかく風呂には台所で沸かしたお湯を入れたりして対処。
給湯器って、ものすごい火力だと実感。お湯沸かしていてもぜんぜん風呂一杯にならない。あきらめて、体を拭くだけにした。真冬だというのに。

1月14日月曜日はオークションを物色。
新品でノーリツのエコジョーズGT-C2052SAWXリモコン付が¥71000。しかも送料¥1000。
これは安いんじゃないの?まあ、業者の見積もりを待ってから決めよう。

2つの業者から工事不可能という連絡があった。実は給湯器は高さ4m位のところの壁につけてある。工事する人は一人なので40kgぐらいある給湯器をその場所まで引き上げることができないという。工事代金が安いのは人件費を削減しているからなんだね。そっかー。エアコンと同じだな。
しかし、一つの業者だけはちゃんと見積もりを出してくれた。

有限会社ライフアップテクニカル URI:http://www.life-u.co.jp
ノーリツ製24号壁掛型オートタイプ
※現金特価とさせて頂きます。
本体 GT-C2452SAWX BL(都市ガス)
リモコン RC-E9101-1セット
標準取替工事込・・・・・・・159,000
高所作業費・・・・・・・・・・・・・・8,000

             合計167,000円(税込)

リンナイも同じくらいだった。
安いんだろうね。24型で167000円。ここに頼もうか。しかし、正月早々出費だな。まいったね。まあ、一応明日の大阪ガスの見積もりを聞いてからにしよう。

教訓

「給湯器本体からの水漏れは放置すべからず。」

速やかに水漏れを止めて基板の破壊を回避せねばならない。

1月15日(火)
大阪ガスの代理店が見積もりに来た。もちろん出張料なし。その点はいいんだけど、エコジョーズの24型か20型は工事費込みで40万程度だって。思わず言ったよ。
「それは高いですね。十万円台でやってくれるところもあるんですけど…。」
「確かに高いかもしれませんが、大阪ガス特注の給湯器ですので…。それより、エネファームにされれば、今補助金が出ますから120万でいけますよ。エネファームにすれば毎年10万以上光熱費が節約できます。」
「はあ。」
「補助金は3月で打ち切られるので今がラストチャンスですよ。」
「とにかく寒いので速くお湯が出て欲しいんですけど…。」
「補助金の申請をして、許可が下りてから着工なんで最短で2週間ぐらいですが…。」
「この時期にそれはつらいですね。それに補助金が切れると言ったってまたもっと増えるかも知れないし、どうなるかわからないでしょ。」
「補助金は確実に無くなります。」
「そんな、政治的なことまで確実にわかるんですか?」
「増えることは絶対にありません。」
もう、いいよ。話にならん。やめだ。しかし、その日の夜も、あくる日も、大阪ガスの人がエネファームの宣伝に来た。僕があからさまにいやな顔をすると、
「もう来ませんので。」
と言って帰った。
大阪ガスの人は、エネファームを売る事に躍起になっていると思われても仕方ないんじゃないか。やたらと高い給湯器の見積もりを出して、それならいっそのことエネファームにするかって、普通の人なら思うかもしれない。今回は勧めた相手が悪かったね。

まとめよう。

オークション:¥72000(送料込)
ライフアップテクニカル:¥167000
大阪ガス:¥400000

オークションで仕入れて自分で付ける以外の選択肢があるか?
無いね。
というわけで即決落札で1月16日(水)に届いた。速い。安い。しかし自分でやるしかない。

3階の窓から2×4材を突き出して滑車を付け、ロープを使ってでもとの給湯器を取り外した。ところが歳のせいかこのときぎっくり腰になった。新しいエコジョーズの給湯器を取り付けるときは滑車を2個使って動滑車で引き上げた。40kg近くあるので妻と娘に手伝ってもらいつつ、もとの給湯器の場所まで引き上げて取り付けた。取り付けは簡単なのだが、重いのと高さ4mというのが大変。あと、水や湯の配管の位置が違っていたのでとりあえずフレキでつないだ。とりあえず使えるようになったのが1月17日(木)。

このあたりの内容は写真を撮る余裕も無かった。時間的にも精神的にも肉体的にも急ぐとやはりきつい。中身としては給湯器と同じ。エコジョーズなので水のドレンがいるが、とりあえず垂れ流しでやった。(もちろんですが、ガス配管の脱着については業者の有資格者にやってもらった。念のため。)

喫茶店をやりながらということもあり、ちゃんと仕上げるのは休みの日になるが、その前に大問題が生じた。

湯はり、追い炊きなど追い炊き配管を使用すると、湯がダダ漏れになった。風呂場は店の厨房の冷蔵庫の上にあるのだが、その冷蔵庫にボタボタと上の風呂からの湯がかかって厨房は沈没寸前の潜水艦状態。とりあえずその日は冷蔵庫の上に波板をかぶせてしのいだ。風呂に入れたのは良かったかも知れないがこれはひどすぎる。

あくる日、風呂桶横の点検口を覗いて唖然としたね。

なんじゃこや!風呂桶の載っかってるコンパネが腐りかけている。周りの鉄骨もサビサビだ。これは昨日に始まったことではなく何年も前からもれていた状態だ。これまでは追い炊き配管の圧力が弱かったのか、あまり激しくもれなかったのでよくわからなかっただけのことだった。そう言えばこれまでも、厨房の冷蔵庫の上から時々水がポトリポトリと落ちていた。上が風呂だから、多少は仕方ないとあまり問題にしていなかった。

循環アダプターの下のところに漏れた水の跡形がついている。おそろしいね。これ、何年前から?5年ほど前からだろうか。それとも最初(13年前)からだろうか。後数年で風呂桶を支えるコンパネの床が完全に腐って、風呂桶が陥没するところ。

循環アダプターを風呂側から見ると、この丸いやつだ。

カバーをはずし、3本のネジをはずして更なるカバーをはずすとこのようになる。この突起にドライバーなどを挟んで閉めるわけだが動かない。砂が咬んでるような閉まりも開きもしない。

ともかくはずして掃除しようと思って、コンパネの端くれを挟んで緩めたら
バキッ!!!!

あろうことか、循環アダプタ死亡。割れた。悲鳴上げたら妻が飛んできて
「なんでーー!」
そう言いたいのはオレだよ。勘弁してくれよ。トホホ。

死亡した循環アダプターを点検口から見た。これね、銅管に直接ロウ付けなんだよ。新しい循環アダプタを手に入れたところで、こんな狭いところでロウ付けなんてできないよ。絶対無理。万事休すか。

とりあえず、しばらくは循環アダプタの穴をアクリル板とテープで塞ぐ。

アルミのテープではがれないようにしとく。追い炊きは無理でも風呂には入れるさ。ずっとこれはつらいけど、今さらプロに助けを乞うことだけは厨房の天井をぶち破ってでも絶対にやらない。それがDIYの掟じゃ。循環アダプタを自力で替える。しかし、ロウ付けは無理。いろいろ調べていたら追い炊き配管はゴムホースみたいなハイブリッド・ペアホースというやつでできるようだ。まともに買うと20m単位みたいでやたら高かったが、オークションで物色したら余材の4mのホースが千円ほどで出てたのでそれを落札。ノーリツの循環アダプタ(新品)もオークションで落札。モノタロウでペアホースと1/2ネジを接続するセットを購入。揃ったのは翌週。

給湯器側のペア銅管の先にロープを付けて風呂側から引っ張るぞ。

風呂側から何とか銅管を引き出し、ロープをペアホースにテープでくっつけて、今度は給湯器側からロープを引っ張った。何とか出てきたぞ。

銅管を取り去り、ペアホースに替えたわけだ。これでロウ付けの必要は無い。

ペアホースはカッターで切れる。楽だね。

新しい循環アダプター。ノーリツ純正。無極性。

モノタロウで買ったタケノコを取り付け。

ホースバンドを通したホースを捻じ込みバンドを定位置に持ってくる。簡単!

循環アダプターの締め付けは同梱されていた専用の部品で行なう。これは失くさないようにしないといけない。そして、何年か経って、この部品を見たとき何に使う物だったか忘れないようにしないといけない。いやー、この締め付けは緊張しましたね。ここでまたバキッ!!とやったら目も当てられん。。

おー。ちゃんと付いた。1滴たりとも漏れんぞ。

まあ、しかし、ぐちゃぐちゃにフレキでとりあえずつないだだけで、プチプチを適当にかぶせて保温というか凍結防止みたいにしてる。配管の位置が違ったため、ものすごいことになっている。ともかく湯の銅管は長すぎるので途中で切ってフレキにしないといけない。しかし、こういうところでロウ付けは自信なし。管は上向いてるし、込み入っていて周り焦がしそうだし。それで思いついたのがフレアジョイント。

https://www.monotaro.com/p/0581/6011/
15.88mmの銅管と1/2のネジが接続できる。エアコンの工具でフレアリングツールを買ったので、それを使ってみたいと思ったのです。メカニカル継手と言う選択肢もあるがフレアジョイントの方がずっと安かったので。

実際にやる前に室内でフレアリングツールの練習。

ちょこっと上に出す。

あとはクラッチがカチカチ言うまで回す。カチカチ言っても2~3回、回す。

これがフレアじゃ。

さて実際にやってみよう。この状態からバリをリーマで取る。取り過ぎるのもどうかと思うが、内側にささくれている分を取る感じ。

ツールを挟んで回すと、

見事なフレアが…。
ん???
ナ、ナ、ナットが、ない!
やりなおしだ!

勘弁してくれよ。

ちゃんとナット入れてからフレア作ってよ!

こういうこと。

2本のモンキーで両手で締める。まあ、この大きさだから思いっきりだ。

これでフレキがいい感じで付きます。1滴も漏れない。まったく危なげなし。





ところで、家の給湯器の問題は解決したのだが、どうも給湯器の下のコンクリートが湿っている。やはり水漏れだった。これは、家の給湯器のすぐ横にある店の給湯器。給湯配管のロウ付けのところから漏れてるじゃないか。10年で漏れるってのは仕方ない?いや、ちゃんとやれば20年でも漏れないだろ。ちゃんとやってるのかよ。だいたい、何で銅管にメスネジつけてさらにジョイントつける?最初からオスネジ付けろよ。

このロウ付け。これが芋半田かなにか怪しいな。ここから長年にわたってわずかに漏れていたようだ。

ここ切って、フレアジョイントにしようかとも思ったがまたそれだけ買うのも送料が高くつくし、コーナンでオスネジ買ってきてロウ付け(はんだ付け)に挑戦だ。ずっと避けてきたがここは込み入ってないし、やりやすい場所なんで、ロウ付けしない理由が見つからない。

ここも怪しいな。まあ、一応漏れてないか。

フラックス塗って、オスネジはめて、半田付け。
正しいやり方についてはWEBで調べればたくさん書いてあるが、そんな風にやっても無理だよ。フラックスは塗り過ぎない、管の方だけに先端数ミリを残して鉢巻状に塗るとか、十分過熱して、炎をはずして半田を当てるとか。

実際こんな風に上を向いている場合、フラックスがちゃんと塗れてなかったら、絶対半田が上まで流れない。加熱しすぎでフラックスが飛んでしまう事もありがち。

半田に直接火を当てるとだめなのはそれはそうだ。半田が溶けるだけ。大事なことは半田付けしたい部分を加熱してそこに半田を当てがって、その部分の熱で半田が溶けて広がるという状態にすること。これは電気配線も同じ。溶かした半田を塗りつけるのではない。だから、まったく我流だが僕は次のようにしてやった。

1.
ともかくフラックスはしっかり管の端までたっぷり塗る。継手の内側にもたっぷり塗る。塗りすぎたら腐食の原因になると書いてあるが、後で拭けばいいじゃないか。まして内側は湯が通るんだから洗われるじゃないか。
2.
外側をバーナーで加熱し、あまり加熱し過ぎないように注意しつつ、上から覗き込んで内側の継ぎ目のところに半田を当てがう。半田には直接火が当たらないように注意する。半田が溶けるまで急に加熱しないようにうまく距離を置きつつバーナーを適当に動かしつつ外側から加熱していく。
3.
ある温度、おそらく200度を少し超えたあたりで半田が溶ける。そしたらそれ以上の温度にならぬようバーナーを適度に離す。(保温)少量の半田を内側の境目に流し込む。

外側にまで半田が流れ出てきた。まあ、大丈夫だ。外側の余分なフラックスは濡れたタオルなどでふき取る。

大事なことは加熱しすぎないこと。フラックスが飛んでしまうから。
そして、半田に直接火を当てないこと。半田は火で溶かしてはならない。

エルボーなどは内側からできないね。その場合は外側から半田を流し込むしかないが僕は自信ないけど、半田付けしたいところを加熱しすぎないようにフラックスを飛ばすことなくしかもさっさと加熱して、火をのけてすばやく半田をあてがう。これは練習しないと無理だろう。半田ごてで電気配線の半田付けは小さい頃から何万箇所とやってきたが、バーナーでやるのは経験がほとんどないもんでうまくいきそうにない。
ただ、どういう状態がいいかわるいかを見る目だけはある。フラックスが効いていて、さらっと接合部全体に半田が広がる状態でないとダメだ。イボイボがいっぱいできているような芋半田では、仮にその時漏れていなくても耐久性はないと思う。フラックスで腐食することを気にするよりも、もっと重要なことだろう。

ほれ、全く漏れんぞ。

左が店用の給湯器。右が家用のエコジョーズ。やっとのことでどちらも完全な状態になりました。来月のガス代見て、エコジョーズの燃費が格段に良かったら、店の給湯器はやめて、店のお湯もエコジョーズから引っ張ろうかな。
最終更新:2013年02月14日 18:43