生ビールサーバーのタップを冷やす工夫で最初の一杯が泡だらけにならない

この工夫は大したことではないと思っていたが、キリンビールの営業の人がやたら感心してくれて、携帯で写真撮ったりしてもてはやしてくれた。でも逆にその人が「オレのもんや」みたいにいにいろんな人に自慢げに言われると悔しいのでUPしまーす。元祖は僕です。大したことないけど。
サーバーで生ビールを淹れたことのある人ならわかると思いますが、その日のはじめの1杯は泡ばかり出てどうしようもないでしょ。その日の初めの1杯でなくても、1杯出した後30分とか経ってから出た場合でも泡だらけになる。これはどうしてか、考えたのですがどうもタップ(ビールの注ぎ口。レバー式の蛇口)近辺のわずかなビールが曲者だと気付いたのです。わずかですがそのビールは外気と同じ常温です。それで泡が立つ。泡が立ったところにビールが注がれるとますます泡立つ。そういうわけです。だから、タップを冷やせば良いのではないかと考えたのです。
はい。これがうちのビールサーバーです。瞬冷でなく、樽冷です。樽ごと冷やしているというもの。キリンビールさんに無料で貸してもらっています。うちの店のようにボチボチしか生ビールが出ない場合は瞬冷はだめです。ビールが劣化します。樽冷の場合も劣化しないことはないですがかなりまし。かれこれ10年ぐらい前でしょうか、キリンビールの営業の人がいい人で、これを持って来てくれました。因みに左側の緑色の旗みたいなのは、キリンドラフトマスターズスクールを卒業した場合にもらえるものです。ドラフトマスターってそんなたいそうな称号ではないですが、一応生ビールの淹れ方について何が良いとか悪いとかいろいろとわかっている人のことです。生ビール凝り性の人のことです。凝り性ならば誰でもなれます。国家資格じゃあるまいし、我慢比べのような試験を受けるでもなく、ちゃんとした生ビールを提供したいと思う人なら誰でもドラフトマスターになれる。ただし、飲食関係者(プロ)でないとだめ。というより意味ない。「うちの店にはドラフトマスターが居ます!」ということ自体が店にとってもキリンビールにとっても宣伝というかアピールになるわけです。それだけのことです。だから個人で持っていても意味ないでしょ。就職に有利になるわけでもない。

ハートランド生ビール。おいしいです。ところで、タップのまわりを包み込むように何やら怪しげな箱。これは何か。

実は、タップ自体を冷やすために中に氷が入れてあるのです。氷が解けにくいように、発泡スチロールで作った箱です。不細工なので表面にWEBにあったハートランドの木の写真を印刷して貼りました。

手持ちでゴム磁石があったので、これを背面に貼りました。こうすればビールサーバーの扉にワンタッチでくっつきます。なお、発泡スチロールはその辺に転がっていたやつを適当に切って、シリコンシーリング(コーキング剤)でくっつけました。常識ですが、有機溶剤系の接着剤はだめです。発泡スチロール自体が溶けてちっちゃくなってどうしようもありません。シリコンシーリングは、最近とても安く手に入ります。コーキングガンにセットするやつです。1本¥200程度かな。これで発泡スチロールをくっつけると結構丈夫でいいです。気に入りました。いつか、サブロクの発泡スチロールの板を買って、でっかいアイスボックスを作りたいです。総工費¥1500ぐらいで50リットルぐらいの物ができそうな気がする。話が夢想になりました。すみません。

別角度から。

氷を入れたこの箱をタップを囲むようにセットすればタップが冷やされますね。ところでこのタップ、泡と液が独立のやつです。細かい泡を出すにはこれです。

注文待機中は蓋をしてタップを冷やしておく。そうすればビールははじめの1滴から冷えていて、泡立つことはないのです。これで、たまにしか注文が入らない場合でも常に最高のビールが出せるというわけです。どんどん注文が入るお店なら、わざわざこんなことしなくてもいいですけどね。
2011/2/15
最終更新:2011年02月15日 22:36