トルクメニスタン憲法
第1編 憲法体制の基盤
第3条
トルクメニスタンにおいて、社会及び国家の最高の価値は、人間である。
国家は、各市民の前に責任を負い、個人の自由な発展のための条件の創出を保障し、市民の生命、名誉、尊厳及び自由、身体の不可侵性、自然かつ生得の権利を擁護する。
そして、市民は、憲法及び法律により委任された義務の執行に対して、国家の前に責任を負う。
第7条
トルクメニスタンは、独自の市民権を有する。市民権は、法に従い、取得、保持及び喪失される。
トルクメニスタン市民に対しては、他の国家の市民権は認められない。
何人も、市民権又は市民権を変更する権利を奪われることはない。トルクメニスタン市民は、他の国家に引き渡されるか若しくはトルクメニスタンから追放され、又は祖国に帰国する権利において制限されることはない。
トルクメニスタン市民には、トルクメニスタン領土、並びにその国外において、国家の擁護と庇護が保証される。
第8条
外国市民及び無国籍者は、法に別段の定めがない限り、トルクメニスタン市民の権利と自由を享受する。
トルクメニスタンは、政治、民族又は宗教的信条に対して、自国において迫害される外国市民に庇護の権利を賦与する。
第12条
国家主権と安全の擁護の目的において、トルクメニスタンは、自国軍を有する。
第13条
トルクメニスタンの国語は、トルクメン語である。全ての市民には、母国語の利用の権利が保証される。
第14条
主権国家としてのトルクメニスタンの象徴は、その国旗、国章、国歌である。
国旗、国章、国歌は、法により制定及び保護される。
第15条 トルクメニスタンの首都は、アシハバード市である。
第2編 人間及び市民の基本的権利、自由及び義務
第17条
トルクメニスタンは、民族、出自、財産及び職務上の地位、居住地、言語、宗教関係、政治的信条、政党所属に拘らず、市民の権利と自由の平等、並びに法の前の市民の平等を保証する。
第18条
トルクメニスタンにおける男女は、平等の市民的権利を有する。性別の徴候による同権の侵害は、法により責任を招来する。
第20条
トルクメニスタンにおける人間は、生存権及びその行使の自由を有する。何人も、生存権を奪われることはない。自由な生活に対する各人の権利は、法に基づき、国家が保護する。
死刑は、トルクメニスタンにおいて完全に廃止され、初代トルクメニスタン大統領大サパルムラト・トゥルクメンバシにより永遠に禁止された。
第26条
トルクメニスタン市民は、信条の自由及びその自由な表現、並びに国家、職務又は商業秘密でない限り、情報入手に対する権利を有する。
第27条
法令により定められた秩序において、集会、ミーティング、デモの自由が保証される。
第29条
各市民は、直接、並びにその自由に選出された代表を通して、社会及び国家の問題の統制に参加する権利を有する。
第30条
市民は、国家権力機関の選挙権と被選挙権を有する。
トルクメニスタン市民のみが、その能力、職業訓練に従い、国務へのアクセスに対する平等な権利を有する。
第33条
市民は、国家保健施設網の無償利用を含めて、保健の権利を有する。有償医療及び非在来型医療サービスは、法により定められた事由と秩序において許される。
第36条
トルクメニスタン市民は、芸術、科学及び技術創作の自由に対する権利を有する。科学、技術創作、芸術、文学及び文化活動領域における市民の著作権及び利益は、法により保護される。
国家は、科学、文化、芸術、国民創作、スポーツ及び観光の発展を促進する。
第37条
権利と自由の行使は、市民および人間による社会及び国家の前のその義務の執行と不可分である。
トルクメニスタン領土に居住又は一時滞在する各人は、トルクメニスタン憲法の要求、法律を履行し、民族伝統を尊重する義務を有する。
第38条
トルクメニスタンの防衛は、各人の神聖な責務である。男性たるトルクメニスタン市民に対しては、全国民兵役義務が制定される。
第43条
市民の立場を悪化させる法律は、遡及力を有さない。何人も、その実行時点において法律違反と認められていなかった行為に対して、責任を負うことはできない。
第3編 トルクメニスタンにおける権力及び統制機関制度
第1章 トルクメニスタン・ハルク・マスラハトィ
第45条
トルクメニスタン・ハルク・マスラハトィは、国民権力の常設最高代表機関であり、最高国家権力及び統制の権限を有する。
トルクメニスタン・ハルク・マスラハトィに関する憲法法は、ハルク・マスラハトィ自身により採択され、トルクメニスタン全土において義務的効力を有する。
トルクメニスタンにおける最高国家権力及び統制は、トルクメニスタン大統領、メジリス、内閣、最高カズィエトが行使する。
第2章 トルクメニスタン大統領
第52条
トルクメニスタン大統領は、国家と執行権力の元首、トルクメニスタンの最高責任者であり、トルクメニスタンの国家独立及び中立の地位、領土保全、憲法及び国際協定の遵守の保証人である。
第54条
トルクメニスタン大統領は、5年毎にトルクメニスタン国民により直接選出され、ハルク・マスラハトィの会議における宣誓実施後直ちに就任する。
トルクメニスタン大統領の選出及び就任秩序は、法により定められる。
第56条
トルクメニスタン大統領は、トルクメニスタン全土において強制力を有する命令、決定及び指令を公布する。
第58条
トルクメニスタン大統領は、不逮捕特権を有する。その名誉と尊厳は、法により保護される。
トルクメニスタン大統領及びその家族の保障、サービス及び警護は、国家の負担で実施される。
第3章 トルクメニスタン・メジリス
第61条
メジリス(議会)は、トルクメニスタンの国家立法機関である。
第67条
立法発議権は、トルクメニスタン・ハルク・マスラハトィ議長、トルクメニスタン大統領、メジリス代議員、ハルク・ヴェキレリ、内閣、最高カズィエトに属する。
第4章 トルクメニスタン内閣
第75条
内閣の閣議は、大統領又はその委任により内閣副議長の1人が行う。
内閣は、その管轄内において、決定を採択し、執行が義務的な指令を公布する。
第5章 地方執行権力
第4編 地方自治
第5編 選挙制度、国民投票
第89条
選挙は、直接であり、被選挙人は、市民が直接選出する。
第95条
国民投票は、普通、平等、直接かつ秘密の投票により行われる。
国民投票には、選挙権を有するトルクメニスタン市民が参加する。
第6編 司法権力
第97条
トルクメニスタンにおける司法権力は、カズィエトにのみ属する。
司法権力は、法により保護される市民の権利と自由、国家及び社会の利益を擁護することを使命とする。
第100条
全てのカズィエトのカズィは、任期5年で、トルクメニスタン大統領が任命する。カズィの任免秩序は、法により規定される。カズィは、法において掲げられた事由においてのみ、解任することができる。
第107条
カズィエトの管轄、設置及び活動の秩序は、法により規定される。
第7編 検察庁
第109条
検察庁は、捜査活動の適法性及び刑事その他の事件の捜査に対する監督を実施する。
第8編 雑則
最終更新:2008年02月09日 09:11