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涼宮ハルヒの経営I 6章

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hiroki2008

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6章

コスプレネタで歴史改変につなぐために使われなかったシーン



 ハルヒはまだ虫眼鏡で雑誌を調べている。
「まだやってんのか。なにか分かったか」
「ふふっ。あたしはあたしの探偵としての能力を甘くみてたようね」
なんか微妙に矛盾してないかそれ。
「まずはこの雑誌」ハルヒは表紙をペンペンと叩いた。
「広告はそうでもないのに記事のページ数が増えてるわ。ってことはこの雑誌が売れてる、つまり読者数が増えてるってことね」
なるほど。そういうのも情報になんのか。情報の電子化が進んでるのに十年たっても紙のままってのは突っ込まないとしよう。
「モデルのメイクとかファッションとかはまあ、どうでもいいわ。写真にはたいてい小道具があって、どこそこの店で売られてるとか値段まで付いてるのよね。値段の値上がり具合で業界の景気が分かるわ」
さすがマーケットを専攻していただけはあるな。それが分かったところでどうってことはなさそうだけど」
「これらの証拠から導き出される結論はひとつ!」
「なんだ」
「十年ごときの未来が分かったくらいじゃ何の意味もないってことよ!」
……なんだか一気に盛り下がっていませんかハルヒさん。ハルヒは雑誌を丸めてくずかごに勢いよく投げ込んだ、つもりだったが机の角に当たってパラリと床に落ちただけだった。そりゃまあ、技術過多状態の今の流れじゃ十年くらいじゃたいした違いはないかもしれんね。火星に基地を建設するとかナノマシンが開発されるとかはずっと先の話だろうな。
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