• atwiki
  • nomad
  • 涼宮ハルヒの経営I 仮説5 ポーカー

nomad

涼宮ハルヒの経営I 仮説5 ポーカー

最終更新:

hiroki2008

- view
管理者のみ編集可
仮説5 ポーカー

仮説4と5をつなぐネタでそれぞれポーカーの4カードと5カードを登場させるはずだったのだが
仮説4のほうでトランプを登場させる部分を削ってしまったのでこちらも削った



「ポーカーでどうですか」
いきなりそれか、最初は小手調べに七並べとかにするもんだ。ノーレートならまあ付き合ってやるが。
「ドローか」
「あたし、スタッドレスポーカーなら知ってるわよ」
どんなポーカーだそれは、雪中でやるのか。古泉が笑いをこらえて固まったようなスマイルを見せている。
「スタッドはローカルルールがあるので、みんなが知ってるドローポーカーでいきましょう」
 ゲームは最初のうち勝ったり負けたり、誰かが札を間違えて勝負なしだったりしていた。俺が親になってカードを配ったとき、妙な既視感を覚えた。なにかおかしい、この感覚は前にもあった。
「待て、おかしい。俺はみんなの札を知っている」
「どういうことですか」
「ハルヒはジャックのスリーカードだよな」
「な、なんで知ってんのよ。このトランプ裏が透けてんの?」
「長門は確か3と7のフルハウスじゃないか?」
「……そう」
「なんなのあんた、いきなり手品はじめたの?」
「朝比奈さんはクイーンのツーペア、古泉はAとジョーカーだろう」
「プロならまだしも、手札を言い当てるなんてあり得ませんね」
古泉が手札を見せた。ハルヒと長門が怪訝な顔をしている。この様子もなぜか見覚えがあるんだが。
「気持ち悪い。切りなおそう」
俺はカードを集めてシャッフルしなおした。五枚ずつ配り終えてそれぞれが手札を交換し、俺はまた同じ感覚に襲われて背筋が寒くなった。
「すまん、なんで俺は札を知ってる?ハルヒは8のワンペア、長門は降りる、朝比奈さんはキングのワンペア」
「なによこれ、イカサマじゃないの」
「古泉は3のスリーカード、それから俺は……」
俺は手札を見せた。5のファイブカードだった。あり得ない。
「もう!ポーカーなんてやめやめ、あたしが勝てるゲームにしなさい」
わがままなハルヒはいいとして、朝比奈さんも古泉も俺があやしげな超能力に目覚めたかのような目つきで見ている。
 長門の漆黒の双眸がじっと俺を見つめた。なにか知られてはならない秘密をひた隠しにしているような、なぜだかそんな気がした。
 前に見たのは4のフォーカードだった気がする。俺の記憶のどこかに4という映像がかすかに残っている。その前には3があったような気がする。もしかして2もか?今俺が見ているのが5ということは一回目から続いている、少なくとも俺がなにかに気がついたときからカウントされているということになる。
記事メニュー
人気記事ランキング
目安箱バナー