ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

偉大なる使い魔-2

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「着替えさせて」
 わたしは、部屋の窓際で夜空を眺めてるプロシュートに声をかける
「1人で着替えられねえのか?」
 こちらを見ずに、なめたことを言ってくれる
「着替えられるわよ!でも、あんた使い魔でしょ、なら言うこと聞きなさいよ」
「使い魔の仕事は主人の身を守る事だったよなあルイズ」
「ええ、言ったわよ」
「なら、守ってやる。それで文句ねえだろ」
 何言ってるの、この男?
「無理よ、唯の平民がモンスターやメイジに敵うわけないわ」
「ルイズお前の敵は誰だ、無理かどうか証明してやろうじゃねえか」
 ただの着替えがとんでもない事になってきた

 敵?モンスターは此処にはいない、今わたしの敵は・・・
「キュルケね、ツェエルプトーのキュルケ」
「そうか、じゃあキュルケを始末してやろう」
 ・・・・・・はい?
「始末って、殺すってこと?」
 嫌な予感がするけど聞いてみる
「そうだ、ウダウダ言うより手っ取りばやいだろ」
「だめよ、そんなことしちゃ!」
 ヴァリエールとツェルプトーの両家は、殺し殺されてきたけど。今は、そんな事ない。
 キュルケはギャフンと言わせたいけど。殺したいとは思わない。
「ヴァリエールとツェルプトーが抗争になる事を考えているのか?」
 プロシュートがわたしの考えていることを読んだかの様に話しかけてくる
「それなら問題ない、暗殺するから両家の抗争には発展しねえ。」
 わたしは自分の体が固まるのを感じた。この男、殺ると言ったら行動が完了する気がする
 わたしの身を守る、それを証明するためだけに・・・こいつ、唯の平民じゃないの
「あなた、殺し屋なの?」
 恐る恐る聞いてみる
「そうだ」
 即答・・・この男嘘はついていない



 睡眠不足だわ。昨日、怖くて寝られなかった
 それでも、朝方には寝たんだけど
 凄い怖い・・・嫌な・・・グロイ夢を見た
 結局、わたしは一人で着替えをすることにした
 そうでもしないと、あの男がキュルケを殺そうとするから
 だけど、わたしは主人として、あの使い魔を躾けていかなくちゃいけない
 椅子に腰掛けてるプロシュートに挨拶する
「おはよう」
「おはようルイズ」
 お互い挨拶を交わす
「朝食よ、食堂に行くわ」
 プロシュートは黙って後を付いてくる

「朝から、えらく豪華じゃねえか」
 食堂の料理を見たプロシュートが上機嫌で感想を述べる
「あんたは、こっち」
 わたしは床に置いてある皿を指差してやる

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 怒っている、見た目は冷静だが間違いなく、この使い魔は怒っている。
「どう言う事だ、ええルイズ」
 突然わたしは、今朝見た夢を思い出した

 暗殺者として邪魔者は、次々と始末してきた
 しかし、自分達の縄張りは、全然ウマミが無かった。
 収入はボスからのささやかな報酬だけ
 我慢できなくなった仲間がボスの正体を調べ始めた
 行方不明になる仲間
 大量の差出人不明の荷物
 荷物を開けそれらを並べてみると

 仲間の輪切り死体だった


 た、食べなくて良かった。間違いなく吐いてたわ。
 思い出した夢、きっとこの使い魔の記憶だろう
 裏社会の人間、わたし・・・この使い魔と上手くやっていけるのかしら
「聞いてんのか、ルイズ」
 イラ付いた口調でプロシュートが声を掛けてくる
「食欲が無くなったわ、わたしの分食べていいから」
「どこに行くんだルイズ?」
 表に出ようとした、わたしを呼び止める
「外の空気を吸ってくるわ、すぐ戻るから」
 プロシュートは何も言わず朝食を食べ始めた

 わたしは、颯爽と表に出ると、誰もいない所にいき一人で泣いた

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