「何がおっしゃりたいの」
なんだなんだ。何を知ってるんだ。何を知ってるとしても誤魔化せるとこまで誤魔化してやる。
「無いはずの物が見えたとか。あるはずの物が見えなかったとか。ほんのささいなことでもいいんです。何かおかしなことが起こりましたよね」
どこまで知っているんだろう。そもそもなんで知っている?
「特に何も。遠くの物がよく見えたくらいかしら」
「本当ですか?」
こいつの目……こいつの目は危険だ。色が濃くて深い。見通されてるような気がする。
これで何人も騙してきたんだな。まともに見返さない方がいい。
「どういう意味? わたしが嘘をつく理由があるとでも?」
「いいえ」
「ならもういいでしょう。疲れているから眠りたいんだけど」
「そうですか」
立てよ。席を立てよ。あんたはわたしの寝顔見てる気かよ。なんですました顔で座り続けてるんだよ。
「ミスタ・グラモン、わたし眠りたいんだけど」
「そうですか。ルイズさん、あの眼鏡なんですが」
こ、この野郎。
「あのね。わたしは眠りたいの。お話しできることは全部しました」
「そうでしょうか」
話したっつってんでしょうが! あんたは耳あんの? わたしの話聞いてんの?
「わたしは一人で眠りたいの。出て行ってもらえない?」
「はい。分かりました」
素直だ。素直すぎる。かえって怖い。この男がつかめない。
入ってきた時と同じ、考えてるんだかいないんだか分からない顔で出ていった。
さて……どうしよう。どうしようったってどうしようもないんだけど。
グラモンの阿呆が何を知っているのか。何で知っているのか。
気になるけど聞けばボロが出るだろうしなぁ。これいらつくわ。どうしてみようもないもの。
足りない頭で考えても仕方の無いことを考え始めて十五分と少々。
なんだか眠くなってきたところで再び扉がノックされた。今度こそコルベール先生?
「どうぞ」
なんだなんだ。何を知ってるんだ。何を知ってるとしても誤魔化せるとこまで誤魔化してやる。
「無いはずの物が見えたとか。あるはずの物が見えなかったとか。ほんのささいなことでもいいんです。何かおかしなことが起こりましたよね」
どこまで知っているんだろう。そもそもなんで知っている?
「特に何も。遠くの物がよく見えたくらいかしら」
「本当ですか?」
こいつの目……こいつの目は危険だ。色が濃くて深い。見通されてるような気がする。
これで何人も騙してきたんだな。まともに見返さない方がいい。
「どういう意味? わたしが嘘をつく理由があるとでも?」
「いいえ」
「ならもういいでしょう。疲れているから眠りたいんだけど」
「そうですか」
立てよ。席を立てよ。あんたはわたしの寝顔見てる気かよ。なんですました顔で座り続けてるんだよ。
「ミスタ・グラモン、わたし眠りたいんだけど」
「そうですか。ルイズさん、あの眼鏡なんですが」
こ、この野郎。
「あのね。わたしは眠りたいの。お話しできることは全部しました」
「そうでしょうか」
話したっつってんでしょうが! あんたは耳あんの? わたしの話聞いてんの?
「わたしは一人で眠りたいの。出て行ってもらえない?」
「はい。分かりました」
素直だ。素直すぎる。かえって怖い。この男がつかめない。
入ってきた時と同じ、考えてるんだかいないんだか分からない顔で出ていった。
さて……どうしよう。どうしようったってどうしようもないんだけど。
グラモンの阿呆が何を知っているのか。何で知っているのか。
気になるけど聞けばボロが出るだろうしなぁ。これいらつくわ。どうしてみようもないもの。
足りない頭で考えても仕方の無いことを考え始めて十五分と少々。
なんだか眠くなってきたところで再び扉がノックされた。今度こそコルベール先生?
「どうぞ」
「ハイ、ルイズ。眼鏡は見つかった?」
チェンジ。
「うん? 何か言った?」
「いいえ、何も。眼鏡が見つかってないのはあんただって知ってるでしょ。何か用なのキュルケ?」
そしてわたしの許可無く椅子に腰掛けるキュルケ。
お母様、トリステイン魔法学院には礼儀知らずしかいないようです。
「ほら、あなたって儀式の最中ずっと探しものしてたでしょ。他の人が何を召喚したのか気になってるんじゃないかと思って」
うわ……きたよ。親切ぶってるけど何がしたいのかは丸分かりだよ。
「皆滞りなく儀式を終えたわ。一部の例外さんもいたみたいだけど」
さりげなく嫌味を入れるところとかツボついてるよね。郷に帰れ。
「モンモランシーは大きな蛙、マリコルヌは小さな蛙、タバサはね、すごいのよ。なんとドラゴン呼んじゃったのあの子。やる時はきっちりやるタイプだと思ってたけど、まさかドラゴン召喚しちゃうとはねえ」
蛙率高っ! ああ、やだやだ。蛙とか本当かんべん。ぬめぬめしてるわ目ェ大きいわ……ひいい。
「蛙多くない?」
「そうね。ま、こんなこともあるでしょ」
「モンモランシーはまだ分かるけど、マリコルヌとか風のドットでしょ。なんで蛙なのよ」
「さあ? 空飛ぶ蛙なんじゃないの」
うううわあああああ! か、蛙! 蛙が飛ぶってあんた! うわ、うわうわああああ! 鳥肌が!
「で、あたしなんだけど」
おっとこれがメインか。やっぱり自慢話するために来たんだな。
「ちょおっとレアなやつを召喚しちゃったのよね」
もんのすんごく聞きたくないな。だいたいにして空気読めてないのよね、このおっぱい魔人。
「なんとね、力そのものを」
よおしいくぞぉ。おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「召喚しちゃったのよね。これって前例がないんだって」
チェンジ。
「うん? 何か言った?」
「いいえ、何も。眼鏡が見つかってないのはあんただって知ってるでしょ。何か用なのキュルケ?」
そしてわたしの許可無く椅子に腰掛けるキュルケ。
お母様、トリステイン魔法学院には礼儀知らずしかいないようです。
「ほら、あなたって儀式の最中ずっと探しものしてたでしょ。他の人が何を召喚したのか気になってるんじゃないかと思って」
うわ……きたよ。親切ぶってるけど何がしたいのかは丸分かりだよ。
「皆滞りなく儀式を終えたわ。一部の例外さんもいたみたいだけど」
さりげなく嫌味を入れるところとかツボついてるよね。郷に帰れ。
「モンモランシーは大きな蛙、マリコルヌは小さな蛙、タバサはね、すごいのよ。なんとドラゴン呼んじゃったのあの子。やる時はきっちりやるタイプだと思ってたけど、まさかドラゴン召喚しちゃうとはねえ」
蛙率高っ! ああ、やだやだ。蛙とか本当かんべん。ぬめぬめしてるわ目ェ大きいわ……ひいい。
「蛙多くない?」
「そうね。ま、こんなこともあるでしょ」
「モンモランシーはまだ分かるけど、マリコルヌとか風のドットでしょ。なんで蛙なのよ」
「さあ? 空飛ぶ蛙なんじゃないの」
うううわあああああ! か、蛙! 蛙が飛ぶってあんた! うわ、うわうわああああ! 鳥肌が!
「で、あたしなんだけど」
おっとこれがメインか。やっぱり自慢話するために来たんだな。
「ちょおっとレアなやつを召喚しちゃったのよね」
もんのすんごく聞きたくないな。だいたいにして空気読めてないのよね、このおっぱい魔人。
「なんとね、力そのものを」
よおしいくぞぉ。おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「召喚しちゃったのよね。これって前例がないんだって」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「ほら、ちょっと見ててよこのコップ」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「スゴイでしょ、ルーン無し、精神力の消耗無し、回数制限無し、タイムラグ無し。一瞬で水が熱湯に変わるのよ」
はああああ、おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「この力……使い魔を鍛え上げて、いずれは鉄を溶かしたり石を溶かしたり。ねえ、すごいでしょ?」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「ねえってば、聞いてるの?」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「ちょっとルイズ?」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……そろそろ終わったかな?
「ルイズ、どうしたの?」
「いえ、べつに。ちょっと驚いてただけよ」
「ふふん、眼鏡を召喚したあなたには刺激が強すぎる話だったかもね」
せいぜい得意がってなさい。わたしは自慢話につきあうほどお人よしじゃないの。
あんたの使い魔トークなんか全部おっぱいで打ち消してやったんだから。
何一つ頭の中に入っていないもんね。ほーほっほっほっほ。
「あ、そうだ。ねえ、グラモンはどうだったの?」
「グラモンってどっちのグラモンよ?」
「どっちって……」
どっちだったっけ? まぁどっちでもいいや。両方聞いておく方が怪しまれないだろうし。
「どっちもよ、どっちも。兄貴と弟両方」
「弟のキーシュは二十日鼠、兄貴のギーシュは……そういえば見てないわ。モグラでも召喚して地面に潜ませてるんじゃない?」
二十日鼠か……普通だな。普通なところが逆に怪しい。ううむ。
「ほら、ちょっと見ててよこのコップ」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「スゴイでしょ、ルーン無し、精神力の消耗無し、回数制限無し、タイムラグ無し。一瞬で水が熱湯に変わるのよ」
はああああ、おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「この力……使い魔を鍛え上げて、いずれは鉄を溶かしたり石を溶かしたり。ねえ、すごいでしょ?」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「ねえってば、聞いてるの?」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……
「ちょっとルイズ?」
おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい……そろそろ終わったかな?
「ルイズ、どうしたの?」
「いえ、べつに。ちょっと驚いてただけよ」
「ふふん、眼鏡を召喚したあなたには刺激が強すぎる話だったかもね」
せいぜい得意がってなさい。わたしは自慢話につきあうほどお人よしじゃないの。
あんたの使い魔トークなんか全部おっぱいで打ち消してやったんだから。
何一つ頭の中に入っていないもんね。ほーほっほっほっほ。
「あ、そうだ。ねえ、グラモンはどうだったの?」
「グラモンってどっちのグラモンよ?」
「どっちって……」
どっちだったっけ? まぁどっちでもいいや。両方聞いておく方が怪しまれないだろうし。
「どっちもよ、どっちも。兄貴と弟両方」
「弟のキーシュは二十日鼠、兄貴のギーシュは……そういえば見てないわ。モグラでも召喚して地面に潜ませてるんじゃない?」
二十日鼠か……普通だな。普通なところが逆に怪しい。ううむ。