ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

愚者(ゼロ)の使い魔-9

最終更新:

familiar_spirit

- view
だれでも歓迎! 編集
朝になってアルビオンへ出発するため正門にでる。
おれの荷物はデルフリンガーのみだ。
ルイズは旅用の荷物のほかに王女から預かった『水のルビー』とやらを持っている。
バナナはおやつに入る?って聞いたら怒られた。これは遠足じゃないらしい。

お、ギーシュがやってきた。さあ出発だ。
「お願いがあるんだ」
と思ったら何か話があるらしい、空気を読め、まったく。
「僕の使い魔を連れて行きたいんだが、良いかい?」
まったく、そんなことかよ
「ダメだ」
「何で!?せめて見てからでも良いじゃないか!」
「ダメだ」
「ヴェルダンデ、出てきてくれ」
そういってギーシュが地面を足で叩く。話を聞け。
すると大きなモグラが現れた。
「これが僕の可愛い使い魔、ジャイアントモールのヴェルダンテさ!」
「なるほど、で味は?」
「食べる気かい!?そんなことしちゃダメだよ!」
食ったらウマそうなんだがなぁ

「アルビオンに行くのよ、そんなの連れて行くなんて、ダメよ」
今まで黙ってたルイズが口を挟んできた。
「そんな…お別れなんてイヤだよヴェルダンテ…」
ギーシュが悲しそうな声で言う、だがそのモグラはルイズに向かって突進した。
そのままルイズを押し倒す。
「おお、これは中々見ごたえがあるな」
それを見たギーシュの感想がこれだ。まったくそのとおりだ、ある意味官能的で実に良い。
「あんたたち!早く助けなさいよ!」
えー、もっと見たいのに。

「このモグラ!姫様から頂いた指輪に鼻をつけないで!」
指輪?水のルビーか?
「ああなるほど、ヴェルダンテは宝石が大好きだからね」
よし、ならこいつは部下にしよう。ついでに後で盗む予定のルビーの罪もなすりつけよう。

さて、そろそろ助けようかな、でもルイズはどうせ感謝しないだろうしどうしようかな。
あ、今の右ストレートは痛いぞ~、助けるのはモグラの方だなこりゃ
おれがそのまま傍観するか否かを決めかねていたら強い風が吹いてモグラを吹き飛ばした。
風の魔法か?おれが辺りを見回すと。

おっさんがいた。

そのおっさんはアンリエッタが来る時にルイズが見ていたおっさんだった。
「貴様、僕のヴェルダンテに何をするんだ!」
ギーシュが騒いだ。うるせーなあ。
「僕は敵じゃない。魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルドだ。」
なるほど、おれ達だけじゃ不安だから援軍としてやってきたって事か、だが納得できない事がある。
「敵じゃないのに何故攻撃した?」
敵じゃないならモグラを吹き飛ばす理由などない。これは絶対に不自然だ。
「すまない。婚約者が襲われているのを見て見ぬ振りはできなくてね」
そうかヴェルダンテの婚約者だったのか。変わった趣味だがそれなら納得だ。

「ワルド様!」
いきなりルイズが声を上げた。ちゃんと謝っとけよ、お前はコイツの婚約者をボコボコにしてたんだから。
「久しぶりだな!ルイズ!僕のルイズ!」
あ、婚約者ってルイズの方か、なるほど婚約者が犯罪者にならないようにモグラを吹き飛ばしたのか。

って納得いかねぇーーーー!
なんでルイズが婚約してるの!?
モグラじゃなくてルイズ!?ありえねーだろ!あ、モグラの方がありえないか。
つまりお前はロリコンか?ロリコンなのか?おれもだ!

おっと混乱しちまった。
おれはロリコンじゃないぞ、ロリコンでもあるってだけでそれ以外もオッケーだ。
だがコイツは真性のロリコンだ。間違いない。
話が脱線したな、元に戻そう。

そのロリコンはルイズを抱え上げ、
「彼らを紹介してくれないか?」
と言った。紹介くらいならまだ良い、だがおれをそっちの道に引きずり込むなよ。迷うから。

「ギーシュ・ド・グラモンと使い魔のイギーです」
ギーシュは頭を下げ、おれも一応下げておいた。目を付けられたくないからな。
「この犬がルイズの使い魔かい?フーケを捕まえた時は大活躍だったらしいね」
まあな、スゴイだろ。でもロリコンのほうがスゴイな、絶対。

「さて」
そういってワルドは口笛を吹いた。その口笛が合図なのかグリフォンが現れた。
そのグリフォンにルイズを抱えたまま跨り、杖を掲げて叫んだ。
「では諸君!出発だ!」

ロリコンのクセに仕切るな。
後で上下関係をハッキリさせてやるぞ。
おれはそう誓いながら馬に乗り込み(もちろん部下にしてある)出発した。


To Be Continued…

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー