少し経ってから、タバサが地面に絵を描いて作戦の説明を始めた。
偵察兼囮が小屋の側に赴き、中の様子を確認→フーケがいれば挑発→出てきたところを魔法で集中砲火。
「偵察兼囮役には私がなろう……一つだけ頼みがあるが、フー…ゲフンゲフン。ロングビルも一緒に来てくれ」
「私ですか?」
フーケが意外そうに聞き返す。
「そうだ。『土』の魔法を知らない私だけで、フーケを相手にするのは不安だからな」
「それで私達は攻撃ってわけ?」
ルイズが自分達を指差した。
「その通り、異論は無いな?」
納得したように頷く面々。
「行って来る」
そして―――小屋に向かって普通に歩いていくディアボロを見たルイズは突込みを入れた
「ちょ、ちょっと!せめて隠れながらとかしないの!?」
あんまりにも無防備すぎるディアボロを見て驚くルイズ。
しかし、エアロスミスの感知であの廃屋の中には敵が存在しない事が分かっており、更にフーケはディアボロのすぐ後ろに居るので問題は無かった。
ルイズの突っ込みをシカトしながら、歩き続けるディアボロ。
その後ろから慌てた様な小走りで近づいてくるフーケ。
偵察兼囮が小屋の側に赴き、中の様子を確認→フーケがいれば挑発→出てきたところを魔法で集中砲火。
「偵察兼囮役には私がなろう……一つだけ頼みがあるが、フー…ゲフンゲフン。ロングビルも一緒に来てくれ」
「私ですか?」
フーケが意外そうに聞き返す。
「そうだ。『土』の魔法を知らない私だけで、フーケを相手にするのは不安だからな」
「それで私達は攻撃ってわけ?」
ルイズが自分達を指差した。
「その通り、異論は無いな?」
納得したように頷く面々。
「行って来る」
そして―――小屋に向かって普通に歩いていくディアボロを見たルイズは突込みを入れた
「ちょ、ちょっと!せめて隠れながらとかしないの!?」
あんまりにも無防備すぎるディアボロを見て驚くルイズ。
しかし、エアロスミスの感知であの廃屋の中には敵が存在しない事が分かっており、更にフーケはディアボロのすぐ後ろに居るので問題は無かった。
ルイズの突っ込みをシカトしながら、歩き続けるディアボロ。
その後ろから慌てた様な小走りで近づいてくるフーケ。
そのままディアボロは最短距離で廃屋に近づくと、ドアをいきなり開ける
その姿を見てフーケは唖然とした
その姿を見てフーケは唖然とした
「フー・・・・・・ゲホゲホ。ロングビル、中に入るぞ」
「ミ、ミスタ・ディアボロ……中に人が居るかどうかの確認は良いのですか?」
「その時はその時だ」
「……そんな無茶苦茶な」
「とっとと入れ」
「ミ、ミスタ・ディアボロ……中に人が居るかどうかの確認は良いのですか?」
「その時はその時だ」
「……そんな無茶苦茶な」
「とっとと入れ」
廃屋の中にフーケを乱暴に押し込むディアボロ。
外で見ていたはルイズ声を張り上げた。
「何やってんのよあいつ!?打ち合わせとまるで違うじゃない!」
そのまま、廃屋に向かって走ろうとするルイズの腕を掴むキュルケとタバサ。
「何すんのよキュルケ!タバサ!
「ディアボロにはディアボロなりの考えがあるらしいわよ?」
「考えてる」
そのまま強引に説得されて渋々待ち続ける事にした。
(あの馬鹿使い魔ァァァァ!ご飯抜きにしてやるんだから!)
しかし、爆発して特攻するのも時間の問題だったが。
「何やってんのよあいつ!?打ち合わせとまるで違うじゃない!」
そのまま、廃屋に向かって走ろうとするルイズの腕を掴むキュルケとタバサ。
「何すんのよキュルケ!タバサ!
「ディアボロにはディアボロなりの考えがあるらしいわよ?」
「考えてる」
そのまま強引に説得されて渋々待ち続ける事にした。
(あの馬鹿使い魔ァァァァ!ご飯抜きにしてやるんだから!)
しかし、爆発して特攻するのも時間の問題だったが。
一方その頃のディアボロとフーケ
小屋は狭く汚かった。中には申し訳程度に家具が置いてあるだけで。
大量の埃が積もっており、人の生活の痕跡が見当たらない。
(ハーヴェストの感知では……)
歩きながら、ディアボロは『破壊の杖』が入っていると感じるチェストを開けて、中の物を見た。
確かに『破壊の杖』があった、が。
(何でこんな物がこの世界にあるんだ?)
ディアボロはその『破壊の杖』が、元居た世界にあるロケットランチャーにしか見えない事に疑問を持った
『破壊の杖』かどうか、フーケに一応の確認を取ってみる事にする。
「これが『破壊の杖』か?」
「何の苦労もなく見つかりましたね……」
フーケが白々しくも安心したように言った。どうやら本当に本物らしい。
大量の埃が積もっており、人の生活の痕跡が見当たらない。
(ハーヴェストの感知では……)
歩きながら、ディアボロは『破壊の杖』が入っていると感じるチェストを開けて、中の物を見た。
確かに『破壊の杖』があった、が。
(何でこんな物がこの世界にあるんだ?)
ディアボロはその『破壊の杖』が、元居た世界にあるロケットランチャーにしか見えない事に疑問を持った
『破壊の杖』かどうか、フーケに一応の確認を取ってみる事にする。
「これが『破壊の杖』か?」
「何の苦労もなく見つかりましたね……」
フーケが白々しくも安心したように言った。どうやら本当に本物らしい。
彼は奇妙なダンジョンの特異性に慣れているので・・・・・・ロケットランチャーがファンタジーやメルヘンの世界に落ちてても不思議じゃないんじゃね?と・・・。
(やはり、気になるものは気になる)
思わなかった。
つらつらと如何でも良い事を考えているディアボロだが。
(やはり、気になるものは気になる)
思わなかった。
つらつらと如何でも良い事を考えているディアボロだが。
「ミス・ヴァリエール達を呼んできますね」
フーケが外に出ようとしていた。ゴーレムでも呼び出すつもりなのだろうか?
が、それを逃すわけにはいかない。
『破壊の杖』をエニグマの紙の中にしまいこみ
『M72A2ロケットランチャーを紙の中に入れた』
そして、外に出ようとするフーケを呼び止める。
「ところで……何でフーケはこんな所に『破壊の杖』を置いていったんだろうな?」
フーケがドアに向かう体勢のまま答える。
「フーケ本人ではない、私には分かりかねます」
「それもそうだ、本人以外には絶対わからない・・・・・・だから私は本人に聞いているんだよ。『土くれのフーケ』本人にな」
「な、何を言っているんですか?冗談は止めてください!」
慌てて振り返るフーケ。
しかし、ディアボロの静かな視線に自分の正体が見抜かれたことを悟った。
「何故…気付いたのですか?」
フーケが外に出ようとしていた。ゴーレムでも呼び出すつもりなのだろうか?
が、それを逃すわけにはいかない。
『破壊の杖』をエニグマの紙の中にしまいこみ
『M72A2ロケットランチャーを紙の中に入れた』
そして、外に出ようとするフーケを呼び止める。
「ところで……何でフーケはこんな所に『破壊の杖』を置いていったんだろうな?」
フーケがドアに向かう体勢のまま答える。
「フーケ本人ではない、私には分かりかねます」
「それもそうだ、本人以外には絶対わからない・・・・・・だから私は本人に聞いているんだよ。『土くれのフーケ』本人にな」
「な、何を言っているんですか?冗談は止めてください!」
慌てて振り返るフーケ。
しかし、ディアボロの静かな視線に自分の正体が見抜かれたことを悟った。
「何故…気付いたのですか?」
『怪しかったから、取り敢えずヘブンズドアーのDISCを使って正体を確かめて見ました』
とは言えないディアボロ。
とは言えないディアボロ。
尤もらしい推理を即席で作るのも面倒なので、疑問文には疑問文で返してみる事にした。
「何故だと?理由はお前が一番良く知っているだろう?」
「・・・・・・なるほど。私が軽率だったわけですね」
数秒考えてから勝手に自己完結したフーケ、ディアボロは本当にラッキーである。
「何故だと?理由はお前が一番良く知っているだろう?」
「・・・・・・なるほど。私が軽率だったわけですね」
数秒考えてから勝手に自己完結したフーケ、ディアボロは本当にラッキーである。
そのまま、小屋の中で睨み合いを続けている二人。
一瞬の気も抜けないはずであったその時
「・・・・・・取引しませんか?」
不意にフーケが口を開いた
「何だ?」
「『破壊の杖』を差し上げる代わりに私を見逃す取引ですよ」
「そんな事をする必要が私には無いが?」
「学園の宝物庫に眠っている『破壊の杖』は裏の世界では値段が付きませんよ
あんな無能な子供に奴隷のように付き従うのも業腹でしょう?
それを元手にして学園から逃亡しては如何ですか?」
ディアボロは嫌々ルイズに従っているわけでは無いのだが・・・・・・どうやらフーケは勘違いしているようだ。
そもそも逃げる選択肢を選ぶにしても、ディアボロに金は必要無い。
「ふん。アレは何時か大化けする。私はそれを待っているだけだ」
「ロマンチストですね」
「・・・・・・大人しく捕まるか、痛めつけられて捕まるか。どちらを選ぶ?」
一瞬の気も抜けないはずであったその時
「・・・・・・取引しませんか?」
不意にフーケが口を開いた
「何だ?」
「『破壊の杖』を差し上げる代わりに私を見逃す取引ですよ」
「そんな事をする必要が私には無いが?」
「学園の宝物庫に眠っている『破壊の杖』は裏の世界では値段が付きませんよ
あんな無能な子供に奴隷のように付き従うのも業腹でしょう?
それを元手にして学園から逃亡しては如何ですか?」
ディアボロは嫌々ルイズに従っているわけでは無いのだが・・・・・・どうやらフーケは勘違いしているようだ。
そもそも逃げる選択肢を選ぶにしても、ディアボロに金は必要無い。
「ふん。アレは何時か大化けする。私はそれを待っているだけだ」
「ロマンチストですね」
「・・・・・・大人しく捕まるか、痛めつけられて捕まるか。どちらを選ぶ?」
そのまま膠着した状態が数分続き―――瞬間。
ドゴン!
「「!?」」
音の発生源を見る二人
そこには何故か顔が沸騰しているルイズが立っていた。
「もう、待ちきれないわ!何やってんのよディアボロ!ミス・ロングビルに厭らしい事して、きゃっ!」
チャンスと見たフーケが一瞬の隙を突いて、ルイズを押し退けて外に飛び出す。
ドゴン!
「「!?」」
音の発生源を見る二人
そこには何故か顔が沸騰しているルイズが立っていた。
「もう、待ちきれないわ!何やってんのよディアボロ!ミス・ロングビルに厭らしい事して、きゃっ!」
チャンスと見たフーケが一瞬の隙を突いて、ルイズを押し退けて外に飛び出す。
「チッ!」
気を削いでしまった事に舌打ちを一つして、飛び出したフーケに続くディアボロ。
しかし、外に出てから見たのは、地面から浮き上がるように出てくる土の巨人と
その肩に立って秘書の演技を剥ぎ取った土くれのフーケだった。
「形勢逆転・・・・・・ってやつね!」
気を削いでしまった事に舌打ちを一つして、飛び出したフーケに続くディアボロ。
しかし、外に出てから見たのは、地面から浮き上がるように出てくる土の巨人と
その肩に立って秘書の演技を剥ぎ取った土くれのフーケだった。
「形勢逆転・・・・・・ってやつね!」