ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ディアボロの大冒険Ⅱ-8

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匿名ユーザー

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それから数日。
あの武器屋での口論はキュルケがデラックスな剣を買って、ディアボロにプレゼントした事で一応の決着をみせた
そして、帰ってからデルフリンガーと話をしてみたディアボロだが。
問題のデルフリンガーは長年の間に色々な事を忘れているらしく、特に重要な事は聞けなかった。
(役に立たんな……本当にボーイⅡマンのDISCを持ってくるべきだった)
等とディアボロが思ったかどうかは定かではない

そのまま、特に何事も無く、時間の流れに身を任せていた、が。
「暇だ……」
最初は見るもの聞くもの新しかったディアボロだが
数日も経つと、特に何も変わらない日常に飽きてきて、あのホテルから続くダンジョンを懐かしく思っていた。
まあ、帰る方法は存在しているが、これから先の何が起こるか分からない事に期待しているディアボロは中々『帰還』の選択肢を選べない。
そんなわけで最近の彼は「暇だ」が口癖となっていた。
「…何か言った?」
耳聡く聞いたルイズがディアボロに尋ねたりしていたが

「で、ディアボロはどっちの剣を使うのかしら?」
翌日、日常の一部と化した程に、ルイズとキュルケが揉めていた。
その内容はルイズとキュルケの買った剣のどっちをディアボロ使うかというものだ。
武器としての剣は如何でも良いディアボロだが、二人の意地の張り合いは止まらなく、乱闘にまで発展しそうであった。

なんだかんだで決着が付かないルイズとキュルケ。
あまりにも暇なのでディアボロは、つい助け船を出してしまった。
「決闘でもしたらどうだ?」
「「それよ!」」

決闘の手段を話し合う二人を面白げにみつめるディアボロ
決闘内容が「ディアボロを吊るしてそのロープを魔法で切った方が勝ち」、と。
最終的に決まった時も面白げな顔を崩そうとしなかった。

そして、夜になりルイズとキュルケとタバサとディアボロの四人が中庭に集まり決闘を始めようとする。
ディアボロが落下した時にレビテーションを使うため、上空をタバサが乗ったシルフィードが飛んでいた。
この勝負は爆発を起こすしか能の無いルイズには圧倒的不利な状況、だが。
ロープで吊るされる前に、ディアボロは何事かをルイズに耳打ちした

「……………」
「え!?あんた正気!?」
「可笑しくは無い、要は考え方一つだ……どんな下っ端のカス能力でさえも、
 考え方を変えて使う事が出来れば、王者を殺す武器にもなる」
「下っ端のカス能力言うな!」
「爆発を起こす事しか出来ないなら、それを最大限に有効活用しろ……分かったな?」
「ちょ、ちょっとディアボロ!」

それ以上何も言わずに無言でロープに吊るされるディアボロ
遥か上空に吊るされた男と、その下で杖を構えるアホ二名。

キュルケは開始前から自分の勝ちを確信していた。
自分の得意な『ファイヤーボール』は百発百中を誇る。
先手をルイズに選ばせて、2回もロープを切るチャンスを与えたのもその自信からであった。
(どうせ、ルイズが出来ることは爆発の衝撃でロープを切るぐらいでしょうね)

ルイズが杖を構え魔法を使って――――
ドッグォ――z__ン
ディアボロの後ろの壁が見事に爆発!ヒビが入った。
「ちゃんと狙え」
「う、う、煩いわね!心の準備ってものがあるでしょうよ!」
「危ないじゃないルイズ『ゼロ』なんだからもっと良く狙わないと」
「うるさい!」
そして、又ルイズが杖を振ろうとするのを見て、キュルケの顔に勝利の確信が浮かぶ。
だが――――――
ドッグォーz_ン
2度目の爆発は吊られているディアボロに直撃した!

「何してんのルイズ!?」
驚いたキュルケの声に反応する事無く、ルイズは上に向かって叫ぶ。
「タバサ!レビテーションお願い!」
上でシルフィードと共に待機していたタバサは、煙と共に落ちてくる物体にレビテーションをかけて、地面への激突を防ぐ。

「ルイズの勝ち」
タバサの宣告通り、その落ちて来た物体はディアボロ―――つまり、先にロープを切ったのはルイズだ。
ルイズは勝ち誇ろうとする前に、地面にゆっくりと降りてきたディアボロに走って行く。
「大丈夫なのディアボロ!」
「私の言う通りにすれば勝てただろう?」
爆発の直撃をくらった割には軽傷だが、決して無傷ではないディアボロ。
――――――ディアボロがルイズに耳打ちした言葉とは「私ごと爆発させてロープを切れ」と言う無茶苦茶なものだった。
心配無いとの発言も聞いたが、まだルイズの心臓はバクバクと揺れ動いている。
敗者のキュルケはというと、地面に座り込んでハンカチをギリギリと噛み締めている。惨めだ

そして―――いきなり地面が揺れた。

「「な、なに!?」」
「…………」
「ふん?」

そして四人は見た。

「ゴ、ゴーレム!?なんて大きさなの!」
30メイル程もあり、ギーシュのワルキューレを軽く超越した大きさだ。
慌てたルイズとキュルケがゴーレムの移動線上から逃れる。異常な逃げ足の速さである。

だが、一人だけ動かない者が居た。
「……これは『土』のトライアングルかスクウェアメイジなのか?」
取り敢えず何かするようなので、ゴーレムが何をするのかその場で見守る事にしたディアボロ。
平穏な生活を何日も続けていたせいか、かなり危機感が欠如している。
その場を動かないディアボロにルイズが叫ぶ。
「ディアボロ逃げて!」
しかし、ゴーレムに興味津々なディアボロには届いていない。
(爆発で足を怪我したの!?)
そんな事は無い、が。ルイズは誤解している
我慢できなくなったのか、自分の危険を省みずルイズは走った。
「早く逃げなさいって言ってるでしょバカ!」
「私に構うな」
煩げにディアボロが手を振るがルイズは離れない。
そんな事をやっている間にゴーレムが近付き、二人の頭上に巨大な足を上げる。
「チッ……しょうがない」
自分一人だけなら何とかなるが――――傍にルイズが居る。
逃げるディアボロとルイズの後ろ、一瞬の差で踏み下されたゴーレムの足が破滅的な音を立てる。

そのまま逃げ続けるルイズとディアボロの後ろで、ゴーレムがヒビの入った壁を破壊し中に誰かが進入した。
しばらくしてから、その誰かは肩に乗り、ゴーレムを指揮してまた何処かへ戻って行く。
「ハァハァハァハァ……あの大きさだと……乗っているのは………トライアングルクラス以上のメイジね」
「トライアングルクラス以上はあんな事が出来るのか………凄いな」
そんな事を話している時、ディアボロはルイズがわざわざ、する必要の無い危険を侵した事を思い出した。
「構うなと言ったはずだが?」
「私の使い魔なんだから構うのは当然でしょ!」
「ふん?」
当たり前のように言い放つルイズを面白そうに見るディアボロ。
「あ、後!ご主人様かルイズ様って呼びなさいって言ってるでしょ!?そうしないとご飯抜きなんだからねっ!」
繁々とディアボロから見詰められて、顔を真っ赤にしながらもルイズは誤魔化すように叫んだ



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