ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第六話 フルボッコ・ギーシュ・シティ①

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匿名ユーザー

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「・・・遅いな。」
群衆は集まっていたが、肝心の相手が来ていない。
ギーシュはイライラしていた。
「もう帰ろうかな・・・」
しかし、決闘がなかったとわかった時の群衆の怒りは計り知れない。
その矛先は間違いなくギーシュに向かうだろう。帰れるわけ無い。
「まてぇい!!」
そのとき彼の頭上に人影が現れた。
「二股がばれてフられ、その責任を平民になすりつける。
 人それを、マンモーニと呼ぶ!!」
「何者だ!!」
ギーシュが叫ぶ。
「ギーシュに名乗る名はないっ!!」
そう言って飛び降りたのは
「オレ、参上!!!」
変態だった。

ゼロの変態第六話 フルボッコ・ギーシュ・シティ①

「諸君!決闘だ!」
ギーシュは薔薇の造花を掲げ、群衆は歓声を上げた。
「よく逃げずに来たね・・・。褒めてあげよう」
「フン!逃げる理由が見あたらんのでな」
「く・・・減らず口を・・・」
「オレは最初からクライマックスだぜ!すでに鉄平は撲殺した。
 あとはお前をサウスパークのようにしてやるだけだ!」
「その生意気な面を吹っ飛ばしてやる!!」
そう言うとギーシュは薔薇の造花を振った。
次の瞬間、なんと青銅の女騎士が現れたではないか!これにはメローネも苦笑い。
「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」
「じょ・・・じょうとーじゃねーか。好きなだけ使えや。」
「言い忘れたな。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。
 従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手をするよ」
メローネは少し後悔した。
だが彼の頭の中にはすでに変態的勝利の方程式ができあがっていたッ!

そのときギーシュは驚くべき光景を目にした。
どう見ても目の前の変態が彼のゴーレムの顔を片手掴んでいるようにしか見えなかった。
しかし次の瞬間!変態がワルキューレの頭を!
. . . . . . . .
握りつぶしたのだ!

本当はベイビィ・フェイスがフルパワーで叩きつぶしたのだが。
パワーはないが青銅を叩きつぶすぐらいはできる。

「・・・・・・・何・・・だと・・・?」
「言い忘れていたが・・・」
メローネは口を開いた。
「オレはかつて『ビリーズ・ブートキャンプ』という特殊訓練を受けていてな・・・
 その訓練を受けると最低でも、これくらいは余裕でできる。」
ハッタリである。メローネはこう考えていた。こういうマンモーニは強い力で脅してやれば
ビビって降参すると。それゆえのハッタリだった。
ちなみに彼がビリーズ・ブートキャンプをやっていたのは本当である。おかげで引き締まった肉体を維持できている。

だが運命の女神様は残酷であった!こんな変態にやる運など無いということか!
ギーシュは一応貴族である。プライドというものがある。降参という選択肢は頭にはなかった。
「よ・・・よるな・・・よるなァァァァァァァアアアアアアア!!!!!!」
ギーシュは半狂乱になって造花を振った。
次の瞬間、ワルキューレが6体も現れたではないか!さっきの一体も修復されて合計七体!
さすがの変態もこれには苦笑い。あんな作戦を考えついた自分を呪った。
しかしこんな事、彼にとっては危機(ピンチ)のうちにも入らない!
「こんなのより波紋の方が凄いぞ?」
ヘンな動きで攻撃をかわす変態。とにかくむかつく。
よける間にも1体、2体と握りつぶす変態。
「このままじゃ・・・ちとキツイか・・・」
ヘンな機械を動かす変態。と次の瞬間!
『ピザ・モッツァレラ♪ピザ・モッツァレラ♪レラレラレラレラレラレラ』
「うわぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!耳がぁ!耳がぁああああ!」
電波ソングになれてないギーシュにこれはキツイ。周りのギャラリーも苦しんでいたが。

ドッグオォオオン!!!

ギーシュが前を見るとワルキューレを破壊し尽くし、「まだやるかい?」といった表情で近づいてくる変態。
殺される。そうギーシュは確信した。この変態にエルフェンリートみたいにされてしまうと。
『石礫』の呪文を唱える。構わず突っ込んでくる。アンサートーカーかこいつは。
ーーーーダメだな。お前は殺される。
頭の中に声が響く。
ーーーー老化させられて殺されるかも。
イヤだ。
ーーーーそれとも一生奴隷みたいにされるかも(ニコニコ
イヤだ。
ーーーーむしろ社会的に抹殺されるかも。
イヤだ。
ーーーーハーレルヤ♪ハーレルヤ♪
やめて!僕の心を犯さないで!
ーーーー死にたいか?死にたいのか?
死ぬのはイヤ死ぬのはイヤ死ぬのはイヤ死ぬのはイヤ
「死ぬのはイヤだァッ!!!」
ーーーーオーケィ!助けてやるよブラザー。だが体を借りるぜ?
「なんでもいい!僕を助けてくれェェ!」
その瞬間、ギーシュの体がドス黒いもので包まれた。

「あの変態・・・ここまでとは・・・たいした奴だ・・・」
「本当にたいした変態だぜオメーは・・・」
「あぁ、こりゃギーシュもお終いね。」
観客にまじってキュルケはタバサに言った。しかしタバサの顔には恐怖が読み取れた。
「・・・何かが変。」
「なによ・・・真剣な顔して変なこと言わないでちょうだい・・・」
キュルケもバカではない。ギーシュの変化に気付いたようだった。

「どうした?急に叫んだと思ったら・・・大丈夫か・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
メローネの質問にギーシュは答えない。しかし・・・彼は笑っていた。
「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
 ファーハッハッハッハッハッハッハ!!やっと!やっと!やっと成就したぞ!
 このギーシュの悲願が!」
「な・・・なに言ってるんだお前・・・」
メローネには解っていた。自分が恐怖していることを。
「・・・あー、すまんねぇ変態君。もうワルキューレなんて木偶人形使わないから。」
そう言うとギーシュは『石礫』の呪文を唱えた。さっきとは比べものにならない大きさと速さの石がメローネを襲う。
何とかメローネが避けると、ギーシュは続けた。
「まだ避けれるかぁ。・・・じゃあこれは?」
なんとギーシュはギャラリーに!それもなぜか最前列にいたルイズに向かって!その呪文を放ったのだ!
「ちっ・・・こんな役は柄じゃあないんだが・・・」
そう言うとメローネは石礫を自らの体で受け止めた。
そして彼の意識は暗転した。

「え・・・?」
ルイズは驚愕した。ギーシュが自分に向かって呪文を放ったのだ。
キュルケとタバサが動いたが間に合わないだろう、そんなことを思っていると
メローネが自分の目の前に飛び出し、倒れたのだから。
「ハーァッハッハッハッハッハッハ!平民なんてこんなもの!
 やっと正しい運命が巡ってきたようだ!」
そう言いながらギーシュは倒れているギーシュに向かって蹴りを連発した。
「じつに心地よいぞォ!ホラホラホラァ!立てよ!誰が誰を富竹のようにするってェ!?」
笑いながら手足をへし折るギーシュ。
「やめてッ!!」
ルイズは叫んでいた。
「もうやめてギーシュ!何でこんな事をするの?!メローネが気に入らないから?!」
「それもあるがミス・ヴァリエール、理由はそうじゃない」
ギーシュは続けた。
「たぁのしぃいんだよぉお!!!本来勝てない相手をいたぶってるのがなぁ!!
 まぁやめてやってもいいがね。だが人にものを頼むときにはこれが必要だろう?
 『お願いします(プリーズ)』が。」
それにしてもこのギーシュノリノリである。観客はどん引きした。
だが!彼らはもっと信じられないものを見る!
あのルイズが跪いたのだッ!
「お願いします(プリーズ)ギーシュ・ド・グラモン殿。
 もうこれ以上・・・メローネを傷つけないで・・・」
「ハハハハハハハハッハハハハアハハハハ!!!こいつは傑作だ!!
 あのヴァリエール公爵家三女ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが!
 役立たずの自分の役立たずの使い魔を!これ以上傷つけないでくれ?
 イヤにきまってんだろう!!こんなに楽しいことやめられるわけがない!!
 あのクソ生意気な『ゼロ』の変態をいたぶれるんだからなぁ!!」
完全に外道である。悪魔である。

「はぁ・・・あなたが心配で来てみたら、ここまでゲス野郎だったとはね。心底失望したわ。」
「ギーシュッ!見損なったぞ!君はキザでチキンでスネ夫思考だとは思っていたけれど!
 人の『誇り』をこんな風に踏みにじれる奴だとは思っても見なかったぞッ!」
モンモランシーとマリコルヌである。この2人を皮切りに観客が非難を浴びせた。
「そうだそうだ!」「このゲス野郎!」「貴様それでもDMC信者か!」
「な・・・またここかっ・・・なんだかよくわからんが死ね!ゲス野郎!!」
「うざっっっっっっってぇぞ!腐れメイジ共がぁぁああああ!!」
ギーシュが吼えた。
「貴様らに解るか!オレの苦しみが!オレの憎しみが!オレの怒りが!」
「そんなのわかんないわよ。・・・あんたが悪者って事以外は。」
その言葉と共に数発の火球がギーシュに直撃した。
「ふん。やはり『微熱』か。こんなもの屁でもないわ!」
ピンピンしているギーシュの目の前に、小柄なメガネが現れた。
(なっ・・・キュルケは囮でこちらが本命だったかッ!
 こいつの魔法、『この体』では受け切れんかもしれん!)
しかしタバサがかけたのは攻撃呪文ではなかった。
「これは・・・『ディテクト・マジック』ッ!」
「ビンゴ。やはりギーシュ以外の精神反応がある。」
「この女(アマ)!それが目的だったか!!」
「彼はギーシュに乗り移った何か。ほぼ間違いない。」
「くーくっくっくっく。ばれては仕方がないな・・・」
そう言うとなんとギーシュはタバサの首根っこを引っ掴んだ!
「だがどうした?状況は変わっていまい?このまま貴様を壁にたたきつけるという予定が増えただけだ!」
彼は気付いていなかった。変態の左手が光ったことに。


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