ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第五話 二股貴族物語

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メローネは食堂に行く途中、とんでもないことに気がついた。
「・・・昼飯だけ増えるわけはないよな・・・」
彼は朝食の悲惨さを思い出していた。
彼はルイズがデレモードに入っていることなど知らない。
よって彼は『これからずっと3食あんな飯』という未来を想像していた。
「ディ・モールト(ホント)やばい。さすがに餓死するって・・・」
メローネが悩んでいると、後ろから声がした。
「・・・どうなさったんですか?メローネさん。」
ふりむくとそこにはッ!
「シエスタさん・・・?」

ゼロの変態第五話 二股貴族物語

「そうですか・・・大変なんですね・・・」
メローネは理解していたっ!彼女の性格をッ!
おそらく彼女は目の前で人が餓死しそうなのを無視するほど上手に生きれない!
彼女は自分に被害が及ぼうとも何とかしようとしてくれるだろう!
だが、彼女に迷惑をかけるのは忍びないッ!
そこでメローネはごくありきたりなことをいった。
「いや、大丈夫だ。だって今ダイエット中だし・・・」
GUuuuuuuuuu!
なんと言うことか!彼の努力を!彼の胃袋は台無しにしてしまった!
「・・・おなか、減っていらっしゃるんですね・・・。」
「・・・はい。」
メローネは正直に答えた。
「ではちょっとついてきてもらえませんか?」
こうして彼は彼女にほいほいついて行ってしまったのだ。

「うまひ・・・ディ・モールト(とっても)うまひ・・・」
彼がシエスタに連れてこられたのは厨房だった。
「残り物でよかったら・・・」と彼女はこの変態にごちそうしてくれたのだ。
「この変態に残り物を食べさせたいんですが構いませんねッ!」と彼女が行ったときはビビったが
コック長のマルトーさんは貴族嫌いらしく、こき使われて大変だろうということで許可してくれたのだ。
おもえば彼が人に親切にされたことがあっただろうか?
彼は初めて受けたともいえる親切と飯のうまさに感動し、泣きながら食べていたのである。
「おなかがすいたらいつでもいらっしゃってくださいね。」
(なんていい子だ!6号さんに匹敵するぞッ!)
もうメローネは泣くしかなかった。

「なにか手伝えることはないか?」
メローネの発言はいつも唐突である。
「え?いえ、そんなお気遣いなさらなくても・・・」
「ただの流儀さ。こんなうまい飯をただ食わせてもらうつもりはない。」
「ええと・・・それでは・・・」
あぁ!なぜ彼女はこのときこの台詞を口に出してしまったのか!
「・・・デザートを運ぶのを手伝っていただけますか?」

「ショートケーキのお客様ぁ~~!」
変態はデザ-トを配っていた。
「・・・イチゴがないんだけど・・・」
「中に入ってるじゃあないですか。チェリーパイのお客様ぁ~~!」
勤務態度は至ってまじめに見える。耳のイヤホンがなければ。
「このパイ一回りちいさくね・・・?」
「気のせいでさぁ。虎の脳みその煮込みのお客様ぁ~~!」
「貴様・・・この俺を待たせてどうなるかわかっておろうな・・・」
「申し訳ございませェェんお客様ァァ!!」
ふとメローネがシエスタを探すと、なんとへんな金髪貴族にクレームをつけられているではないか!
そこで彼は予想外の行動を取った。
なんと厨房に戻ったのだった!なんて奴ッ!
しかし彼は物語の変態(ヒーロー)の資格を失いはしない!なぜなら・・・なぜだ?

シエスタがヘンなパツキンからやっと解放された頃、メローネは厨房から出てきた。
「あれ、もうおわったのか?」
「ええ、でももとは私のミスですし・・・」
「そうか・・・」
メローネは困ったような顔をすると、さっきのパツキンの懐から小瓶が落ちたのに気がついた。
それを拾うとメローネは近くの貴族に
「おい。これの持ち主はわかるか?」
「なんだよ・・・あぁ、それは『香水』のモンモランシーの香水だよ。あそこの巻き毛の。」
「ありがとう。」
そしてメローネはモンモランシーのところへ行き
「プレゼントです。もうすぐ必要になるでしょう。」
といい、持っていた毒々しい色のパイをテーブルの上に置いた。
「?」
モンモランシーはふしぎそうな顔をしていたが、彼の言葉の意味はすぐにわかることになる。

パツキンは周りの友人達と談笑していた。
「なあ、ギーシュ! お前、今は誰とつき合っているんだよ!」
「誰が恋人なんだ? ギーシュ!」
「つき合う? 僕にそのような特定の女性はいないのだ。
 薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」
メローネはそのパツキンのところへ行き、小瓶を差し出した。
「さっき落ちましたよ。お客様。」
「何を言っているんだ?これは僕のじゃない」
しかし彼の友人達は非情にもそれを見逃さなかった。
「その香水は、もしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」
「そうだ! その鮮やかな紫色はモンモランシーが調合している香水だぞ!」
「つまりギーシュは今、モンモランシーとつき合っている。そうだな?」
騒ぐ群衆、言い訳するギーシュ、近寄ってくる少女、泣く少女、平手打ちする少女。
これらをメローネはほくそ笑みながら見ていた。
その後、ギーシュの元にパイを片手にモンモランシーが現れた。
「やっぱりケティに手を出していたのね・・・」
「ち、ちがう!誤解だモンモランシー!」
「変態さん、感謝するわ」
そう言うと彼女は持っていたパイを!ギーシュに!思いっきり!たたきつけたッ!

ドグシャアッ!

「GYAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!」
絶叫するギーシュ、立ち去るモンモン。
それらを見てメローネは床を転げ回っていた。
まさに外道!彼が変態(ヒーロー)の権利を失うのは、ギーシュをおちょくる意志がなくなったときだけだ!
「目がぁ、目がぁぁぁあああああああ!」
「メローネさん・・・なに渡したんですか・・・?」
「メローネ特製のパイさ。ハバネロ、七味、タバスコ、カラシ、わさび
 他にも大量に入れた。まさにバルスって味わいさ!
 ところでシエスタさん、『水』のメイジを知らないか?」

「ああああぁぁぁぁぁ目がぁ目がぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「大丈夫かい、お客様。いま洗い流してやるからな」
ギーシュの顔に、もてないメイジ達の妬みの水魔法が炸裂した

「君が軽率に香水のビンなんか拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。
 どうしてくれるんだね?」
「いやこういう事もあるさ。落ち込むなよブラザー」
「いいかい? 給仕君、僕は君が香水のビンを蹴った時、知らないフリをした。
 話を合わせるくらいの機転があってもいいだろう?」
「え、ケティとは手を握っただけ?そいつは災難だったなブラザー」
「どうやら君は貴族に対する礼儀を知らないらしいな・・・
 決闘だ! 君に礼儀を教えてやる!」
「いや、謝って説明すればきっと大丈夫。自信を持てブラザー」
「人の話を聞けェェェェエエエエエエエエエエエエ!!!!」
とうとうギーシュも切れた。
メローネは渋々イヤホンをはずしながらそばにいたマリコルヌに
「おい、かぜっぴき。こいつがなんていったか教えてくれ」
「なんで僕の仇名しってんの!!!?というか僕は『風上』だ!!」
そう言いながらも彼はギーシュの台詞を伝えた。

つまり二股がばれてふられた責任をオレに押しつけようとしたらなんか恥ずかしいことになって
 むかついたからオレに決闘を申し込んだ・・・こういう事か?」
「頼むから一発殴らせろ。マジで。・・・返事をきこうか。」
「断る。」
「はぁ!?」
「お前みたいな自分のケツも吹けないマンモーニ、むしろヤムチャと決闘する暇があるんなら
 鉄平を殴り殺す方がましだ。Easyの幽々子に勝てるようになってから来るんだな。」
ギーシュは意味がわからないが罵倒されていることだけはわかった。ここまで言われてはギーシュとして
引き下がれない。周りの友人達は転げ回っている。ここで引いては一生笑いものだろう。
「つまり・・・君はそのヤムチャに売られた喧嘩を買う勇気がないって事かい?」
帰ろうとしたメローネが止まった。
「ヴェストリ広場で待っている。準備ができたら来たまえ。・・・くれぐれも逃げないでくれよ?」
「上等だ・・・ハッピーツリーフレンズみたいにしてやるこのマンモーニが・・・」
メローネも半切れである。ギーシュが去った後シエスタにヴェストリ広場の道を聞こうとすると
彼女の顔が引きつっていた。
「あ、あなた、殺されちゃう・・・。貴族を本気で怒らせたら・・・。」
そう言ってシエスタは逃げてしまった。
「あら、あんた大変な決闘受けちゃったわね、ってどうしたのその顔?」
「ちょっとあんた!なに決闘なんかうけてんのよ!ってなによその顔・・・怖ッ。」
ルイズとキュルケが現れ、固まっていた。
メローネは彼女たちに道を聞こうとしたとき、見覚えのない少女に気がついた。タバサである。
「その子・・・誰・・・?」
「あぁ、この子はタバサ。私の友達・・・ってどうしたの?」


本体はロリで貧乳!オプションはメガネに本!
結構目が肥えてるメローネもさすがにこれには萌えた!
メガネと貧乳がつくりだす圧倒的萌え空間は
まさに長門的萌え嵐の小宇宙!

「メローネと申します。以後お見知りおきを。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
へんじがない。ただの無表情系のようだ。
「・・・それよりあんた!謝っちゃいなさい。メイジになんて逆立ちしても勝てないわ。」
「だったらバク転してやるよ。できるんだぞ。」
「そう言う問題じゃない!怪我じゃすまないかもしれないのよ!」
キーキーうるさいルイズを無視して、メローネはキュルケに尋ねる。
「あのパツキン、どれぐらい強いんだ?」
「そうね、クラスはドットよ。でも練金の腕はピカ一ね。」
「雑魚か・・・それに勝てないようじゃご主人様も守るなんてむりなわけだ。と言うわけで行ってくる。」
「あーもぅ知らない!あんたなんて勝手にやられちゃいなさい!」
「安心しろ。必ず帰ってくる。」
そう言うとメローネはマリコルヌにヴェストリ広場へ案内してもらった。
「どうおもう、タバサ?」
「・・・危険」
そう言うと2人もヴェストリ広場へ向かった。
「・・・もぅ!使い魔のくせに勝手なことばっかするんだから!」
ルイズも2人にならった。
「・・・でもなんだろう。このイヤな胸騒ぎは・・・」


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