ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ファミリア―・ザ・ギャンブラー-4

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匿名ユーザー

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 ダービーとギーシュの決闘は正午に行われる。つまりギーシュは4時間目以降の授業をサボらなければならなかった。
 「あぁ、何で格好つけて正午なんて言っちゃたんだろう……。放課後って言えばよかったなぁ、でも『真昼の決闘』のほうがカッコいいよな。
『放課後の決闘』じゃあ締まらないな、うん。」
 ギーシュは、至極どうでもいいことを考えながら広場の中心にぽつんと立っていた。
「しかし平民は時間にルーズだな。もう30分もすぎたぞ。」
――30分経過
「……あっ、5時間目はじまっちゃった。」
――さらに30分経過
「……………………。」
結局ダービーが現れたのは6時間目が終わって、皆がぞろぞろと寮へ帰る時間だった。

 「さて、始めようか。」
 「おい、3時間近く遅刻しておいて謝罪の言葉も無いのか平民!」
 「細かいことを気にする男だな君は。だから女の子にふられるのだ。」
 この瞬間、ギーシュの頭の中でなにかが切れた…決定的な何かが…。
 「行けッ!ワルキューUrrrrryy――ッ!!やつを殺してしまえッ!」
 ギーシュが薔薇の花を振り、呪文を唱えた。薔薇の花弁が片々として散り乱れる。
そして、剣を構えた青銅の女戦士が―――現れない!
 「なあにぃぃ!?バカなッそんな まさかッ失敗するはずがッ……。」
 何度やっても結果は同じだった。ギーシュの「怒り」は「焦り」に変わり、「焦り」は「恐怖」へと変わった
       ざわ…  ざわ…
         ざわ…
 「どうしたギーシュ、ルイズの『ゼロ』がうつったかぁ?」
 「いや、よく見てみろ!ギーシュの杖を、いやあれは杖じゃあない!
ただの『薔薇の花』だぁ!」
 「本当だ!お前目がいいな」
       ざわ…       ざわ…
          ざわ…
「私がすり替えた。朝食の時点でな。危険な賭けだった……。
杖が無ければ魔法を使えないという保障も無い。
それにあの後、一度でも魔法を試されてもアウトだった。
しかし、どうやらうまく行ったようだな。フフ…」
「あうあう」
ギーシュは声も出せなかった。

 「ところで、こいつが君の杖さ。」
 ダービーはギーシュの杖を掲げると、HBの鉛筆を折るように、片手で、折った。
 「どうやら彼は敗北を自らの心の中で認めた様だ。」
         ざわ…     ざわ…
   ざわ…         ざわ…
 「「「何ィ―――ッうわあああ!なんだァ――ッ」」」
     ざわ…      ざわ…
 極めて異様で邪悪な『存在』がギーシュに掴み掛っていた。
 「おっといい忘れていましたね、わたしは『魂』をうばう『スタンド使い』!
賭けというのは、人間の魂を肉体から出やすくする!そこを奪い取るのがわたしの能力!」
 「ギーシュ!!」
 ギーシュの友人たちが駆け寄り、ゆすってみる。が
 「脈が無い!死んでる!ギーシュが死んでる!」
 ダービーのスタンドが手でギーシュの魂を叩き潰した。
すると奇妙なことにそれは一枚のチップになってしまった。
 「この世界でのコレクション第一号だ。フフフ…」

 ルイズは昨夜ダービーがいった事の意味をようやく理解した。しかし、それはあまりにも遅すぎた。
 「何が賭けよッ!前もって杖を奪うなんて卑怯よ早くギーシュを元に戻しなさい!」
 ルイズが叫ぶ。
 「そーだ!そーだ!イカサマだ!決闘を侮辱した!」
 ギーシュの友達も叫ぶ。イカサマという言葉にダービーが反応した。
 「イカサマ?いいですか?
イカサマを見抜けなかったのは見抜けない人間の敗北なのです。
私はね『勝負』とは人間関係と同じだまし合いの関係と考えています。
泣いた人間の敗北なのですよ。」
 見物していた数人のメイジがダービーに杖を向けた。
 「魔法で私を殺しますか?いいでしょう。おやんなさいこの『魂』も死んでいいのならね。彼の『魂』を取り戻したければ……あなた達の魂を賭けるしかないんですよ。」
 ギーシュの友人たちは一目散に逃げ出してしまった。
 「どうします、マスターあなたの『魂』を賭けますか?さぁ」
 ――どうしよう私の使い魔のせいでギーシュが、でも……
 「早くしないと肉体のほうが腐ってしまいますよ。」
 私の魂をかける。ルイズがそう言おうとした瞬間、人ごみの中から一人の少女が現れた。
 「賭けるわ、私の魂をッ!」
 『香水のモンモランシー』であった。

←To be continued

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