ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

マジシャンズ・ゼロ-11

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匿名ユーザー

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周りが騒ぐ中、アヴドゥルはシエスタに手を貸そうとするが、
「シエスタ。大丈夫か?」
「アヴドゥルさん!なんてことを……ッ!」
返ってきたのは切羽詰った声。
「ああ…だめ。貴族の方を怒らせたら殺されちゃう!」
「どういうことだ」
「私が謝ればよかったんです」
いまいち要領が掴めない会話だが、シエスタは無事だと判断するアヴドゥル。
シエスタは置いておいて、ギーシュを追おうとすると、
「あんた! 何勝手なことしてんのよ!?」
ルイズが登場した。
「昼飯はもういいのか?」
「どうでもいいわよ、そんなこと!何で決闘の約束なんかしてるのか、聞いてるの!」
「成り行きだ。誰も好き好んでしたわけではない」
「成り行き!?……ほら私も謝ってあげるから来なさい」
機嫌が段々と下降していくルイズにアヴドゥルは言い放つ。
「だが、断る」
「はあッ!?貴族に勝てると思ってるの!?」
「魔法があろうと、あの少年相手なら問題ない」
承太郎のような『凄み』のある目ではなく、マンモーニの目だったギーシュを思い浮かべ言う。
「使い魔に勝手に怪我されると私が困るんだから!大人しく謝りなさい!」
必死に説得?するルイズを半ば無視し、アヴドゥルは決闘の待つ広場へと向かう。

「諸君! 決闘だ!」
群衆でごった返す、ヴェストリの広場にギーシュの声が響く。
決闘の開幕の宣言に歓声が巻き起こる。
「逃げずに来たことは、褒めてやろうじゃないか」
周りは決闘一色。
上手いこと二股の件を誤魔化せご機嫌なギーシュ。
大仰な名乗りと共に、
「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。文句はないね?」
「好きにするといい」
「僕の二つ名は『青銅』だ。従って青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手しよう」
薔薇の造花でできた杖を振るギーシュ。
すると、散った薔薇の花びらが人型に変化する。
「ほう」
こういった魔法もあるのかと感想を出し、少し距離を置くアヴドゥル。
「今さら逃げれると思うのかい」
その行動を逃避と感じたギーシュは、ワルキューレを突進させる。
真っ直ぐ向かってくるワルキューレを、アヴドゥルはギリギリ避け、また距離を開けながら、
(ふむ。シルバー・チャリオッツには比べ物にもならんが、中々の速さ)
似たような姿のシルバー・チャリオッツと比べる。
ワルキューレが突撃する、アヴドゥルがギリギリ避ける。
数回それが続くと、ギーシュから呆れたような声が出る。
「逃げるばかりかい?」
さっさと決闘を終わらせ、モンモランシーとケティの元へ行きたいギーシュは、
「これで終わると預言しよう!」
ワルキューレを限界数の7体作り、同時に突撃させる。
この瞬間、ギーシュにとって決闘は終わり、
(やっぱし…一人ずつ謝って許してもらうしかないかな。でも、二股は維持したいし…)
今後、どうやって二股を継続するかしか頭に無かった。

道中、散々無視されたことに機嫌を悪くし、
「もういい!決闘でも何でもしなさい!」
思わず言ってしまったルイズだが、
(少し痛い目にあえばいいのよ!)
ツンりながらも、大怪我しない内に中止できるよう、いつでも飛び出せる位置に居た。
決闘が始まり、逃げるだけのアヴドゥルを見て、
(あいつ。何に考えてるの)
てっきり巨体を生かし、特攻でもするものだと思っていたが…そんな様子はない。
ますます理解に苦しむルイズ。
「…………しよう!」
ギーシュの声と共に突撃する7体のワルキューレ、ルイズがアヴドゥルが吹っ飛ばされる姿を想像し、静止の声を上げようとした瞬間。
ヴェストリの広場に『魔術師』の炎が上がった。
「マジシャンズ・レッド」
何かの名前を呼ぶ、アヴドゥルの声と共に……。


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