ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ギーシュの『お茶』な使い魔

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匿名ユーザー

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「ふっ。この華麗な僕に相応しい美しく気高い使い魔よ、召喚に応じよ!」
ハルケギニア大陸にあるトリステイン王国、トリステイン魔法学院にて気障な二枚目半の少年が召喚の儀式をしている。
これから起こる最悪の未来を知らず。

ギーシュの『お茶』な使い魔

冒頭に出た彼の名前は、お馴染みのギーシュ。
元帥の父を持つ、グラモン家の四男のギーシュ。
生ハムにぬっ殺されたギーシュ。
DIO様に剣山にされたギーシュ。
二股掛けて逆恨みのギーシュ。
ゼロ魔世界、最高のかませ犬、ギーシュ・ド・グラモンである。

そんなギーシュ君の今の心境を簡単に説明すると、
『キタ――――(゚∀゚)――――ッ!!!!』であった。
ギーシュの彼女のモンモランシーが、カエルを使い魔にしたからだ。
メイジとしての力量が、モンモランシーより明らかに格下のギーシュ。
それでも、彼氏の意地がある。
ギーシュは、モンモランシーよりショボイ使い魔を引きたくなかった。
順当ならギーシュの方が格下になるはずだったが、現実はカエルである。
ぶっちゃけコレより下は中々いない。
ギーシュの勝利は決まったようなものだ。
余裕の表情で、残念がっているモンモランシーを慰める。
「モンモランシー。悲しまないでくれたまえ。君に似てキュートな使い魔じゃないか」
「そうかしら」
「ああ、君にはどんな使い魔でも似合うさ(キラーん)」
「ギーシュ///」
「モンモランシー」
見詰め合う馬鹿ップルを他所に儀式は進み、残るは何回も失敗しているルイズとギーシュのみになる。

二人の世界から帰ってき、儀式に入るギーシュと失敗してもめげずに続けるルイズ。
ルイズの爆発音をBGMにギーシュが呪文を終えた瞬間、一際大きな爆発が起こった。
爆風により飛ばされ、魔法の標準が狂うギーシュ。
それは、偶然にも標準はルイズと重なる。

慣れなのか一人爆発に動じなかったルイズは誰よりも早く、煙の中を確認できた。
(…人間!?なんで平民なんて出てくるのよ。それにもう一方はモグラね)
普通に考え、モグラは土の系統のギーシュの使い魔だ。
必然と残った平民(黒く胸が豪快に開いた服を着た、危険な『お茶』を入れるのが上手そうな男)はルイズの使い魔になる。

諦め恒例のセリフを平民に言おうとしたその時、ルイズを悪魔の囁きが襲った。
(ねえ、ルイズ。本当に、平民なんて使い魔にしたいの?)
平民の使い魔なんて前例がない。
今まで以上にバカにされるのが落ちだ。
(今なら誰も見ていないのよ。モグラと契約しちゃいなさいよ)
甘美な誘惑だった。
現在、使い魔を確認したのはルイズのみ。
後で何を言われようが、知らぬ存ぜぬで通るだろう。
(あんな危険な『お茶』が生きがいっぽい使い魔が欲しかったの?違うでしょルイズ)
もう一度平民に目を向けるルイズ、やはりなぜか危険な『お茶』を入れそうだった。
(それに見て。あのモグラの可愛らしい目。ウルウルしながらこっちを見て、使い魔に成りたがってる)
モグラにそんな気は全くないのだが、段々ルイズにはモグラが誘っているように見えてきた。
(ほらルイズ。勇気を出してモグラの元へ駆けるのよ!)
この間、数秒。
「私が召喚したのはあのモグラよ!間違いないわ!」
ルイズは悪魔に従い、モグラ目掛け駆け出した。
即効で呪文を唱え、問答無用で契約をすませた後、見詰め合うモグラとルイズ。
「あなたの名前は……そうね。『アスワン』よ、気に入ってくれた」

そして、ギーシュ含め、みんなの視界から煙が晴れた先には、モグラと抱き合うルイズと危険な『お茶』を入れるのが上手そうな平民が居た。
「へっ?」
ギーシュの間抜けな声が辺りに響いた。

「ルイズ!これはどういうことだい!」
「あら?どうしたのギーシュ。あなたの使い魔はその平民よ」
気を取り直し詰め寄るギーシュに冷たく言い放つルイズ。
「だが、どうみてもそのモグラは土属性。僕が召喚したはずだ!」
「証拠もないのに失礼なこと言わないでくれる。この『アスワン』は私が召喚したのよ」
モグラを抱きしめ、うっとりした顔で言うルイズ。
「…しかs「さっさと契約したら?平民が待ってるわよw」
ルイズでは埒があかす、今度はコルベールに言い寄る。
「ミスタ・コルベール!平民が使い魔なんて聞いたことありません。やり直s「無理です」
「いいですか。ミスタ・グラモン、この……」
長い説明を受け、平民を使い魔にするしかなくなるギーシュ。
(平民ってことより、男とキスするなんて……)
モンモランシーから微妙な視線が飛んでくる。
(ああ、モンモランシー。そんな目で見ないでくれ)
モンモランシーから顔を逸らしながら、平民にギーシュが近づく。
どうやら意識がないらしい、何の気休めにもならないが。
周りの特に女子からの興味津々の視線に耐えながらギーシュの唇が平民と重なる。
瞬間、黄色い歓声が上がり、余計ギーシュは泣きたくなった。
かくしてギーシュは平民の使い魔を手に入れることになった。

そして、夜。
謎の平民の名前は、レオーネ・アバッキオ。
かつてギャングとして生きた男である。
ギーシュが気に入らないアバッキオは秘策を思いつく。
「まあ、『お茶』でも飲んでくれや」
「君が?反抗的だったのに、ようやく従う気になったのかい?」
一応、使い魔の入れた『お茶』ギーシュは何の疑いも無く飲んでしまう。
「この味は?少ししょっぱいような……ん?この臭いは!?」
アバッキオを驚愕し見つめるギーシュ。
「温いのはだめだったかw」
飲んだ中身を理解したギーシュは、
「…………!!!!」
言葉にならない悲鳴を学院内に響かせた。


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