ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

絶頂の使い魔-7

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匿名ユーザー

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「ハッ?!」
目が覚めるとそこは見慣れないところでした
「・・・あれ、なにしてたんだっけ?こんな傷までして・・・」
この青年、ドッピオは腹部に包帯を巻かれてベッドの上で寝ていました
「・・・あ」
そして自分がなぜこんな傷を負ったのか思い出しました
「あ・・・気がつきましたか?」
「シエスタさん・・・そうだ!シエスタさん、僕が決闘しているのを見ていましたよね」
「あ、はい」
ドッピオは決闘のとき湧き上がったドッピオコールの最初、自分の名前を言ってくれたのがシエスタだと覚えていました
「あの後、どうなったんですか?」
「どうってドッピオさんがギーシュさまをやっつけたんですよ?覚えていないんですか」
それもそのはず、倒したのはドッピオではなく主人格であるディアボロなのですから
ドッピオは自分のボスが倒したのだと思いひとまず落ち着きました
「目が覚めたようですのでヴァリエール様に報告しますね」
「ヴァリエール?」
「・・ルイズ様のことですよ」
ドッピオは最初に説明されたフルネームを忘れていました

「ドッピオ!!」
「ルイズさん・・・そんなに声を立てなくても」
「このバカ!!なんであんなことをしたの!!」
「いきなり罵倒しますか・・・」
しばらくベッドの上で貴族に決闘をさせるようなことをするなだとか
あんなことではちっとも自分のためにならないだとか
傷を負ってるのに無茶をするなだとか
ドッピオはいろんな罵倒を半分聞き流しながらルイズにあわせていました
しばらくして怒鳴りつかれたのか一呼吸して
「今は傷を治すことだけ考えなさい。無茶したらそれこそ許さないんだから」
といって部屋から出て行こうとします
「ありがとうございます。ルイズさん」
ドッピオが礼を言うと
「か、勘違いしないでよね!
 別にアンタのためじゃなくって早く傷を治してもらわないと家事をするのは誰がいるのよ」
照れ隠しだと思いながらドッピオはその言葉を受け取りました
「・・ここだけの話ですけどね」
シエスタが言います
「決闘の後ルイズさんとても心配なされていたのですよ?
 傷を治すのにも高級な薬草を取り入れたりしていたそうですし」
「そうですか・・・それだとなおのこと傷を治すことを考えないといけませんね」

そして二日ほどたちました
ルイズの取り入れた薬草のおかげか傷のほうも早く完治し、十分に動けるようになりました
決闘のこともあってかドッピオのことを「平民が…」等と言って直接絡んでくる人は特にいなくなりました
ですが中途半端に腕に自信がある人たちが絡んできたりします
あの後、ドッピオは貴族との戦いを学習し、絡まれたら逃げるといった行動に移るようになりました
それでもそういった行動をとると相手は挑発をします。それに耐えられなくなるのはドッピオではなく主人のほうでした
「ちゃちゃっとあいつをやっつけちゃって!」
などの無茶な命令を聞くのも使い魔の仕事です。エピタフの未来予知を駆使し魔法を発動させる前に近づいて杖を折る
ギーシュとの戦いで学んだことです。貴族の人たちは例外なく杖を折ると魔法が使えないようです
ですがドッピオはこういった人たちよりももっと苦手な部類の人種がいるのです

先程絡んでくる人がいなくなったと言いましたが例外はいるんです
無性に絡んでくるのが1人います
「ドッピオー♪」
「・・・キュルケさん・・・」
キュルケと呼ばれた女生徒はドッピオの腕に胸を押しつけるように抱きついてきます
肩までかかる燃えるような赤い髪を持ちスラッと長身で豊満なバストを見せつけるような格好をしているキュルケ
ドッピオに対しここ数日求愛行動を示していました
「ねぇ、今夜私の部屋にこ・な・い?」
「遠慮します・・・」
「あぁ~ん。即答しないでよー」
「じゃあ来年まで考えときます」
「もぉー、つれないわねぇ・・・」
彼女は二つ名が示す「微熱のキュルケ」の通り恋多き女なのです
理由は以下の通り
「数日であの「青銅のギーシュ」を初めとする学院の貴族を50あまり倒した平民・・・燃えるわー」
噂は肥大化するものなんです
「ちょっと・・・使い魔に用があるなら主人を通すのが礼儀じゃなくて?ミス・ツェペェルトー?」
「あーらミス・ヴァリエール。いたの?色々小さくて見えなかったわ」
「な、なんですってぇー!!!」
ちなみにルイズとは家柄的な問題で犬猿の中らしい

「・・・タバサさん。長くなりそうだから先に夕飯食いに行きませんか?」
「・・・・・・(コク」
タバサと呼ばれた少女はチラッとドッピオを見て頷くと視線を読んでいた本に戻しドッピオに続き歩き出しました
眼鏡をかけショートカットで青髪。ルイズよりも一回り小さい少女はいつも本を読んでいます
ここの世界の文字が読めないドッピオには何の本だかはわかりませんが・・・
タバサはキュルケの親友でだいたいセットでいます
口数も少なく表情の変化もないので何考えてるがわかりにくい謎多き少女なのですがドッピオからして見ると一番疲れない相手でもあります
何だかんだここ最近4人組でいることが多いんです
「お腹すきましたね」
とお腹を押さえて歩いていると後ろから声が聞こえる
「あぁ~ん、待ってー!!」
「こらぁ!!ご主人様置いてどこ行くの!!」
と言った具合で夕食を取り部屋に戻るのです
そしてルイズを寝かしつけると服を丁寧にハンガーにかけ下着姿になり毛布を被り眠ります
住めば都と言うべきなのでしょうか、我が侭なご主人はさて置きドッピオはここの生活に慣れていました

ですがそんな休息も長くは続かないのでした
「フフフ、ここね…」
皆が寝静まった深夜のトリステイン魔法学院宝物庫
その扉の前に黒いフードを頭から被り明らかに不審者である人物がブツブツと独り言を言っているのでした


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