ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

slave sleep~使い魔が来る-6

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匿名ユーザー

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『青銅』のギーシュ③

ブチャラティとギーシュ!戦いはいよいよ佳境に入るッ!
「さあ・・・厄介な状況になって来た・・・・。」
ブチャラティは状況を冷静に分析する!
(奴の性格上、隙だらけで多少臆病だと思ってこれまで少々甘く見ていたが・・・。
もう今の奴にその隙を突く作戦を立てても無駄なようだ・・・。)
一方ギーシュ。
(考えろ・・・。彼を倒す手立てを・・・。必ず何か、彼を倒す方法があるはずッ!
まず・・・自分を優位に立たせなくてはならない。怯まずに叩くッ!)
お互いの体制は整ったッ!!

「いけッ!僕の"ワルキューレ"!!!」
「"スティッキィ・フィンガース"!!!」

ドゴォ! ダダダンッ!

お互いの拳がぶつかり合った!
「見ろ!平民の"打撃"のほうが押してるぞッ!!」
ギーシュはさらに脳にエネルギーを送るッ!
(やはりまともに当たってはあっちが上手だ・・。パワーも上なのがすごいが、
もう一つ、ワルキューレの攻撃を完全に上回る『スピード』も厄介ッ!!)
"石礫"を放ちつつ、一歩、また一歩下がりながらギーシュは考えるッ!
(ほんの・・・わずかでいい。動きを止めて、一気に畳み掛ける機会を作るんだッ!
僕なら、どうやれば動きは止められる・・・?)



ブチャラティは少しずつ追い詰めながら疑問に思う。
(おかしい・・・・。さっきと違い、あまりにもあっけなく踏み込めている・・。
何か、策を練ったか・・・・?)
その時、ギーシュは口を開く!

「3日前の天気は『大雨』。2日前の天気は『雨のち晴れ』。」
「・・・・・!?」

ブチャラティは立ち止まるッ!!
「なんだ・・・・?」
「昨日は『快晴』。そして・・・・本日も・・『快晴』・・。」
「天気予報なんて始めてどういうつもりだ・・・?」
「『予報』ではないさ。これは過去の天気の情報、『記録』だ!ワルキューレ!」
ワルキューレが再び突進!
「またワルキューレ・・・?」
ブチャラティが即座に破壊ッ!
「コレと『天気』とどんな関係が・・・?」
「前を向いてていいのかい!?」


ギーシュが空に造花を!その先には・・・・・巨大な石礫ッ!
「さっきより・・・・デカいッ!!」
ドドンッ!!
ブチャラティの真上に大岩が飛ぶッ!!
「上空からの攻撃!?」
「『一時』・・・・・。」
続いて小さく、なおかつ速い石礫が大きな礫に向かう!!

「『石の雨』にご注意を・・・・!」

バリンッ!
ズダダダダダダダダダダ!!!!!!

「ぐおおおおおおおおおああああああ!!!!!」
降り注ぐ物ッ!それは石礫の雨ッ!
上空の大岩にさらに石礫をぶつけ適度に粉々に割る事で、石礫の雨を降らせたのだッ!
それは絶えることなくブチャラティを容赦なく襲う!
ズシィ!ドゴォ!バキィ!
右肩ッ、背中ッ、左膝ッ!辛うじて頭を防ぐが、ダメージは甚大だッ!
「クラスター爆弾と同じ要領だ・・・。上空に放ったミサイルからさらに小さな爆弾を大量に落として
より広範囲を攻撃するアレと同じッ!」
さらに石の雨は容赦なくブチャラティに降り注ぐ!!
「これ以上は・・・・やらせるかああああああ!!!!!」
ブチャラティがスタンドでギーシュに打ち返す!


「そう来る事は・・・・予測済みだッ!」
ギーシュが呪文を唱える!その先には"石の柱"が!
「これで君の攻撃を防ぎきって・・・。」
「開け!ジッパー!!」
パカッ!
その時!空中で石が開いた!
「なっ!しまった!」
ミシィ!
ギーシュは不意を突かれ、避けられなかったッ!
「ぐっ!うう・・・。石にジッパーを貼り付けて・・・空中で・・・!」
間髪いれずブチャラティが駆け出す!
「ワルキューレ!」
ギーシュがまた花びらから人形を生み出す!
「ダメだギーシュ!このコースは・・・『直線』はマズイッ!!」
ギャラリーが叫んだ時は時すでに遅しッ!ブチャラティはまたワルキューレにジッパーを!
「もう一度・・・くらえっ!!!」
再び破片がギーシュを襲う!



「大丈夫だ・・!この柱で防ぎきってみせ・・。」
バキンッ!!
予想外ッ!柱は一発目で砕け散ったッ!!
「なっ!しまった!」
間髪いれず二発目が来るッ!
「ギーシュ!避けるんだぁ~~~ッ!!」
だがギーシュは!
「・・・・・・・・・・・。」
微動だにしないのだっ!
「な・・!何やってるんだぁ!?」
ミシィッ!!
「・・・・うぐっ!!」
続いて三発目ッ!!
メリィッ!!!
「ぐっ!!・・・・ぐぅ・・・。」
四発目ッ!五発目ッ!六発目ッ!!
ドコッ!ボカッ!バキッ!!
「うわあああああああ!!!!!」
ギーシュはとうとう後ろに吹っ飛んだッ!!


バッタァァン!!
「スゲェ・・・・!もしかして本当に『ゼロのルイズ』の使い魔が勝っちまうのか・・・?」
「ギーシュ・・・。なんで・・・?なんで避けなかったんだッ!?」



「『避ける』?そんな事はできない。
もしここで避けてしまったら・・・ここから動いてしまったならッ!!
彼はこの『ライン』を通ってこないッ!・・・大丈夫だ・・。いいぞ!
その位置が・・・彼の渡っているその『ライン』がすごくいいっ!!」
ギーシュは腹を抱えながらも杖を突き出す。
「一体何を・・・!?」
そう言ったブチャラティ。だがその時ッ!!
グチャッ!!
「何ッ!?」
足に違和感ッ!"ぬかるみ"だ!ブチャラティはぬかるみに足をとられた!!
「今だッ!!"錬金"!『ぬかるみを石に変えるッ』!!」

ドリュゥン!!
ブチャラティの足が完全に石で埋まるッ!
「こ・・・これはッ!!」
「そして・・・無駄にワルキューレを破壊したのが災いしたな・・・!
もう一度錬金ッ!『青銅で・・・!』」

ピタッ ピタッ ピタッ ピタッ
ワルキューレの『破片』がどんどん足元に集まり・・・・。

ドギュゥゥ~~ン!!!!
「『足元をコーティングするッ!!』」
最悪ッ!ブチャラティの足は今!完全にギーシュの策によって動かなくなってしまったッ!!


「コイツ・・・!負傷してまでその場を動かなかったのは・・・!
オレをこの位置におびきよせるためだったのかッ!!」
「そう・・・・。続けざまに雨が降れば二日ほど晴れても深いところはぬかるみが残る・・。
だからボクは戦いながらそのぬかるみの位置を把握して君を捕らえたッ!」
そしてギーシュの造花の先端にまた石礫がッ!
「・・・・そして僕はッ!君を倒すために一切の躊躇を行わないッ!!
確実!そう、確実に倒すために僕は絶対手を抜かないッ!!」
「くそっ!S・フィンガースで脱出を・・・!」
ズダンッ!!
つぶては真っ直ぐブチャラティの腹部へと放たれるッ!!
「ぐあっ!!」
ブチャラティも跪く!目線がギーシュと並んだッ!
「手を抜かないと言ったハズだ!おめおめと逃がすと思うかい・・?
このままトドメを・・・・!」
ギーシュが動いた・・・その時ッ!
ズドンッ!!
「うごぶッ!!」
「こっちも・・・つぶて返しだ・・・!」
ギーシュが喰らったのは、丁度石礫と同じような石の弾丸だッ!!
「S・フィンガースで・・・、撃ったのか・・・!」
お互い肉体のダメージが限界ギリギリッ!決着は近かったッ!
「「・・・・・・行くぞッ!!」」

―※―
同じ頃、ルイズはブチャラティにもらったリンゴの皮をむき、
シャリシャリと食べていた。
だがもう芯しか残らない状態になり、食べられなくなった頃だった。
「・・・・・アイツ・・・、決闘なんて・・。何考えているの・・・・?」
深く考え込んだ後、芯をゴミ箱に投げ捨てた時だった。
ガァァァァン!!!!
広場のほうから何かがぶつかり合う音が聞こえたッ!!
「・・・・!?何!?何の音なのッ!?」
何なの?と思ってから、ルイズは決闘が広場で行われていた事を思い出していた。
「・・・・フンッ!あんな分からず屋!少し痛い目にあえばいいのよッ!!」
だがしばらくルイズはうずうずしていた・・・。
「・・・・んもうッ!主人に心配かけるんじゃないわよ全くッ!!」
痺れを切らしたかのようにルイズは外に駆け出したッ!!

広場。
「たしかココで・・・あっ!」
見えたのは土煙ッ!ルイズはさらに近づいたッ!
「ブチャラティ・・・?やっぱりギーシュに・・?」
「ルイズッ!!」
呼ばれた。声の主は・・・間違えようがない。キュルケだ。
「なによ・・・。所詮アイツは平民で・・。」
「アンタ・・『一体何を』呼び出してしまったの!?」
ルイズの予想を裏返す返答!
「・・・・・え?」
「彼・・・確かブチャラティとか言ってたわよね・・。彼は何なの!?平民なの?メイジなの?」
「そうだ・・。アイツ・・・妙な能力でギーシュを・・・!」
「な・・・・え・・?」
まだ状況が把握できないルイズ。
「あっ!土煙が晴れたぞ!」
ルイズが振り返る!その先にいたのは・・・?
「ぐ・・・ゲホッ!ゲホッ!」
ギーシュだった。だがかなり弱っていた。
跪いてしまっている。もう意識を保つのでやっとのようだ!
そして地面に結構な量を吐血している。
「ブ、ブチャラティは・・!?」

「フ・・フフ・・・・。」
ギーシュが口を開く。
「え・・?」
皆の視線がギーシュに向く。
「フ、フ、フフフフ・・・アッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!!!!
やった!やったんだッ!!とうとう僕は打ち勝ったんだッ!!
彼に!そして自分の『運命』に!打ち勝ったんだぁ~~~ッ!!!」

バンッ!
ギーシュの高笑いにルイズの表情が凍りつく。
「え・・・・?」
そして土煙が完全に晴れる。そして目に入って来たのはッ!

最初に見えたのは地面に突き刺さっている剣だ。
そして次に見えたのは・・・・!
「あ・・・・・あああ・・・・・!!!そんなッ!」
ルイズが次に見たもの。それはその剣へと手を伸ばし、
しかしそれも叶わぬまま崩れ落ちた――――ブチャラティの変わり果てた姿だった。
「ブチャラティ~~~~ッ!!!」
「やったッ!彼は行動をとらなかった!つまり、彼は負けを認めたのだッ!
ついに、ついに勝った!勝ったぞッ!!」
(クソ・・・もう・・・限界だ・・・!この戦いにかけた『覚悟』は・・・奴のほうが・・・上だった・・。
オレとしたことが・・・こんな結果に・・・。オレの・・・完敗・・・か・・・・!)

彼に一体なにがあったのか?彼は何を果たせなかったのか・・?
そして、彼は本当にこれで終わりなのか?それは次回明らかになる・・・。

                                     to be continued・・・

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