ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

マジシャンズ・ゼロ-2

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匿名ユーザー

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失敗した魔法による爆発でできた、煙が晴れるとそこには男が倒れていた。
倒れている浅黒い肌の男は、奇妙な服から平民と解る。
それを確認したのかあちこちから嘲笑が出始める。
「あれは……人間か?」
「それにあの格好、平民だぞ」
「ああ、平民だ」
「プッ………クスクス」
「アハハハハハハ」
周囲からの自分を笑う声が聞こえる。
ハルケギニアにあるトリステイン王国のトリステイン魔法学院二年
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは屈辱に震えながら爆発と共に現れた男に言った。
「あんた誰?」
しかし、目を瞑って倒れている男は意識が無いらしく答えない。
倒れてる男にまで、馬鹿にされた気したルイズはさらに機嫌を悪くする。
周りを睨み付け黙らせ、男を見ながら考える。
(何で!?私はサモン・サーヴァントをしたのよ?なんで平民が出てくるのよ!
 しかもこんなブ男!ここは凄みがあって怖そうだけど美形な帽子男とか、カリスマ抜群で色気のある半裸男に、
 変な髪型だけど明るい青年でしょ、それに黄金の意志を持つ………)
ルイズが変な思考の渦に嵌っていると禿げた男が声を掛けてきた。
「どうしたんです、ミス・ヴァリエール?
 サモン・サーヴァントが成功したんなら早く契約を……」
「ッ、ミスタ・コルベール!」
話しかけてきた教師のコルベールにルイズは食らい付くように言う。
「もう一度召喚させてください!平民が使い魔なんて聞いたこともありません!」
ルイズの気迫に少し押されながらもコルベールは非情に言った。
「それは駄目だ。この使い魔召喚の儀式は伝統ある神聖なもの」
そこでちらりと男に目を移す。
190サント近い長身、オレンジの上着の下に白っぽい服を着ている。
キリッとした太い眉、ガッシリとしたアゴから、確固としてゆらぐことのない強い意志が感じられる。
そして………微かな畏怖を覚えた。
なぜ、たかが平民にこんなことを感じたのかは解らない。
しかし!
それは、コルベールの封印した魔術師……『炎蛇』としての本能から来たものだった。
コルベールはそんな考えを振り払うようにルイズに目を向け言った。
「……例え平民であろうと例外はない。早く儀式を終わらせなさい、ミス・ヴァリエール」
少しキツい言い方になってしまったせいか、ルイズは諦めたように返事をした。
「………はい」
復活した周りからの嘲笑の中、ルイズは呪文を紡ぐ。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、我の使い魔と為せ」
詠唱後、頭を両手で持ち少し躊躇して唇を重ねた。
(さようなら………私のファーストキス)
なぜか頭の中で、ファーストキスから~は~じまる~ふ~たりの……と、知らない歌が哀しく響いた。

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