ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

偉大なる使い魔-12

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 わたしは、自分の部屋で今までの事を振り返っていた
 わたし達は、フーケを捕まえ無事に破壊の杖を取り戻した
 破壊の杖は、どうやらプロシュートの世界から来た物らしい
 その事から解った事といえば、プロシュートが召喚された以前にも
 誰かが異世界から召喚されてしまった事ぐらいで、むこうの世界に帰る
 手がかりにはならなかった
 しかし、何故わたしが異世界からプロシュートを召喚してしまったのだろう?

 わたしが真面目に考えてる隣では
「ダーリン、今日も素敵よ」
 キュルケがプロシュートに迫っていた
 わたしはキュルケに対し、怒りよりも心配が先に出てしまう 
「キュルケ・・・その、彼が怖くないの?」
 キュルケをプロシュートから引き離し、耳打ちする
「確かに彼、敵には容赦ないわね、でも『そこにシビれる憧れるぅ』ってやつよ」
 何それ?
「彼、敵にはそんなんだけど仲間想いの熱い男に違いないわ、コレ女の勘ね」
 なに夢見てんのよ、彼の怖さは・・・わたしは夢を思い出していた

 仲間が殺された時の彼の怒りを
 仲間の強さを疑わない彼の信頼を
 仲間の成長を願い叱る彼の姿を

 殺しのイメージが強いが、別に彼は殺人鬼でも快楽殺人者でもない
 人を殺す事が出来る『覚悟』を持った人間なんだ
 わたしは彼のそんな所にばかり気をとられ、今まで気が付かなかった
 それを、よりにもよってキュルケに指摘されるなんて
「ちょっとルイズ聞いてる?」
 いけない、また考え込んでしまった
「聞いてるわ」
「あなた、彼を召喚して悩んでる様だけど、結構似たもの同士だと思うのよね」
「どっ、どこがっ?」
 わたしと彼、一体どこが似ているというのかしら?
「自分の理想の姿を貫こうとする所ね。そこん所は私、あなたを認めているのよ」
 自分でも顔が熱くなるのが判ってしまった
「今日の所はこれ位にしておいてあげる、じゃあねー」
 キュルケが部屋から出て行った・・・まったく、言ってくれるわ・・・

 でも・・・わたしの心には、もう迷いが無くなった
 この使い魔と、これから上手くやっていける
 わたしの心に爽やかな風が吹き込んだ

 偉大なる使い魔   完

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