ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ゼロの番鳥-8

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だれでも歓迎! 編集
自分の両足をギーシュの両目に突っ込んだペットショップ
あまりの凄惨さに生徒達の大部分が目を逸らして俯く。
見方を変えれば、両目から鳥を生やしている少年と言う何かの戯画染みた姿となっている。
そう思えば笑えるかもしれない。多分。かもしれない。だったらいいなぁ

両目に突っ込んだ勢いのままに足を一気に引き抜くペットショップ!

ドピュギィ!

「ギャアァァァァァァァ!!!」

引き抜かれた後、一拍遅れて。
激痛のあまりに絶叫しながら目を押さえて、地面をのた打ち回るギーシュ

『ギーシュは生まれて初めて心の底から震えあがった
真の恐怖と決定的な挫折に
恐ろしさと絶望に涙すら流した これも初めてのことだった
ギーシュはすでに戦意を失っていた』

ペットショップの足にはギーシュの眼球は・・・・・・無かった
眼球の致命的な破壊はされておらず、秘薬を使えば普通に元通りにする事が可能だろう。
下僕の性能を落とすわけにはいかないペットショップの微妙な優しさだ。
この時点でギーシュは杖を落としており、決闘はペットショップの勝ちとなっていた。
が、そんなのは知ったこっちゃ無いペットショップはギーシュの肩に飛び付き、無理矢理地面に押さえ付ける。
鳥とは思えない力に、地面に叩き付けられた蛙のような体勢で歪むギーシュ。どれだけの力が加わってるのか、服が破れ、皮が裂け、肉が切れる。

私は足元の男を見る。
涙と鼻水を流しているのが見えて、何故か苛立たしさを感じた。
早く行動に移さなければ・・・・・・
精神が折れるまで指の爪を一本一本剥がして刳り貫いて行くか?
神経を引きずり出して順番に千切って行くか?
全身の皮を剥いでその下の肉を啄ばん行くか?
手足の間接を指から順番に折って行くか?
鑢で削るように手足を削って挽肉にして行くか?
全身の骨を手足から少しずつ粉砕して行くか?

どれもNO!NO!NO!NO!NO!NO!!時間が掛かりすぎる、それに下僕の価値も下がる。
私が欲しいのは怪我人では無い、五体満足で明日から動ける奴隷だ。
幾通りのパターンが頭に浮かび。次の瞬間、私の記憶に―――

(DI・様から与えられた)(隷属させるための・・・)(肉の・・・・・・)

『少し思い出した』
私の体には下僕を傷を付ける事なく、完璧に服従させるための物がある!
ここで使わないわけが無い、早速使おうとしよう!

私は背筋を伸ばすと、必要な物を口から『吐き出した』

ゲボゲボ・・・・・・ゲボッ!

「ゲボゲボ・・・・・・ゲボッ!」

体を振るわせて口から何かを出したペットショップ
『その何かは』は蜘蛛のような形をした肉片だった。
体外に出たその肉片は、何と驚くべき事に触手を出してギーシュの頭部に突き刺さった!
生徒達が見ていたら広場はパニックになっていただろう、だが。
ペットショップの体が影になっていて、角度も悪いせいもあってか、何が起こっているか分かっている生徒は居無かった。
ただペットショップが飛びついた瞬間から、ギーシュが悶え苦しみ始めたとしか理解できない。
白目を向いて痙攣するギーシュ、異常な激痛に失禁し、尿がズボンを汚して地面に流れる

「ガァァァァァァァ!!!」

悶え苦しむ哀れな少年、ペットショップに押さえ付けられた状態では這う事すら出来ない。
肉片・・・・・・『肉の芽』が脳に達した瞬間、ギーシュの震えが止まった。
それを確認したペットショップは満足そうに空に飛び上がると食堂へ戻って行った。
ペットショップが去った事により、周りで見ていた生徒達の時間がやっと動き出す。

「ギ、ギーシュ・・・・・・だ、大丈夫なの?」
「・・・・・・分からない」

ギーシュの悪友である風上のマリコルヌと、香水のモンモランシーが心配して近寄っていく。
マリコルヌはともかく、モンモランシーは食堂でギーシュを罵倒していたが、決闘をするギーシュの事が心配だったので一応見に来たらしい。こいつはとんだツンデレである。
地面に転がったまま反応しないギーシュ。割と半泣きになるモンモランシー
レビテーションの魔法を使い、医務室まで運ぼうかと思い始めた時


~私だ、私だよ。超ヤバイ、マジでヤバイんだよ~
~どれぐらいヤバイかって言うと君が言葉を失う位ヤバイんだ~
~君は何も言わず聞いてくれんるんだろ?わかっているさ心の友よ~
~私には君の力が必要なんだ、返事はする必要はないさ・・・・友よ~
~私達には言葉はいらない?そうだろう?なあ『ギーシュ』~

(●□!?×■!・・・・○▲!)
「ああ、大丈夫だよモンモランシー、マリコルヌ」

目と肩から血を流しているギーシュ。重傷である
なのに、至って平静な声と調子で彼は立ち上がった。

「マリコルヌ。ちょっと目が開けられないから医務室まで案内してくれないかな?」

ちょっと擦り傷をしただけのような態度が、違和感を加速させる。
「ちょ、ちょっと、本当に大丈夫なのギーシュ?」
更に心配になったモンモランシーがギーシュに触ろうとする、が。
「いや、本当に大丈夫だってさ。」

照れたような微笑を浮かべるギーシュ、それは何処にも異常が見当たらない普通の笑み。
だが、ここではその笑みは異常であり。モンモランシーとマリコルヌの背筋に悪寒が走る。
「早く案内してくれないかな?」
焦れたようなギーシュ。
得体の知れない不安感に襲われながらも、マリコルヌとモンモラシーはギーシュの手を引いて医務室に歩いて行った。



やっと医務室に辿り着いた世界と思った時。
担当のメイジはキュルケと教師A・B・Cの治療にてんてこ舞いで、手当てされない世界のままギーシュが数時間放置されたのは関係無い話しである


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