ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

露伴-1

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突然現れた少女は全く聞いたことの無い言葉で話しかけてきた。
(いや、突然現れたのは僕の方……だな)
周りを見渡せば黒いマントを着た少年少女たち、石造りの大きな城、何よりこの青々とした空。
『僕』は数秒前まで間違いないく夜を過ごしていたのだ、光る物体に吸い込まれるまで。
(スタンド攻撃ではない…スタンドを使われたときのあの感覚は無かった)
ここまでわずか17秒。
『ちょっと聞いてるの!』
と自分にイライラした表情で話しかけてくる少女に向き直る。
彼女の目の前の虚空を人差し指でなぞる。
「あっ!」
周りから声が上がる。
少女が突然倒れこんだのだ、しかし地面にぶつかる前に『僕』抱き上げる。
「ふむ、違う言語圏の人間でも日本語で書かれるのか…――んっこれは!?」
少女の顔をまじまじと見回すと突然、
「あーっはははははは!!すごいぞ!魔法だって!?そんな素晴らしいものがこの世界に!
最高だ!僕は最高に幸運ってヤツだッ!!!」
明らかに興奮した笑い声を中庭に響かせる。
『ミス・ヴァリエール!』
慌てて壮年の男性が走りよってくる、しかし見事なU字禿。
「おっと解除しなければ、その前に…日本語で会話できる、と」
そのとき僕はこの一文が目に入った。

岸部露伴は使い魔

「あんた何したのよ!」
ルイズは起き上がるといきなり怒鳴り声を上げた。
「うん、ちゃんと機能してるようだね」
露伴は満足そうに頷いた。
「なにコミュニケーションを取りたかっただけさ、おかげで変なことされなくてよかった」
「こむにゅけーしょん?わからない言葉使わないでよ」
ルイズがムッとした様子でいるとそばにいたU字禿が不思議そうな顔で声を掛けてきた。
『ミス・ヴァリエール大丈夫かね?』
『ええ心配しなくてよろしいですわ、ミスタ・コルベール』
『しかし君が話していたのはいったい何処の言葉だね?』
『はぁ?何をおっしゃって―――!?』
横で何か思案している露伴に緊張した面持ちで尋ねる。
「あんたがしたの?」
「うん?あぁ、話せないと不便だからね。それより、もしかして使い魔というのは奴隷みたいなものかな?」
全く知らない言葉を突然話せるようにしたことを露伴は事も無げに認めたのをルイズは驚愕した。
「主人を守り、命令を絶対遵守する、そんな卑屈なものではないわ」
もしかしてこの男はすごい力を持っているのかも。この男が私の使い魔に
「断る」
「は」
「使い魔にはならないよ」
「ハ?」

「平民のあんたが拒否できると思ってるの?」
「ふーん魔法を使えるのが貴族だったね。ほら」
するとルイズの腰に刺さっていた杖が飛び上がって露伴の胸元に浮いた。
これにはルイズのみならず周囲の人間たちも驚いた。
「ま…魔法を使えるの?」
「魔法みたいなもの、かな。ま、だから貴族みたいなものだろ」
浮いている杖を取り、じろじろと観察している。
「そうだな、また召喚魔法を使ってみなよ。再びあの光る壁が出てきたらこの岸部露伴が使い魔になってやろうじゃないか」
露伴はルイズに杖を投げ返した。
「主人を試すつもりなの。このヴァリエールを」
「もし使い魔に出来たら君の胸を大きくしてやっても良いぜ」
「――――ッッッッで出来るの!?」
「できる」
ルイズは今までの生涯で最も集中し、呪文を唱えだした。

ルイズは魔法を完成させ露伴に勝ち誇った顔を見せた。
ルイズの眼前には高さが2m、幅が1mくらい楕円形の光があった。
露伴の眼前には高さが2m、幅が1mくらい楕円形の光がなかった。

「ヘブンズ・ドアー」
ルイズの顔が本のページのようにパラパラと複数の紙になっている。
その紙には日本語で文章が記されていた。
「おっと解除しなければ、その前に…日本語で会話できる、と」
そのとき露伴はこの一文が目に入った。
それに言葉を付け足した。

岸部露伴は使い魔 ではない


ルイズは呆然とした表情に変わった。
再び目を戻すと光は消えていた。
その代わりといった感じで青と白のパーカーを着た黒髪の少年が座っていた。

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