ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

反省する使い魔!-5

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匿名ユーザー

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反省する使い魔!  「ゼロと爆発、そして…」


そしてここはルイズたちが授業を学ぶ教室である
現在音石は教室の後ろ壁に背をつけながら
特にやることも無いのでギターを調整している。

「みなさん、春の使い魔召喚は大成功のようですね」

紫色のローブを纏った中年女性教師シュルヴルーズが生徒たちに声を掛けた。

「おやおや、これはまた随分と変わった使い魔を召喚しましたね、ミス・ヴァリエール」

すると一人の小太りな生徒、マリコルヌがいきなり立ち上がった。

「先生!ルイズが召喚なんてできるわけありませんよ!
どうせそこら辺の平民を連れてきただけですよ!」

すると教室中の生徒がドッと笑い出す。

「いい加減な事言わないで!かぜっぴきのマリコルヌ!」
「かぜっぴきだと!?僕は風上のマリコルヌだ!」
「おやめなさい!」

そう言ってシュルヴルーズが杖を振るとマリコルヌ含む、笑っていた生徒たちも
彼女の魔法で口を赤土で防がれてしまった!

(こんなんもできんのかよ……もうなんでもアリだな…)

音石はギターの調整に集中しながらも、一番近くで
口を塞がれている生徒に目をやり感心していた、
そして授業がはじまった…

講義を聞いているだけでも色々なことがわかる。
魔法には土、水、火、風、そして失われた虚無を含め五つの属性があり
メイジはそのうち一つは必ず使えること。
その属性をいくつ使えるかによって四階級が存在するらしいこと。
メイジにはみな、それぞれ二つ名のようなものがついていること。
スタンドとは違い、一つの属性でも様々なことができるらしいこと。
講義が進むといよいよ実践になり、シュヴルーズがただの石を真鍮に変化させた。
この時キュルケが真鍮をゴールドかと勘違いし、席を立ち上がったが
違うとわかった瞬間、つまらなさそうな顔で席にもどった…
なんとも現金な女性である…、

ついでに言うと音石は勉強が好きというわけではないが記憶力は抜群によかった
杜王町の電気回線の位置をすべて記憶したり、ギタリストとして名を上げたら
外国に飛ぼうと考えていた為、英語はペラペラである。



「ではこの『錬金』を…ミス・ヴァリエール、貴方にやってもらいましょう」

そう言った瞬間、教室中の空気が一気に凍り付いた。
音石はそんな生徒たちの反応に疑問を感じた。
すると、生徒たちから反対の意見が飛んできた!

「先生、やめといた方がいいと思いますけど」
「そうです。無茶です、先生!」
「『ゼロ』に魔法を使わせるなんて!」
「危険です!」

しかしシュヴルーズは悲しいことに音石同様、
ルイズの『ゼロ』の意味を理解していなかった。
そしてルイズ本人もそんなクラスメイトの反応に腹を立てていた。

「わかりました!やります!」
「ルイズ!お願いやめて!!」

キュルケの静止も無視しルイズは教壇に向かっていく、
すると生徒たちが一斉に机の上に潜り込み始めた。

(こいつはぁ…なにかあるな…)

音石も事の異常性に感付きどうするか考えていた。
ある程度の事なら『レッド・ホット・チリ・ペッパー』で対処できるが
なにが起こるか予想できない以上、現時点では音石に対処の仕様がない。
生徒たちと同じように机に潜り込むのがベストなんだが、
生憎そんなスペースも無かったし、決して入れてやらないと
睨み付けてくる生徒までいた…、
心当たりは無いがなんとも嫌われたモノである…

そしてルイズが教壇の前に立った時である。
机に潜り込んでいるギーシュが隣にいるリボンとロールヘアーが特徴の
女子生徒に話し掛けるのが聞こえた。

「まったく、『ゼロのルイズ』には困ったものだね、モンモランシー」
「まったくよ、ほんと迷惑しちゃうわ!」

薔薇を口に咥えているギーシュと
腕を組んでいるモンモランシーという少女が声を荒げる。
するとそのモンモランシーが何かを思い出したかのように
ギーシュを見やる。

「そう言えばギーシュ、あなた昨日一年の女子生徒と
一緒にいたらしいけど…何してたの?」
「えっ!?なぜそれを…あ、いや…ソレはあれだよ…
軽い世間話さ、決して君が思ってるような事はしてないよ!モンモランシー」
「……わたし、まだ何も言ってないんだけど…」
「え、あっ!?し、しまった…」
「ちょっと、ギーシュ、あなたまさか!!」

怒り余ってモンモランシーが机から飛び出し立ち上がった。
ギーシュが慌てて止めに入り、手を差し伸べる。

「ご、ご、ご、誤解だよ!モンモランシー!
ほ、ほら…危ないから、早く戻って…」
「触らないでッ!!」【スルッ!】
「え?」「えっ!?」

モンモランシーがギーシュの手を振り払った途端、
なんと彼女の体が勢い余って足を滑らせ、
机と机の間に身を乗り出してしまったのだ!!
それと同時にルイズが錬金を開始し、教室一帯が光に包まれた!!

「あ、ああ!?モ、モンモランシー危ない!!」
「い、いやああああああああっ!!!!」

そして次の瞬間、教室が盛大に爆発した……


教室中に煙がはびこみ生徒たちがゴホッゴホッと咳き込んでいる。

「げほっ…、くそっ!またか『ゼロのルイズ』!!」
「毎度毎度よくやるよ!!」
「ホント!迷惑しちゃうわ!!」

数々の罵倒をルイズに投げかけるが、
その内、ギーシュを含め何人かの生徒が顔を青くしていた。

「あ…ああ、…モンモランシー……なんてことだ…」

ギーシュが今にも泣き出しそうに呟く、
シュヴルーズは爆発の際に吹っ飛んだ教壇が盾になったおかげで
気絶だけで済んだが、モンモランシーはあの爆発をモロに受けてしまった!
誰もがそう思った……しかし………

「危ねえ危ねえ、まさか爆発するとは思わなかったぜ…」
「「「なッ!!?」」」

煙が晴れるとそこには信じられない光景が広がっていた
なんとモンモランシーが無事だったのだ!
彼女の前にはルイズの使い魔の平民…
音石明が手に持つ机を縦に立て、それを盾にし
モンモランシーをルイズの爆発から護ったのだ!!

ついでに音石が持っている机は自分から一番近くにいた…
つまり、マリコルヌと生徒Aから拝借したものだった。
当然そのふたりは吹っ飛び目を回しているが一番後ろの席だったので
心配することはなさそうだ。

その信じられない光景にギーシュや他の生徒たちは目を見開き唖然としている。
いつの間に!?どうやってあの距離を!?あの距離を一瞬で机を持って移動したのか!?
などの疑問が飛びあうが、一番疑問なのは護ってもらった張本人
モンモランシーだった。

「ちょ、ちょっとあなた!?」
「ん?なんだよ、余計なことでもしたかよ?」
「い、いえ…そうじゃなくて……あ、あなた、どうして私を助けたのよ!?」
「はあ?なに言ってんだおめー?」
「だ、だって誰も貴方のことを机の中に入れようとしなかったじゃない!
さっきの貴方の反応、あなたルイズの爆発の事知らなかったんでしょう!?
なにが起こるかわからなかった筈なのに…なのになんで
危険を省みず私を助けてくれたの!?初対面の筈なのに…下手をしたら
自分まで危なかった筈なのに……、答えなさい!!」

音石は頭を掻きながらそっぽ向いてただ一言、簡潔にこう言った


「深い理由なんかねぇよ、大袈裟かもしれねーが…
           「なにも死ぬこたあねー」
                    さっきはそう思っただけだよ」

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