ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

おれは使い魔になるぞジョジョー!-4

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匿名ユーザー

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「使い魔」とは主人に絶対の忠誠を誓い、己の身を盾にしてでも主人の為に尽くす存在らしい。
恐らく契約の際なにかの洗脳でもされるのだろう。このディオにも知らず知らずの内にそのような洗脳を施されているのだろうか。
考えると胸くそが悪くなった。

おれは使い魔になるぞジョジョーッ! 第四話

日が昇ってから時間も経ち、生徒達の声もいつの間にか聞こえてくるようになった。
そんな中、ディオはルイズの部屋にスルリと入る。
フン、まだ寝ていやがる。使い魔である以上放っておく訳にはいかないので無理矢理起こす。
「ん…んんぅ…」
「おっとルイズ、朝だ、起きるんじゃあないのか?」
と言いながら毛布を剥ぎ取る。

「な、なによ!何事!?」
「朝だ、ルイズ」
目をこすりながらディオを見上げたルイズは

「…あんた誰よ!?」
と怒鳴った。このド低脳めッ!

「昨日ぼくを使い魔にしたのはどこの誰だったかな?」
「あ…帰ってきてくれたの…じゃなくって昨日はよくも!ちゃんと掃除洗濯したんでしょうね!?」
「ああ、してあげたよ。御主人様」
昨日の行動から想像できなかったルイズは面食らいながらもやっと使い魔の自覚が持てたのかと一人納得し、服を着はじめた。
昨日の事を思い出し、恐る恐る服を取ってくれるように『頼む』と、丁重に取ってくれた。

服を着替えてドアを開けて廊下に出ると、同時に赤い髪の女が向かい側のドアを開けた。ヴァリエール家の宿敵、ツェルプストーだ。
「おはよう、ルイズ。昨晩はお楽しみでしたか?」
「うるさい、下半身で動いてるあんたと一緒にしないでよ」
「『微熱のキュルケ』ですもの。ささやかに燃える情熱は微熱。
 でも、男の子はそれでイチコロなのですわ。あなたと違ってね?」
ただでさえ朝に弱いルイズの機嫌が悪くなる。だが女はそんな事を気にする様子はない。
「あなたの使い魔ってそれ?」
とディオを指差す。この学院の女生徒は皆スカートの丈が短いが、それにも増して露出が高い女だ。
ロンドンを騒がしていたジャック・ザ・リパーがいれば真っ先に襲っただろう。
だがキュルケはそんな二人の様子など我関せずといった様子で水路の関を外した水のように話し続ける。
「『サモン・サーヴァント』で平民(笑)呼んじゃうなんて実に『ゼロのルイズ』らしいじゃない」
「…うるさい」
ルイズの機嫌が更に悪くなるが、女は構わずディオに向き直る。
「私の名はキュルケ・フォン・ツェルプストー。キュルケでいいわよ。あなたのお名前は?」
「ディオだ。」
値踏みをするように暫くディオを見つめると、ただの平民だと判断する。
てっきり異世界の光るマジックアイテムとかそういうものでも持っているかと思ったがそうでもなさそうだ。
「でもあなたも大変ね。『ゼロのルイズ』になんて召喚されて。そうだ、ついでだから私の使い魔も紹介してあげる。おいで、フレイム!」
すると女の後ろから巨大な赤い色をしたトカゲがのっそりと姿を現した。
「ふふ、やっぱり召喚するなら何もできない平民よりフレイムみたいなサラマンダーを召喚するべきよねぇ~ヴァリエール」
ルイズには反論できない。何回も失敗したあげく出てきたのは主人の言うことを聞かない使い魔。しかも平民だ。
ルイズはサラマンダーを見せ付けるように可愛がるキュルケを憎々しげに見つめる事しかできなかった。
「ほーら、貴方の勇姿をヴァリエールの貧相な使い魔に見せてあげなさい」
そんなルイズを見てキュルケはトドメとばかりに嫌がらせをする。
キュルケの命令通りルイズとディオに近付くフレイム。




ボギャァァ!!




次の瞬間、フレイムは顎を蹴り飛ばされていた。
なんの事はない。ディオがフレイムに膝蹴りをしたのだ。
いくら火吹き竜とはいえ思ってもみなかった攻撃には耐えられなかったらしく、フレイムは部屋の端に吹き飛ばされてしまう。
「な、何をするだァーーッ!ゆるさん!」
思わずゲルマニア訛りで怒るキュルケ。
だがディオはゆっくりと姿勢を戻すと、
「すまない、火吹き竜なんて元の世界では見た事がなくてね、思わず攻撃してしまった。許してくれ」
と丁重に謝罪した。
キュルケは言い返そうと思ったが、平民がサラマンダーを恐がるのは当たり前の反応だし、なにより少し挑発しすぎたかな、と
後悔していた所だったので、今の無礼はなかった事にした。
とはいえヴァリエールの者にまで「はいそうですか」と許す気はない。
「わかったわ。でも使い魔の責任は主人の責任。ルイズ、今日の真夜中に決闘を申し込むわ。お受けになって?」
売り言葉に買い言葉、ルイズも負けじと言い返す。
「当たり前じゃない。今日の真夜中ね?覚悟しなさい!」
そう叫ぶルイズに何度も一輪車に乗ろうとしては倒れる子供を見るような目つきで微笑むと、
「立ち会い人はタバサに頼むわ。それじゃ、逃げ出さないでね」
と会釈をくれ、食堂へと歩いていった。

その姿を見送ったルイズはディオに向き直る。その顔は先程とは違い、喜んでいる。
「あんたやるじゃない!あのツェルプストーの使い魔に一発喰らわせるなんて!」
キュルケには謝っていたがあの瞬間のディオの顔はとてもサラマンダーを恐れている人間のものではなかった。
あのキュルケに一泡吹かせたんだから鳥の皮くらいはサービスしてあげてもいいかもしれない。
だがディオはそんなルイズに背を向けると、
「今まで見てきたが、今確信が持てた!
 ぼくは使い魔が嫌いだ!怖いんじゃあない。人間にへーこらする態度に虫酸が走るのだ!
 ぼくはあのフレイムとかいう阿呆竜のようにはならないからな!」
と言い残し、食堂へと去っていった。
やはり今日の食事は抜きにしてやろう、ルイズはそう思い直した
                                        to be continued…



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